【企業分析】松竹株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年8月15日更新
はじめに
松竹株式会社(以下、松竹と略)は、東京都中央区に本社を置く日本の映画や演劇の制作・興行・配給を手掛ける総合エンターテインメント企業です。
近年では不動産賃貸業にも事業を拡大し、マルチに活躍しています。
今回はそんな松竹の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、松竹への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 松竹の仕事内容が気になる
- 松竹の就職難易度を知りたい
- 松竹の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、同じく芸能関連の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、松竹の就職難易度は、やや難易度は高いと考えています。
理由としては、採用フローのステップが他企業と比較すると多いこと。
また、選考時には動画を提出するプロセスもあります。具体的な詳細は明されていませんが、恐らく自己をPRするための動画だと考えられます。
エンターテインメント企業ということもあり、一般企業と採用基準が異なっている点も就職難易度が高いと推定できる要素です。
しかし、松竹の事業枠は幅広く新卒募集も総合職と記載されていますが細分化すると職種は多岐にわたります。
映像・演劇部門から不動産部門:管理部門に至るまで募集枠は幅広くあらゆる就活生にチャンスがあると言えるでしょう。
選考基準が一般企業と異なると理由で就職難易度はやや高いと推定していますが、
学歴で左右される選考基準ではないと考えています。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
松竹株式会社について
会社概要
松竹株式会社は、日本のエンターテインメント業界を代表する老舗企業です。
1895年の創業以来、映画や演劇の制作・配給を通じて、日本文化の発展に貢献してきました。
東京都中央区に本社。大阪府大阪市に関西支社があり、従業員数は597名となっています。
松竹の事業は、映像事業、演劇事業、不動産事業など多岐にわたります。
映像事業では、映画製作から海外映画の買付、宣伝、配給までを手掛け、国内外のライツビジネスや映像コンテンツの開発にも力を入れているのです。
演劇事業では、歌舞伎をはじめとする伝統芸能の興行や、新たな演劇の創出にも注力。
不動産事業では、劇場やシネコンの運営を核として、都市開発にも関与しています。
また、松竹は、東京証券取引所プライム市場に上場しており、安定した経営基盤のもとで事業を展開。
松竹は新旧のバランスを取りながら、伝統を守りつつも革新を続ける企業姿勢を示しています。
松竹はその歴史と伝統に裏打ちされた品質の高いエンターテインメントを提供し続けることで、これからも日本文化の発展に寄与し続けていく企業となるでしょう。
参照ページ:松竹企業案内
各事業別の売上規模
松竹株式会社の2023年度総売上高は782億1200万円で、純利益は54億000万円でした。
この売上は映像関連事業、演劇事業、不動産事業・その他の事業からの収益によって構成されています。
残念ながら2023年度の各事業別の売上規模に関してはくわしく明記されていません。
上記の表は過去の決算をもとに算出したものです。直近のデータではありませんが、ぜひ参考にしてみてください。
次に松竹の売上高の増減を見てみましょう。
- 2023年度総売上高は782億1200万円となり、前年に比べて8.9%増となりました。
- 純利益は54億8400万円となり、前年に比べて81.8%減となりました。
参照:松竹 (9601) : 決算情報・業績 [Shochiku Co;] | みんかぶ(旧みんなの株式) (minkabu.jp)
各事業セグメントの解説
松竹株式会社の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
映像関連事業 |
|
演劇事業 |
|
不動産事業 |
|
その他事業 |
|
各事業セグメントから松竹がマルチに事業を展開していることが分かります。
エンターテインメント関連だけでなく、不動産管理や店頭外国為替取引など、想像以上に社会に根付いた企業と言えるでしょう。
IT化が進むにつれて、更に松竹が事業を展開することは考えられます。歴史のある企業ですが、まだまだ成長を遂げる可能性がある企業です。
松竹で働いている社員は?
平均勤続年数は?
