【企業分析】平和不動産の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/3/23更新
はじめに
平和不動産は、東京都中央区兜町に本社を置く証券取引所設備の賃貸を中心とした不動産会社です。
ほかの不動産会社と比べて非常に珍しいのが、日本で唯一の証券取引所ビルのオーナー不動産会社だという点です。
会社の沿革の中でも大きなポイントであり、設立された条件も他と少し異なります。
現在は国家戦略特区プロジェクトの再開発事業なども手掛け、ビルディング事業も展開している不動産会社です。
アセットマネジメント事業も手がけており、平和不動産リート投資法人のスポンサーとしても知られています。
グループ全体の収益力強化を狙っており、さまざまな事業に進出してきました。
今回は、平和不動産の企業研究のためになる基礎知識をご紹介していきます。
平和不動産への就職に興味がある以下のような就活生を対象に企業分析を行っているので、ぜひ最後までご覧ください。
- 平和不動産の仕事内容が気になる
- 平和不動産の就職難易度を知りたい
- 平和不動産の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、不動産以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、平和不動産の就職難易度は、高めといえるでしょう。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にしても、少し高めに位置していることがわかります。
大手デベロッパーにも引けを取らない人気の企業です。
採用大学はさまざまで、京都大学大学院からMARCHレベルまでが採用範囲と考えられるでしょう。
しっかりと選考対策をすることで、内定まで進められる可能性は十分にあります。
選考対策として、不動産業界の中でも採用数が多くない「平和不動産」をなぜ選んだのかという理由が重要です。
新卒採用数では毎年3から4名しか採用していません。
それにも関わらず、他の大手不動産デベロッパーではなく平和不動産を選んだ理由はとても重要です。
平和不動産は特殊な沿革を持ちます。
現在でも、証券取引所のオーナーとしての立場があるでしょう。
非常に複雑で特殊な不動産会社だからこそ、選んだ理由を明確にしなければいけません。
これは面接だけではなく、エントリーシートでも同様です。
新たな展開も増やしてきた平和不動産ですので、今後のビジョンも含め、論理的な道筋を作り出す必要が出てくるでしょう。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
平和不動産について
出典元:平和不動産
会社概要
平和不動産は、少し特殊な沿革を持つ不動産デベロッパーです。
従業員数は約100名と少数精鋭ですが、安定したバックボーンを持ちます。
日本で唯一の証券取引所ビルオーナー企業ですが、創立は1947年のことでした。
戦時経済の発展とともに発足した日本証券取引所が解散となり、証券会社各社の出資の元で平和不動産が発足したのです。
日本証券が所有していた建物などを現物出資した形で設立し、とても珍しい形で始まりました。
今でも証券取引所ビルの所有者であり、日本の金融市場の発祥地に拠点を置くデベロッパーとしても知られています。
平和不動産の事業としてビルディング事業があり、再開発事業も進めてきました。
中心となるのは兜町や茅場町の活性化で、ほかにも札幌の再開発事業化も推進しています。
アセットマネジメント事業は平和不動産リート投資法人を中心とし、資産運用や不動産仲介なども事業として拡大してきました。
顧客満足度の向上も平和不動産の経営理念の1つであり、環境性能や防災性能の向上、快適性まで踏まえ収益基盤の拡大を目指しています。
証券取引所のビルオーナーとして東京だけでなく、大阪証券取引所ビルや名古屋証券取引所ビル、福岡証券ビルも所有しています。
このような証券取引所ビルを中心とし、近隣のまちづくりに貢献する会社として挑戦してきたのです。
サステナビリティ経営も実践してきた企業で、さまざまな取り組みを進めています。
女性管理者比率やキャリア採用管理者の比率も高まってきており、さらなる強化を続けています。
参照ページ
各事業別の売上規模
平和不動産の2022年度の売上高は445億円で、純利益は56億6,800万円でした。
この売上は再開発事業が約177億円、ビルディング事業が約666億円、アセットマネジメント事業が約406億円で構成されています。
参照ページ
各事業セグメントの解説
平和不動産の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
再開発事業 | 日本橋兜町・茅場町の再活性化、札幌再開発事業化の推進 |
ビルディング事業 | 外部成長・内部成長の推進、環境性能・防災力の向上を目的としたビル運営、棚卸資産の売却 |
アセットマネジメント事業 | 平和不動産リート投資法人を通じてアセットマネジメント収益等の拡大 |
平和不動産は証券取引所ビルオーナー企業のイメージがありますが、デベロッパーとしてかなり幅広い展開もしてきました。
主要都市にある証券取引所近辺や札幌の再開発事業をはじめ、平和不動産リート投資法人のスポンサーなども手がけています。
以下参照ページをご紹介いたしますので、是非確認してみてください。
参照ページ:
平和不動産で働いている社員は?
平均勤続年数は?
平和不動産の平均勤続年数は15.9年でした。
不動産業界の平均が7.8年であることを考えると、離職率はかなり低いことがわかります。
平均年収は?
2022年度の平和不動産の平均年収は1,067万円でした。
全国平均の年収が461万円であることを考えると、全国平均よりも高い水準です。
また、同じ「不動産業」の平均年収は675万円でした。
平均残業時間は?
平和不動産の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり14時間でした。
卸売業、不動産業で働く従業員の平均残業時間は10~20時間が多いため、業界内では一般的な数値と言えるでしょう。
平均ボーナス額は?
平和不動産の平均ボーナスは171万円でした。
平和不動産は年に6月と12月の合計2回ボーナスが支給されます。
どんな文化なの?
平和不動産は、「街づくりに貢献する会社」を掲げています。
不動産会社として歴史の長い企業であり、証券取引所ビルの所有者として街づくりに貢献してきました。
日本経済の古い文化体系もありますが、サステナビリティ経営も進めています。
年功序列的な文化も残る一方で、新しい風も取り入れるなど、現代の日本企業の形が見え隠れしています。
年功序列にはネガティブなイメージもありますが、逆にいえば仕事を覚えて長く勤められる環境が整っているということです。
のんびりとした雰囲気があり、お互いをカバーし合う文化は、良き日本企業の環境といえるでしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい不動産業界の中での平和不動産の立ち位置をご紹介します。
平和不動産の沿革からわかるように、経営内容が比較できる企業はあまりありません。
証券取引所ビルオーナーとしての企業は、ほかのデベロッパーと比較しにくいからです。
規模的な部分で見ると、明和地所やトーセイあたりになるでしょう。
明和地所はマンションデベロッパーとして知られていますし、トーセイは不動産ファンドを手掛けているからです。
- 証券取引所ビルオーナー:平和不動産は、日本証券取引所が解散されることによって、取引所等の施設を賃貸することを目的として設立された会社です。
- 証券取引所を中心とした再開発事業:平和不動産は、各地の証券取引所を中心として展開してきたことを活用し、周辺の再開発事業も手掛けてきました。
- サステナビリティ経営の推進:平和不動産は、古い日本企業の体質を改善させるためにも、サステナビリティ経営を推進してきています。
女性管理者の積極登用など、大きな変革期に来ており、競争力も高めています。
以上の要素により、平和不動産は不動産業の中でも新たな展開を迎えているデベロッパーといえるでしょう。
参考までに競合3社との情報をまとめました。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
平和不動産 | 445億円 | 1,067万円 | 68 | のんびりした社風 |
トーセイ株式会社 | 607億円 | 773万円 | 62 | トップダウンで決断が速い社風 |
明和地所株式会社 | 405億円 | 740万円 | 61 | バリバリの実力主義をもつ社風 |
平和不動産の新卒募集要項について
以下に平和不動産の新卒募集要項についてまとめました。
採用倍率は公表されていませんが、男女比はほぼ1:1と性別に関係なく採用されているのが特徴です。
採用大学はMARCH以上のレベルであることがわかっており、高学歴のフィルターがかかる可能性が高いです。
ただし、サステナビリティ経営を掲げていることもあり、学歴だけを理由に不採用にすることはないでしょう。
研修制度も細かく用意され、フォローも徹底しています。
転勤については全国転勤の可能性があります。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合職 |
給与(2023年4月入社初任給実績) | 大学卒 (月給)265,000円 大学院了 |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
研修制度 | 新入社員研修・OJT研修・社内研修・社外研修・海外短期留学研修制度・資格取得援助制度(宅地建物取引士・一級建築士・不動産鑑定士)他 |
福利厚生 | フレックスタイム制、在宅勤務、時差勤務、住宅融資制度、厚生融資制度、財形貯蓄制度、財形給付金制度、社員持株制度、退職年金制度、産前産後休業、育児休業、育児短時間勤務、育児看護休暇、介護休業、介護短時間勤務、会員制福利厚生サービスカフェテリアプラン他 |
求める人材
平和不動産では求める人材として、下記のような内容があります。
平和不動産が掲げている採用メッセージから分析してみましょう。
創造力
内部から街を変えることを目指してきた企業だからこそ、創造力を発揮しなければいけない。
チャレンジ精神
個性を発揮するためにも、どんなことができるか、みずからチャレンジする精神がなければいけない。できないという恐怖に打ち勝てる気持ち。
個性を魅力として出せる力
それぞれに個性があるが、魅力として発信するだけの戦略性を持っていること。将来のビジョンを持つこと。
以上の3つは、平和不動産、新卒募集のコンテンツに書かれていた内容です。
非常に短いメッセージではありますが、内容の濃い情報が載せられています。
「創造的に描け」というメッセージからも分かるように、「あなたは何を創造し、作り上げたいのですか?」という意味が読み取れるでしょう。
