【企業分析】株式会社地主(日本商業開発)の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/3/31更新
はじめに
地主(日本商業開発)株式会社は、大阪府大阪市中央区に本社を置く不動産会社です。
大きな特徴は独自の不動産投資手法を持っている点です。
JINUSHIビジネスと呼ばれている事業で、事業用定期借地権を使った方法です。
不動産投資事業には、土地を貸した後の問題がありました。
ところが借地借家法の改正により、大きく進展します。
この改正を利用してビジネス展開したのが、株式会社地主(日本商業開発)です。
特に土地だけに特化させて追加投資をさせない手法をとっており、ほかとの差別化を進めています。
さらに土地の購入から収益化、売却までのビジネスモデルを確立しており、業界外からも注目を集めるようになりました。
今回は、地主(日本商業開発)の企業研究のためになる基礎知識などの情報をご紹介していきます。
日本商業開発への就職に興味がある以下のような就活生を対象に企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 日本商業開発の仕事内容が気になる
- 日本商業開発の就職難易度を知りたい
- 日本商業開発の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、不動産業以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、地主(日本商業開発)の就職難易度は非常に高いです。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、非常に高い偏差値で、競争も極端に高いと言えるでしょう。
採用大学はさまざまですが、高難易度の大学も含まれています。
しっかりした選考対策をしなければ、内定に進める可能性は低いでしょう。
不動産業の中でもなぜ「日本商業開発」を選んだのか、JINUSHIビジネスに対する理解が重要です。
選考で聞かれる理由のトップとして知られている質問ですが、JINUSHIビジネスというビジネスモデルをどこまで理解しているかが、すべてにつながります。
はっきり答えることは当然であり、ビジネスモデルのなかでの、自分の将来ビジョンまで明確にしておきましょう。
どんなことに挑戦したいかを理解し、いかに問いに答えるかがカギとなります。
次からは、各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
地主株式会社(日本商業開発)について
出典元:地主株式会社
会社概要
地主株式会社(日本商業開発)は、事業用定期借地権を用いたビジネスを展開している不動産会社です。
創業から底地の所有権をビジネスとしてきたことが特徴で、2022年に日本商業開発から地主株式会社に社名変更しました。
底地とは、借地権が設定されている土地のことです。
つまり、何も建っていない土地を貸すことによって利益を上げられる状態、または貸して利益を上げている土地を意味します。
借地とは、借りている土地のことです。
貸している側から見ているか、借りている側から見ているかで違ってきます。
この関係を利用したビジネスモデルを展開してきました。
関係性は単純ですが、ビジネスモデルとしてはかなり専門性の高い内容です。
この底地は、大手スーパーやホームセンターなどのテナントに活用し、地主株式会社が地主、テナントは借地権者になります。
土地を長期安定の金融商品にすることがJINUSHIビジネスの中核であることは、売上比率からもわかるでしょう。
2013年からは、不動産私募債ファンドであるJINUSHIファンドも立ち上げました。
機関投資家に対する安定的な投資機会を提供するサービスで、J-RIET事業で有名なケネディクス株式会社の事業に参画し、投資エリアなどを拡大してきました。
もう一つの事業が、2016年にスタートした地主プライベートリート投資法人の設立です。
運用は2017年からで、これによって仕入れから資産管理・売却というノンストップの事業展開が可能となりました。
活動は日本国外にも伸び、海外進出も達成しています。
アメリカのロサンゼルスからスタートさせた海外展開も順調に伸びています。
参照ページ
各事業別の売上規模
地主株式会社(日本商業開発)の2023年12月期の売上高は315億円で、当期純利益は57億円でした。
23年の修正予想が立てられていますが、22年には売上総利益が23.8億円、販売用不動産賃貸収益が13億円、アセットマネジメントが8.8億円、長期賃貸収益が0.66億円、その他収益が1.3億円となっています。
参照ページ
各事業セグメントの解説
日本商業開発の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
不動産投資事業 | JINUSHIビジネス中核、不動産投資事業 |
サブリース・賃貸借・ファンドフィー事業 | サブリース事業、ファンド管理に関する報酬、賃貸借事業 |
企画・仲介事業 | JINUSHIビジネスの企画、不動産運用仲介事業 |
地主株式会社(日本商業開発)は、JINUSHIビジネスを中核にした事業展開を進めています。
サブリースなどの事業も、繋がるところはJINUSHIビジネスです。
あらゆる事業テナントとの関係構築を図ることができる組織体系であり、テナント開拓などのトップ営業や、仕入れ拡大もできる体系をとっています。
土地の仕入れ、不動産投資、賃貸借、売却まで、すべてワンストップで展開できるのも特徴です。
以下参照ページをご紹介いたしますので、是非確認してみてください。
参照ページ:
地主株式会社(日本商業開発)で働いている社員は?
平均勤続年数は?