ノジマの平均勤続年数は16. 6年です。
全業種の平均勤続年数は約12年と言われており、比較すると松竹の平均勤続年数はかなり長いと言えます。
また、同業種の吉本興行は平均勤続年数を明らかにしていませんが、勤続年数の目標を10年と掲げているあたりは、松竹より短いと考えられるでしょう。
平均年収は?
松竹の平均年収は約798万円と言われています。
全国平均年収が約430万円と算出されているので、年収面で見ればホワイト企業と言えるでしょう。
また過去のデータでは最高約833万円にも達しています。しかし、配属される事業や職種によって年収に変動があることは覚えておいてください。
平均残業時間は?
松竹の平均残業時間は約7.2時間です。全国平均が約9.4時間なので、松竹の残業時間は平均より低いと言えます。
エンターテイメント系はハードワークの印象が強いですが、平均残業時間で判断する限り、決してイメージ通りのハードワークを強要されることはないのかもしれません。
平均ボーナス額は?
松竹の平均ボーナス額は約124万円でした。同業種の平均ボーナス額が102万円となっているので、同業種と比較しても高い方であると言えるでしょう。
また、ボーナスは年に7月と12月の2回支給されます。
他業種と比べても松竹のボーナス額はかなり高めに設定されていると言えそうです。
どんな文化なの?
松竹は従業員に対して自由な発想と創造性を尊重する文化を持っています。
伝統を重んじつつも、新しいアイデアや挑戦を推奨し、多様性を受け入れる柔軟性を大事にしている企業です。
また、社員同士の協力とチームワークを重視し、一人ひとりが持つ能力や才能を最大限に活かすことを奨励しています。
120年以上続くエンターテイメント企業として、成長し続けることができたのは、
演者・従業員のクリエイティブ性を重んじてきたからでしょう。
松竹は従業員が持つ可能性を最大限に引き出すために、企業方針と異なるからといって抑圧することはしていません。
松竹は従業員の個性を大切にする文化を持った企業と言えるでしょう。
参照ページ:
【2024最新版】松竹の平均年収は798万円! | 年収マスター – 転職に役立つ年収データの分析サイト (nenshu-master.com)
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しいエンターテイメント業界の中での松竹の立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較すると、東宝・東映がグンを抜いて売上高が高いことが分かります。
しかし、松竹も決して低迷しているというワケではありません。
従業員の待遇面や吉本興行に競り勝っている点に注目すれば、優良企業であると言うことが分かります。
理由として以下の要因があると考えています。
- 多角的な事業戦略:
歴史が長く、古くから芸能に携わってきた松竹。
業界からの信頼性もあり、その地位は盤石と言っても過言ではありません。
しかしながら、松竹は慢心することなく、事業を多方面に展開。
現在では不動産事業・金融事業にも事業拡大し、全体の約10%を占める売上を記録しています。
- オンライン化:
インターネット社会の今日。
松竹では過去の実績に囚われることなく、新しい挑戦を続けています。
例えば、モバイルに特化した公式コンテンツの配信など。
モバイルファーストが進むにつれ、時代はよりモバイルファーストへと進んでいきます。
また松竹ではモバイルに移行できるコンテンツが豊富。
松竹のモバイルビジネスはより拡大していくと予想できるでしょう。
- インバウンドの復活:
インバウンドが復活したことで、古くからの日本文化が外国人観光客の間でブームになっています。
特に松竹が提供する歌舞伎など。
これまで日本人独自の文化という印象が強かったですが、インバウンドの復活により外国人観光客からの収益も期待できるようになりました。
アプローチしだいで松竹が提供する演劇事業はまだまだ飛躍できると言えるでしょう。
以上の要素により松竹は、トップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
松竹 | 782億1200万円 | 798万円 | 59 | チャレンジ志向の社風 |
吉本興行 | 488万円 | 556万円 | 57 | コミュニケーションを大事にする社風 |
東宝 | 2320億円 | 898万円 | 60 | 創造性を社風 |
東映 | 1743億5800円 | 892万円 | 58 | 保守的な社風 |
参照ページ:
【2024最新版】東宝の平均年収は898万円! | 年収マスター – 転職に役立つ年収データの分析サイト (nenshu-master.com)
【2024最新版】東映の平均年収は892万円! | 年収マスター – 転職に役立つ年収データの分析サイト (nenshu-master.com)
松竹の新卒募集要項について
以下に松竹の新卒募集要項についてまとめました。
松竹では従業員の成長を促す制度が充実している印象です。
研修制度も事業別に設けてあり、人材育成に注力していることが分かります。
また、自己啓発支援制度として通信教育やセミナーを受講する場合、企業側から支援を受けることができるはずです。
どんどん働きながら社会人としてスキルアップしたい就活生の方には魅力的な支援制度ではないでしょうか。
くわしい内容は下記の表をご覧ください。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合食 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | (月給)247,640円 3カ月(試用期間3カ月は本採用後と同じ待遇) |
賞与 | 年2回(7月・12月) |
研修制度 | 自己啓発援助制度(通信教育や英会話教室、セミナーなどの受講料補助) ポジション別研修(新入社員、若手、中堅、管理職など) スキル研修(マーケティング、ロジカルシンキング、チームビルディング、創造性開発、顧客満足、ネゴシエーション、プレゼンテーション、マネジメントなど |
福利厚生 | 厚生年金、健康保険、雇用保険、労災保険 融資など制度=住宅資金融資制度、従業員持株制度、財形貯蓄制度 ほか 提携スポーツクラブ、提携福利厚生施設あり 確定拠出型年金制度 *クラブ活動(野球部、サッカー部、テニス部、バレー部など) *映画演劇鑑賞費 補助制度 *昼食費 補助制度 |
求める人材
松竹の求める人材をまとめました。
松竹の公式採用ページの情報を参考にまとめてあります。
松竹の主力事業は3つありますが、紹介するものは全ての事業に通じるものです。
創造性
松竹では自己の創造性を積極的にアピールできる人材を求めています。
探求心がある
1つの仕事に対して、常に疑問を抱き続け、探求心を持って挑む姿勢が必要です。
そのような姿勢を貫くことで、エンターテイメント業界に寄与することができます。
負けず嫌いの人
何事にも屈することなく、不撓不屈の精神で挑み続けることができる人材が求められています。
将来は経営者になりたいと思っている人
松竹では経営者になることを志している人を歓迎しています。
経営者を目指す人は、人に頼ることなく自走できる人です。松竹は熱い心を持った人材を求めているのです。
以上の4つは松竹の採用ページやマイナビに掲載されているものです。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、意識して臨んでください。
新卒採用のフロー
松竹の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では他業種と比較するとユニークな選考フローになっているのが特徴です。
松竹に特化した選考対策を練る必要があるでしょう。
選考対策として、複数回の面接とグループディスカッションがあります。
一貫性のある答えができるように、万全の用意を整えておいてください。
①新卒エントリー
松竹の採用ページ、マイナビからエントリーできます。
必要事項を入力し、次のステップに移りましょう。
②エントリーシート提出
珍しい点として、エントリーシート提出時には動画を提出。
WEBにて適性検査を受ける必要があります。
適性検査では、英語以外の基本的なテストやワークサンプルテストが出題されるとのこと。
基本的なテストでは難易度もそれほど高くなく、参考書を見ながら受けることもできるので不安点にはならないでしょう。
ワークサンプルテストでは、業界で働く上での常識テストが設けられているようです。
例えば、「現場に遅刻した場合の対応」「映画の宣伝プランをどう練っていくか」など就活生の常識や柔軟性、マーケティング力が試されます。
また、動画に関しては残念ながら情報は見つけられませんでした。
しかし、恐らく自己PRを動画にしてまとめたものと予想できるのです。
編集技術うんぬんというより、決まった尺内で自己をアピールできるかが採点ポイントとなるでしょう。
慣れない方にとっては気恥ずかしいかもしれませんが、カメラに向かって全力で自己の長所をアピールしてください。
③一次面接(グループ面接)
