【企業研究】ロシュ・ダイアグノスティックスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年1月26日更新
はじめに
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社とは、個別化医療のパイオニアとして事業展開する世界的なヘルスケアカンパニーである「ロシュグループ」の診断薬・機器事業部門の日本法人のことです。
主に検査などで活用される診断薬・診断機器の販売、サポート&サービスをメインにおこなっています。
日進月歩な勢いで新薬の開発が進んでいる現代において、ロシュ・ダイアグノスティックスの存在は大きくなってきました。
今回の記事は、ロシュ・ダイアグノスティックスへの就職に興味がある就活生への企業研究です。
主な事業内容、事業売上、新卒選考フロー、就職難易度など、選考対策のヒントになる情報を紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
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この記事の結論
ロシュ・ダイアグノスティックスの採用は、医療系のBtoB企業である理由から、難易度がかなり高めです。
募集事項は文系も含めて学部不問で、高専からの採用も公示していますが、実質的には、難関大学以上の採用のほうが目立っています。
外資系企業の日本法人であることから、かなり実力主義を重んじている社風です。
その分、福利厚生は充実していて、優れた休暇制度も完備されています。
新卒採用の募集については、フィールドエンジニア職のみを募集しています。
医療現場に出入りする環境での仕事であることから、スピーディーかつ正確さが要求されるでしょう。
就活の対策としては、迅速さと判断能力の高さをアピールできるように工夫することがポイントです。
ロシュ・ダイアグノスティックスについて
出典元
【ロシュ・ダイアグノスティックス】の概要
ロシュ・ダイアグノスティックスとは、スイスに本社がある世界規模の医薬品メーカーであるロシュグループの日本法人です。
診断薬や診断機器などを取り扱う部門で、健康診断や治療の進捗監視の体外診断薬・機器、研究用の試薬・機器、医薬品原料の輸入・製造と販売を展開しています。
最近では、コロナによって認知されたPCR検査薬の製造で脚光を浴び、他にも血液・遺伝子検査薬において世界でもトップクラスのメーカーとなりました。
顧客の対象は、病院や研究所などで、最新機器や製薬品の営業アプローチが主体となってきます。
病気の早期発見、病気の種類および病状の確認などに役立つ検査薬を世の中に紹介する企業なので、社会的な意義を十分に備えていることが特徴です。
また、本社が海外にあることから、グローバル企業の一つでもあるため、語学力が堪能な人物は認められやすいでしょう。
低中所得国での最適ながん治療も目指しています。
個別化医療から国際的プロジェクトまで一貫して展開中です。
各事業別の売上規模
出典元
ロシュ・ダイアグノスティックスはロシュグループの日本法人として、診断薬事業部門が独立して事業展開しています。
そのため、あまり細かい事業部の区分はありません。
詳しいデータもほとんど公開していない企業の一つでもあります。
近年で最も著しい成果は、2021年度の総売上です。
2021年12月期通期の売上高は、前期比36%増となる過去最高757億円であることを公表しています。
理由は、当時の新型コロナウイルス感染の影響下にて、PCR検査試薬、抗原検査キットなどの販売が増えたことで大幅な売上増となりました。
医薬品や製薬業界の国内トップレベルである中外製薬が、すでに1兆円企業として成長している中で、ロシュ・ダイアグノスティックスは10分の1にも満たないのが現実です。
事業部門が一つの日本法人という点でも、これは仕方がないことでしょう。
事業展開するフィールドもBtoBに限られていることも理由です。
ちなみに、本社含めたロシュグループ全体の診断薬事業の売上高は、21年12月期通期で約2兆2000億円でした。
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事業セグメントの解説
ロシュ・ダイアグノスティックス内での、主な事業セグメントは以下のような内容です。
事業セグメント名 | 活動内容 |
医薬品事業 | 個別化医療における検査薬・製薬の開発・販売 |
診断薬・機器事業 | 医療検査用の検査薬や精密機器の製造販売 |
特徴的なのは、個別化医療のための薬品製造をしている点です。
個別化医療とは、患者個々の体質や病気のタイプに合わせた治療を行うことを指します。
例えば、かつてのがん治療の領域では、単に肺がん治療用や大腸がん治療用としての抗がん剤などを製造していましたが、さらに進歩し、各患者個人のDNAなどの分析により、その人にマッチする薬品だけを提供して治療するという方法です。
副作用のリスクが軽減され、ピンポイントで患部への治療ができるメリットがあります。
そのための新薬の開発とともに、医療機関へのアプローチをしていくのが医薬品事業での役目です。
同じように、検査器具や検査機器も技術が向上し続けているので、常に最新の情報を持って医療従事者へ提供することが診断薬・機器事業の目的となっています。
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【ロシュ・ダイアグノスティックス】で働いている社員は?
