【企業分析】JCRファーマの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/28更新
はじめに
JCRファーマ株式会社は、バイオ医薬品の開発・製造を主力事業とし、兵庫県芦屋市に本社を構えている企業です。
また、再生医療等製品・原料の製造販売も行っており、兵庫県内には4つの工場を拠点とし、東京にも事務所を構えています。
繊維工場向けの織機・生産設備機器の販売会社や医療用システム・ソフトウェアの開発会社などの事業にも積極的です。
また、国外ではアメリカを含む9つの関連会社を持ち、オランダ、ルクセンブルグ、スイスなどにも拠点を置いており、国内外で幅広い事業展開を見せています。
この記事では、JCRファーマに興味を持つ就活生向けに、企業研究に役立つ情報や選考基準、選考対策などを詳しく解説しています。
JCRファーマへの就職を検討している方々にとって、貴重な情報となるでしょう。ぜひ最後までお読みいただき、ご興味を持っていただければ幸いです。
- JCRファーマの事業内容が知りたい
- JCRファーマの求める人物像や社風について知りたい
- JCRファーマの就職難易度を知りたい
- JCRファーマの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、JCRファーマのようなバイオ医薬品メーカー以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
この記事の結論
この記事の結論から述べると、JCRファーマの就職難易度は、学歴フィルターが明確ではないものの、採用倍率が約10倍と高めです。
JCRファーマは、バイオ医薬品研究開発に注力し、高い技術力を持つ企業と言えます。
そのため、理系学生の応募が多く、採用競争も激しい傾向にありますが、研究開発職をはじめとする様々な職種を募集しており、文系学生でも内定の可能性は高いでしょう。
選考では、エントリーシートや面接で「なぜJCRファーマなのか」という志望動機や、入社後の目標が重要視されます。
そのため、自己分析と企業研究・業界研究を徹底的に行うことが選考対策として重要です。
記事ではJCRファーマの事業内容や選考プロセスについて詳しく解説していますので、JCRファーマに興味がある就活生は、ぜひ最後までお読みください。
JCRファーマ株式会社について
出典元:JCRファーマ株式会社
会社概要
JCRファーマ株式会社は、東証プライム上場企業であり、難病や希少疾病領域のバイオ医薬品の研究開発・製造を行っています。
バイオ医薬品とは、バイオテクノロジーによって作られるタンパク製剤のことです。
本社は兵庫県芦屋市にあり、兵庫県内には4つの生産拠点を有しています。
同社は、独自のバイオ技術と細胞治療・再生医療技術を駆使し、「医薬品を通して人々の健康に貢献する」という企業理念のもと、難病と戦う人々のために積極的な研究開発に取り組んでいる企業です。
JCRファーマは、1985年に開発された世界初のバイオ医薬品である糖尿病治療薬「ヒトインスリン」をはじめとする製品で世界的な評価を得ています。
同社は、成長ホルモン、ライゾーム病、再生医療等製品、腎性貧血の4領域において独自の製造技術を活かし、主要製品を開発しているのが特徴です。
さらに、自社商品を医療現場に正確に伝えるための営業体制を整え、使用推進活動を積極的に展開しています。
JCRファーマは、難病や希少疾病に苦しむ人々に新しい治療の選択肢を提供することを使命とし、その重要な役割を果たしています。
これからも、人々の未来を創造するために、研究開発に尽力し続けるでしょう。
参照ページ:
各事業別の売上規模
JCRファーマ株式会社の2023年度の第3四半期の総売上高は337億1800万円で、営業利益は78億900万円、経常利益は73億8800万円でした。
これは連結決算による売上高で、JCRファーマ株式会社および国内外関連会社9社の収益で構成されています。
主要4領域事業分野での売上高は以下の通りです。
- ヒト成長ホルモン製剤: 売上高は139億9500万円で、前年同期比50.1%増となりました。
- ライゾーム病領域(ムコ多糖症Ⅱ型治療剤): 売上高は40億4600万円で、前年同期比19.7%増となりました。
- 腎性貧血治療薬: 売上高は73億4600万円で、前年同期比2.7%増となりました。
- 再生医療等製品: 売上高は26億9900万円で、前年同期比5.4%増となりました。
参照ページ:
JCRファーマで働いている社員は?
