【企業分析】日東紡績の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

はじめに

日東紡績は福島県福島市に本店があり、東京都千代田区に本部を置く繊維メーカーです。

具体的な事業内容は、グラスファイバーと呼ばれる無機繊維を使った製品の製造・加工及び販売や、化学工業製品、医薬品の製造・加工及び販売などです。

今回は、そんな日東紡績の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。

日東紡績への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っていますので、ぜひ最後までご覧ください。

また、繊維メーカー以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

結論からお伝えすると、日東紡績の就職難易度は普通です。

理由としては、高学歴層だけではなく偏差値50程度の大学からも幅広く採用しているからです。

以下の参考記事で詳しく解説されている就職偏差値を参考にすると、難易度が普通程度であることがわかるでしょう。

しかし、採用の割合としては大学院卒がかなり多いため、学部生の採用倍率は高くなる可能性も考えられます。

選考対策として、日東紡績の事業内容や企業文化についての理解、そして自己分析をしっかりと行うことが重要です。

特にここで働きたいという情熱を、いかに伝えるかの事前準備は怠らないでください。

募集している職種は、事務系と技術系の2種類です。

次の章からは、各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。

日東紡績について

出典元：創立100周年記念サイト -日東紡

会社概要

1923年に福島県で創業された日東紡績は、繊維メーカーとしてのスタートから、技術革新と挑戦の精神を駆使して、多岐にわたる分野での事業拡大を遂げてきました。

日東紡績は、「なんでも繊維にしてみよう」というチャレンジ精神を持ち、世界初のグラスファイバーの工業化を実現したことで有名です。

これは技術の限界に挑み、新たな可能性を切り開く大胆な試みだったため、その後の多くの革新へと繋がったのです。

時代の変遷と共に、同社は繊維事業だけでなく、グラスファイバー事業やライフサイエンス事業へと領域を広げています。

特に1987年にはメディカル事業に進出し、ヤギの血清由来の抗体を用いた体外診断薬の開発を行い、これが今日の医療分野での需要増大に応える製品となっています。

グラスファイバー事業においては、高速大容量通信関連市場の拡大に対応し、超極薄ガラスクロスや特殊形状のフラットファイバーの開発に成功しました。

これらは電子機器の精密基材として不可欠であり、その技術力で世界から高評価を得ています。

「環境・エネルギー」「デジタル化社会」「健康・安心・安全」といった現代の重要課題に対しても、持続可能な社会実現に向けて積極的に貢献しています。

日東紡績はこれらの課題解決を目指し、革新的な製品開発と技術革新により、さらなる事業拡張を進めているのです。

その他、特定の市場において世界品質No.1を誇るグラスファイバーの細番手ヤーンや、国内シェアNo.1のレディース用接着芯地など、トップシェア商品を数多く持っており、特定ニッチ市場でのリーダーとしての地位を確立しています。