ここでは、ロシュ・ダイアグノスティックスで働く社員の実態を紹介します。
実際の企業内での勤続年数がどのくらいで、年収や賞与などの気になるところを、できる限り解説していきましょう。
平均勤続年数
ロシュ・ダイアグノスティックスでの平均勤続年数に関してのデータは一切公開されていません。
また、あらゆる就・転職サイトの詳細をチェックしても、平均勤続年数を表示しているサイトは見当たらないのが現状です。
平均年収
ロシュ・ダイアグノスティックスの非上場企業であることで、具体的な年収を公表しておりません。
そのため、各就職サイトでもさまざまなデータが表示され本当のところが不明です。
それらを対比したところで、平均年収は約650万円くらいからと考えられるでしょう。
最高年収としては1,000万円を超える額になってきます。
一般企業と比較すれば高額なほうですが、同系列の医薬品(中外製薬など)企業と比較するとやや落ちるといえるでしょう。
給与査定や決定に関しても、どこか抽象的だという意見も目立ちます。
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平均残業時間
ロシュ・ダイアグノスティックスの平均残業時間は、およそ30時間は毎月あるものとみなしたほうがよいでしょう。
病院などの医療関係の機関への営業であるため、どうしても診療時間が過ぎた夕方以降に外出して接することがあります。
必然的に忙しい場合は、残業もそれなりにあるといえるでしょう。
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平均ボーナス額は?
ロシュ・ダイアグノスティックスの平均ボーナス額は、145万円前後となるでしょう。
この額は、女性30代で在籍3〜5年くらいの営業職の場合です。
勤続年数や成績などによってかなり差があり、具体的な額面の公表はされていません。
賞与は年2回で、3月・9月となっています。
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どんな文化なの?
ロシュ・ダイアグノスティックスは外資系企業という点でも、カルチャーは本来の日本企業とはやや違っています。
営業職は、ほぼ単独で動けるフットワークのよさが特徴的です。
対象となるのが病院施設内や研究施設などで、経営層や現場の医師・臨床医、医療事務といった多彩な部署への営業アプローチがかけられる魅力を持っています。
そのため、かなり実力主義による評価をしている傾向です。
毎月の残業時間は比較的多いようですが、休日体制はしっかり整っているので、無理な働きすぎになりにくいと評価もされています。
外資系企業と日本企業の両方の側面が統合されている企業です。
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就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
ロシュ・ダイアグノスティックスの就職偏差値・難易度および業界での立ち位置は、以下のようなポジションと考えてよいでしょう。
就職偏差値はS〜Bの範囲内
ロシュ・ダイアグノスティックスの就職偏差値に関するデータは、ほとんど公開されていません。
就職サイトでの憶測上での数値では、ハイクラスのSSまではいかなく、SからAもしくはBくらいの範囲内とされています。
業務の性質上、とくに薬学系大学の採用が目立っている傾向です。
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業界自体の難易度が高い
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ロシュ・ダイアグノスティックの具体的なデータなどは、あまり公表されていないため、各就職サイトでも曖昧な表記しかありません。
あくまでも憶測にはなりますが、東洋経済の「就職が難しい有名企業ランキング」では、医薬品業界の「業種別・入社難易度ランキング」が第10位にランクされています。
そのため、ロシュ・ダイアグノスティックの就職難易度も、一般企業より高いレベルであることに変わりはないでしょう。
業界内での規模やレベルでは、富士フィルムやP&Gジャパンといったトップレベルには及んでおらず、中の下くらいの位置になるだろうと大まかな判断になります。
いずれにしても、ロシュ・ダイアグノスティックスは就職難易度が高い企業です。
【ロシュ・ダイアグノスティックス】の新卒募集要項
ロシュ・ダイアグノスティックスでの新卒採用の募集要項では、営業職(DMR)、
学術職(FSP)、フィールドエンジニア(FSE)の3種類にて採用をしています。
いずれの部署も、大学・大学院の卒業見込みであれば学部・学科を問わずに応募可能です。
しかも、フィールドエンジニアについては、高専卒での応募も受け付けています。
ただし、新卒募集の職種はフィールドエンジニアに限定しているのが注意点です。
募集要項上での間口はとても広いことが特徴となります。
職種 | 営業職(DMR): 医療機関に対する当社製品(試薬、機器)の販売を担当し、製品の適性使用や関連情報の提供、および機器の運用方法や効率化に関するソリューションの提案を行う職務 学術職(FSP): 機器、検査試薬、疾患についての説明会や勉強会の実施、また導入時の性能確認試験(データ取り)や製品のデモンストレーション、トラブルシューティングなどを行う職務 フィールドエンジニア(FSE): 当社製品である検査機器の設置、メンテナンス作業、修理作業を担当し、顧客先でカスタマーサポートを担う職務 |
給与 | 営業職(DMR): 大学卒 244,740円 大学院卒 253,920円
学術職(FSP): 大学卒 244,740円 大学院卒 253,920円 フィールドエンジニア(FSE): 高専卒 244,740円 大学卒 244,740円 大学院卒 253,920円 |
賞与 | 年2回(3月・9月) |