平均勤続年数は?
JCRファーマの平均勤続年数は8.7年です。
医薬品業界の平均勤続年数は12.7年となっており、JCRファーマの勤続年収はやや短めですが、これは2015年以降に今後の会社の事業成長を予測し、中途採用と新卒採用の割合が大きくなったからです。
平均年収は?
JCRファーマ株式会社の平均年収は、約881万円でした(2023年企業公開値)。
主要な医薬品・バイオテクノロジー業全81社中、19位にランクされています。
日本の平均年収の約480万円と比較すると非常に高いと言えるでしょう。
本社を置く兵庫県の平均年収約380万円を大きく上回ります。
平均残業時間は?
JCRファーマの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり約20時間でした。
ノー残業デーも導入されています。
研究開発のプロジェクトにより、残業時間については流動的であることが予想されるでしょう。
平均ボーナス額は?
賞与は7月・12月と年2回支給されます。
どんな文化なの?
JCRファーマは46年の歴史を持ちながらも、常に挑戦し続ける「ベンチャーマインド」を大切にしています。
フラットな社風が根付いており、役職者であっても「さん付け」で呼び合い、経験や年齢に関係なく様々なアイデアや意見を出しやすい環境です。
製品の品質向上には多様なアイデアと高い技術力が必要であると信じ、そのための環境づくりに力を注いでいます。
社員の働きやすさにも重点を置いており、「JCRオアシス」というマッサージルームでは、セラピストが疲れた身体を癒してくれるでしょう。
また、「JCRキッズランド」という保育所が研究所内に設けられており、子育て中の社員にとっては安心して子供を預けることができ、必要に応じてすぐに子供の様子を見に行くことができます。
こうした施設の整備により、仕事と家庭の両立が実現できるでしょう。
JCRファーマは新薬の創出に向けて日々努力する社員が働きやすい環境づくりに注力しています。
フラットで温かい雰囲気の中で、互いに協力し合い、仕事に情熱を燃やす社員が集まる会社です。
JCRファーマの新卒募集要項について
以下はJCRファーマの新卒採用要項の要約です。
研究開発職や生産職に関しては、理系学生が主な対象ですが、大卒・大学院卒だけでなく、高等専門学校卒や関連専門学校卒も対象です。
個々の能力を重視し、専門性を求める採用基準が設けられています。
MR(医療情報担当者)としての営業職については、文系学生も応募可能ですが、車での営業活動が基本となるため、運転免許の取得が必須です。
基本給は学歴に応じて設定され、賞与は年2回支給されます。
JCRファーマは社員の成長とスキル向上を重視し、充実した研修制度を提供しています。
社員のスキルアップが企業の成長に貢献すると考えられているからです。
本社や研究施設、生産工場はすべて兵庫県内にあり、転勤の可能性はほぼないでしょう。
ただし、東京にも事務所があり、業務によっては東京への転勤の可能性があるため、面接や説明会で確認することをおすすめします。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 研究職・開発職・生産職・営業職(MR) |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | <基本給>
昇給:年1回 |
賞与 | 年2回(7月、12月) |
研修制度 | 新人研修、階層別研修、eラーニング、語学研修(オンライン英会話レッスン)、コンプライアンス研修 等 |
福利厚生 | 配偶者出産休暇、産前産後休暇、育児休暇、育児短時間勤務、JCRキッズランド(社内保育所)、健康診断、メンタルヘルスケア、JCRオアシス(マッサージルーム)、社会保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険、従業員持株会、退職金制度、各種財形、寮・社宅 等 |
求める人材
JCRファーマ株式会社では求める人材として下記のものを公表しています。
- 情熱を持って実践する人
新薬の研究開発は決して容易な作業ではありません。
現実には、難病や希少疾病に対する有効な治療法がまだまだ見つかっていないケースが多くあります。
