【企業選び】固定残業とは?新卒の就活生が抑えておくべき仕組みやポイントを紹介します!

【企業選び】固定残業とは?新卒の就活生が抑えておくべき仕組みやポイントを紹介します!

2024/04/04更新

はじめに

本記事では、新卒の就活生が企業選びをする上で知っておくべき知識の1つである「固定残業」について様々なテーマで紹介していきます。

「なぜ新卒の就活生は固定残業について知っておく必要がある?」

「固定残業にすることによるメリットとデメリットを知りたい!」

「固定残業に対する世間の認識ってどんな感じ?」

上記のようなあらゆる悩みを持つ就活生に対して有益な情報を紹介してますので、ぜひ最後まで読んでみてください!

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固定残業とは

座っている複数人の男女

固定残業とは、社員に支給される給料(賃金)を計算する際の「労働時間」にあらかじめ組み込まれている一定時間の残業(時間外労働)のことです。

固定残業は「みなし残業」と呼ばれることもありますが、近年では新卒の募集要項に「固定残業」における残業代の給与を足した額を「初任給」とするケースが増えてきています。

初任給と固定残業について最も話題となったのが、次世代型動画配信サービス「ABEMA」など勢いのあるサービスを多数展開する「サイバーエージェント」です。

例として「ビジネスコース」の募集要項に記されている内容を紹介します。

ビジネスコース(新卒)の募集要項

給与・42万円/月(*年俸制504万円)

・家賃補助制度「2駅ルール」 3万円/月

 ※勤続年数 満5年経過後は「どこでもルール」 5万円/月

勤務時間10時~19時(職種によっては裁量労働制適用)

※所定労働時間:08時間00分 休憩60分(残業:有)

※残業手当:有

残業
  • 裁量労働制の場合:固定残業代の相当時間:時間外46.0時間/月、深夜46.0時間/月
  • 月給制職種の場合:固定残業代の相当時間:時間外80.0時間/月、深夜46.0時間/月

※平均残業時間:31時間/月

※固定残業代制超過分別途支給

※職種、能力などに応じて2年目以降裁量労働制を適用

 

引用ページ

採用概要 | 株式会社サイバーエージェント

上記のビジネスコースは「月42万」と給与が記載されていることから、固定残業代については月給制職種の

  • 「固定残業代の相当時間:時間外80.0時間/月、深夜46.0時間/月」

という内容が該当します。

要するに、1日の出勤で「8時間」を超えて働いた時間を「残業時間」と考え、給与欄に記載のある月42万は、残業時間「80時間」分をみなし残業として含んだ給与、ということです。

平均残業時間は「31時間」と記載がありますが、まるで新入社員が80時間の残業をさせることをあらかじめ想定して給与を支払うと決めている、と捉えることもできるため、ネットでは賛否両論あります。

一方固定残業代とは、実際に80時間の残業をしなくても、80時間残業したとみなして給与が支払われる制度です。

サイバーエージェントの場合は残業の平均時間は31時間で、社員によっては実際の労働時間以上の給与をもらえる可能性があるため、固定残業を「メリット」と捉える学生も中にはいます。

参照・引用ページ

みなし残業(固定残業)制度とは?企業のメリットと導入時の注意点|OBC360°|【勘定奉行のOBC】

固定残業とみなし残業の異なるポイントについて

先ほどは固定残業の定義について触れ、固定残業は「みなし残業」とも言われると記載しました。

事実、先ほど紹介した通り

  • 社員に支給される給料(賃金)を計算する際の「労働時間」にあらかじめ組み込まれている一定時間の残業(時間外労働)