100年以上にわたる歴史の中で築き上げた技術力とイノベーションを武器に、次の100年も社会とともに成長し続けることを目指している企業です。

各事業別の売上規模

日東紡績の2024年3月期の売上高は932億5300万円で、営業利益は83億8700万円、経営利益は97億5200万円でした。

また、セグメントごとの売上高は以下の通りです。

各事業セグメントの解説

日東紡績の事業セグメントは、以下の通りです。

以上からもわかるように、日東紡績は繊維事業だけでなく多岐にわたる事業を展開しています。

特に力を入れているのはグラスファイバーを活用した事業で、収益全体の7割強がグラスファイバー事業によるものです。

特に注目される製品の一つが「超極薄クロス」です。

この製品は、形状安定性、耐熱性、絶縁性に優れており、小型かつ軽量化が進むパソコンやスマートフォンの高機能化に不可欠な電子基板の絶縁体として広く利用されています。

また、通信の高速大容量化を支える電波基地局の通信機能にも大きく貢献しており、5G技術の展開とともにその重要性はさらに増しているのです。

グラスファイバー事業のような技術革新を重ねる分野では、専門技術を持つ人材が求められるでしょう。

新卒採用においても、技術志向の強い学生や、新しいことに挑戦する意欲を持った人材を積極的に採用しています。

幅広いフィールドでの活躍が期待されることを念頭に置いておきましょう。

日東紡績で働いている社員は？

平均勤続年数は？

日東紡績の平均勤続年数は18. 7年で、従業員の平均年齢は43.3歳でした。

同業種で働いている社員の平均勤続年数が16. 0年程度であることから、勤続年数は平均より長く安定した職場であることが伺えます。

平均年収は？

日東紡績の平均年収は、約668万円です。

全国平均の年収は458万円なので、 全国平均よりかなり高い水準です。

また、2022年の日東紡績の平均年収は2016年と比べて4.4%減少しています。

平均残業時間は？

日東紡績の月平均所定外労働時間は、約6.8時間程度です。

同業種の平均残業時間が約15時間であることから、業界内では平均より残業時間がかなり短いことがわかるでしょう。

平均ボーナス額は？

日東紡績の平均ボーナス額は107万円です。

同業種の平均ボーナス額95万円より12万円高いといえます。

どんな文化なの？

経営理念

日東紡績は、社会の「ベストパートナー」を目指すという強い理念のもと、お客様に「安心と信頼」を提供することを最大の価値としています。

この理念は、日々の企業活動を通じて株主、投資家、行政、地域社会など、すべてのステークホルダーとの強い結びつきを重視し、共に成長し、成功を分かち合うことです。

これらを達成するために、日東紡績では各社員が自立した個人として尊重され、自由で活発な環境の中でアイデアを出し合い、チームワークを活かして力を発揮することが奨励されています。

若手社員の育成と活躍

日東紡績では、若手社員が早い段階から挑戦できる環境を整えています。

例えば、入社1年目の社員が海外営業を担当するなど、実務での早期からの活躍が期待されているのです。

研究開発では、入社2年目で研究機関との共同研究の主担当者として活躍するチャンスが与えられます。

また、技術職では硝子溶融炉設計に携わりながら、社内のデジタルトランスフォーメーションを推進するなど、多岐にわたるプロジェクトに関与することが可能です。

グローバルに活躍するチャンス

キャリアの途中でも海外経験を積むことが奨励されています。

トレーニー制度を活用し、海外留学後にはアメリカ駐在などのキャリアパスもあります。

入社6年目で海外製造拠点の経理を担当するなど、国際的なフィールドで成長する機会が期待できるでしょう。

グローバルに活躍できるプロフェッショナルへと成長するための、豊富な機会が用意されています。

社員の成長と自己実現

日東紡績は、社員の成長が会社の成長であると信じ、継続的な教育とキャリア形成のサポートを行っています。

社員は、個人としても企業市民としても優れた資質を培い、社会的な視野を広げ、果敢に挑戦し、粘り強く目標達成に取り組むことが期待されているのです。

このように、日東紡績は自らを革新し続ける企業文化の中で、社員一人ひとりが自己実現を図りながら、全員が満足し、成長できる環境を提供しています。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

