【企業研究】松竹芸能の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】松竹芸能の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2023年10月31日更新

はじめに

松竹芸能(松竹芸能株式会社)は、日本屈指のエンタメ企業グループである松竹グループに属する芸能プロダクションです。お笑い芸人やタレント、俳優などが多数所属しており、映画・演劇・テレビ番組などエンタメコンテンツの企画制作を幅広く手がけています。

 

今回は、そんな松竹芸能の企業研究記事です。業界の概要・動向も含め、事業内容や業界内での立ち位置などを解説していきます。また、新卒選考フローや就職の難易度など、選考対策に役立つ内容も紹介します。

エンタメ業界

松竹芸能が属するエンタメ業界は、娯楽を通して多くの人々を楽しませることを目的とした業界です。エンタメの種類はアミューズメント・音楽・ゲーム・アニメ・書籍・映画・舞台など幅広く、種類ごとにまた事業内容や企業の特性などが異なります。なお、松竹芸能はグループ全体で、エンタメ全般について事業を展開しています。

 

エンタメ業界での採用獲得に向け、選考対策に力を入れたい人は次の記事も参考にいかがでしょうか?

【例文付き】エンタメ業界の内定を勝ち取る方法3選!

 

エンタメ以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!

【業界研究ガイド】業界一覧

事業内容

松竹芸能は、松竹グループの芸能プロダクションの1つです。グループにおける演劇事業の一旦を担っており、主に次のような業務を行っています。

 

タレントや俳優の養成・マネジメント

 

松竹芸能には、タレント・お笑い芸人・諸芸・落語家・俳優・声優など、さまざまなジャンルのタレントが所属しています。このようなタレントのマネジメント業務や、タレントの要請業務などを行っています。松竹芸能養成所の運営も事業の1つです。東京・大阪に養成所を有しており、お笑い芸人・タレント・俳優・子役などの養成に注力しています。

 

演劇・テレビドラマ・各種イベントなどの企画制作

 

演劇・テレビドラマ・各種イベントなど、エンタメコンテンツの企画制作も中心的な業務です。松竹は、

親会社である松竹株式会社や、同じく演劇事業に携わるグループ内の系列会社と連携しながら、バラエティ豊かなエンタメコンテンツをつくっています。

 

参考:会社概要 松竹芸能株式会社グループ会社一覧

新卒選考フロー

松竹芸能単独での新卒求人情報は確認できませんでしたが、親会社の松竹株式会社では例年新卒採用があり、次のような流れで選考が行われます。

 

プレエントリー

 

まずはWEBからプレエントリーを行います。手続きが完了すれば、マイページでさまざまな情報の確認が可能です。新卒採用に関するお知らせなどもマイページに届きます。

 

エントリーシートの提出

 

次にエントリーシートを作成します。過去には、趣味・特技、自分の強み、学業・ゼミ・研究室で取り組んだ内容、1番やってみたい仕事とその理由などの質問があったようです。

 

書類選考・適性検査受検

 

エントリーシートの内容などを元に書類選考が行われます。なお、この段階でオリジナル形式の適性検査も実施されます。

 

面接の実施

 

選考の最終ステップは面接です。面接は4回ほどと一般的な企業と比べて少し多めです。

過去の面接では、誰かと何かを成し遂げた経験、入社した後にやりたいこと、10年後の自分の姿、エンタメ業界の今後の展望などの質問がなされました。1つの質問テーマについて、さまざまな角度から深堀していくスタイルのようです。

 

参考:採用情報 松竹株式会社 新卒採用

社風

松竹芸能の社風として特徴的なのは、穏やかで優しい職場環境です。新人にもしっかり仕事を教えてくれる手厚さがあります。芸能関係ならではの業務なども多々あり、一般的な企業ではなかなか積めない経験も得やすいことから、仕事のやりがいを強く感じている社員が多いようです。幅広い業務に携わることで成長できるとの声も多数見られました。また、社員だけでなく所属タレントにも優しい性格の人が多いという感想も。

 

エンタメ業界特有の不規則な働き方の対応していく必要はあるものの、おおむね環境や条件には満足している人が多いようです。

求める人材

松竹は設立から100年以上の歴史を持つ、日本屈指のエンタメ企業です。映画の興業から始まり、映画・時代劇・ドラマ・アニメなど、時代を股にかけさまざまな娯楽作品でエンタメの魅力を届けてきました。また、日本の伝統文化のひとつである歌舞伎の制作・興業に関しても松竹が大きく寄与しています。

 

このように、日本の文化も支える存在である松竹は、自社の事業は「国を背負い、時代をつくる」仕事だと示しています。新卒採用サイトにおいても、時代を超え受け継がれていく文化をともに紡いでいける仲間を求めているメッセージが見られました。

 

伝統を守ること、同時に時代に合わせて磨き上げていくこと、そして伝統を未来まで受け継ぎ続けるため稼ぐ意識を持ち自社を存続させること、このような心得が社員として働くうえで不可欠であるようです。

 

参考:採用にかける想い 松竹株式会社 新卒採用

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

ここからは、松竹芸能と事業内容が似通った企業を比較対象とし、松竹芸能の業界内での立ち位置を分析していきます。また、

 

