【企業研究】五洋建設の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年11月11日更新
はじめに
五洋建設株式会社は東京都文京区に本社を置く建設業界に属する企業です。
主に建設工事の設計および請負を行っています。五洋建設の強みは、その生い立ちから臨海部において、海の土木工事に関して豊富な経験を積んできたことです。臨海部での土木工事に特に強みを持ち、これまで多くのプロジェクトを成功させてきました。海岸線の整備や港湾施設、堤防の建設など、海に関連する多くのプロジェクトで高い評価を受けています。
さらに、五洋建設は埋立地のインフラ整備にも力を入れており、新しい土地を開発し、都市の発展に貢献しています。物流や倉庫、工場の建設など、建築工事においても幅広い経験とノウハウを持っています。五洋建設は、これらの豊富な経験と専門知識を活かし、臨海部と海外でのプロジェクトにおいて、高い品質と効率性を提供し、真のグローバルゼネラルコントラクターを目指しています。
今回は五洋建設の企業研究を行うための対策や社風、求める人物像をご紹介していきます。
就活を行う際にぜひこの記事を参考にしてください。
業界については、以下の記事に詳しく解説があります。ぜひ参考にしてください。【業界研究】建設業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説
また、建設以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください!
事業内容
五洋建設の事業内容は以下の通りです。水野組としての創業は1896年、広島県呉市で始まりました。当社は120年以上の歴史を持つ建設会社で、その創業から港湾土木工事を中心に事業を展開し、さらには海外へも進出してきました。国内での土木工事や建築工事はもちろんのこと、国際部門の本社が位置するシンガポールを拠点とし、海外でも多くの大規模プロジェクトを受注しています。技術開発にも注力し、情報化施工、省人化、工業化工法などを推進し、生産性向上に貢献しています。
臨海部に強みを持つマリコンとして、国内・海外で事業を展開
明治時代に水野組として設立され、海軍の港湾土木プロジェクトに積極的に取り組むなど、水の土木分野での実績を重ねたことから、五洋建設の礎を築きました。そのため、「水の土木の水野組」として知られるようになりました。また、戦後の再建期においても、港湾土木を主要な事業の一つとし、多くのプロジェクトを手がけました。
1957年には、海外進出の第一歩として、インドのゴア港で調査工事に参加しました。その後、1970年代にはエジプト、シンガポール、イラク、カタールなどで大規模な工事プロジェクトを次々に受注し、国際的な展開を果たしました。特に、1975年から1980年にかけて行われたスエズ運河の増深拡幅工事は、五洋建設の名を世界に広める契機となりました。
現在、五洋建設はシンガポールを拠点とした国際部門の本社を含む、海外に10か所の拠点と関連会社を展開しています。臨海部での土木工事や建築工事を得意とし、国内外の多彩なプロジェクトに取り組んでいます。その実績と専門性により、五洋建設はマリコン(Marine Construction)として広く認知されています。
業務のスケールが大きい
国内および海外において幅広いスケールのプロジェクトで、土木工事、建築工事、設計、施工管理、技術開発など多岐にわたる職種のポジションで活躍できる環境が整っています。土木工事においては、臨海部での埋め立て工事、トンネルの建設、空港滑走路の整備、クルーズターミナルの設置など、多様なプロジェクトに取り組んでおり、建築工事分野では大規模な公共施設や商業施設、超高層ビル、球場、ホテルなどのプロジェクトを中心に手掛けています。
また、国外での事業展開においても、臨海部での埋め立て工事から造成工事、大規模な公共施設や商業施設の建設工事に至るまで、一貫したソリューションを提供が可能です。機電職の専門家も、建設機械や作業船の設計、導入支援などを通じて、プロジェクト全体において重要な役割を果たしています。建設業界での幅広いキャリアパスが可能であり、多くのポジションにおいて経験を積むことができます。