一次面接は学生2〜3人。面接官2人の体制で行われるケースが多いようです。
あくまで一次面接なので面接官は「学生の良い所を引き出す」に重点を置いており、和やかな雰囲気で行われます。
一次面接では面接官のペースに委ね、リラックスした気持ちで挑むのが吉です。
④二次面接(グループディスカッション)
二次面接では一次面接同様にリラックスした環境下で行われます。
雑談で和む時間もあり、そこから会話ベースで面接が進められるとのこと。
質問内容は月並みですが「学生時代に最も力を入れたことは?」などが多いようです。
和やかな雰囲気に流されることなく、明確な答えを出せるように練習を重ねておきましょう。
⑤三次面接(個人面接)
三次からはいよいよ個人面接となります。
面接官の年次は高く、これまでと違い緊張感ある雰囲気で行われるのが特徴です。
面接官は幹部クラスが2人。
全ての質問に対して深掘りがなされ、厳しく追及されます。
深掘りに対して一貫した答えが必要です。
三次面接前には、必ず自己分析で自己の理解を深めておきましょう。
⑥人事部面談
最終面接に向かう前のワンクッションというイメージを持っていくと良いかもしれません。
この段になり、明確に希望する配属先を尋ねられます。
人事部の方も同席しているので、理路整然とした理由を添えて希望する配属先を伝えてください。
⑦最終面接
取締役を含めた4人の面接官が同席し、最終面接が行われます。
最終面接では主に「業界を盛り上げていくにはどのように改善すれば良いか」など業界そのものに対する質問が多い傾向です。
ここでは業界のビジョンと自己のビジョンを絡めた答えを提示しましょう。
業界と自己の展望を一緒に示すことで、面接官の印象は良くなります。
⑧内定
最終面接を突破できれば内定となります。
松竹は他の企業に比べ選考フローが長く、エンターテイメント業界ということもあり選考基準が特殊です。
しかし、面接では一貫して「就活生の良さ」を引き出してくれる環境になっています。
リラックスして深掘りに対しても慌てることなく、理路整然とした答えができるように準備しておきましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
採用大学
松竹の採用大学の実績を以下に掲載しますが、難関大学が多く採用されており、所謂学歴フィルターは存在していると考えていいでしょう。
<大学院> 上智大学、千葉大学、東京芸術大学、京都大学、東京大学、東北大学、慶應義塾大学 <大学> 青山学院大学、関西学院大学、関東学院大学、学習院大学、慶應義塾大学、神戸大学、昭和女子大学、白百合女子大学、上智大学、中央大学、東北大学、東洋大学、同志社大学、日本大学、法政大学、武蔵野大学、明治大学、明治学院大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学、京都橘大学、群馬大学、琉球大学、共立女子大学、関西大学 |
また、芸術関連の大学でも一流と呼ばれる東京芸術大学の名前が見受けられます。
やはり、松竹では学力、創造性が高い就活生がアドバンテージをとれる可能性が高いと考えられるでしょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、松竹の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はやや高めといえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用フローとして特別なステップがある
- 採用実績に難関大学が名を連ねている
- 福利厚生が整っている
よって、以上の理由から松竹の就職偏差値・難易度は高いと判断できるでしょう。
しかし、希望する部門によって職偏差値・難易度に多少の差異はあります。
自身が希望する部門に沿った対策をして、内定を獲得してくださいね!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
まとめ
松竹は、日本の映画や演劇の制作・興行・配給を手掛ける総合エンターテインメント企業ですが、不動産賃貸業などマルチに活躍している企業です。
総合エンターテインメント企業である松竹は、業種の特徴として採用フローが一般企業と異なっています。
演者と違い裏方の仕事ですが、エンターテインメントの世界を支えていくため、従業員には創造性が求められます。
本記事で紹介した競合企業も調べてみてください。
就活のヒントになることもあるはずです。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね!