【企業研究】DHCの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年12月30日更新
はじめに
株式会社DHCは東京都港区に本社を置く、化粧品やサプリメント(健康食品)、語学教材などを製造、販売している企業です。
会社名であるDHCは「大学翻訳センター(Daigaku Honyaku Center)」の頭文字をとったもので、化粧品や健康食品を手掛ける前は翻訳の仕事を行っていました。
1972年に創業した当初は洋書の翻訳委託をメインに事業を行っていましたが、1983年から基礎化粧品の通信販売事業を開始し、今では美容・健康食品の通販を行う最大手の企業となりました。
研究・商品開発から製造、マーケティングから販売までを全て自社で運営していたDHC株式会社でしたが、2022年にオリックス株式会社が過半数超の株式を取得したことから、2023年にはオリックスの子会社となっています。
今回はそんなDHCの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では株式会社DHCへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- DHCの仕事内容が気になる
- DHCの就職難易度を知りたい
- DHCの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、製造販売メーカー以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください!
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、DHCの就職難易度は、平均的な難易度と考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準難易度といえるでしょう。
また、採用大学も学部や学科にとらわれることなく、様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分に有り得ます。
選考対策として、筆記試験および最終選考を含めた面接が3回ありますが、筆記試験は英語や数学、論作文といった記述式試験の他に、性格テストや事務処理テスト、一般常識テストなどがありますので、それなりに事前に対策しておいた方がいいでしょう。
また、面接ではあまり掘り下げた内容は聞かれないものの、志望動機や好きなDHCの商品、自己分析や将来の自分像などが聞かれるため、事前に説明会に参加したりOB訪問などで面接対策を行うことをおすすめします。
また職種としては、総合職となっていますが、業務内容としては1つの部署で多くの業務を行っていることから、マーケティングや販促企画、営業、商品企画、生産管理、物流管理などと多岐にわたっています。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社DHCについて
化粧品事業では、それまでは専門店で化粧品を販売していたのが化粧品業界の常識でしたが、DHCはコンビニエンスストアや量販店、ドラッグストアなどで販売するという画期的な商法のパイオニアでした。
また化学合成成分を配合した化粧品ではなく、早くから天然成分を配合した化粧品を販売したことでもよく知られています。
次に健康食品事業では、大量仕入れ、大量生産、通信販売システムといった中間コストの削減により、健康食品は高いというイメージを払拭し、高品質かつ低価格な健康食品の販売を実現しています。
また、安全性が完全に確認された素材のみを使用し、GMP基準に準拠した国内工場でのみ清算するなど、安全性の面でも徹底しているのです。
最後に販売経路では、DHCは日本で初めてコンビニエンスストアで化粧品を販売しただけでなく、量販店やドラッグストアなどにも販売網を拡大しています。
さらに、お客様のニーズにこたえるために、専門のアドバイザーが美容や健康に関する悩みや相談に応じる直営店も展開しています。
DHCの直営店は2003年に第1号店がオープンして以来、2020年1月には全国で202店舗の直営店を展開しています。
参照ページ
各事業別の売上規模
株式会社DHCの2023年7月期の総売上高は前期比3.4%減の874億1300万円、営業利益は前期比4.9%減の158億5200万円、経常利益は前期比8.5%減の161億1800万円、当期純利益は前期比62.2%減の36億3500万円でした。
これは化粧品などの売り上げがマイナスになったことが原因でしたが、それぞれの事業分野の売り上げは以下の通りです。
- 2023年7月期の商品部門別売上をみると、健康食品は前期比2.7%増の528億9200万円で3期連続の増収でした。
- 一方の化粧品は前期比10.0%減の290億700万円、衣料品や雑貨の「その他」は前期比19.0%減の55億1400万円と減収でした。
こうした減収の要因が、オリックス株式会社の子会社になった要因の1つでもあるようです。
参照ページ
各事業セグメントの解説
株式会社DHCの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
化粧品事業 | スキンケア、メーク、ボディケア、ヘアケア、メンズケア、アロマ・フレグランス |
健康食品事業 | サプリメント、プロティンダイエット、ダイエットサプリメント、ダイエットサポート |
医薬品、遺伝子事業 | 第2類医薬品、第3類医薬品、指定第2類医薬品、遺伝子検査キット |
食品事業 | DHC海洋深層水、DHC発芽玄米、最高級エクストラバージンオリーブオイル |
アパレル・インナーウェア事業 | アパレルカタログ「DHC Style」 |
ビール事業 | DHCラガービール、DHCゴールデンマイスター、DHCヴァイツェン、日本酒など |
翻訳・通訳事業 | 翻訳サービス、通訳サービス、マニュアル制作サービス、ローカライズサービス |
ペット事業 | ペット用品の販売、通販カタログ、介助犬育成事業のサポート |
普段イメージする化粧品や健康食品としてのDHCとは違い、食品事業やペット事業など幅広く事業を展開していました。またメイン事業セグメントとしての化粧品や健康食品は、コンビニや量販店、ドラッグストアでの販売だけでなく、通販やDHCの直営店、さらにはアメリカや台湾、中国など海外での通販を展開しています。
なお、これまで英語をはじめとする専門書や実用書などを販売していた書籍事業ですが、2023年11月をもって販売を終了することになりました。
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ
DHCで働いている社員は?
