「就活うつ」とは?症状と原因・ストレスと賢く付き合う方法

「就活うつ」とは?症状と原因・ストレスと賢く付き合う方法

2020年10月9日更新

はじめに

今や

就活生の7人に1人は”就活うつ”と言われるくらい,

身近になってきた”就活うつ”。

 

選考がうまくいかない、周囲との比較、

タイトなスケジュールによる精神的・肉体的疲労など

就活中に感じる様々なストレスが原因で発症するうつ病が、

就活うつと呼ばれるものです。

 

就活が原因で起こるうつ病のため、

就活の終わりとともに回復する傾向にあります。

 

とはいえ、深刻な場合は、

うつ病が原因で命が危険に晒される可能性も。

 

経団連の定めた就活ルールが撤廃され、

就活の早期化や長期化が予想されます。

 

そのような中で、

就活うつやストレスへの対処法について理解を深めておくことは、

就活を再度までやり遂げ、納得感を持って終えるためには

非常に重要です。

 

それでは、就活うつの原因・症状・対処法を見ていきましょう。

1.その症状は「就活うつ」かも?症状チェックリスト

 

就活は、学生にとって非常に大きなストレスを伴います。

 

あまりの大変さに、「就活うつ」という抑うつ状態になってしまう人も少なくありません。

 

具体的には次のような症状が現れます。

 

 

・気分が冴えない

・夜熟睡できない

・食欲が減る

・物事に対してやる気が起きない

・人と会うことがだるい

・外出するのも面倒くさい

・好きなことでも、モチベーションが上がらない

・何気ない一言でもずっと引きずってしまう

・会話量が減った

・日中ぼんやりしていることが増えた

・悪いことは全て自分の責任であるように感じる

 

このような症状が代表的です。

 

これらの就活うつの症状を、大きく次の4つのジャンル、

 

①感情障害

②意欲の減退

③身体への影響

④思考力への影響

 

に分けて、順に見ていきます。

 

「就活うつ」はうつ病とは異なりますが、

進行するとうつ病になってしまう可能性もあるため、できれば一度休息する、あるいは就活のペースを落とし、無理をしないことが重要です。

 

1-1.感情障害

 

以下のような感情でいくつか当てはまる場合は、

症状の一つである「感情障害」が当てはまっている可能性があります。

 

・常に漠然とした不安や焦りがある。

・楽しいと思えることがない。

・なにをしていても落ち着かない。

・気が重く憂鬱な気分にたびたびなる。

・気持ちが揺れ動くタイミングが多く、目の前の物事に集中できない。

・意味もなく悲しくなり、涙が出てくる。

 

 

1-2.意欲の減退

 

2週間以上以下のような症状が見られると、就活うつの可能性があります。

 

自分に甘えてやる気が出ないという場合とは異なり、

この状態を放置しておくとさらに症状が悪化してしまうので、速やかに対処しましょう。

 

対処方法については後ほど。

 

・行動を起こす意欲が生まれない。

・他人と会うことが嫌になり、就職活動全体に対してのやる気が全く起きない。

・今まで興味あったことに関心がなくなる。

 

 

1-3.身体への影響

 

以下のような症状でいくつか当てはまる場合は、身体の影響が当てはまっている可能性があります。

 

・慢性的な睡眠不足が続き、朝早く起きれない。

・上記とは逆に、眠りすぎてしまう。

・食欲がなく、体調不良気味になっている。

・めまいや肩こりがひどくなる。

・常に疲労感や倦怠感を感じる。

 

 

1-4.思考力への影響

 

思考力への影響としては、以下のようなものがあります。

 

・自分はダメな人間であると思い込んで自分自身を責め続けてしまう。

・常にネガティブな方向に考え、自分を過小評価してしまう。

・思考力や集中力が低下し、本や説明会の内容が全く頭に入らない。

2.「就活うつ」の原因となる6つのストレス

 