この言葉の意味を理解することは、求める人材像を理解することにつながります。
参考ページ
新卒採用のフロー
平和不動産の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人間性が最も重視されています。
なぜ平和不動産を選んだのかなど深い質問がされると考えておきましょう。
入社意欲や将来のプランなども明確であるといいです。
①新卒エントリー マイページ登録
平和不動産公式サイトの採用ページより、マイページ登録を行い、エントリーします。
②エントリーシート
エントリーシートも期限までに提出します。
質問事項は下記の通りです。
- ガクチカ
- 志望動機
平和不動産がどのような問いをするかは公表していませんが、ガクチカと志望動機は問われるでしょう。
これは、不動産会社の中でも特殊な成り立ちを持ったデベロッパーである背景が大きいです。
もっと大規模な会社もある中で、なぜほかのデベロッパーではなく平和不動産を選んだのか、その理由はさまざまでしょう。
社員数が100人程度で少ない平和不動産を選んだ理由は、エントリーシートの段階から問われるはずです。
③適性検査
平和不動産ではSPIを採用していますが、かなりレアな性格適性検査も実施されています。
SPIについてはさまざまな情報があり、対策サイトやアプリなども充実しているので練習しておきましょう。
④複数回面接
面接の回数は明記されていません。
しかし、複数回あると示唆されています。
所要時間は一般的に30分程度でしょう。
最初のうちはエントリーシートの内容に沿った内容が問われるのが基本です。
回数を重ねるごとに深堀りされるので、事前に用意しておきましょう。
回答はありきたりなものではなく、自分の言葉で説明できるようにしなければなりません。
競争が激しい企業では、特に以下のような質問が多いでしょう。
- 自己紹介
- 志望動機
- 組織のなかでやってきた役割
- 平和不動産でやりたい仕事
- ガクチカ
- 入社後にどんな風に貢献できるか
平和不動産で重視される「なぜ平和不動産なのか」といった質問も、回を重ねるごとに深堀されるでしょう。
平和不動産を理解することは、自身の適性を探る重要なステップです。
実際の職場での活躍を想像し、どのように貢献できるか考える必要があります。
特に平和不動産の理念を理解し、創造力を発揮することが重要です。
企業分析が不十分な場合、面接で困る可能性がありますので、以下のコンテンツも参考にしてください。
⑤内定
複数回の面接をクリアできれば内定が決まります。
採用大学
平和不動産の採用大学の実績を以下に掲載します。
最難関大学から高学歴と呼ばれる大学まで採用されてきました。
<大学院> 京都大学、京都工芸繊維大学、東京理科大学、法政大学、早稲田大学 <大学> 早稲田大学、青山学院大学、学習院大学、九州大学、京都大学、神戸大学、慶應義塾大学、関西大学、関西学院大学、京都工芸繊維大学、芝浦工業大学、上智大学、東京都市大学、千葉大学、中央大学、同志社大学、明治大学、明治学院大学、北海道大学、法政大学、一橋大学、成蹊大学、立教大学、日本大学、武蔵大学、横浜市立大学、筑波大学、大阪大学など |
高難易度・高学歴が並んでいることからも、学歴フィルターはあると言えるでしょう。
一般的に、上位のデベロッパー企業では学歴が重視される傾向があります。特に、MARCHと呼ばれる一流大学の卒業生が基準とされることが多いです。最近では、学歴だけを理由に明確に不採用にすることは減ってきていますが、その影響は依然として残っています。
したがって、エントリーシートや面接の対策をしっかり行うことが重要です。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、平和不動産の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は高めで競争率は高いと言えます。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- そもそも社員数が少なく、募集も少ないものの応募数は多いから
- 学歴フィルターがあるから
- デベロッパーの中でも給与水準が高いから
平和不動産が持つ沿革や、そこから影響される独自の経営方向なども理解しなければいけません。
そもそも採用数が限られており、学歴フィルターがあるところを見ても、かなりの難易度であることがわかります。
内定を獲得するためには相当な対策が必要でしょう。
ほかの人と明確な差別化ができるように準備しなければいけません。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
平和不動産は、不動産業の中でも特殊な沿革です。
証券取引所ビルを持ち、そこから周辺地域の都市開発、再生事業へと派生してきました。
毎日新聞の関連会社として出版業はもちろん、人材業に関する多くの事業を展開してきました。
サステナビリティ経営も意識しており、社会の変革にも対応しています。
平和不動産への就職を希望するなら、募集人数が少ない点を考慮して行動しなければいけません。
特殊な沿革だからこそ、選んだ理由が明確になれば強い意思表示につながるでしょう。
準備には相当な時間をかける必要がありますが、それだけしなければ内定は獲得できません。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。