という定義自体は同義ですが、給与の算定方法や条件などが固定残業とみなし残業で異なるのです。

そのため、下記では固定残業とみなし残業の異なるポイントについて紹介していきます。

残業手当に関するルールについて

固定残業とみなし残業の異なる点の1つ目は、「残業手当に関するルールについて」です。

例えば固定残業・みなし残業がともに「20時間」と定められていた企業があった場合、

  • 「固定残業」を20時間と定めている企業

→20時間を超えて残業を行った場合は、超えた分の残業代を給与に足して支払う必要がある。

  • 「みなし残業」を20時間と定めている企業

→20時間を超えて残業を行った場合でも、超えた分の残業代を給与に足して支払う必要がない。

要するに、募集要項に「みなし残業」と記載されている企業は、みなし残業時間より多く働いても「みなし残業代」のみしか社員に支払わなくても問題がありません。

みなし残業は特定の職種のみ適用が可能

固定残業とみなし残業の異なる点の2つ目は、「みなし残業は特定の職種のみ適用が可能」という点です。

みなし残業はさらに2つに分類できるため、下記で紹介します。

  • 事業場外労働制

みなし残業の1つ目は「事業場外労働制」です。

労働基準法38条2項で定められている「事業場外労働のみなし労働時間制」のことを指します。

会社の外で働く時間が長い職種(記者・営業職)など「労働時間が詳細まで把握しづらい職種に対して適用されます。

また営業だから必ず「事業場外労働制」を導入できる訳ではなく、「監督者の目が届くか」「労働時間の計算が困難であるか」という2点を条件として判断されていきます。

  • 裁量労働制

みなし残業の2つ目は「裁量労働制」です。

裁量労働制は労働量に波がある職種に対して導入される制度ですが、実際にはさらに以下2つに分類されます。

具体的には特定の19職種に対して導入ができる「専門業務型裁量労働制」と、職種に限らず一定の条件を満たした職種に対して導入できる「企画業務型裁量労働制」などです。

一方、固定残業制については職種による縛りはなく、就業規則や雇用契約書に必要項目を明記することで導入が可能です。

参照・引用ページ

みなし残業と固定残業の違いとは?それぞれの定義を紹介 – ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

固定残業のメリットについて

集合写真の画像

先ほどは、固定残業とみなし残業の異なる点について紹介しました。

みなし残業については超過分の残業代を支払う義務がないことを挙げましたが、そもそもみなし残業の時間などは「超過しない」前提で時間を定めていくものです。

そのため、見込み残業時間で終わらない業務量である場合は会社が定める「見込み残業制度」そのものを見直すなどの対策が必要と考えます。

また企業の中にはそもそも紹介しているような固定残業やみなし残業を定めず、毎月残業時間ごとで残業代を算定している企業も多々あるのです。

そのため、企業がなぜ固定残業やみなし残業を導入するのか、導入するメリットについて下記で3点紹介していきます。

企業全体として社員の業務効率が上がることが期待できる

固定残業やみなし残業を導入するメリットの1つ目は「企業全体として社員の業務効率が上がることが期待できる」点です。

残業をすればする程もらえる給料が増える場合は、社員の中にはあえて仕事をこなすスピードを遅らせて残業をする方もいます。

そうすると、企業は業務量に対して想定より多くの賃金を支払う必要が生まれ、また平均残業時間が上昇してしまい、就活生など「外部」から良い印象を持たれないことに繋がりかねません。

一方で、残業を固定残業(みなし残業)にすることで、「残業しても給与は同じだなんだから、効率的に仕事を終わらせて定時で帰ろう」と考える従業員が増える可能性が高まります。

社員の生活が安定する

固定残業やみなし残業を導入するメリットの2つ目は「社員の生活が安定する」点です。

固定残業(みなし残業)を導入することで、少なくとも固定残業を導入していない企業よりは確実にもらえる給与が増える可能性が高くなります。

生活するにお金はどうしても必要なものであるため、お金を多く持つことは生活する中で安心感を感じられることに繋がるのです。

企業側が残業代に伴う各種計算が不要になる

固定残業やみなし残業を導入するメリットの3つ目は「企業側が残業代に伴う各種計算が不要になる」点になります。

社員の給与に伴って「所得税」「社会保険料」が変動しますが、毎月残業時間が大きく異なり、社員に支払われる給与が不安定だと毎度それらの計算も大変です。

一方で固定残業(みなし残業)を導入していれば、社員の勤務時間が想定より大幅に上昇するリスクを抑えることができ、結果的に残業代に伴う各種計算が不要になる可能性が高くなります。