「うつ」と名前がつくからには、

その原因が精神的なものに他なりません。

 

言うまでもないことですが、就活生は、「就活」を通し、

これまでに経験したことのないような多大なストレスと精神的苦痛に苛まれます。

 

就活生が直面するストレスには、

大きく分けて下記のような6つの側面があるとされます。

 

・環境的なストレス

・過密なスケジュールによるストレス

・先の見えない不安へのストレス

・評価されないことへのストレス

・自分だけ内定が出ないストレス

・体力的疲労によるストレス

 

順に見ていきます。

 

 

2-1.環境的なストレス

 

就活を進めていく中で、誰しもが経験する「自己PR」や「グループワーク」といった選考。

 

普段の生活では、

このように自分の魅力を初対面の人へPRしたり

逆に初対面の人から自分を「査定」されたり、

他のメンバーと競いながら人事からの評価を上げようとしたりするといった経験は、あまりありません。

 

 

「志望企業から内定をもらう」という共通のゴールを掲げながら、

慣れない環境で一生懸命、緊張感を保ち、孤独に自己と戦い続けることは

精神的に非常にきついものがあります。

 

就活の拠点が地元であれば、

辛くなっても励ましてくれる友人や知人、家族が側にいますが、

東京で就活をするために1人で出てきた地方就活生であれば、

その孤独感はより一層しんどいものがあるでしょう。

 

 

2-2.過密なスケジュールによるストレス

 

迫りくるエントリーシートの期限をはじめ、

連日分刻みで進んでいく選考

 

「この日の午前はA社の1次で、午後はB社の2次、

それが終わったら、明日のC社のグループワークに向けて対策をしないと、、」

 

息をつく暇もないほど過密なスケジュールに加え、

空き時間には、選考や筆記試験の勉強、

そしてアルバイトやゼミなど学業にも勤しまなければなりません。

 

時間的余裕が全くない状況が長引けば長引くほど、

寝不足などの身体的疲労も相まり、辛くなってきてしまいます。

 

 

2-3.先の見えない不安へのストレス

 

文字通り寝る間を惜しんで、連日選考や選考準備に時間をあてても、

それが必ずしも内定に繋がるとは限りません。

 

これだけ頑張っているのに、なんで内定が出ないんだろう、、

いつになったら、この地獄から解放されるのだろうか

 

と、マイナス思考に陥ってしまいます。

 

特に、これから就活氷河期を迎える21卒の方は、

非常にしんどい思いをされているのではないでしょうか。

 

 

2-4.評価されないことへのストレス

 

こちらも、先ほどと同様ですが、

いつまでも内定が出ないと、

あたかも自分が「無能」であるというように捉えてしまうケースも多いでしょう。

 

自分には価値が無い

どの企業からも必要とされていない

 

とどんどんネガティブに考えてしまい、

自己評価を下げてしまいます。

 

 

2-5.自分だけ内定が出ないストレス

 

内定が出ないのが、自分だけでなく友人も同じ状況であればまだ楽なのですが、

なかなかそうはいかないもの。

 

教職をとっている方の場合、実習よりも早めに就活を終わらせる傾向にあるため、

総じて3月や4月の早期の段階で、

既に内定を何社も持っている場合が多いです。

 

また、もちろん教職以外にも、動き出しの早かった方の場合、

同様に内定を獲得しているケースは良くあります。

 

「〇〇は内定があるのに、なぜ自分はいつまでたっても出ないのだろうか、、」

 

と、焦燥感に苛まれてしまったり、劣等感を抱いてしまったり、

卑屈になってしまう場合も。

 

 

2-6.体力的疲労によるストレス

 

連日選考で動き回っていれば、

さすがに体に不調も出てくるかもしれません。

 

特に、地方学生の場合。

宿泊地は自宅では無いので、なかなかじっくり体を休めることも難しいですし、

東京にやってきた時点で、既に長距離・長時間の移動により

体が疲弊してしまいます。

 