地主株式会社(日本商業開発)の2023年の平均勤続年数は3.5年です。
ここ数年で徐々に短くなってきています。
参照ページ
不動産転職ROOT 地主株式会社の平均年収・離職率・中途採用情報
平均年収は?
2032年度の地主株式会社(日本商業開発)の平均年収は、1,718万円でした。
全国平均の年収が461万円であることを考えると、 全国平均よりもはるかに高い水準です。
同じ「不動産業」の平均年収は426万円でした。
平均残業時間は?
地主株式会社(日本商業開発)の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり25時間でした。
卸売業、小売業で働く従業員の平均残業時間は20~40時間が多いため、業界内では一般的な数値といえます。
参照ページ
ビジネス研究キャリア報告2 地主(日本商業開発株式会社)がやばいは大嘘!激務、学歴フィルター、高年収、離職率について
平均ボーナス額は?
地主株式会社(日本商業開発)は年俸制を採っているため、ボーナスはありません。
どんな文化なの?
地主株式会社(日本商業開発)は、「JINUSHIビジネスを通じて安全な不動産金融商品を創り出し、世界の人々の資産を守る一翼を担う。」を掲げています。
行動規範も定められていますが、企業文化として定着しているのは自ら考えることです。
常識を疑い、根底に何があるかを冷静に見つめて自らの手で作ることは、地主株式会社の文化として根付いています。
「行動することを待つよりも推奨する」という姿勢は、地主株式会社の企業文化においても重要です。
この考え方はエントリーシートでも問われることがあり、しっかりと理解する必要があります。
もう一つ重要な点は、議論の文化です。
どんな議論でも会社全体で推奨され、上下関係の壁が低いのが特徴です。
ここでは反対意見も自由に出しやすく、常に上を目指した議論が行われます。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい人材業界の中での地主株式会社(日本商業開発)の立ち位置をご紹介します。
不動産業の中でも、JINUSHIビジネスのようなモデルを持っている企業はほとんどありません。
比較対象が少なく、独自路線を突き進んでいるといえるでしょう。
近い形を持っているのは、プロパティエージェントや三井不動産リアルティ、ガーネットといったところですが、事業規模に違いがあります。
三井不動産などの母体を持つ巨大グループや、さらに少数精鋭を進めているなど、企業規模の差が出てくるからです。
売上高を参照し他社と比較は容易にできませんが、事業内容から企業分析として比較していきます。
- JINUSHIビジネスに特化した事業展開:地主株式会社(日本商業開発)の事業を支えているのは、JINUSHIビジネスです。
土地の購入、貸付、売却、投資家の資産運用という4ステップで構築されており、他社にはない独自性を持ったビジネスモデルになっています。
- 長期安定した収益の発生:地主株式会社(日本商業開発)は、テナントが撤退した場合にも、新たな誘致を容易にするため、転用性の高い土地を選び、定期借地権設定することで長期安定化を目指します。
- JINUSHIビジネスのノウハウと発展:地主株式会社(日本商業開発)がJINUSHIビジネスで得た知識や経験は、コンサルティング業務などでも生かされています。
特に仲介に関しては、土地活用の手法の選択肢の広さにもつながっていることから、非常に大きな手札となっているのです。
以上の要素により、不動産運用という不動産業界の中でも高い競争力を発揮しています。
参考までに競合3社との情報もまとめました。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
地主株式会社(日本商業開発) | 315億円 | 1,718万円 | 71 | 議論し自発的行動を是とする社風 |
三井不動産リアルティ | 1,829億円 | 500万円 | 57~70 | ベンチャー企業のような社風 |
プロパティエージェント | 372億円 | 758万円 | 65 | 結果とプロセスの両方を評価する社風 |
ガーネット | 28億円 | 485万円 | 55 | 和気あいあいとした社風 |
参考ページ
地主株式会社(日本商業開発)の新卒募集要項について
以下に地主株式会社(日本商業開発)の新卒募集要項についてまとめました。
採用倍率は2559倍程度であると予測されています。
この驚異的な数値であるのは、採用数が1~2名しかないからです。
基本的に男女差のない企業で、採用比率も関係ありません。
男女比は1:1と性別に関係なく採用されているのが特徴です。
採用人数が少ないことからも、採用大学に関する学歴フィルターは判断できません。
研修制度は、入社後に始まりPC研修なども専門講師がつき実施します。
転勤については情報がありませんが、少数精鋭企業であり、拠点も東京、大阪、名古屋、福岡の4拠点しかありません。
転職頻度もさほど多くないでしょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合職 |
給与(2023年4月支給) | 大卒 月給:500,000円(固定残業代含む) ※基本給:373,250円 |
賞与 | 年俸制 個人の実績により3か月ごとにインセンティブ賞与支給 |
研修制度 | あり:入社時にビジネスマナー研修を実施。 その後はPCスキル研修等を実施。 |
福利厚生 | 社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災)) 住宅手当10万円/月 年間休日日数125日 |
求める人材
