生命保険のエントリーシートの対策法を徹底解説

生命保険のエントリーシートの対策法を徹底解説

2024年1月21日更新

はじめに

この記事では生命保険業界への就職を目指しているものの、エントリーシートのライティングに不安を感じている方へ向けて、エントリーシートの書き方のポイントについて詳しく解説しています。

特に生命保険業界ならではのエントリーシートでのアピール方法から実際の記載例まで、明確かつ分かりやすく紹介しています。

また、生命保険業界が求める人材の特徴や、選考情報の重要なポイントについて知りたい人は、最後までお読みください。

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生命保険の概要

生命保険

出典元

Pixabay

初めに生命保険業界はどんな業界なのかを簡単に紹介します。

生命保険業界とは

生命保険の仕組みは、死差益、利差益、費差益の3つの要素から成り立っています。

販売チャネルは、顧客に合わせた提案ができる「対面販売」が主流であり、その他にも銀行やインターネットなど多様な選択肢があります。

多くの生命保険会社は相互会社として運営されており、近年では株式会社への変更も見られます。

保険は生存や死亡に関する第1分野と、医療や介護などの第3分野に分かれ、円安や相続税増税の影響で外貨建て商品が好調です。

しかし、人口減少による市場の縮小懸念があり、長寿化や少子化に伴い死亡保険の需要が小さくなると見込まれています。

生命保険会社は介護系企業と提携し、介護サービスの提供や紹介など、介護事業への進出が進んでいます。

業界では海外企業の買収や国内企業の合併、収入保障保険の人気が話題となり、業界再編や新しい商品の登場が注目されています。

また、都市銀行やIT企業など他の業界との連携が進み、銀行窓口やIT企業との協業が重要視されています。

生命保険の採用難易度

生命保険業界の採用難易度は非常に高いとされています。

文化放送キャリアパートナーズ(東京都港区)の就職情報研究所が発表した「2024年入社希望者対象 就職活動(前半)」において、日本生命が2位にランクインしていることからもその高難易度が浮き彫りになります。

同志社大学や慶応義塾大学などの一流大学からの多くの応募があり、これによりライバルのレベルが高まり、採用への競争は相当に厳しいものとなっています。

この厳しい状況の中で、採用されるためには高いスキルと熱意が不可欠とされています。

参照ページITmedia ビジネスオンライン

生命保険の採用大学

<大学>

関西学院大学、早稲田大学、慶応義塾大学、同志社大学、青山学院大学、明治大学、中央大学、立教大学、東洋大学、学習院大学、法政大学、東北学院大学、宮城学院女子大学、東京大学、駒澤大学、東洋大学、日本大学、立教大学、愛知淑徳大学

生命保険業界の採用大学において、MARCHレベルや早慶以上の大学が有利とされる傾向が見受けられます。

また、日東駒専や女子大学からの採用も目立つようです。

これらの大学は、一般的に高い学問的な水準や幅広い人脈を持つ学生が多いため、生命保険業界においても高いスキルや知識を期待されます。

ただし、大学名だけではなく、個々の学生の能力や志向性も非常に重要であり、エントリーシートや面接ではこれらの要素をアピールすることが求められます。

【徹底解説】学歴フィルターはどこから?実態(エピソード)と突破方法

参照ページ

ダイヤモンド・オンライン 

リクナビ2024 (rikunabi.com)

生命保険が求める人物像とは?

