【企業研究】オムロンの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年8月12日更新
はじめに
オムロン(オムロン株式会社)は日本を代表する大手電気機器メーカーです。医療現場を中心に、さまざまな業界に電子機器・部品などを提供し支えています。また、多くの関連会社を持ち、複数の事業をグループ全体で展開しています。その事業範囲は国内にとどまらず、世界中でオムロンの製品やサービスが活用されている状況にあり、非常にグローバルです。
本記事では、オムロンの企業研究に役立つ内容を解説します。オムロンの事業内容や業界での立ち位置、また新卒の選考対策に使える選考フローや求める人材、就職難易度、採用大学の情報まで、幅広く取り上げます。
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医療業界・電気機器業界
オムロンは医療業界・電気機器業界の両方に属しています。医療業界は患者に医療を提供する機関、医療に必要な機器・薬剤の開発・販売を行う企業など、医療関連サービスに携わる機関・企業が属する業界です。具体的には病院・製薬会社・医療機器メーカーなどが属しています。
医療業界について、職種や業務の内容、業界の今後の動向などを詳しくしりたい方は、こちらの記事もどうぞ。
【医療業界】の職種とは?職務内容・応募条件・今後の動向について解説
電気機器業界は、電気機器の開発・製造・販売などを行う業界です。業界の中でさらに家電・OA機器・重電・電子部品・半導体など、取り扱う機器の種類によって分かれます。
医療業界・電気機器業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!
事業内容
オムロンの主な事業内容は次の通りです。電気機器の開発・製造から社会課題の解決まで、幅広い事業を展開しています。
制御機器事業
オートメーション(機器が自動的に制御・動作・連携などを行うこと)を可能にするため、制御機器・制御アプリケーション約20万点を開発し、世界中にシェアしています。制御機器事業はオムロンが創業当時から続ける業務であり、機械にできることは機械に任せ、人間はより創造的な分野に取り組むという、オムロン創業者の言葉を汲むものです。
世界各地の拠点に1,600名以上のセールスエンジニアがおり、エンジニア達が自ら開発に携わり、世界の現場に実装するスタイルを取り入れています。なお、工場は日本国内(綾部・草津)の他、中国やオランダにもあります。
ヘルスケア事業
医療・健康に関わる機器の開発・製造などはオムロンの主要事業です。具体的には、血圧計・体温計・低周波治療器・体重計・バルスオキシメータ・補聴器・吸入器・AEDなどがあります。地球上の人々の健康な生活に貢献するため、高品質な商品を提供することをモットーとしています。
社会システム事業
世界中の人々が持続的に豊かな社会生活を送り続けるため、社会課題解決に取り組む事業も行っています。カーボンニュートラルを目指すための再生可能エネルギー率の向上や省エネルギー化、地方創生プロジェクト、省エネルギー化、災害対策・安全対策といったレジリエント・BCPなどがあります。さまざまな分野における課題に向き合い、これまで携わってきた事業も活かした多数のソリューションを利用しながら、解決への道を探り当てる業務です。
電子部品事業
高い技術とグローバルなネットワークを駆使し、高品質な電子部品を開発・製造する事業です。また、製品を提供するだけでなく、製品の活用事例や不具合の解決方法などテクニカルサポートも行っています。
新卒選考フロー
選考フローを載せる。webテストの種類、ESの質問内容なども紹介する
1マイページ登録
オムロンの新卒採用ページから、マイページ登録を行います。マイページにはインターンシップやインターンシップイベントなど、さまざまなイベントの情報が届きます。
2.会社説明会
選考の具体的なプロセスは会社説明会への参加からスタートです。説明会はオムロンが自社で主催するものもあれば、合同企業説明会に出展する場合もあります。随時開催されるので、問い合わせて開催スケジュールなどを確認しましょう。
3.書類選考
会社説明会に参加し、選考を希望する人のみ選考書類を提出します(結果にかかわらず書類は戻ってきません)。エントリーシートで問われる内容は応募職種にもよりますが、例えば技術職は自分が大学で研究してきた分野について、その分野について知らない人でも理解できるよう説明し、さらに研究分野を入社後の業務でどのように活かせるか、などを尋ねられたようです。また、選考を希望する人は適性検査も受検します(形式は玉手箱です)。
3.面接
書類選考を通過した人は、面接へと進みます。面接は基本的に、人事担当者による1次面接と役員による最終面接の2回です。面接の形式はWEB・対面どちらも用いられる可能性があります。面接では、なぜオムロンを志望したのかや企業研究の内容などを質問されるようです。また、技術職に応募した場合は、自分がこれまで研究したテーマについて詳しく尋ねられる可能性があるため、オムロンで希望する職種と絡めながらわかりやすく説明する準備をしておきましょう。
参考:オムロン 新卒採用情報、オムロン フィールドエンジニアリング株式会社 採用情報
社風
それでは、オムロンの社風の主な特徴を紹介します。
優しく穏やかな雰囲気
オムロンの職場の雰囲気は穏やかで優しいという口コミがよく見られます。社員にも優しいタイプが多く、また企業も社員に対して優しい、落ち着いた社風のようです。オムロンは健康経営に力を入れていることも特徴にあり、従業員を大切にする企業だと言えるでしょう。
ただし、この優しく穏やかな雰囲気はそのまま業務にも反映されているようで、ガツガツとしたアグレッシブな働き方を望む人はあまり実力を発揮しきれない環境かもしれません。
企業理念に共感する社員が多い
