【企業分析】白石食品工業の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/7/24更新
はじめに
白石食品工業株式会社は、東北地方を主力商圏とする「シライシパン」などを製造する製パンメーカーです。
東北地方6県に販売所を設け、また東北地方で採れた食材を積極的に自社製品で使用するなど、地域を大切にしながら事業を展開しています。
今回はそんな白石食品工業の企業研究を行っていくために、事業内容・選考フロー・採用大学などを紹介していきます。
- 白石食品工業がやっている事業の具体的内容を知りたい!
- 白石食品工業の社風や働く環境ってどんな感じ?
- 白石食品工業の選考フローを確認したい!
このようなお悩みを持つ就活生に対して有益な情報をまとめてますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
また、製パン業界以外の業界については以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
結論から申し上げますと、白石食品工業の就職難易度は「やや難しい」といえます。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 選考フローに「プレゼン選考」という難易度が高い選考が含まれているため
- 採用人数が「5名」で、少ない採用枠を争うことになるため
- 学歴フィルターはなく、専門学校などからも採用を確認できているため内定獲得がとても難しいとは言い切れない
採用人数が少ないことから、「なぜ競合他社ではなく白石食品工業を志望するのか」という点を熱意が伝わるような形で伝えることが内定獲得のうえで重要になります。
次からは、白石食品工業の特徴や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
白石食品工業株式会社について
出典元
会社概要
戦後間もない1947年に創業した製パンメーカーの大手企業です。
「シライシパン」「豆パンロール」をはじめとした自社ブランド商品が有名で、本社の岩手県を中心に東北地方6県で販売所を設置。
また小麦やジャムの原料などは東北地方で生産されたものを積極的に使用する「地産地消シリーズ」を開発するなど、地域貢献をベースにした事業展開を行う特徴があります。
企業理念には「日々の暮らしをおいしく、たのしく。」を掲げ、普段の食卓から特別な時間を過ごす際の食卓まで、様々な場面を彩る食品の製造に着手し、70年以上もの間愛されてきました。
また近年問題となっている「食の安全」についても白石食品工業が業界内でいち早く着手していて、1987年に設置された「食品安全統括室」を中心とした衛生管理にも強みを持ちます。
各事業別の売上規模
白石食品工業株式会社は各事業別の売上高を公表していませんでした。
唯一確認できた情報は2024年3月期の売上高で、その額は「123億2,000万円」です。
製パン大手メーカーが加盟する「一般社団法人日本パン工業会」のメンバー企業で比較しても売上高は下位に位置すると言われています。
また食品業界で見ると売上高50位に位置する「亀田製菓」の売上高が「949億円」のため、業界自体の水準が高いことが分かります。
各事業セグメントの解説
白石食品工業株式会社の主な事業セグメントは以下の通りです。
ホールセール製パン事業 | 人気の自社製品「シライシパン」を製造する事業です。 「暮らしをもっと、おいしく、たのしく」をモットーに、新商品開発にも積極的に着手しています。 主力製品の例 豆パンロール 優しい甘さの甘納豆が入ったロールパンにマーガリンをサンドしました。お豆の甘さとマーガリンの塩気が絶妙で、やみつきになる大人気商品です。 岩泉牛乳ホイップメロンパン 「岩泉牛乳」入りのすっきりとした甘さのホイップがたっぷり入ったメロンパン♪ ポケモンミニ蒸しケーキ ぶどう 鉄分入り ぶどう味のふんわりとした蒸しケーキに、鉄分を添加しました。 |
ベーカリー事業 | パンの製造・販売を行う「PanoPano」を運営しています。 岩手県内で2つの拠点を構え(盛岡向中野店・矢巾岩手医大店)、「みんなのための言葉」を目指したエスペラントの理念を源としながら、小さなお子さんから大人まで皆さんに親しまれる店を目指しています。 ※PanoPanoの名前はエスペラント語でパンを意味する単語”Pano”に由来しています。 |
ライセンス製品製造卸売事業 | 白石食品工業は「敷島製パン」の東北地方での商品供給を行っており、それを担当する事業です。 敷島製パンは有名製品「PASCO」を製造する企業で、食パン市場で「超熟」がNo.1のシェアを獲得するなど圧倒的です。 他にも製菓事業や冷食事業等も行い、挑戦を通して幅広い事業を行っている強みを持ちます。 |
白石食品工業で働いている社員は?
平均勤続年数は?
白石食品工業の平均勤続年数は「10.5年」でした。
厚生労働省の発表によると、平均勤続年数は令和5年で「12.6年」とされていることから、白石食品工業は勤続年数が低い企業といえます。
平均年収は?
白石食品工業は、平均年収を公表していませんでした。
一方で製パン業界大手の山崎製パンが「559万円」、コモが「491万円」、第一屋製パンが「442万円」と公表されていることから、白石食品工業も400万円台中盤で平均年収が推移するのではないか、と予想します。
また全国の平均年収は「458万円」と言われているため、白石食品工業が400万円台中盤の年収の場合は平均的といえます。
平均残業時間は?
白石食品工業は、平均残業時間を公表していませんでした。
一方で転職口コミサイト「ライトハウス」では平均残業時間を60時間と記載している口コミも確認できたため、所属する部署によっては残業時間が長いケースも想定されます。
平均ボーナス額は?
白石食品工業は、平均ボーナス額を公表していませんでした。
転職口コミサイト「ライトハウス」での口コミをみると、投稿者のボーナス額は「4万~15万円前後」の投稿が多くみられました。
そのため、ポジションによるもののボーナスは平均的に1か月分未満の支給であると考えられます。
どんな文化なの?
- 地域貢献を実現する
「東北に拠点を置くパン工場で、東北のみなさまのためにパンを作る」という点を創業以降ずっと大切にしていて、現に地域で生産された食材を使用した製品開発も積極的に行っています。 - 挑戦的
主食にはパン、米、麺類などさまざまな選択肢がある中、パンを主食にする方が増えるような取り組み、いわば「食文化を変える」ことも目指して事業運営。
パンはあまり食べないという方の食習慣に一石を投じるような事業展開を行っています。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
ここでは、製パンメーカーで上位に位置する3社で比較していきます。
売上高、平均年収共にTOPなのは「山崎製パン」で、国内のパンの約4割のシェアを達成しているほど業績が好調です。
また「業界動向サーチ」ではコモが売上高6位に位置していたことから、白石食品工業の売上高も業界5位前後に位置するといえます。
白石食品工業の売上高がこのような結果になっているのには、下記の要因が考えられます。
売上高:ターゲット層と事業規模の違い
山崎製パンは全国に拠点を構え、かつ近年は中国・ベトナム・インドネシアなど海外進出を積極的に行い、売上高は1兆円を突破。
一方で、白石食品工業の場合は「東北地方」で事業を展開し、かつ東北地方の食材を積極使用するなど地域貢献を重視しているため、事業規模と貢献したいターゲット層の違いが売上高の数値に影響していると考えられます。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
白石食品工業 | 123億円 | 非公開 | 57 | 挑戦的、地域貢献重視 |
山崎製パン | 1兆21億円 | 559万円 | 58 | 年功序列、体育会系 |
コモ | 70億円 | 491万円 | 55 | 体育会系、多様性の尊重 |
白石食品工業の新卒募集要項について
白石食品工業は、新卒で以下の職種を募集しています。
- 総合職
- 製造職
また具体的な募集要項は以下の通りです。
初任給 | 大卒・大学院了 支給額:(月給)198,000円 基本給:198,000円 |
試用期間 | 3カ月 |
諸手当 | 残業手当・深夜業手当・通勤手当・資格手当・役職手当・家族手当 など |
昇給 | 年1回(6月) |
賞与 | 年2回(7月・12月) |
年間休日数 | 105日 |
休日休暇 | 週休2日制(週休2日、曜日は事業所・職種によって異なる) 有給休暇:10日 ※入社半年後に10日付与。半日有給休暇制度あり。 休暇制度:慶弔休暇、産前・産後休暇、育児休暇、介護休暇 |
待遇・福利厚生・社内制度 | 社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災)) 福利厚生:社員寮(盛岡拠点のみ)、社員食堂、通勤手当、従業員特別価格でのパン社内販売 |
就業場所における受動喫煙防止の取組 | 屋内禁煙 屋外喫煙可(喫煙スペースでの業務が発生するため、募集対象は20歳以上のみ) |
勤務地 | 岩手、宮城、秋田、福島 |
勤務時間 | 8:00~17:00 実働8時間/1日 【営業職 例】 8:00~17:00 【製造職 例】 5:00~14:00 6:00~15:00 シフト制のために職場ごとに勤務時間の変更があります。 休憩:1時間 |
求める人材
白石食品工業の求める人材については、新卒採用ホームページで紹介されているため、下記に記載します。
- 食と暮らしへの関心
私たちは主食として毎日の食卓にあがるものを主な事業の対象にしています。消費者の方々がどんな食に関心を持ち、どんな暮らしをして何を欲しているのか高い関心を持って応えていけるプロフェッショナルを求めています。 - 知性・感性・創造性
私たちがより良いものを作るためには人文科学や自然科学、社会科学などの知性が必要です。また五感を研ぎ澄ませ、食を取り巻く文化に対する感性も欠かせません。これらを統合し、あたらしい提案をしていける創造性ある方を求めています。 - ひととのつながり
私たちはたくさんのスタッフと一緒になってチームとして目標に向かっていきます。また、私たちの仕事をサポートしてくださる多くの取引先との繋がりでも成り立っています。これら周囲の人と協働して大きな力にできるしなやかな方を求めています。
業界を先駆ける製品を製造し続けるために、チーム一丸となって1人1人が食に関して興味を持ちながら挑戦し続けていくことが重要で、そのために必要な要素を持っている人材を求めていると考えられます。
新卒採用のフロー
具体的な選考フローは下記で紹介しますが、結論から言うと選考フローは難易度が少し高いです。
理由は、最終面接で「プレゼン選考」を実施するためです。
また適性検査や個別面接などオーソドックスな選考も一通り行うため、各フローごとで十分な対策が必要といえます。
①エントリー
リクナビまたはマイナビからマイページ登録のうえ、選考にエントリーします。
②会社説明会への参加
新卒採用HPやマイナビからエントリー後、会社説明会の案内が届きます。
後の選考フローで「エントリーシート提出」や「個別面接」が控えているため、志望理由になる情報を1つでも多く見つけることをテーマに、説明会に参加しましょう。
③エントリーシートの提出
エントリーシートでは、企業側が設けた質問事項に対して指定された条件(文字数など)を踏まえて回答していきます。
多くの企業では、以下3つの質問を300文字~400文字の字数制限をもとに質問していました。
- 学生時代頑張ったこと(ガクチカ)
- 志望理由
- 自己PR
文字数に関しては、文字数の上限の90%以上(400字の場合は360字以上、300字の場合は270字)を目安に文章を完成させましょう。
④適性検査
適性検査は「Web」で行うという紹介があったため、その場合は「SPI」「玉手箱」「TG-Web」が一般的です。
また上記で挙げたすべての適性検査に「学力試験」があり、事前に対策をしないとボーダーラインを超えることができない難易度であるため、必ず参考書などで練習のうえ、試験に臨みましょう。
⑤個別面接(2回)
各面接で面接官が確認する項目が変わるとも言われているため、一般的な内容を下記で紹介します。
一次面接:
ガクチカや自己PRを中心に質問していきます。
面接官はビジネスマナーや身だしなみなどから「ネガティブ」な点がないか確認していきます。
二次面接:
一次面接にした質問より、細かい内容を確認する質問が多くなります。
志望動機についても深掘りされ、面接官は「入社したら活躍してくれる素質があるか」を見極めようとします。
⑥最終面接(プレゼン選考)
プレゼン選考とは、一般的に企業側から出された課題に対して自身の考えを回答していく、という内容の選考です。
ここでいう「回答」とは、具体的に「課題の具体的にどこが問題点なのか」「解決策の提示」などが挙げられます。
一方で、就活サイト「リクナビ」では白石食品工業が行うプレゼン選考は「テーマに沿って、自分が考えたこと、想いを資料を使いながら伝えていただきます。」と記載があります。
そのため、課題というよりは「志望意欲の高さ」を測るような問いになっている可能性も想定されます。
採用大学
具体的な大学名については後ほど紹介しますが、その内容を見る限りでは、白石食品工業は学歴フィルターが「ない」企業といえます。
中堅大学から東北地方の人気大学まで、幅広く採用を行っているためです。
<採用大学> 青森公立大学、秋田県立大学、岩手大学、上野法律ビジネス専門学校、嘉悦大学、北里大学、尚絅学院大学、城西大学大学院、仙台白百合女子大学、仙台青葉学院短期大学、東京国際大学、東京農業大学、東北学院大学、日本大学、八戸工業大学、弘前大学、宮城大学、盛岡大学、盛岡大学短期大学部、山形大学 など |
一方、採用人数は例年「5名前後」ととても少なく、またリクナビの「プレエントリー候補リスト登録人数」は450名近くの登録が確認できたため、高倍率の選考になると予想されます。
就職偏差値・難易度
今までの内容を踏まえると、白石食品工業の就職偏差値・難易度は「やや難しい」といえます。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 選考フローに「プレゼン選考」という難易度が高い選考が含まれているため
- 採用人数が「5名」で、少ない採用枠を争うことになるため
- 学歴フィルターはなく、専門学校などからも採用を確認できているため内定獲得がとても難しいとは言い切れない
「学生の実力」を最も重視して採用を行っていると考えられるため、時間をかけて対策を行った学生に対してチャンスを提供している企業と言えます。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
本記事では、【企業分析】白石食品工業の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説というテーマで、就活生に役立つ情報を紹介しました。
白石食品工業は歴史ある企業でありながら、「パンを好きな人を増やす」べく様々なことに挑戦し、また生産拠点である東北地方の地域活性化も視野に入れたビジネスモデルであるため、働く中でたくさんのやりがいを感じられる魅力的な企業であると考えられます。
一方で採用難易度については「やや難しい」といえ、内定獲得の上では「プレゼン選考」をはじめとした複雑な選考を1つ1つクリアしていく必要があります。
特に学歴フィルターを設けていないことから、「なぜ競合他社ではなく白石食品工業を志望するのか」という点を明確に話すことが重要になるため、本記事や会社説明会で得た情報などから企業分析・業界分析を徹底してみてください。
この記事を参考にしてくれた学生の方々が、志望する企業から内定をもらえることを祈っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。