参照ページ

みなし残業(固定残業)制度とは?企業のメリットと導入時の注意点|OBC360°|【勘定奉行のOBC】

固定残業に対する世間の認識

立っている女性

先ほどは固定残業やみなし残業を導入するメリットについて紹介しましたが、固定残業やみなし残業を導入することは企業側・従業員側にメリットがあることが分かりました。

しかし本記事の冒頭で「サイバーエージェント」の事例を挙げて述べたように、固定残業制に対して物議を醸している方もいるのが現実です。

そのため、ここではX(旧:Twitter)のポストを引用しながら固定残業に対する世間の認識を確認していきます。

口コミ①管理職になると給与が激減

転職活動してたら固定残業代の落とし穴に気づいた。給与総額に占める割合が大きいと基本給や手当は低い。それに、管理職になると残業代がゼロになっちゃって給与が激減するってのが怖い。残業代で月収稼いでるって人もいるけど、昇進した途端にそれが消えちゃうんだよね。だから私は転職よりも固ポス派

引用ページ

みきねぇ@OL×メルカリ物販さん(@Mikinee_bpn)のツイート

口コミ②公序良俗違反!?

TOKYO BASEの初任給40万円に「80時間分の固定残業代が含まれる」と記載されていたことについて、

弁護士は、「公序良俗に反して無効であると判断されるおそれが高い」と指摘している。

ってか、残業を80時間もさせたら睡眠不足と疲労で、人はおかしくなるぞ。

引用ページ

相談に乗っている桜井さん(@sakurai7750)のツイート

口コミ③固定残業の良し悪しは企業による

固定残業代、

・残業代ありきの給料になる

・固定残業代以上の残業時間になるかも

あたりが怖い

残業が発生しなかったらその分給与が高くなるからメリットもあるにはあるけど実態はわからない

引用ページ

ほたるんさん(@hotaaaarun)のツイート

口コミ④オススメできない

固定残業があるところ、基本的に固定残業時間を超えて残業させられるし、超過してもその分の残業代を支払わないために圧力かけたり勝手に時間調整されたりするからマジでオススメできない

引用ページ

鰯@22卒さん(@iwashigoto_)のツイート

口コミ⑤超過分はサービス残業?

固定残業がない私の会社でも30時間/月を超えると会社的に良くないため、超過しても残業時間を無理矢理調整させられますよ(´・ω・`)

引用ページ

ぬ〜ぴ〜さん(@2fMtJ7gSgQmYycA)のツイート

X(旧:Twitter)のタイムラインを見る限りでは、全体的に固定残業をネガティブに捉える口コミが多く確認できました。

新卒の学生が固定残業について知っておくべきポイント

上記では、X(旧:Twitter)のタイムラインから「固定残業」に対する口コミを確認しましたが、固定残業を「メリット」と捉える方は少ないことが確認できました。

一方で、新卒採用向けの「募集要項」の欄に固定残業・そしてみなし残業について記載している企業が増えているため、今回は新卒の学生が固定残業について知っておくべきポイントについて3点紹介します。

初任給と固定残業の関係性に注意する必要がある

新卒の学生が固定残業について知っておくべきポイントの1つ目は「初任給と固定残業の関係性に注意する必要がある」という点です。

本記事の冒頭で「サイバーエージェント」の募集要項を紹介した通り、初任給が高い企業は「固定残業代〜時間分込み」などという形で残業代込みの給与として初任給を記載しているケースが多々あります。

そのため初任給を重視して就活を行っている学生は、必ず固定残業やみなし残業の有無について確認するようにしましょう。

指定された固定残業以上の残業時間を強いられる可能性が高い

新卒の学生が固定残業について知っておくべきポイントの2つ目は「指定された固定残業以上の残業時間を強いられる可能性が高い」という点です。

X(旧:Twitter)やインターネットで「固定残業」「初任給」などを記載して検索すると、「固定残業以上の残業時間を強いられる」というネガティブな内容が載っているケースを多く確認できています。

固定残業は「社員の残業時間が足りていなくても、あらかじめ指定された固定残業代が支払われる」という仕組みですが、もし残業をしないで固定残業代をもらおうとしている学生は、志望企業の実態をあらかじめ把握しておく必要があるようです。

固定残業時間が長い=ブラック企業の可能性がある

新卒の学生が固定残業について知っておくべきポイントの3つ目は「固定残業時間が長い=ブラック企業の可能性がある」ということになります。

そもそも残業が少ない企業というのは、「固定残業制」を導入しない可能性が高いです。

また企業側も人件費はできる限り減らしたいと考えるのが普通のため、固定残業未満の働き方が常にできる企業は極めて稀だと考えます。

ブラック企業の定義は様々ですが、もし「残業時間が多い=ブラック企業」だと考えている学生は、固定残業に注意していく必要がありそうです。

参照ページ

固定残業代のメリット・デメリットとは? 労働者が知るべき注意点

【就活】固定残業代の仕組み-45時間分は妥当?給与はどれくらい? | TaroTech

新卒の学生が「固定残業」以外で重視すべき就活のポイントとは

駅にいる女性

上記では就活生が「固定残業」について抑えておくべきポイントについて紹介しました。

固定残業は「給料」と密接に関係していて、固定残業を設定している企業はあらかじめ設定されている給料が高い傾向があります。

また仕事は「生活費を稼ぐため」に頑張る方も多く、給料が高い企業を魅力に感じる学生は多いです。

一方、実際に社会人になると生活の大半を仕事に費やすことになるため、就職した企業の「働きやすさ」が人生の充実度に直結します。

ここでは就職活動の軸について、固定残業に関連する「給与」以外で重視すべきポイントについて下記で2点紹介していきましょう。

ワークライフバランス

学生が「固定残業」以外で重視すべき就活のポイントの1つ目は、「ワークライフバランス」です。

例えば「ネームバリュー」「給与」などを重視して入社企業を選んだ方が、実際に入社して働くと「ワークライフバランス重視しておけばよかった…」と感じるケースが少なくありません。

また全国転勤の職種の場合は、友人がいないような「慣れない」地方などの環境で働く可能性が常につきまといます。

そもそも働いてお金を稼ぐ目的の1つに「自身の生活をより豊かにする」という内容が挙がる方が多いはずのため、就活中の学生は改めてワークライフバランスを重視すべきか考えるようにしましょう。

やりがいが感じられる仕事かどうか

学生が「固定残業」以外で重視すべき就活のポイントの2つ目は「やりがいが感じられる仕事かどうか」という点です。

社会人になると週5日は朝から夜まで働くことになるため、仕事の充実度は人生そのものの幸福度に大きく関わってきます。

そのため、自分がどんな仕事をすることで最もやりがいを感じられるかを十分に考え、そのうえで企業を選んでいくことが重要です。

また「どんな仕事」にやりがいを感じられるかを探す方法については、徹底的な自己分析を行う必要があります。

自己分析のやり方としてオススメなのが、前田裕二著「メモの魔力」を読んだうえで、本書に収録されている「自己分析1,000問」に回答していくことです。

内容としては、

  • 問:小中学のころの将来の夢は?
  • 具体:漫画家、デザイナー
  • 抽象:(なぜ)漫画がすきだったから、「書く・描く」という行為が好きだったから
  • 転用:今の自分の現状で「書く・描く」という作業があれば、それを本気でやってみる

引用ページ

「メモの魔力」で自己分析をやってみた件【マジで就活に使えた】

就職活動では本書で記載されている「具体的な事象を抽象化して、転用する」という考え方が非常に重要になるため、自己分析に悩む学生は参考にしてみてください。

まとめ

本記事では、【企業選び】固定残業とは?新卒の就活生が抑えておくべき仕組みやポイントを紹介します!というテーマで就活生に役立つ情報をまとめました。

固定残業について知らない新卒の学生も一定数いますが、実際には給与や働き方と密接に関わっている内容であることが分かりました。

初任給が高い企業の募集要項には「固定残業〜時間を含む」のような記載が多く、近年は特に固定残業をあらかじめ定めている企業も多くなってきています。

また給与とは「働いた分に対する対価」として支払われるため、給与が高いのに「ゆるく働ける」という環境はほとんどないと考えられるのです。

そのため、高い給与の企業に入社したいが働き方も重視したい学生は、なぜその企業の給与が高く設定されているかを綿密に調べることをおすすめします。

この記事を参考にしてくれた学生の方々が、志望する企業から内定をもらえることを祈っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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就活ハンドブック編集部

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