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度社風
松竹芸能782億円※親会社400万円ほど50~60アットホームで優しい
吉本興業グループ非公開400~550万円ほど57アットホームで活発
太田プロダクション非公開情報なしアットホームで保守的
ワタナベエンターテイメント非公開400~450万円ほど挑戦や経験を積みやすい

 

財務情報の比較(売上)

 

今回松竹芸能との比較対象として取り上げる企業は、すべてお笑い芸人やタレントなどが多数所属する業界の大手です。しかし、社内規定により売上高を公開していない企業が多く、具体的な数字を比べるのは困難です。

 

なお、松竹芸能に関しては、親会社である松竹株式会社の売上や業績は把握できます2020年からの世界的な感染症流行の影響を大きく受け、松竹を含めエンタメ業界全体の業績が一時落ち込みました。現在は感染症流行もほぼ沈静化し、エンタメ界に活気が戻ってきたとともに、業績も少しずつ回復の兆しを見せています。松竹株式会社の直近の決算においては、前期を上回る売上高となり、経常利益・当期純利益も久々の黒字となりました。

 

社風の比較

 

松竹芸能を含め、大手芸能プロダクションに共通するものが、アットホームな社風です。吉本興業は明るくユニークな社員が多く、松竹芸能は優しく親切な社員が多いなど、各社によって微妙なタイプの違いはありますが、どの企業も和気あいあいとしたフレンドリーな環境があるようです。芸能の仕事は勤務時間が長くなったり不規則になったり、イレギュラーな業務が発生したり、一般企業とはまた少し異なるシビアさもあります。

 

しかし、こうした仕事の特性を経験のひとつとする向上心の強い社員が多いことも特徴です。幅広い業務に関われることに楽しさややりがいを感じながら働く社員の声が多く見られました。

 

就職偏差値

 

就職偏差値についてはあまり詳しい情報は確認できませんが、ここで取り上げた大手企業に関しては採用獲得は容易でないと推測されます。松竹芸能は親会社である松竹株式会社で例年新卒採用が行われています(松竹株式会社から松竹芸能への出向などがあるのかは不明です)。松竹の新卒採用人数は例年10〜20人ほどです。はっきりした採用倍率はわからないものの、就活支援サイトによっては数千倍という驚異的な倍率も推測されています。

 

高学歴と言われる有名大学以外の大学からも採用者は出ているため、学歴優先で選考されることはなさそうです。しかし、とてつもない数の応募者が殺到するとなると、選考を突破すう難易度はかなり高いと考えられます。

 

エンタメ業界の他企業や、他業界の就職偏差値も調べたい方は、こちらの記事もチェックしてみてはいかがでしょうか。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

採用大学

松竹芸能の採用実績のある大学の例は詳細な情報がほとんどありません。松竹株式会社の採用大学の例は次の通りです。

 

青山学院大学、関西大学、関西学院大学、関東学院大学、学習院大学、京都橘大学、共立女子大学、慶應義塾大学、神戸大学、昭和女子大学、上智大学、成城大学、専修大学、玉川大学、多摩美術大学、東北大学、東洋大学、同志社大学、日本大学、法政大学、武蔵野大学、明治大学、明治学院大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、琉球大学、早稲田大学など(五十音順)

 

採用大学を見ると、難関大学・有名私大・中堅大学・地方大学など、幅広い大学から採用者が出ていることがわかります。知名度も学歴も高い大学だけでなく、ローカルな大学の出身者でも、選考対策次第で採用は狙えそうです。学歴フィルターは存在しない可能性が高いでしょう。松竹芸能に関しても、松竹株式会社と同じような基準で選考の判断がされるのではと考えられます。

感染症流行の沈静化とともに業績も大きく復調

先述した通り、松竹芸能の親会社である松竹株式会社において、2023年2月期連結決算が前期と比較しおおむね上向きな結果となったことがわかりました。2020年以降、感染症予防も影響し巣ごもり需要が増える一方で、対面式のエンタメが多大なダメージを受け、業界全体が事業活動の維持に苦しみました。

 

そんな数年を経て、少なからず落ち込みを見せた松竹株式会社の業績も、営業収益は赤字が縮小、経常利益・最終利益は黒字に転換と大きく復調しています。感染症流行時は興業中止を止む無しとされた演劇の上演が徐々に増えたこと、映像関連の収益が好調だったことなどが大きな要因であるようです。

 

業界の動向としては、さまざまなエンタメコンテンツの再開が業界の空気を盛り上げ、今後感染症流行以前よりさらにエンタメ市場が拡大するのではという見方もあり、松竹芸能を含む松竹グループの事業展開からも目が離せません。

 

参考:松竹、23年2月期決算は経常益13億円と前期28億円の赤字から黒字転換…映画と演劇が収益改善、補助金収入も押し上げ(gamebiz)松竹の通期決算が3期ぶり最終黒字、19年ぶりの社長交代も発表(アニメーションビジネス・ジャーナル)

まとめ

松竹芸能、そして松竹グループは、日本の伝統・文化を語る上で欠かせない企業です。今も昔も多くの人々にエンタメの素晴らしさを伝え続けています。社会情勢により一時低迷気味だった業績も復調し、今後はまた時代のニーズにマッチした多様なエンタメを精力的に発信していくと考えられます。

 

松竹芸能や松竹グループの掲げるビジョンに共感した方、今回紹介した内容で松竹芸能の事業に興味を持った方は、ぜひさらに深く企業研究を進めてみてください。

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