平均勤続年数は?
DHCの平均勤続年数は不明でしたが、口コミなどを見ると配属される部署によっては離職率が高いというものを見ることができました。
平均年収は?
DHCの平均年収は500万円~750万円で、月額(基本給)は260,000円~370,000円、その他固定手当/月は60,000円~80,000円です。
平均残業時間は?
株式会社DHCの平均残業時間は求人情報では月10〜20時間程度とされており、基本的には定時退社が推奨されています。
ただし、配属される職種や部署によってはシフト制が導入されていることから、必ずしもそうでない場合もあります。
平均ボーナス額は?
DHCのボーナス額は年収の約25%で、年2回の賞与は部署ごとの評価によって決められ、業績の悪い部署は最低で1.7ヶ月分程度、良い部署は5ヶ月もらえるようです。
どんな文化なの?
DHCの社風は「様々な業務を通してキャリアアップすることができる」です。
DHCでは、商品開発から製造、販売までを一括して行っている会社のため、市場調査や企画など多くの業務を1つの部署で行っています。
そのため、1つの部署で色々な実務を経験することができることから、仕事を通じてキャリアアップしたいという人には向いている会社ともいえるでしょう。
引用ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい製造・販売業界の中でのDHCの立ち位置をご紹介します。
売上高や就職偏差値・難易度を参照し他者と比較してみても、DHCはトップクラス企業だということがわかります。理由として以下の要因があると考えています。
- 製造から販売までを一貫して自社で行う:DHCは自社の製品については、他社に依頼することなく、研究から製造、企画や販売までを全て自社で行っています。そのため、自社の確固たるイメージをもち続けながら、商品の開発に取り組んできたといえます。
- 独自の販売ルートを開発:DHCはそれまで化粧品業界の常識を打破することによって、コンビニや量販店、ドラッグストアなどに販路を拡大してきました。それだけではなく、お客様のリクエストに直接応えられるよう、DHCの直営店も全国に展開しています。
- 安全性を優先した製品を製造、販売:これまでDHCは、化学合成を配合した化商品や健康食品は製造、販売せず、体に優しい天然成分由来のものを製造、販売してきました。低価格にもかかわらず、安全性に優れた製品を製造、販売してきたことが、お客様の支持にも貢献してきたのです。
以上の要素によりDHCは化粧品業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
DHC | 905億3,100万円 | 389万円 | 53 | 様々な業務を通してキャリアアップすることができる |
ファンケル | 251億7600万円 | 615万円 | 54 | お客様視点を大切にする社風 |
小林製薬 | 1662億5800万円 | 656万円 | 57 | フラットで風通しのいい社風 |
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
DHCの新卒募集要項について
以下にDHCの新卒募集要項についてまとめました。
2023年度の新入社員の初任給は大学卒で平均22万5,686円なので、DHCの新入社員の基本給は平均よりも高いといえます。
また、募集要項からも福利厚生が充実しているだけでなく、年に1回の昇給や2回の賞与が支払われるということが明記されています。
勤務時間や休日も募集要項に記載されていますが、配属される職種や部署によってはシフト制の勤務もあるとのことなので、気になる方は説明会や面接の際に確認をとるといいでしょう。
各項目 | 詳細 |
応募資格 | 2024年3月に大学・大学院を卒業(修了)見込みの方 ※学部・学科は問いません |
職種 | 総合職(マーケティング、販促企画、営業、商品企画、生産管理、物流管理 等) |
基本給 | 261,000円(修士了、薬学部6年制卒) 240,000円(四大卒) ※2023年実績 |
昇給 | 年1回(4月) |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
福利厚生 | 社会保険完備(雇用・健康・厚生年金・労災)退職金制度、DHC商品社員割引制度、全社禁煙 他 |
勤務時間 | 標準勤務時間:7時間 9:00~17:00(休憩1時間) ※職種、配属部署により勤務時間の変更、シフト制勤務あり |
勤務地 | 首都圏(主に東京都港区)他 |
参照ページ
求める人材
株式会社DHCでは求める人材として下記のものを公表しています。
協調性
色々な人と接することができるだけでなく、人と協力して業務を進めていくことができること
主体性
決められた業務を決められた通りにこなすだけでなく、変化に対しても柔軟な対応ができること
好奇心
新しいことや多方面の内容に興味があり、新しいことを進めるにあたって自分でもアイデアを出すことができる
コミュニケーション力
社内外を問わず円滑な人間関係を築きながら仕事を進めることができる
信頼性
社外秘の情報について守秘義務が守れること
以上の5つはDHCの採用メッセージの『失敗を恐れず前向きに挑戦する若い力こそ、DHCの原動力』につながっていきます。
志望動機や面接にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