勤務形態・福利厚生 | 休日 創立記念日(8月第1金曜日) ・年次有給休暇(初年度4月入社の場合12日付与) ・結婚休暇 ・配偶者出産休暇 ・忌引休暇 ・My Special Day休暇(年間1日) ・夏季休暇 ・罹災休暇 ・生理休暇 ・転勤休暇 ・裁判員休暇 ・リフレッシュ休暇 ・ボランティア休暇 手当等 ・Roche Connect(社員向け株式購入プラン) ・次世代育成支援制度 ・介護休業制度 ・永年勤続表彰制度 ・クラブ活動補助 ・退職年金制度 ・ベネフィット・ワンによる福利厚生代行サービス (レジャー・エンタメ, スポーツ, トラベル, 育児・介護, 英会話 等の割引利用) ・財形貯蓄制度 就業時間 8:30~17:15(1hの休憩を含む)※フレックス制度やみなし労働時間制などの制度あり |
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求める人材
ロシュ・ダイアグノスティックスで求める人材像は、ホームページの採用情報の冒頭ですでに述べられています。
「急速に変わる時代をリードしていける、さまざまな分野に強みを持った人財」という表記です。
医療業界での活躍を期待する以上は、常に進歩して改革されていく最新の情報に、敏速な態度で行動ができなくては勤まらないでしょう。
そのため、「Agile(アジャイル:俊敏)な組織で持続的に成長し、価値を提供し続ける」とも公言しています。
- あらゆる情報に柔軟
- 常に迅速で正しい判断ができる
2020年の新型コロナウイルスの流行によって、検査薬品の需要が高まりました。
そして、コロナ以降もインフルエンザ、風疹など多くの病気用の検査の需要は衰えません。
臨床検査薬・機器事業の推移は将来的にも問題がないと考えられています。
しかし、人命に関わる大切な業種・業界の一員であることで、責務はかなり重大です。
緊急なことにも対応する医療分野に関連する以上、ものごとへの敏速で正しい判断を強いられてきます。
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新卒採用のフロー
ロシュ・ダイアグノスティックスの採用方法については、マイナビを通じてか、ホームページから直接エントリーの2通りが選択できます。
必要事項を入力・登録をし、エントリーシートにて志望動機や自己PRなどの質問への回答、送信すれば完了です。
毎年4月、10月からの新卒採用募集が公示されています。
なお、新卒者の採用については、まずフィールドエンジニア職での応募のみで受付です。
その後の勤務状況で、配属が変わっていく流れが予定されています。
ロシュ・ダイアグノスティックスの新卒採用フローは以下のとおりです。
- 会社説明会
- 面接(個別/グループ)
- 適性検査
- 内々定
1.会社説明会
会社説明会は、直接会場へ赴くのではなくWEBにて実施されます。
2.面接(個別/グループ)
面接試験は、合計3回実施されます。
まず一次面接は、Web面接として行われるのが通例です。
通過すれば、面接担当者との対面による二次面接へと進みます。
なお、最終面接は、適性検査後に実施されていく予定です。
3.適性検査
ごく一般的な適性検査が実施されているようです。
4.内々定
以上までの流れをすべて通過した人物が、晴れて内々定となります。
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採用大学
ロシュ・ダイアグノスティックスの採用大学に関して、マイナビが高架下内容によれば以下のような実績です。
学部は問わないことを謳っていますが、基本的には大学院から有名大学で、最難関もしくは難関の大学が中心の採用実績となっています。
とくに、薬学系の大学からの採用が目立っているのが特徴です。
<大学> 慶應義塾大学、東京薬科大学、神戸市外国語大学、北里大学、実践女子大学、星薬科大学、関西学院大学 |
参照ページ
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ロシュ・ダイアグノスティックスの就職偏差値・難易度は、薬学系大学からの採用が中心の企業という見解ができます。
特定の大学に限定した採用はしていないようですが、学歴フィルターについての可能性はあると思ったほうがよいでしょう。
- 高専の新卒者や文系学部からの採用応募も受け付けている
- 薬学系大学を中心とした難関大学以上からの採用が目立つ
また、応募資格は大学・大学院卒業は学部問わず応募可能ですが、採用過程の途中段階でかなり振り落としていると想像できます。
一部職種については高専卒の応募も可能となり、間口は広いと言いつつも理系にこだわった企業といえるでしょう。
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まとめ
ロシュ・ダイアグノスティックスは、スイスを本拠地に構えるヘルスケア企業ロシュグループ (F.ホフマン・ラ・ロシュ) の診断薬事業部門日本法人にあたります。
日本国内では診断薬事業にのみ特化し、生化学検査や遺伝子検査のための検査装置や試薬品を取り扱い、各医療機関へアプローチする企業です。
そのため、あまり一般の人々の目に触れることがなく、認知度は低い企業かもしれません。
しかし、生活に欠かすことのできない医薬品・診断薬の研究開発をメインとしていることで、巨額の研究開発費が投資されています。
薬学系の学生の進路としては、とても将来性の高さを実感できるでしょう。
外資系らしい気風があり実力主義で昇給などが期待できます。
時期によっては勤務時間が長くなる可能性がありますが、休暇制度が充実し希望を出せば休暇が認められるのが魅力です。
その他の福利厚生も完備されていて、働きやすさにも気遣いがあるとみなせます。
採用については難易度が高い印象です。
積極的な自己PRで、自分がどのようなことで貢献できるのかを、エントリーシートや面接にてアピールするように心がけてみましょう。