オムロンの社風としてもう1つ特徴的なのが、企業理念に共感する社員が多いということです。求める人材の項目でも述べた通り、オムロンは選考段階から自社の企業理念と同じ志を持っている人物を採用しています。実際社内にも自社の企業理念を深く理解している社員が多い環境であることから、入社前と入社後のギャップが少ない職場だと推測されます。
求める人材
オムロンが求める人材(オムロンでは「人財」と表現)は、新卒採用情報ページにはっきり示されており、「社会的課題の解決への強く揺るぎない志を持つ人材」です。オムロンは自社の事業を通して、さまざまな社会課題を解決し、よりよい社会づくりに貢献していくことを企業理念として掲げています。
オムロンが求める人物像はまさにこの企業理念に共感し、同じ方向に向かってともに働き続けられるような意思を持つ人だと言えます。ただし、地球上にはさまざまな社会課題が存在しており、それぞれの課題によって解決のために必要な方法もまた異なります。オムロンが求める人材と自分が合致しているとアピールする際、社会課題解決への考えが漠然とした状態では信頼を得にくいと考えられます。
具体的にオムロンがこれまでどのような社会課題の解決に取り組んできたのか、また自身のこれまでの経験や培ってきたスキルで解決に貢献できそうな社会課題は何か、深く掘り下げながらオムロンの求める人材とすり合わせていくことが大切です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
オムロン | 6,555億円 | 700~900万円 | 62 | 優しく穏やか・企業理念を重視 |
オリンパス | 8,819億円 | 700~900万円 | 60 | グローバル化が進んでいる |
富士フィルム | 2兆8,594億円 | 900~1,000万円 | 63 | 実直な人が多い・チャレンジ重視 |
コニカミノルタ | 1兆1,304億円 | 700~800万円 | 59 | 風通しがよく連携も良好 |
財務情報の比較(売上)
今回オムロンとの競合として比較対象に挙げた企業は、医療機器の開発・製造を行っている大手です。医療機器メーカーの中ではオリンパスがトップですが、ここに挙げている4社の中では富士フィルムが最も事業範囲が広く、それが売上高にも反映されていると考えられます。なお、各社とも売上高は上向き傾向にあります。
社風の比較
比較対象としている4社に共通している社風の特徴は、人間関係が穏やかであることです。優しい・誠実・真面目など、いわゆる「いい人」が多い職場環境なので、ギスギスした人間関係を避けたい人にとって、とても働きやすい雰囲気だと言えるでしょう。
なお、仕事でチャレンジがしやすいかは企業によって、微妙に差があります。ここに挙げた中では、富士フィルムやオリンパスが比較的チャレンジしやすい社風です。ただし、オリンパスは近年急速に社内のグローバル化が進んでいるという口コミも見られるので、外資系のような雰囲気が苦手な人はよく社風を研究の上、判断した方がよいかもしれません。
就職偏差値
こちらに挙げた4社の就職偏差値を見ると、企業ごとに多少バラつきはあるものの、総じて採用獲得が非常に難しいとまでは言い切れないレベルです。ただし、学歴を重視する傾向にある企業もあるため、自分の在籍している大学と採用実績のある大学を照らし合わせつつ、難易度を分析した方がよいでしょう。なお、オムロンやオリンパスは、応募者の学部やこれまでの研究内容などをよく見る傾向があります。
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
採用大学
オムロンが採用した実績のある大学例は次の通りです。
愛知大学、青山学院大学、秋田大学、岩手大学、宇都宮大学、愛媛大学、大分大学、大阪工業大学、大妻女子大学、香川大学、鹿児島大学、金沢大学、関東学院大学、九州大学、京都大学、京都産業大学、岐阜大学、熊本大学、群馬大学、慶應義塾大学、駒沢大学、埼玉大学、滋賀大学、芝浦工業大学、上智大学、中央大学、電気通信大学、東京外国語大学、長岡技術科学大学、名古屋大学、同志社大学、福岡大学、法政大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学 など(五十音順)
全国各地の大学から満遍なく採用している印象です。国内のトップクラス難関大学や有名私大の名前もありますが、中堅レベルの大学もかなり多く見られます。また、電気・産業・科学・外国語など、オムロンの事業と関連の深い学部を有する大学からの採用実績もあるようです。
これらの状況から考えると、オムロンに学歴フィルターは存在しないと推測されます。大学のあるエリアやレベルに関わらず、オムロンの採用を獲得するチャンスはあるということです。
各事業部門において増益や業績回復の兆しあり
オムロンが属する業界の動向を見ると、医療業界は2022年あたりから感染症の流行が徐々に落ち着き始め、医療機関のパンクなど混乱状態も緩和されてきたことから、コロナ過前の状況に戻りつつあり、それに伴い保留されていた治療・ケアなども再開され始め、全体的に上向き傾向にあります。また、電気機器業界はほぼ横ばいの状態です。
このような状況にあり、オムロンは各事業部門において、増益や業績回復など、ポジティブな兆しが見られます。2023年4~6月期の決算では、制御機器事業・ヘルスケア事業・社会システム事業の増収増益を記録しました。未だコロナ過の影響が抜けきっていない部分もあるものの、世界的には医療機器のシェアの回復や、再生エネルギー活用への関心の高まりなどが顕著であり、オムロンの業績の追い風になったと考えられます。
参考:制御機器事業の回復道半ば、オムロンの4~6月決算(日経クロステック)
まとめ
電気機器や医療の分野から、社会課題の解決に寄与することを目指すオムロンは、社会貢献性の高い企業だと考えられます。オムロンの事業は今後も世界中から需要が見込まれるものであり、将来性も十分だと言えるでしょう。
オムロンの企業理念をしっかり理解し、自分の経験やポテンシャルを活かしながら働く気持ちがあれば、学歴などに関係なく、採用を狙えます。ぜひオムロンの企業研究を進め、応募を視野に入れてみてはいかがでしょうか。