日東紡績の強みは、多岐にわたる技術革新と産業への貢献に基づいています。

以下の主要な領域での強みを詳細に説明します。

グラスファイバー事業

1938年に日本で初めてグラスファイバーを工業化した日東紡績は、この分野でのパイオニアです。

この歴史的な背景と絶え間ない技術革新が、産業用材料としてのグラスファイバーの様々な応用を可能にしました。

グラスファイバーは軽量でありながら耐久性が高く、自動車産業での燃費規制対策や建築資材としての用途拡大に貢献しています。

また、5G通信のインフラに不可欠な技術としても位置づけられています。

先進的なガラス技術

NEガラス（低誘電・低誘電正接ガラス）およびTガラス（高弾性・低熱膨張ガラス）は、高速大容量通信や高密度パッケージ基板に必要な素材です。

これらの技術はデジタルインフラの進化に欠かせない要素であり、半導体やプリント配線基板の進歩を支えています。

メディカル事業の急成長

1981年から開始されたメディカル事業は、生化学系と免疫学系の体外診断薬を中心に展開しています。

これらの診断薬は病気の早期発見や健康管理に重要な役割を果たしており、現在では100項目以上の診断薬を提供しているのです。

「未病」という予防医学的アプローチを通じて、健康管理や病気の早期発見に貢献しています。

この分野でのリーダーシップは社会全体の健康増進に寄与しており、国内外の研究機関と連携して最先端医療技術の研究を進めています。

これらの分野における技術革新と市場リーダーシップは、日東紡績が就職難易度や業界での立ち位置を高める要因となっており、新卒採用市場においても魅力です。

以下は日東紡績と競合他社を比較したものです。

日東紡績の新卒募集要項について

新卒募集要項についてまとめました。

新卒離職者数は2021年は3名で、2022年と2023年はいずれにおいても0名でした。

新卒採用者における男女の割合はやや男性が多く、毎年、計20名程度採用しています。

自己啓発支援制度には、中堅・若手社員を対象とした海外短期留学制度や社会人大学院派遣などがあり、グローバル人材となりたい人にとって魅力的です。

求める人材

日東紡績は、創業以来の革新的な歴史と多様な事業領域を通じて常に変革を求めてきました。

そのため、同社は特に次のような資質を持った人材を求めています。

広い視野を持つ人材

日東紡績は、ビジネスのフィールドが世界に広がる中で、多角的な視点を持ち、広く社会や市場の動向を見渡せる人材を重視しています。

国内外の市場環境や技術トレンドを理解し、それを事業戦略に活かす能力が求められるでしょう。

深い思考力を持つ人材

同社は、その複雑な事業構造と革新的な取り組みから、深く物事を考え、理解する力を持った人材を必要としています。

新しい問題に対する創造的な解決策を見つけるために不可欠です。

果敢に行動できる人材

新しい技術や市場に挑戦するためには、果敢に行動し、リスクを恐れずに新たな一歩を踏み出せる勇気が求められるでしょう。

日東紡績は、積極的にチャレンジする精神を持ち、自らのアイデアを実行に移せる人材を評価します。

粘り強さを持つ人材

事業を推進する中で避けられない困難や挫折に直面しても、諦めずに目標を追求し続ける粘り強さが日東紡績には必要です。

長期的なプロジェクトや困難な課題に対して最後までやり遂げる力は、同社の事業成功の鍵です。

日東紡績はこれらの特質を持つ人財を求めており、新たな100年に向けた持続的な成長を支える核としています。

新卒採用のフロー

日東紡績の選考は、下記の通りのフローで実施されます。

選考対策としては、入社意欲やキャリアプランが明確であるかどうかを重視されるので、しっかりと準備しておいてください。

①会社説明会

本選考に進む前に、日東紡績を志望する就活生は会社説明会に参加する必要があります。

マイページで直接エントリーするか、マイナビやリクナビを経由して会社説明会に参加しましょう。

②書類選考

本選考に進むには、エントリーシートの提出が必要です。

口コミサイトによれば、過去には次のような設問がありました。

以上のように、日東紡績のエントリーシートの設問はオーソドックスな質問です。

そのため、他の就活生と差別化して独自性を出すために、自己分析をしっかり行ったうえで書いていきましょう。

以下に参考になる記事を紹介します。

ES対策 | 上京を志す、就活生へ。ジョーカツ

③適性検査

日東紡績の適性検査は、TG-WEBです。

TG-WEBには計数・言語・英語・性格テストの4分野があり、他の適性検査と比べて難易度が高いと言われています。