真のグローバル・ゼネラルコントラクターへ
コーポレートメッセージとして「その先の向こうへ」と掲げ、現状に満足せず、常に挑戦の意欲を持ち、変化に適応し、前進し続ける決意を表現しています。このメッセージは、五洋建設が持つ挑戦のスピリットや時代の変化に応じた自己革新の精神に根ざしています。目指すのは、臨海部および国際的に強力なプレゼンスを持つ真の国際総合建設会社です。土木、建築、国内、海外といった区分にとらわれず、多様なバックグラウンドを持つ人材が共に協力し、お互いを尊重し、協力して成長できる企業を実現したいと考えています。
このため、五洋建設は「働き方改革と生産性向上のリーディングカンパニー」、「多様性と包摂の推進のリーディングカンパニー」、「新たな挑戦への意欲をもつリーディングカンパニー」、「ESG(環境、社会、ガバナンス)を重視したCSR経営のリーディングカンパニー」として、積極的に取り組んでいくでしょう。これにより、より持続可能な未来を築き、社会に貢献し続けることを目指しています。
新卒選考フロー
五洋建設の選考プロセスは、一般的な企業と同様にオーソドックスです。選考では、面接が中心であり、応募者の自己PRや志望動機、経歴、スキル、そして意欲について幅広く質問がされることが一般的です。この際、自己分析をしっかり行い、応募者自身の強みや将来のキャリアプランを明確に説明することが求められます。企業研究も怠らず、五洋建設に関する情報や事業内容、価値観などを深く理解しておくことが重要です。
五洋建設は新卒採用に積極的で、若手の成長を支援するカリキュラムやプログラムを提供しています。入社後のキャリア形成やスキルの習得をサポートするために、入社意欲や将来のプランが明確であることが特に重視されます。個々の志望動機やビジョンをしっかりと伝え、五洋建設での活躍に向けた熱意をアピールすることが成功への第一歩となります。将来のキャリアについて真剣に考え、自身の目標を設定して臨むことが、五洋建設の選考プロセスで求められる要点の一つです。
① プレエントリー受付
五洋建設公式サイトの新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
② エントリーシートの提出
エントリーシートは、自己PRや志望動機などの基本的なものです。
③ Web診断(学力・性格)の実施
適性検査は言語、非言語、英語の玉手箱と見られます。
④ 面接複数回・職種別専門試験(筆記試験)
面接では、自己紹介、ゼネコン業界の志望動機、五洋建設の志望動機、どういうキャリアを歩んでいきたいか、建築と土木どちらの仕事がしたいか、将来はどんな社会人になっているかなどの質問がされます。オーソドックスなものが多いでしょう。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
引用:五洋建設公式HP
社風
五洋建設は、若い人に仕事を任せる権限委譲が進む中、若い世代でも積極的に発言しやすい自由闊達な社風を奨励しています。年齢や職歴に関係なく、新しいアイデアや斬新な視点を評価し、尊重する文化が根付いています。この姿勢は、組織全体に新鮮な風を吹き込み、クリエイティブな問題解決とイノベーションの推進に寄与しています。社員一人ひとりが自信を持って自分の意見を述べ、アイデアを共有し、共に成長する文化が、五洋建設の成功に大いに貢献しています。
求める人材
五洋建設では求める人材として下記のものを公表しています。
- 仕事を楽しむこと:仕事は日常の一部であり、楽しんで取り組むことが大切です。楽しみながら仕事をすることで、モチベーションが高まります。また、否定的な言葉や考え方ではなく、ポジティブなアプローチを心がけましょう。
- 責任を取る:環境や他人のせいにしないことが大切です。自分の仕事や行動に責任を感じ、問題が発生した際には解決策を考え、実行に移す姿勢が重要です。
- 困難に立ち向かう:困難や挑戦に臆せず、積極的に取り組むことが成長につながります。新しいチャレンジを恐れず、成長の機会として捉えましょう。
- 柔軟性を持つ:従来のやり方や考え方にとらわれず、柔軟な発想で物事に取り組むことが大切です。変化に対応し、新しいアイデアや方法を積極的に取り入れることで、仕事がより効果的に進行します。