「体と心は繋がっている」とはよくいったもので、

体に不調が生じると、

「ああ、自分はやっぱりこんなに体を酷使してしまっているんだ」

と、精神面にも影響を及ぼしてしまいかねません。

 

 

 

などなど…

こうしてあげてみるだけで、

就活生はストレスを感じる場面が多いことがわかりますね。

 

これらのストレスにさらされ続け、発散できないと、

心を病んでしまいかねません。

 

次項で、

「就活うつの症状」を確認し、

あなたも当てはまっていないか、確認してみましょう。

 

3.就活うつになりやすい人

 

就活うつはいろいろな形で、症状としてあらわれることが分かりましたが、

では、どんな人が就活うつになりやすいのでしょうか。

 

就活うつに限らず、

うつ病になりやすい人には性格上の共通する傾向があります。

 

それはストレスを抱え込みやすく、うまく発散できないという傾向です。

 

 

具体的に次のような性格の方は注意が必要です。

 

・真面目すぎる

明確な答えをもとめて過度な反省に陥りやすいため。

 

・完璧主義

自分が思い描いてた結果が得られず、自己嫌悪に陥りやすいため。

 

・他人と比較しがち

就活の軸は十人十色であるにも関わらず、結果を比較することで劣等感にさいなまれるため。

 

・プライドが高い

周囲が就活がうまくいっていると、自尊心が傷つけられる。また、人に相談できずにふさぎこんでしまうため。

 

うつ病とストレスの関係は非常に強く、

いかにストレスと付き合うかが重要になってきます。

 

上記のような性格はストレスをため込みやすい可能性があるため、

 

・ストレスをうまく発散する

・「他人は他人で自分は自分」と気楽に割り切る

 

などを心がけることで、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

 

4.就活で感じたストレスへの5つの対処法

 

ストレスの発散は大事だとわかっていても、

思うようにいかない状況が続けば、

どうしても耐えきれなくなってしまう場合もあります。

 

もしそうなってしまった場合は、次にあげる克服法を参考にして

就活うつを克服しましょう。

 

4-1.気分転換で就活デトックス

 

就活うつの状態でもなお頑張ってしまうと、より症状が悪化してしまいます。

十分なパフォーマンスが出せずに、本来ならば通ることのできた選考に落ちてしまう可能性もあります。

 

そのような事態を防ぐために、就活うつの症状があると感じたら、

気分転換をしましょう。

 

体を動かすことが好きな人なら、運動をすることがおすすめです。

運動は、抗うつ剤と同じか、それ以上にうつ症状に効果的だといわれています。

汗をかくことで心身ともにすっきりできるでしょう。

 

また、運動はどうしてもしたくない、という人であれば

遊びやショッピングなどをして街中に出るのも効果的です。

 

一番重要なのは、ストレスの原因である就活から離れるということです。

 

「この大事な時期に、、」

と気に病んでしまう人もいるかもしれませんが、

1日や2日、就活から離れても何の問題もありません。

 

できる限り、就活とは違う行動をとり、思い切って気分転換をすることも、パフォーマンスを上げるためには必要な決断であると言えます。

 

 

4-2.周りの人間に相談してみる

 

うつ症状のある方は、どんどんネガティブな方向へ考えてしまうので、

一人で抱え込むと悪循環に陥ってしまいます。

 

就活はいったん休み、気軽に話せる友人や家族、

先輩など、周りの人達に話を聞いてもらいましょう。

 

今まで抱え込んでいた悩みを相談することで、

今までの重く憂うつだった気分が軽くなるかもしれません。

 

ただし、不特定多数の人に会おうとするとさらにストレスを抱えるかもしれないので注意しましょう。

 

例として、

何百、何千もの就活生を見てきたキャリアアドバイザーなら、

悩みを心から理解してくれ、

その上で明確な解決策を示してくれるかもしれませんよ。

 