地主株式会社(日本商業開発)では求める人材として下記のような内容があります。
1. 実行力
新たなビジネスモデルを想像し実行できる力。
2. 議論できる能力
常に議論することを推奨することからも、上司でも部下でも議論できる発想と行動力が求められる。
3. 変化を見つめる能力
社会も企業も常に変化するものである以上、どんな状態も見逃さない洞察力が求められる。
その中で常に利益を出す姿勢が必要な人材となる。
以上の3つは、地主株式会社(日本商業開発)の行動規範に描かれている価値観です。
どんなビジネスも変化があり、対応する能力が求められます。
常に議論が必要になることからも、社内での障壁が低く、素早い決断を下せる環境がそろっています。
このような行動力や決断力、洞察力といった部分が、地主株式会社(日本商業開発)の求める人材像となります。
エントリーシートや面接中でも問われる内容ですので、明確に理解して選考に臨まなければいけません。
新卒採用のフロー
地主株式会社(日本商業開発)の選考は、マイナビなどに公開されている閃光の流れに関する情報があります。
少数しか採用しない企業のため多くの情報はありませんが、選考に臨むための大事な情報になるでしょう。
①新卒エントリー
地主株式会社(日本商業開発)の公式サイトには、新卒採用に関して2つの手法があることがわかります。
リクナビエントリーとtype就活です。
どちらからでもエントリーできますので、すきな方を選ぶといいでしょう。
②エントリーシート
地主株式会社(日本商業開発)のエントリーが終わったのち、OPEN ESの提出依頼が届きます。
OPEN ESとは、就活情報サイト「リクナビ」が提供しているサービスです。
利用のためにはリクナビの会員登録が必要ですが、無料で利用できます。
提出期限が設定されているため必ず守りましょう。
➂複数回面接
地主株式会社(日本商業開発)の面接は、代表取締役との面接です。
東京本社での面接となるため、用意も必要になるでしょう。
一般的な面接は人事担当者が面接官ですが、地主株式会社(日本商業開発)はいきなり代表取締役との面接です。
決断の速さが見て取れますが、それだけに失敗も許されません。
もともと採用人数が極端に少ない企業なので、他の企業よりも明確な準備がなければ選考に受からないでしょう。
地主株式会社(日本商業開発)の最終選考は、社内インターンシップで行われます。
大阪2日、東京2日間の計4日間実施されますが、日当も支給される仕組みです。
このインターンシップの内容によって、採用が決定します。
以下のコンテンツも面接対策に役立ててみてください。
④内定
インターンシップの結果によって内定が決まります。
採用大学
日本商業開発の採用大学の実績を以下に掲載しますが、そもそも小人数しか採用していない企業です。
採用大学の情報はありますが、そもそも学歴フィルターが存在するかの判断材料になりません。
<大学> 東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学大学院、九州大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、関西学院大学 |
それでも、東京大学や京都大学なども挙げられています。
学歴だけではなく、高い能力を求められることは間違いありません。
学歴を理由として不採用になる可能性は低いといえますが、採用フローが単純なことからも、チャンスは少ないことも確かです。
エントリーシートや面接対策をしっかりこなさなければ、インターンも難しいでしょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、地主株式会社(日本商業開発)の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は驚異的なハイレベルであり、単純に偏差値では測れません。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 採用人数が極端に少ない上に、エントリー数が多いため競争が激しいから
- 採用大学の情報も少なく、実力主義がはっきりとしているから
- 給与はとびぬけており、多くの就活生からも注目されているから
地主株式会社(日本商業開発)の初任給の高さは驚異的であり、平均給与も驚くほど高いことで知られています。
競争においては、エントリー数は1,000を超えると言われる中、採用実績は1名か2名です。
これほどの人気と競争力や採用フローの短さを考えれば、他の企業と比較するのは難しいでしょう。
特に面接の相手はいきなり代表取締役です。
最終決定権のある人との面接は、失敗が許されません。
採用数から見ても、この段階で多数は落とされるでしょう。
一般的な企業対策だけでなく、代表を含めた理念に合致するか、スピードを持って行動できるかが重要です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
地主株式会社(日本商業開発)は、不動産業の中でも非常に異彩を放つ会社です。
一般的な企業のレベルをはるかに超える平均年収の企業であり、新卒でも50万円という驚くべきレベルを誇っています。
JINUSHIビジネスという独自のビジネスモデルを拡大してきたことは、地主株式会社(日本商業開発)の大きなポイントです。
他社にはないビジネスモデルであり、今後の拡大も期待されています。
一般的な企業と比較して、かなり大きな格差があることは事実です。
それだけに求められるレベルも驚異的な高さになることは明確なので、しっかりとした対策が必要になるでしょう。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。