【企業分析】沖電気の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年8月15日更新
はじめに
沖電気工業株式会社は、東京都港区に本社を置く大手情報通信機器メーカーです。創業は1881年と長い歴史のある会社で、電気通信機器メーカーとして創業して以来、日本の情報通信の発展に貢献し続けてきました。
現在では通信機器やプリンター、金融ソリューションなどの幅広い事業領域を展開しています。
国内に15箇所の事務所や工場といった拠点があり、海外にも拠点を構えています。
今回はそんな沖電気の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、沖電気工業への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ参考にしてください。
- 沖電気工業の仕事内容が気になる
- 沖電気工業の就職難易度が知りたい
- 沖電気工業の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、電子、電気機器以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、沖電気の就職難易度は、平均程度と言えるでしょう。採用倍率は、2023年卒で約8.5倍です。
同じ業界の平均が約10倍といわれており、その数値と比べると少し低い難易度といえるでしょう。
沖電気に就職する社員の出身大学の偏差値は、MARCHレベル以上が多いですが、近年では地方大学出身者や専門大学出身者も積極的に採用しています。
そのため、必ずしも偏差値が高い大学の出身者でなければ就職できないわけではないでしょう。
以下のエントリーシート通過率と内定数を見ると、Aランク大学(早稲田や慶應など)とBランク大学(上智大学やMARCHなど)の割合が多いため、就職偏差値はやや高めといえます。
参考ページ
しかし、沖電気は学歴よりも「専門知識」「コミュニケーション能力」「協調性」を重視しています。
偏差値に関係なく、こういった能力を持っている人であれば、誰でも就職できるチャンスがあります。
事業としては主に「情報通信事業」「デバイス事業」「ソリューション事業」の3つの柱があります。
次の章から沖電気に関する基礎知識やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
沖電気工業株式株式会社について
出典元
沖電気工業株式会社は、情報通信機器や電子デバイスなどを開発、製造、販売している大手企業です。
近年では5GやAI、IoTといった先進技術を活用して顧客の課題や要求を解決したり、環境負荷低減の取り組みをしています。
このように、沖電気は時代とともに新しい技術を取り入れ、社会に貢献し続ける企業です。
参照ページ
沖電気の売上規模
出典元
財務・業績推移(チャートジェネレーター)|投資家の皆様へ|OKI
沖電気工業の2022年度の売上高は、前年度比4.8%増の3690億9600円でした。
2024年3月期第3四半期累計(4~12月)の経常損益は前年が78.8億円の赤字に比べて47.8億円の黒字に浮上しています。
参照ページ
各事業セグメントの解説
沖電気の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
パブリックソリューション |
|
エンタープライズソリューション |
|
コンポーネントプロダクツ |
|
また、各事業では、近年、以下のような動向があります。
①パブリックソリューション事業
- デジタル化が推進させたことによる官公庁へのIT投資拡大
- サイバー攻撃に対する需要増加
②エンタープライズソリューション事業
- デジタル化が進んだことによる企業システム刷新需要の増加
- クラウドサービスの普及
③コンポーネントプロダクツ事業
- プリンター市場の縮小
- 半導体市場の成長
このように、時代の変化による需要変動をいち早く察知し、需要を拡大する事業や、逆に市場を縮小しようとする動きが見られます。
ただ、どの事業に関しても、AI、IoTなどの先進技術を活用したソリューション提供や事業を海外市場へ展開しようとする動きがあります。
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ:
沖電気で働いている社員は?
平均勤続年数は?
沖電気の平均勤続年数は約20年です。
同じ電気機器業界の平均勤続年数が約12年なので、業界の平均よりも長い年数で働いている社員が多い職場でしょう。
平均年収は?
沖電気の2022年度の平均年収は、728万円です。
同年度の平均年収が約443万円であったので、平均年収は 全国平均よりも高い水準といえます。
ただ、同じ電気機器業界の大手企業の平均年収は700~900万円なので、大手企業と比べると平均年収は標準かやや低めでしょう。
参照ページ
※1:OKI単体での残業時間です平均残業時間は?
沖電気の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり約26時間(※1)です。
電気器業界で働く従業員の平均残業時間は約23時間なので、業界内では平均よりも残業時間は多いといえます。
参照ページ
平均ボーナス額は?
沖電気工業のボーナスの平均は97万円程度と推定されます。
沖電気は有価証券報告書にボーナス額の記載がないため、 年収マスターや類似企業が保持しているデータから推測したボーナスの額となります。
どんな文化なの?
