新卒でベンチャーはアリ?メリットデメリットと向いている人とは

新卒でベンチャーはアリ?メリットデメリットと向いている人とは

2024年11月19日更新

はじめに

ベンチャー企業と聞くと、裁量権が大きかったり若手からチャンスが多かったりなど、キラキラしたイメージを抱きがちです。

しかしながら、インターネットで記事を検索すると、「ベンチャー企業後悔」や「新卒ベンチャー危険」というような言葉が並んでおり、不安に思う就活生も多いのではないでしょうか?

今回の記事では、ベンチャー企業とはどのようなものなのか、新卒で就職するメリット・デメリットについて解説していきます。

対象
  • ベンチャー企業のリスクや実態について不安を感じている
  • 大手企業とベンチャー企業の違いを理解し、自分に適した進路を選びたい
  • ベンチャー企業への就職のメリットとデメリットを客観的に把握したい

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ベンチャーの定義

実は「ベンチャー企業」という言葉に、従業員数や資本金などの明確な定義は存在していません。

事業に新規性や独自性がある、社会に対して新たな価値を提供しているような企業のことを総称してベンチャー企業と呼んでいるのです。

そのため、歴史が長く従業員数も多いベンチャー企業もあれば、従業員数が一桁というようなベンチャー企業も存在しており、それぞれ呼び方が異なります。

メガベンチャー

メガベンチャーとは、「大企業へと成長したベンチャー企業」のことです。

もともとは、新しいビジネスに取り組んでいた企業が事業成功して上場したり、大規模な組織へと発展したりしている状態のことを指します。

「メガベンチャー」の多くはIT業界の企業です。

例)DeNA、サイバーエージェント、楽天など

ミドルベンチャー

ミドルベンチャーは「従業員数100人から1,000人の企業」を指すことが多いです。

ある程度知名度のある企業から、近年よく目にするようになった企業までさまざまな企業がミドルベンチャーにあたります。

ミドルベンチャーは、急成長期を経て安定期に入りつつある企業が多く、組織体制の整備と更なる成長の両立を図っている段階にあります。

例)LINE、レバレジーズ、Speee、クックパッドなど

アーリーベンチャー

アーリーベンチャーとは、「従業員数が数人から100人規模の、創立して間もない企業」のことを指します。

ベンチャー企業と聞くとこの規模感の企業を思い浮かべる学生も多いのではないでしょうか?

実際にベンチャー企業の中で最も企業数が多いのが、アーリーベンチャー層になります。

アーリーベンチャーは、最も変化が激しく、リスクも高い反面、急成長の可能性を秘めています。

新卒採用を行うアーリーベンチャーも増えており、チャレンジ精神旺盛な学生にとっては魅力的な選択肢といえるでしょう。

ベンチャー企業で働くメリット

規模によって呼び方に違いがあるベンチャー企業ですが、働くことのメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