生命保険業界では、積極的で向上心があり、人の心に寄り添い、役に立つことが好きな人が向いています。

保険商品の性質上、常に新しい情報を追い求め、顧客の不安に寄り添うことが極めて重要です。

営業や接客の機会も頻繁に発生するため、社交性があり、人と積極的に関わり、相手の気持ちを理解する能力が求められます。

訪問販売が主な業務であるため、タフであり、体力・精神力が必要です。

商談が難航してもすぐに立ち直るためには、強靭な精神力が不可欠です。

生命保険業界で活躍するためには、生命保険業務に特化したスキルや知識が必要です。

その中でも、「生保一般課程試験」やファイナンシャル・プランナー(FP)資格の取得が役立ちます。

これにより、入社後は顧客に最適な提案ができるコンサルティング能力や、金融商品に関する専門的な知識を身につけ、業務に活かしていくことが期待されています。

参照ページ

日本生命保険相互会社

大樹生命保険株式会社 

メディケア生命保険

エントリーシートで企業がチェックしているポイント

ポイントの概要

エントリーシートでは、企業が就活生の能力や性格を重点的に評価しています。

これは、就活生がどのような人物であり、自社でどのように力を発揮できるかを知りたいと考えているからです。

企業は個々の能力や性格が、その企業の文化や仕事にどのようにフィットするかを見極めるために慎重に審査します。

就活生が企業で働く際に、どれだけ自らの強みを活かせ、組織との相性が良いかが重要なポイントとなります。

また、就活生がその企業で働くモチベーションが十分かどうかも注目されます。

モチベーションが高い社員は、常に良いパフォーマンスを発揮し、企業に対して積極的に貢献する傾向があります。

さらに、「なぜ他の企業ではなく、その企業を志望したのか」という点にも特に注意が払われます。

就活生がその企業に対してどのような価値観や理由で魅力を感じ、なぜ選んだのかを明確に示すことが求められます。

選考を通過しやすいエントリーシートの書き方

エントリーシートは、結論から書き始めると説得力が増します。

以下の順番を意識すると良いでしょう。

  1. まず結論を提示する
  2. 結論に至った理由を書く
  3. 理由を強調するために具体例を用いる
  4. 最後に再び結論を強調する

この方法で書くことで、どのようなテーマに焦点を当てているかが伝わりやすく、かつ論理的な構成であるため読み手の理解が深まります。

以下の例文を参考にしてください。

結論:私は、保険業界で働き、お客様の不安に寄り添いながら豊かな暮らしをサポートしていきたいです。

理由:そのために、お客様ひとりひとりの生の声を聴き、新しいことに挑戦し続ける貴社の方針に強く共感しています。

具体例:貴社は業界内でお客様を第一にかんがえて、震災などの非常時にサポートを行ってきました。

どんなときでも相手の立場で柔軟に動き続ける点に魅力を感じています。

結論:保険業界の一員として、社会に貢献し、お客様に安心を提供することで、社会への影響力を発揮し、貴社に貢献したいと考えています。

エントリーシートは、企業が就活生の人柄や能力を判断するための重要な書類です。

そのため、言葉遣いには特に注意が必要です。

以下の点に注意して、言葉遣いを正しくしましょう。

 

  • 話し言葉や「ですます調・である調の混在」はしない
  • 誤字脱字に注意する
  • 主語と述語はなるべく近いところに置く
  • 不要な接続詞(そして、また、なぜなら等)は省く
  • 面接で同じことを聞かれることを想定し、盛った話を書いてはいけない
  • 一文を長くしすぎると読みにくくなる
  • 学生言葉は使わない

 