沖電気の企業文化は、「進取の精神」を基盤にしており、チャレンジ精神と誠実さを重視しています。
社員は常に向上心を持って新しいことにチャレンジし、顧客の悩みやニーズに応える製品やサービスを提供することに尽力しています。
また、社内でのコミュニケーションも大切にしており、チームワークを発揮することで、目標達成を目指しています。
このことから、「新しいことに挑戦したい人」「社会課題の解決に貢献したい人」「チームワークを大切にする人」が向いています。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
電気機器業界の中での沖電気の立ち位置をご紹介します。
2022年度の電気機器業界の売上高ランキングを見ると、沖電気は241企業ある中で38位の売上高だったので、業界内で上位とはいえません。
しかし、2023年上半期の電気機器業界の倒産件数は72件、負債総額は7,491億1,500万円でした。
このような厳しい状況においても、企業として長年1,000億以上の売上を維持していると考えると、決して低い順位とはいえません。
参照ページ
電機業界 上半期の倒産 大型倒産発生で負債総額大幅増 件数は2.7%減の72件
沖電気が厳しい状況下で継続的に成果を上げている要因として、以下のような強みや取り組みが挙げられます。
①通信システム事業の強み
沖電気が長年培ってきた通信システム事業は企業や公共機関から高い評価を受けており、沖電気にとって安定した収益の源です。
そして、5Gネットワークへの対応やSDN/NFVなどの技術を活用したソリューションの提供によって今後も成長が見込まれています。
②情報システム事業の変革
今までのシステム開発事業から、AIソリューションやクラウドサービスなど今後需要が伸びていく分野に注力することで、収益性を上げてます。
特にAIの分野では、音声認識や顔認証などの技術を活用したソリューションを積極的に開発、運用を行い、高い評価を受けています。
③プリンター事業の再編
沖電気が長年行ってきたプリンター事業は市場縮小が続いています。
しかし、沖電気は、2023年4月にプリンター事業の再編を発表しました。
具体的には、国内販売・マーケティングを目的とした新たな法人を設立したり、欧州市場向け開発、製造、販売を目的とした「Microline Srl」との合弁会社を設立したり、国内外問わず事業展開を広げています。
このような取り組みにより、沖電気は厳しい電気機器業界の中でも売上を維持し、成長を遂げているのです。
沖電気の新卒募集要項について
以下に沖電気の新卒募集要項についてまとめました。
沖電気は社員のワークライフバランスを支援するため、特に福利厚生制度が充実しています。
また、能力開発にも力を入れており、様々な研修制度を用意しています。
職種によっては、国内外問わず転勤の可能性がありますが、本人の希望も考慮されます。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | システムエンジニア、コンサルタント、営業、マーケティング、人事、財務、総務など |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 大卒:22万円~ |
賞与 | 業績連動制 |
研修制度 | 新入社員研修、技術研修、資格取得支援制度、マネジメント研修など |
福利厚生 | 社会保険完備、各種手当、持株会、退職金制度、育児・介護支援制度、健康管理支援制度、社宅制度、食堂、カフェテリアなど |
求める人材
沖電気は、求める人物像として以下の3種類の「人材像」を公表しています。
変革を創り出す人材
- 変化を恐れず、積極的に挑戦する
- 新しいアイデアを生み出し、形にする
- 多様な価値観を受け入れ、協働する
専門性を磨き続ける人材
- 自身の専門性を深め、技術力を高める
- 常に学び続け、成長し続ける
- 課題解決に挑み、成果を創出する
社会と共創する人材
- 社会課題への意識を持ち、貢献する
- グローバルな視野を持ち、活躍する
- 誠実で倫理的な行動を心がける
これらの能力に加えて、沖電気が特に重視しているのは、以下の4つのポイントです。
①主体性: 自ら考え、行動できる
②協調性: チームワークを重視し、周囲と協力できる
③チャレンジ精神: 困難な状況でも、あきらめずに挑戦できる
④学習意欲: 新しい知識や技術を積極的に学ぶ
これらの能力とポイントを満たす人材のことを、沖電気は「OKIグループの未来を創造する人材」と呼んでいます。
エントリーシートや面接では、これらの意識を持っている人材かどうかを重視して見られるので、ぜひ意識して選考に臨みましょう。
新卒採用のフロー
沖電気の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
沖電気の新卒採用は、技術力を重視しており、グローバル展開も積極的です。
安定性も高く人気企業のため、競争率は高めです。
採用枠としては技術職中心です。
そのため、自己分析で自分の強みや弱みを明確にしておくことはもちろん、専門知識やスキルを磨き、技術力強化をするのも大きなアピールポイントです。
また、転勤の可能性があることも留意しておきましょう。
①新卒エントリー
エントリー時期は、大学・大学院生は6月~8月、短大・高専生は8月~10月です。
エントリーシート、Webテスト、履歴書、職務経歴書を提出します。