しかし、そうした困難に立ち向かうことこそが、一人でも多くの患者さんを救うための重要な一歩です。
そのため、情熱を持って取り組むことが不可欠と考えています。
- スピード感
JCRファーマは、新薬の創出において大企業にはないスピード感を持って取り組んでいます。
その秘訣は、社員一人ひとりが持つ価値観を最大限活かしていることです。
風通しの良い組織文化があり、自分の意見を自由に仲間に伝えられる環境が整っています。
この風土が意見交換を促進し、スピード感を高める原動力となり、常にこの意識を持ち続けることが求められるのです。
- 誠実に向き合う人
仕事に誠実に向き合うことは、人として当然のことであるというのも、JCRファーマの思いの一つです。
JCRファーマでは、自らが関わるすべてのことに対して誠実に向き合い、責任を持って取り組む人材を求めています。
- ベンチャー精神
JCRファーマは伝統的なベンチャー精神を重んじているため、このような志を持つ人材を求めています。
ここでの「ベンチャー」とは、「冒険」という意味です。
しかし、単なる無謀な冒険ではなく、一人でも多くの患者さんに希望をもたらす未来を目指しています。
新薬の開発という困難な道を歩む中で、試行錯誤を重ねることを想定しているのです。
そのような「冒険」を積極的に行う人材を重視しています。
- 一歩前に出る人
JCRファーマが掲げる企業理念、「医薬品を通して人々の健康に貢献する」を実現するためには、他社よりも常に「一歩前に出る」姿勢が不可欠です。
この強い意志は責任感として表れ、難病に苦しむ人々を助けるための行動へと結びつくでしょう。
JCRファーマでは、この一歩前に出る強い信念を持った人材を求めています。
- 自ら学習し挑戦し続ける人
JCRファーマが求める人物像は、すべて「誰かがやる、その誰かになる」という言葉に込められています。
現実的には、難病や希少疾病に対する確かな治療法が未だ見つかっていないものが多いです。
JCRファーマはより多くの患者さんを救うために、新薬の開発に全力で取り組み、学び、挑戦し続ける人材を強く求めています。
新卒採用のフロー
JCRファーマの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
①新卒エントリー
JCRファーマ株式会社のホームページ内の、新卒エントリーボタンからエントリーします。
②会社説明会
JCRファーマのイメージを具体的に理解するための会社説明会です。
会社紹介は、JCRファーマの事業内容をわかりやすく説明しつつ、製薬業界での立ち位置や技術力の強みについて理解を深めることができる内容です。
募集職種や求める人物像、選考フローについても詳しく紹介されるでしょう。
パネルディスカッションでは、働く意義や理想の働き方について話し合われます。JCRファーマの魅力の一つである働く環境についても詳細が確認できる内容です。また、先輩社員との交流会の時間も設けられており、就活生にとって貴重な機会となります。
事前に質問を準備し、先輩方の声を聞くことで、より有意義な説明会となるでしょう。
③エントリーシート
エントリーシートは、各質問に対して約100文字~200文字で実際のエピソードや体験を交えて回答する形式です。
応募する職種によって質問内容が異なるので、確認しておきましょう。
口コミサイトにあった質問事項を紹介します。
- あなたの人柄を教えてください。その人柄がもっとも感じられるエピソードを100文字程度で記載してください。
- あなたのセールスポイントを教えてください。セールスポイントに関連したエピソードと、入社した際にどのように活かせるかを200文字程度で記載してください。
- あなたの特技や趣味を100文字程度で記載してください。
- あなたの大学(大学院)での研究内容やゼミについて200文字程度で記載してください。
④適性検査
玉手箱の形式に慣れるために、事前勉強をしておいてください。
試験科目は言語、非言語、性格診断テストです。
所要時間は全体で1時間となるでしょう。
⑤グループディスカッション
1グループの人数は約6名で、様々なテーマに沿ってディスカッションをします。
所要時間は、約30分~60分です。
ランダムに会話する形式ではなく、いろんな選択肢に沿って話を進めていくため、全員で納得のいく結論を導きだすような内容です。
口コミサイトにあったテーマを紹介します。
- ある地方の町で地域活性化をするための施策を考えてください。
- 過疎化が進んだとある地方の町で地域活性化をするための施策を考えてください。
⑥複数回面接
理系学生の場合は、研究内容の詳細や、JCRファーマの研究・開発との親和性を確かめる質問が多いでしょう。
もちろん志望動機も重要です。
⑦内定
複数回の個別面接を経て内定が決まります。
内定を勝ち取るためには、製薬業界全般についての理解が非常に重要です。
売上や規模だけでなく、製薬会社が社会のニーズにどのように応える必要があるか、国内外の患者の状況や、どの領域の疾病に焦点を当てて戦略を展開しているかなど、マーケットの動向を理解しましょう。
JCRファーマの選考では、自身の将来の目標や、製薬業界においてなぜJCRファーマを志望するのかという明確な志望動機が重要です。
そのため、自己分析をしっかりと行いましょう。
エントリーシートも重要視されており、自身の強みをアピールすることが求められます。
また、インターンシップへの参加も有益であり、選考プロセスにおいて役立つでしょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
参照ページ:JCRファーマ株式会社 採用情報
採用大学
JCRファーマの募集職種は多岐にわたります。
研究開発職においては、旧帝大や難関大学の理系学部卒や大学院卒が多く採用される傾向があります。
一方で、MR(医療情報担当者)や事務系職種などは、中堅国公立大学やGMARCH、関関同立など、標準的なレベルの大学出身者も対象です。
そのため明確な学歴フィルターは存在せず、幅広い大学の学生が選考対象となるでしょう。
<大学院> 愛媛大学大学、大阪大学大学、岡山大学大学、九州大学大学、京都工芸繊維大学、静岡県立大学大学、東京工業大学大学、東京農業大学大学、新潟大学大学、広島大学大学 <大学> 神戸大学、大阪工業大学、大阪市立大学、大阪府立大学、大阪薬科大学、金沢工業大学、京都大学、京都薬科大学、近畿大学、岐阜薬科大学、熊本大学、崇城大学、千葉大学、徳島大学、名古屋市立大学、兵庫県立大学、武庫川女子大学、同志社大学、関西大学、明治大学、立命館大学、神戸市立工業高等専門学校、奈良先端科学技術大学院大学 |
どの職種においても、「なぜJCRファーマなのか」という志望動機は重要視されるため、エントリーシート提出の際や面接で、しっかりと伝えられるように事前準備をしておきましょう。
就職偏差値・難易度
JCRファーマの就職偏差値・難易度は、主に研究・開発職を中心に採用しているため、比較的高いです。
旧帝大や他の難関大学、そして大学院の理系学部出身者が多く応募しています。
結論として、偏差値・難易度は高いと言えるでしょう。
JCRファーマは高い技術力を持つ会社です。
面接に臨む際には、学生時代の研究内容や成果、入社後に活かせるスキルや志望動機をしっかりとまとめて準備しましょう。
就職偏差値・難易度について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ:
まとめ
JCRファーマは、バイオ医薬品業界に位置し、創業49年の歴史を持ち、従業員約850人の中堅規模の企業です。
しかし、その技術力は世界的に高く評価され、東証プライムに上場し、少数精鋭の企業として確固たる地位を築いています。
同社が開発した糖尿病治療薬である「ヒトインスリン」は、1982年に世界で初めて開発されたバイオ医薬品であり、グローバルな事業展開を実現するための生産・品質保証体制も世界基準を満たしています。
JCRファーマは業界全体に比べて知名度は低いものの、採用基準は高く、熱心な業界・企業研究が内定のポイントとなるでしょう。
大手企業とは一線を画すJCRファーマでは、志望動機が特に重要です。
自己分析をしっかり行い、将来の目標や成し遂げたいことを明確にし、それがJCRファーマでどのように実現できるかを具体的に説明することが求められます。
その説得力のあるアピールがあれば、内定を勝ち取ることができるでしょう。
この記事が、JCRファーマを志す就活生にとって有益な情報となることを願っています。