それぞれ解説します。

また、話し言葉は、相手と親しい関係性の中で使われる言葉遣いです。

エントリーシートは、企業と就活生の関係性がまだ浅い段階で提出する書類です。

話し言葉を使うと、「常識がない、社会人としてのマナーが身についていない」といった印象を与えてしまいます。

「ですます調・である調の混在」も、読みにくく、誤解を招く原因となります。

誤字脱字にも注意必須です。

誤字脱字は、不注意や勉強不足の印象を与えてしまいます。

また、就活生の語彙力や文章力も疑われてしまうため、エントリーシートを作成したら必ず誤字脱字がないか、丁寧にチェックしてください。

つぎに、主語と述語が離れていると、文章がわかりにくくなります。

そのため、主語と述語はなるべく近いところに置くようにしましょう。

接続詞は、文章をつなぐための役割がありますが、不要な接続詞を多用すると、文章が冗長になり、読みにくくなります。

そのため、不要な接続詞は省きましょう。

面接では、エントリーシートの内容について質問されることもあります。

そのため、エントリーシートには、事実に基づいた内容を正直に書きましょう。

盛った話を書いてしまうと、面接で嘘がばれる可能性が高くなるでしょう。

一文が長すぎると、読みにくく、内容が理解しにくくなります。

そのため、一文は40字〜50字程度を目安に、短くわかりやすい文章を心がけましょう。

生命保険業界の価値観やカルチャーを文章に取り入れる

生命保険業界は、具体的な形のない商品を取り扱うため、営業においては相手との信頼が不可欠です。

コミュニケーション能力が高く、メンバーとの信頼関係を築き、営業力が高く、チームプレーができる人材が求められます。

生命保険業界の仕事は、お客様にながく寄り添い提案やサポートをする仕事です。エントリーシートでは、身近な人のために取り組んだ出来事について書くと良いでしょう。

華やかな経歴や結果ばかりをアピールするより、身近な問題に取り組んだときに、どのような努力を続けたり工夫をしたのかを伝えた方が、好印象です。

エントリーシートの位置付け、及び対策方法

エントリーシートの位置づけに関しては、主に就活生の論理的思考力を試しているセクションと捉えるのが良いでしょう。

勿論文章の内容も評価の対象になっているものの、一番は文章の構造に問題が見られないかであったり、論理展開に問題がないかを最も注目しています。

そのため、企業に提出する前に必ず論理展開や文章構造の見直しをすることを推奨します。

また、設問別に企業が見ている点は以下のように分類されます。

(a) 志望動機系(見られている点:熱意、情報収集能力)

(b) 過去の経験系(見られている点:コミュニケーション能力、リーダーシップなど一般的な資質)

(c) 未来目標系(見られている点:大局観、未来志向、社会貢献性)

(d) 価値観系(見られている点:個性的か、コンサルタント適性があるか)

(e) その他(長所・研究内容)

設問で見られている点を意識して、エントリーシートの対策をしましょう。

また、対策をする上で必要な情報がエントリーシート対策記事にまとまっておりますので、そちらもご参照ください。

過去のエントリーシートの質問内容と記載例

生命保険の選考においてエントリーシートで問われたことがある質問と記載例を紹介します。

それぞれの記載例について、どこが良いのかポイントも書いているので、参考にしてみてください。

志望動機

保険業界を志望する理由をご記入ください。

【記載例】

私は保険業界の、お客様の気持ちや状況を察して、様々な人が安心できる暮らしをサポートする仕事に魅力を感じています。大学時代に行っていた介護補助のアルバイトでお客さまとのふれあいを通して、他者の気持ちに寄り添いながら、問題を解決していくことに、何度もやりがいや達成感を感じました。

保険業界が保険の加入希望者の年齢や職業制限を考慮しながら、お客様が本当にほしい保険を販売しています。お客様ファーストで新しい商品を企画したり販売し続けることは、とても大変なことかと思いますが、常に他者の意見を素直にきき、新しいチャレンジを続けながらお客様の期待に応えていきたいです。

私は自分の特徴を活かして、お客さまの暮らしをサポートして幸せを感じていきたいです。生命保険業は、人の暮らしにとても関わる分野で、社会への影響力も大きいものだと感じています。お客様と信頼関係を築きながら、1人でも多くの人が安心して暮らせるお手伝いをしたいと思います。