②WEB説明会に参加
新卒採用者向けに会社概要、事業内容、採用情報などをオンラインで説明します。
沖電気工業株式会社の採用情報サイトにて事前に予約が必要です。
③書類選考
書類選考は履歴書、職務経歴書、エントリーシート、Webテストの結果を基に選考します。
書類選考通過のためには自己PR・志望動機で熱意をうまく伝えることや、自身が持っているスキルをアピールすることが重要です。
うまく自己アピールするためのポイントを以下にまとめたので、是非参考にしてください。
自己PR・志望動機を書くときのポイント
1.志望理由は熱意と明確な意志を伝える
沖電気への強い興味と、沖電気で働きたいという明確な意志を文章で伝えることが重要です。
ただ企業理念に共感しているという理由ではなく、企業理念と自身の経験や価値観がどのように結びついているのか具体的に説明すると、印象がグッと上がります。
2.自己PRは独自の視点と具体的なエピソードを添える
他の人にはない自身の個性や強みがあればアピールしましょう。
過去に経験したことをただ書くのではなく、そこから何を学び、成長につながったのかを具体的に示すことで、説得力のある自己PRになります。
3.どのような貢献ができるかを明確に書く
沖電気の事業内容や企業文化を理解し、自身のスキルや強みが沖電気にとってどのような貢献ができるのか明確に書きましょう。
資格・スキルを書くときのポイント
1.業務で活かせる資格やスキルをアピールする
沖電気が求めるスキルと自身のスキルをマッチングさせ、関連性が高いものをアピールしましょう。
今までにそれをどのように活かしてきたのかという経験談を説明すると、より具体性が上がり、説得力のあるアピールにもつながります。
2.向上心がある人物であることをアピールする
スキルアップや資格を取得するためにどのような努力をしてきたかを説明することで、、向上心がある人物だとアピールできます。
④複数回面接
沖電気の面接は職種によってフローは異なりますが、一次面接→二次面接→個人面接、二次面接→最終面接の流れが一般的です。
各面接ごとの詳細は以下のようになります。
1.一次面接
面接形式:個人面接が一般的
面接時間:30~60分程度
話す内容:自己紹介や志望動機、学生時代に力を入れたことなどの質問されることが多い
2.二次面接
面接形式:面接官が複数名であることが一般的
面接時間:30~60分程度
話す内容:より専門的な質問をされることが多い
※職種によってはグループディスカッションもある
3.最終面接
面接形式:役員が担当することが一般的
面接時間:30~60分程度
話す内容:企業理念や経営方針に関する質問、将来のキャリアプランについて話すことが多い
面接が進むにつれて踏み込んだ質問がなされ、実務に適性があるのかを確かめるような質問が増えていきます。
また、最終面接では将来のキャリアプランも聞かれる可能性があります。
10年、20年後を見据えてどのようにキャリアを築いていきたいかを考えておきましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数回の面接を通過して内定が決まります。
採用大学
ノジマの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、学歴フィルターはないと考えられます。
<大学院> 東京大学大学院、京都大学大学院、東京工業大学院など <大学> 東京大学、京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学、一橋大学、大阪大学、名古屋大学、大阪大学、東北大学など |
主な採用大学として偏差値が高い大学が多いイメージですが、近年では大学だけでなく、短大や専門学校出身者の採用も積極的に行っています。
そのため、学歴が原因で不採用になることは考えにくいでしょう。
しっかりと書類選考や面接のための対策をして内定を獲得してください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、沖電気の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
沖電気の就職偏差値は、一般的に55~65程度です。
就職難易度としては中堅~難関レベルといえます。
先に述べたように近年では学歴ではなく「専門知識」や「コミュニケーション能力」「協調性」を重視しています。
そのため、沖電気への就職を目指す場合は以下の点を意識することが重要です。
企業研究をしっかりと行い、沖電気の長所や魅力を理解しておく
- 情報通信技術に関する知識を身につける
- 問題解決力と論理的思考力を養う
- 積極的に自己分析をして自身の強みと弱みを理解する
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
まとめ
沖電気は電気機器を取り扱う企業です。
採用においては、「自身の専門性を深め、技術力を高めているか」「常に学び続け、成長し続ける意志があるか」という点を重視しています。
逆に言えば、このような自己を成長させる意志があり、それを実行してる人材なら、学歴はあまり関係なく内定が取れる可能性があります。
沖電気の内定を獲得するために、ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。