引用:五洋建設公式HP
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
五洋建設は建設業界において確固たる地位を築いており、その立ち位置は業界内で高く評価されています。特に、安定した売上高と平均年収を誇っていることが、彼らの特徴的な位置づけの一因です。
五洋建設の売上高は安定しており、これは彼らが多くの大規模な建設プロジェクトに参加し、その成功に貢献してきた結果と言えます。これらのプロジェクトは、国内外で高い評価を受け、多くのクライアントから信頼を寄せられています。その信頼に応えるために、五洋建設は高品質かつ効率的なサービスを提供し、市場におけるリーダーシップを確立してきました。
五洋建設の社風も特筆すべき点で、チームワークと協調性が重要視されています。また、若い人でも発言しやすい雰囲気です。プロジェクトの成功には、さまざまな専門家やスキルを持つ人々が協力して取り組む必要があり、五洋建設の社風はそのために適しています。社員たちは使命感をもち、プロジェクトの品質向上に取り組むことで、五洋建設の評判を高めています。
五洋建設は、将来に向けてさらなる成長と成功を見込んでおり、その安定性と実績により多くの求職者にとって魅力的な選択肢となっています。五洋建設は建設業界において、その地位を固め、今後もさまざまなプロジェクトに携わり、成果を上げることが期待されています。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 | |
五洋建設 | 5022億600万円 | 878万0291円 | 62 | 若い人でも発言しやすい自由闊達な社風 |
戸田建設 | 5471億5500万円 | 835万4467円 | 62 | 保守的で温厚 |
長谷工コーポレーション | 1兆272億7700万円 | 941万8772円 | 63 | 上下関係が厳しい |
熊谷組 | 4035億200万円 | 845万8621円 | 61 | 優しい人が多く風通しが良い |
採用大学
五洋建設は、幅広い大学から人材を採用している実績があり、学歴フィルターを設けていない企業の一つと言えるでしょう。国公立大学や有名私立大学だけでなく、中堅大学や地方の大学からも積極的に採用し、多様なバックグラウンドを持つ若手社員が活躍しています。学歴や大学名よりも、応募者の個人的な能力や意欲、専門知識、コミュニケーションスキルなどが評価される傾向です。
このような採用スタンスは、五洋建設が新しいアイデアや多様な視点を重要視し、社内での新しいプロジェクトやイノベーションの推進に貢献する人材を求めていることを示しています。志望者が自身の経験やスキル、熱意に自信を持ってアピールし、学歴に縛られずに五洋建設へのエントリーを検討できる環境と言えるでしょう。
【採用実績(大学)】
金沢大学、金沢工業大学、関西大学、関西学院大学、関東学院大学、学習院大学、京都大学、京都工芸繊維大学、近畿大学、慶應義塾大学、信州大学、実践女子大学、上智大学、清泉女子大学、摂南大学、創価大学、東京大学、東京工業大学、東京都市大学、東京農業大学、東京理科大学、東北大学、名古屋大学、名古屋工業大学、新潟大学、西日本工業大学、日本大学、一橋大学、横浜国立大学、立命館大学、琉球大学、早稲田大学
引用:リクナビ
まとめ
企業研究は就職活動において非常に重要です。企業をよく理解し、その特徴や文化、採用要件を把握することは、志望企業に内定を勝ち取るための大きな一歩です。五洋建設は、スケールの大きなプロジェクトに取り組む企業であり、若手社員にも積極的にチャンスを提供し、自分の意見やアイデアを発言しやすい環境が整っています。この点が五洋建設の魅力の一つであり、若い志願者にとっては成長と活躍の場となる可能性が高いでしょう。
企業研究を入念に行い、自身の強みや志望企業への貢献意欲を明確に伝えることが成功への近道です。志願者が企業に対する深い理解を示し、自信を持って面接や選考プロセスに挑むことが重要です。五洋建設は多様なプロジェクトで活躍できる場所ですので、ぜひこの記事を参考にして就活に臨み、自身のキャリアを築いてください。頑張ってくださいね。