保険業界での経験をとおして、私の仕事が役に立ち、お客様と真心をこめて接しながら、生命保険業界に貢献出来たら嬉しいです。

ポイント

保険業界の業界分析を丁寧にしていることが、アピールできていて良いです。

保険業界がお客様に寄り添って、長い間サポートする仕事であることを、しっかり理解できています。

具体的な大学時代の「介護」のアルバイトの話題で、理由を深堀していて説得力が増しています。

ただの評価や感想で終わらずに、保険業界でどんな風に働きたいか、将来のビジョンも最後に書いている点も、質問に的確に応えられていますね。

学生時代に努力したこと

学生時代に最も苦労あるいは努力した経験、そしてそこから学んだことを具体的に記載してください。

【記載例】

私が学生時代に最も努力した経験は、校内で出るコンビニ弁当やごみを減らすために、売店と協力してリサイクル容器の弁当を販売したことです。

まずはリサイクル容器について調べて、売店と予算の相談を行いました。最初は、売店側も乗り気ではありませんでしたが、細かく丁寧に調査をしてアピールすることで協力してくれました。

実際に販売するだけでなく、専用のゴミ箱やポスターを校内のいたるところに貼り、学生に購入してもらい、リサイクルできるように分別してもらうことを呼びかけました。

その結果、リサイクル弁当は販売1か月後には完売して、校内の燃えるごみを5%近く削減できました。このプロジェクトを通して、問題を解決するときは、その問題に関わる人とよく話し合い意見を聞いて、必要に応じて細かく丁寧に調査してアプローチすることの大切さを学びました。

ポイント

結論ファーストで述べているところが、印象的で読みやすいです。

努力した経験の過程について、起承転結を意識して丁寧に解説しているところも良いです。

結果の部分では、数値をだしていて目標達成率を定量化している点も分かりやすいです。

また努力した経験からどんなことを学んで、入社後に活かせそうかを伝えているところも印象が残ります。

自己PR

・自己PRを記入してください

【記載例】

わたしの強みは、「事前に丁寧な調査や準備ができる力」です。

この力を接客のアルバイトで活用して、売上に貢献していました。

わたしが働いている居酒屋では、食にこだわりが強いお客様が多く、店員はメニューや原産地などについて質問をうけることが多いです。最初は知識が足りなくて、すぐに答えられず同じアルバイト仲間に助けてもらいながら働いていました。

勤務経験を重ねるにつれて、自分で質問に応えられるようになってから、お店の売上やお客様が気持ちよく、お料理を楽しめるように、スムーズに的確に質問に応えられるようになりたいと思いました。

迅速な対応をするために、お客さんの視点にたって、その日にでるメニューに関して聞かれそうなことをリストアップして、調べるようになりました。。

関連する情報もインターネットや本で調べて、ファイリングすることを毎日続けました。

その結果、お客さんの質問にスムーズに対応できて「ありがとう」と喜ばれる機会が増えました。

ポイント

質問されている強みについて、簡潔にこたえています。

エントリーシートは「質問の問いとテーマが微妙にずれている」ということがよくあります。

的確に応えられているだけでなく、結論ファーストで簡潔で分かりやすいところが好印象です。

強みに関しては、もともとの特性だけでなく努力して身についたものであるため、入社後もさまざまなポテンシャルを秘めているのではないかと思わせているところも良いですね。

まとめ

この記事では、生命保険業界の概要やエントリーシートの書き方について解説しました。

生命保険は生存や死亡に関する第1分野と医療・介護などの第3分野に分かれ、外貨建て商品が好調です。

今後は保険市場だけでなく介護事業への進出も進む可能性があります。

生命保険業界では向上心があり、他者の気持ちに寄り添い、コミュニケーション能力が高い人が求められます。

また、タフで体力・精神力が必要で、コンサルティングスキルを鍛えたり金融商品に関する知識を勉強し続ける人物であるかもチェックされます。

エントリーシートを書く際は、お客様の気持ちに寄り添って行動できるか、問題を解決するために専門知識を勉強したり、工夫したりできるかなどをアピールすることがポイントです。

この記事が、生命保険の内定に一歩近づくための参考になることを願っています。

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