初見で高得点を出せる学生はなかなかいないため、受検する際は必ず十分な対策をしたうえで臨みましょう。

④複数回面接

エントリーシートと適性検査を通過すれば、次は全3回の面接があります。

一次面接

日東紡績の一次面接は、面接官1：学生1の個別面接で、所要時間は30分程度です。

面接はオンラインで実施され、人事の社員と面接することになるでしょう。

口コミサイトによれば、以下のような質問をされます。

特に変わった点はなく、通常の面接となるでしょう。

各質問に対して簡単な深堀はされますが、問い詰められることはありません。

しっかりと自己分析をしていれば、緊張することなく答えられるでしょう。

二次面接

日東紡績の二次面接は、面接官2：学生1の個別面接で、所要時間は30分程度です。

面接はオンラインで実施され、人事と営業の社員と面接することになるでしょう。

口コミサイトによれば、以下のような質問がされます。

面接の雰囲気は堅く、かなり問い詰められます。

特に、就活生のキャリアプランや価値観と、日東紡績にギャップがないかを確かめられるでしょう。

業界研究や企業分析を入念に行ったうえで面接に臨んでください。

最終面接

日東紡績の最終面接は、面接官4：学生1の個別面接で、所要時間は30分程度です。

面接はオンラインで実施され、人事部の社員および役員クラスの3人と面接することになるでしょう。

口コミサイトによれば、以下のような質問がされます。

面接の雰囲気は二次面接に引き続き厳かです。

上記した内容からもわかるように、最終面接では入社後を想定した質問が多いため、具体的なキャリアプランを考えて面接に臨みましょう。

⑤内々定

最終面接で合格すれば内々定が決まります。

採用大学

日東紡績の採用大学の実績の一部を以下に掲載します。

難関国立大学だけでなく幅広い大学から採用していることから、学歴フィルターはないと考えられるでしょう。

上記の大学には偏差値の高い大学だけでなく、多様な大学から学生を採用していることがわかります。

そのため、十分に準備をすれば誰にでも就職するチャンスがあるでしょう。

就職偏差値・難易度

ここまでの内容を踏まえて、日東紡績の就職偏差値・難易度を見てみましょう。

偏差値・難易度は普通です。

その理由として以下の2点が挙げられます。

確かに日東紡績で採用された学生には、博士や修士を含む大学院生が多いです。

とはいえ、採用大学を見ると、決して高学歴の学生ばかり採用しているわけではありません。

このことから、必ずしも学歴フィルターがあるとはいえないでしょう。

自己分析や企業研究などの選考対策をしっかり行えばチャンスが高まるため、しっかりと準備しておくことをおすすめします。

就職偏差値・難易度については、以下の記事もご参考にしてみてください。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

まとめ

本記事では、日東紡績の就職難易度、採用大学、選考対策について詳しく解説しました。

日東紡績は100年以上の歴史を持ち、技術革新と挑戦の精神で業界に革命をもたらし続けている企業です。

グラスファイバー事業やメディカル事業など、多岐にわたる分野での事業展開が特徴的であり、繊維業界の枠を超えたイノベーションを推進しています。

これにより、高速大容量通信や未病医療といった現代社会の要請に応える製品を開発し、世界中で評価されているのです。

就職難易度については、日東紡績は様々な学歴層から採用を行っており、特に大学院卒業生の採用が多い傾向にあります。

とはいえ、必ずしも高学歴のみを採用しているわけではありません。

同社は、新しい挑戦を恐れず、広い視野を持ち、深く考えることができる人材を重視しているのです。

また、技術革新を進める企業として、専門的なスキルや研究背景を持つ人材も積極的に求めています。

そのため適切な選考対策が求められるでしょう。

選考対策としては、日東紡績の企業文化や事業内容を理解し、自己分析を深めることが重要です。

特に、自分がどのようにして企業に貢献できるかを具体的にアピールできるよう準備を進めることが望まれます。

また、グローバルな舞台で活躍するチャンスも多いため、国際感覚を持つこともプラスとなるでしょう。

日東紡績への就職を目指している学生の皆さんは、ぜひこの記事を参考にして内定を獲得してください！

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