引用サイト
新卒採用のフロー
DHCの選考は、下記の通りオーソドックスな選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、DHCの好きな商品やどのショップで働きたいかなどといった質問があるのが特徴です。
選考対策として、面接では掘り下げた難しい質問は特にないようですが、なぜDHCで働きたいかということや将来像については必ず聞かれるようです。
今後DHCで働いていく上での必須事項なので、あらかじめ自分なりに考えておいた方がいいでしょう。
①エントリー(書類選考)
マイナビからエントリーを行います。
エントリーした内容をもって書類選考とし、書類選考を通過した人には会社説明会の案内の連絡があります。
②会社説明会
マイナビのマイページから申し込みます。
会社説明会では、業界の説明や企業の紹介などのほか、社風や先輩からのメッセージといった、DHCの具体的なイメージを理解するための内容が説明されます。
③1次、2次選考
面接や筆記試験などが実施されます。
筆記試験では、英語や数学、作文といった記述式試験のほかに、性格テストや事務処理テスト、一般教養や知識などが行われます。
面接ではDHCの好きな商品や志望動機のほかに、自分自身の性格分析などが聞かれます。
志望動機について、DHCは「原動力となる人」を求めているので、「自分はこのようなことをやりたいから入社したい」という内容を事前に考えておくといいでしょう。
また、DHCの商品に対しての思い入れを入れた内容をつけ加えても、志望の動機としてはいいかもしれません。
以下に志望動機の一例を記載しますので、参考にしてください。
(例)私は暮らしを便利なものにする商品の仕事に携わりたいと考えているのですが、DHCはそれに当てはまる商品なのでとても魅力に感じています。実際に私が使用した商品はDHCのクレンジングオイルなのですが、しっかりメイクが落ちるのにうるおいが残るため、まさに私が理想とするような商品でした。
また面接でよく聞かれる具体的な内容を以下に記載しますので、面接対策の参考にしてください。
- 今おすすめの商品を実際に面接官におすすめしてください
- 化粧品業界を選んだ理由を教えてください
- これまでにDHCの商品を使用したことはありますか
- 学生時代にどのようなことを頑張りましたか
- あなたの家族はDHCについてどのように思っていますか
なお面接は、集団面接が1回、個別による面接が最終選考も含めて2回実施される予定です。
④最終選考
DHCの採用責任者との面接を実施します。
難しい、掘り下げたような内容はあまり聞かれることはないものの、企業研究や自分の志望動機や将来像などについては明確にしておいた方がいいでしょう。
⑤内定
合格した人にはDHCから内々定の連絡があります。
引用ページ
採用大学
DHCは、国公立大学や有名私立大学だけではなく、中堅大学などを含めた幅広い大学から採用している実績があります。
そのため学歴フィルターはないと考えられます。
【採用実績(大学)】
<大学院> 大阪大学、金沢大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、千葉大学、筑波大学、東京大学、東京農工大学、東京理科大学、東北大学、東京都立大学、富山大学、名古屋大学、広島大学、北海道大学、横浜国立大学、立命館大学、東京海洋大学 <大学> 青山学院大学、お茶の水女子大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、北里大学、国立音楽大学、慶應義塾大学、國學院大學、国際基督教大学、東京都立大学、駒澤大学、滋賀県立大学、静岡大学、上智大学、女子美術大学、成蹊大学、成城大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、DHCは多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。しっかりと筆記試験対策や面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
引用サイト
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、DHCの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的といえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 用フローとして特別なステップがない
- 採用大学を見る範囲では学歴フィルターがあまりない
- 学部や学科を問わない
よって、あらかじめ会社説明会やOB訪問を行うなど事前に対策をしていれば、難しいことはないでしょう。しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
まとめ
今回は企業研究として、株式会社DHCの就職難易度・採用大学・選考対策などを徹底解説しました。
企業を理解することは就活で勝ち残るための必須条件です。企業研究を徹底的に行い、就活に励んでみてください。
DHCは製造、販売業の中でも様々な業務を行うことのできる企業なので、事前に企業研究を行っているかどうかで就活で内定をもらえるかどうかも変わってきます。
ぜひ今回の記事を参考にして、内定を獲得できるように頑張ってください。