ジョーカツ キャリアアドバイザー

 

 

4-3.とことん落ち込む

 

意外と効果的でもあるのが、

悲しいときは、感情に任せて浸ることです。

 

泣きたいときは、思いっきり泣く。

悔しいときは、思いっきり悔しむ。

 

相手にぶつけるのはNGですが

感情を我慢せず、負の感情に浸ることで、

しばらくすると、意外なほどに冷静になります。

 

向き・不向きがある方法ですが、

「どうしても気分を変えられない」

という方は、試してみる価値があるかもしれません。

 

 

4-4.捉え方を変えてみる

 

自分がしんどい時に、無理やり客観的に自分を見つめ直すのは

なかなか難しいものがありますが、

それでも一定の効果は得られます。

 

「面接官のあの言葉は自己否定ではなく、ただのアドバイスだったんだ」

「不合格は、ただこの企業が自分と合わなかっただけの話。自分に価値がないわけでは無い」

「不合格だったことで、違う企業の存在にも目を向けることができる」

 

など、少しでもポジティブに発想を転換してみることもありです。

 

就活中は、一度でもネガティブに考えてしまうと、

止まらなくなってしまう人もいます。

 

少しでもポジティブに考え、

マインドコントロールを今のうちから意識しておきましょう。

 

 

4-5. 業界を変えてみる

 

内定がもらえないのであれば、

いっそのこと、これまで見てこなかった業界に目を向けることも、ありかもしれませんよ。

 

いわば、「その業界とは、縁がなかった」ということであり、

意外と他の業界の方が、選考が進む可能性もあります。

 

どうしてもうまくいかないのならば、

合理的な方法で、うまくいかせる方法を模索してみましょう。

 

 

4-6.精神科へ行ってみる

 

5.それでも良くならなければカウンセラーへ相談

 

以上の対処法を行ってもまだ気分が憂うつだったり、長期にわたって症状が続く場合には、

心理内科のクリニックや、カウンセラーが常駐しているところへ行き、一度診てもらうことをおすすめします。

 

心理内科に行くこと自体が辛く感じられるかもしれませんが、

このストレス社会において、介護やDV、職場でのパワハラなどに悩む実に多くの人が、心理内科に通っていた経験を持っています。

 

実際、心理内科へ一度足を運んでみると、

あまりの混雑ぶりに驚かれるかもしれません。

 

 

就活うつはうつ病の一種であり、進行すると就活を続けること自体が危険であるため、

就活を中断せざるを得ない状況に陥ってしまう可能性があります。

 

そのような事態になってしまわないよう、体の不調や回復しない疲労に悩まされているのであれば、

ただの疲れだと軽視せずに、早めに専門の先生に相談してみましょう。

 

ストレスを全て自分でコントロールしようとせず、専門の助けを借りて、上手く付き合っていくこともまた、社会人になると必要なスキルです。

 

自分が限界を迎えてしまう前に、

早期に相談することが、症状改善の鍵となるでしょう。

まとめ

 

今や、身近なものである就活うつ。

 

もし、

「なんだか最近、何をしていても気分が憂鬱だ」

「涙が勝手に出てくる」

「自分は就活うつかも、、」

 

と、当てはまっていると感じた方がいたら。

就活うつをあまり軽視せず、気分転換をし、自分にとってのストレスフリーな就職活動を行いましょう。

 

そもそもいつ就職するかは個人の自由であり、

大学卒業時の4月から働かなければいけないという法律はありません

 

本当につらければ、就活はやめてもいいのです。

 

一番大切なのはあなたの命です。

就活というイベントのためだけに、自分の命を投げ出すようなことはしないでください。

 

辛い時こそ話を聞いてもらい、

できるだけ広い視野で客観視することを心がけるようにしましょう。

 

少しだけでも、気分が楽になれば幸いです。

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就活ハンドブック編集部

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