新卒でもチャンスが多い

最も大きなメリットとしてあげられるのが、「新卒でもチャンスが多い」ということです。

ベンチャー企業の多くは、若手の成長や挑戦を後押しする文化が特徴です。

また、従業員数が少ないベンチャー企業では仕事量や責任が大きくなる傾向にあります。

そのような背景から、若い時から声を上げれば大きな仕事を任せてもらえる可能性もあります。

それだけでなく、ベンチャー企業では経営層と社員の距離が近いことも特徴のひとつです。

そのため、経営層に自分の意見が採用されることもあります。

日系大手企業ではなかなかできない貴重な経験です。

大手の企業では経験できないようなチャンスが多く転がっているため、チャンスをつかめるかどうかという点が重要になります。

成果主義である

2つ目が、「成果主義である」ということです。

年功序列型の賃金制度が根強く残っている日本の企業ですが、ベンチャー企業は成果主義であることが多いです。

そのため年齢やキャリアに関係なく、実力が認められれば高い評価を得られます。

一方で実力を発揮することができなければ、なかなか評価されないという可能性もはらんでいます。

成果主義であるベンチャー企業であるからこそ、成功したときの報酬が大きいことが多いです。

成果をあげればあげるほど給料が上がっていきますし、実力のある社員は昇進のスピードも早くなります。

自分の実力で勝負できるという点は大きなメリットであるといえます。

また、ベンチャー企業のメリットについては以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。

ベンチャー企業で働くデメリット

新卒であっても実力次第で成功を収めることができるのが大きな魅力のベンチャー企業ですが、一方でデメリットもあります。

研修制度が整っていない

社会経験のない新入社員は、名刺の渡し方や電話対応の仕方などビジネスマナーを知らないことがほとんどでしょう。

業界で必要なスキルや知識も不足しています。

しかしながら、ベンチャー企業は人手不足であることが多く、新入社員の研修を行う人員がいない場合もあるでしょう。

大手企業であれば、上記のような基本的なビジネスマナーの研修や知識・スキルに関する研修までさまざまな研修が用意されています。

ベンチャー企業では研修がない場合には自分自身で学ばなければならないので、間違ったビジネスマナーが身についてしまう可能性もあります。

福利厚生が整っていないことが多い

福利厚生とは、企業が社員に対して支給する給与以外の報酬のことを指します。

具体的には、家賃補助や通勤手当、社員食堂の設置、独自の休暇制度などが挙げられます。

大手企業であれば、これらの給与以外での待遇が充実しているケースが多いです。

福利厚生が充実していると、私生活の充実にもつながります。

たとえば、会社から近いところに住むための家賃補助があれば、通勤時の混雑のストレスを緩和できるでしょう。

独自の休暇制度によって、休みたいときに休みやすくなることもあります。

その一方で、ベンチャー企業の場合には福利厚生が充実していないことが多いので、事前にしっかりと調べることが大切です。

離職率が高い傾向にある

ベンチャー企業では、人材の流動性が高くなる傾向になります。

優秀な人材は、大手企業から引き抜かれることも多いからです。

また、ベンチャーでスキルを身につけて、起業する人も多いです。

なかには、「採用面接や説明会で出会った人が魅力的だったから」という理由が入社の決め手になることもあるでしょう。

しかしながら、入社してみたらその人がいなかった、という事態も十分に起こりうることです。

このことは頭に入れておく必要があるでしょう。

また、ベンチャーのデメリットについて以下の記事で解説しています。

あわせてご覧ください。

ベンチャー企業に向いている人

ベンチャー企業は特定の資質や性格を持つ人材を求めています。

革新的なアイデアと高い意欲を持つ個人が、ベンチャー企業の成長を支える重要な要素です。

以下では、ベンチャー企業で活躍しやすい人物像を詳しく解説します。

変化を楽しめる人

ベンチャー企業では、市場の変化や競合他社の動きに応じて、迅速に方針を変更する必要があります。

変化を恐れず、むしろ楽しめる人材が求められます。

たとえば、新しい技術やビジネスモデルに興味を持ち、積極的に学ぼうとする姿勢が重要です。

日々変化する環境に適応し、常に新しいことにチャレンジできる柔軟性が必要となります。

主体性が高い人

ベンチャー企業は大企業と比べて人員が少ないため、一人ひとりの主体性が欠かせません。

自ら課題を見つけ、解決策を提案できる人材が重宝されます。

具体的には、上司の指示を待つのではなく、自発的にプロジェクトを立ち上げたり、業務改善を行ったりする人が向いているでしょう。

自分の担当業務以外にも積極的に関与し、会社全体の成長に貢献する姿勢が求められます。

結果にこだわる人

ベンチャー企業では、結果を出すことが何よりも重要です。

過程よりも成果を重視する傾向があるため、目標達成に強いこだわりを持つ人材が適しています。

数字で成果を示せる営業職や、具体的な製品を生み出すエンジニアなどが好まれるでしょう。

短期間で結果を出し、会社の成長に直接貢献できる人材が高く評価されます。

好奇心旺盛な人

ベンチャー企業では、新しい分野や技術に常に注目する必要があります。

つまり、好奇心旺盛で自ら学び続ける姿勢を持つ人材です。

業界のトレンドや最新技術に関心を持ち、自主的に情報収集やスキルアップに励む人が向いています。

また、異なる分野の知識を組み合わせて新しいアイデアを生み出す創造性も重要です。

タフで粘り強い人

ベンチャー企業での仕事は、ときに長時間労働や高ストレスな環境に直面することもあります。

そのため、精神的・肉体的にタフで粘り強い人材が求められます。

困難な状況でも諦めずに粘り強く取り組み、課題を乗り越えられる忍耐力が必要です。

また、失敗を恐れず、そこから学び、次のチャレンジに活かせるリカバリー力も重要な資質となります。

起業家精神を持つ人

将来的に起業を考えている人や、起業家のようなマインドセットを持つ人材は、ベンチャー企業に適しています。

経営者の視点で考え、会社全体の成長に貢献しようとする姿勢が評価されるポイントです。

リスクを恐れず、新しいアイデアを積極的に提案し、実行に移せる行動力が求められます。

また、経営者と近い距離で働くことで、起業のノウハウを実践的に学べる環境も魅力のひとつです。

さいごに

ベンチャー企業の定義から、新卒でベンチャー企業に入社することのメリット・デメリット、向いている人まで解説してきました。

新卒のファーストキャリアをベンチャー企業でスタートすることは、全く問題ありません。

重要なのは、経験が積めたり、実力で評価されたりといったメリットだけではなく、デメリットもあることを理解しておくことです。

「ベンチャー企業に向いている人の特徴」もふまえて、自分がベンチャーで成長していける人材かどうかも判断してみてください。

今回の記事をもとに、ぜひさまざまな企業に目を向けてみてくださいね。

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