【企業研究】三菱ケミカルの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年6月29日更新
はじめに
就活に必須なのは企業研究。
企業の理解を深めるために、就活中はぜひ取り組みたいものです。
今回研究を行うのは三菱ケミカル。
三菱ケミカルの就職難易度や採用大学、選考対策を徹底的に解説します。
三菱ケミカルを志望している方はもちろん、科学メーカーに興味がある方もぜひ最後までお読みくださいね。
三菱ケミカルの基本データ
はじめに、三菱ケミカルの基本データを見ていきましょう。
会社名 | 三菱ケミカル株式会社 |
設立年 | 1933年8月31日 |
従業員数 | 連結42,127名、単独13,100人(2023年3月31日現在) |
売上高 | 4兆6345億円(2023年3月連結期) |
Purpose | 私たちは、革新的なソリューションで、 人、社会、そして地球の心地よさが続いていく KAITEKIの実現をリードしていきます。 We lead with innovative solutions to achieve KAITEKI, the well-being of people and the planet. |
Slogan | Science. Value. Life. |
Our Way | ■誠実(Integrity) ・安全を最優先する ・正しさを貫く ・誇れる仕事をする ■尊重(Respect) ・感謝の心を示す ・互いの違いを認め合う ・人と社会、地球を思いやる ■果敢(Bravery) ・柔軟に発想する ・決断し、迅速に動く ・失敗を恐れず、挑戦を楽しむ ■共創(Collaboration) ・強みをかけ合わせる ・信頼を築き上げる ・チームワークを称える ■完遂(Persistence) ・自分自身がやりとげる ・ステークホルダーに新しい価値を提供する ・未来に責任を持つ |
福利厚生 | ・住居サポート(独身寮) ・産前産後休暇 ・育児休職 ・介護休暇 ・各種休暇制度 ・ウェアラブルデバイスの貸与 ・交替手当(交替勤務者のみ) ・土日祝手当(交替勤務者のみ) ・通勤費補助 |
引用元:三菱ケミカル採用サイト
事業内容
続いて、三菱ケミカルが取り組む事業内容を見ていきましょう。
モビリティ
モビリティ社会を実現するために、自動車や航空宇宙産業における軽量化や電動化、再生可能原料・材料への転換による社会インフラの進化などに取り組んでいます。
資源・エネルギーの効率化に貢献するべく、機能成形複合材や炭素繊維複合材料、高機能エンジニアリングプラスチックなどを展開しています。
IT・エレクトロニクス・ディスプレイ
誰もが快適にスマート社会で暮らせるように、次世代ディスプレイ向けのフィルムやシート材料、半導体材料など、高品質製品の開発・提供を行っています。
LCD・OLEDやディスプレイ、コビー機プリンターなど、デジタルからアナログまで幅広い“表示”に対応した材料をグローバルに展開しているほか、ディスプレイや電子部品の生産に使用される二軸延伸ポリエステルフィルムや、偏光板の主要構成部材であるPVAフィルムなどの提供も行っています。
メディカル・フード・バイオ
錠剤包装用防湿シートなどの医療部材や製薬材料、乳化剤やビタミンEなどの食品機能材料の提供を通じて、医療課題の解決や人々の健康維持に貢献しています。
特に乳化剤、ビタミンEや日持ち向上剤、発酵製品、増粘多糖類、天然色素などの製品群では、食品に限らず医薬品や化粧品といった領域まで事業を展開しています。
環境・エネルギー
リチウムイオン電池材料の開発や、世界の水問題を解決する水処理ソリューション、農水畜産業の生産性向上を図るアグリビジネスなどを展開しています。
地球規模での環境負荷軽減に積極的に取り組んでおり、世界中に心地よい暮らしを展開しています。
募集職種
では、新卒ではどのような職種を募集しているのでしょうか。
募集職種は、以下のような形になっています。
技術系職種 | ・研究開発 ・プロセス開発(生産技術) ・プロセスエンジニア(製造技術) ・プラントエンジニア(設備技術) ・ユーティリティー ・知的財産(特許) など |
事務系職種 | ・営業 ・事業管理 ・生産管理 ・経理 ・人事 ・総務 ・購買 ・物流 ・情報システム ・知的財産(契約) など |
技術系職種への応募は、化学や化学工学、物理や農学、バイオ、機械工学や電気工学、情報工学やシステム工学などを専攻している理系学生に限定されています。
事務系職種への応募は、学部・学科を問わず、全学部の学生が可能です。
新卒給与は以下の通りです。
・修士:265,000円/月
・学士・高専専攻科:245,000円/月
・高専本科・専門学校:206,000円/月
※2022年度実績
賞与は年に一度、4月から3月の1年間の業績に連動して翌年度の6月に支給されます。
新卒選考フロー
新卒選考フロー
三菱ケミカルの選考フローは以下です。
WEBエントリー
WEB上で必要事項を入力しエントリーを行います。
エントリー完了後、マイページのユーザーIDとパスワードが案内されます。
↓
エントリーシート適性検査
その後、WEBエントリーシートの提出と、WEB適性検査の受検を行います。
加えて、学業成績の登録も行います。
↓
面接
面接は複数回実施され、いずれも個人面接で実施されます。
↓
内々定
全てを通過すると内定となります。
特徴的な点として、学業成績の提出をエントリー時に求めることが挙げられます。
学業成績も選考上で一定考慮されることが予想されるため、日頃から学業にしっかり取り組んでおくことが大切です。
インターン
三菱ケミカルのインターンは、全2コースで構成されています。
なお、現在は募集が行われていないため、参加希望の場合は適宜採用サイトを確認しておくことが必要です。
①課題解決型コース
技術系学生を対象に開催される「課題解決型コース」は、一人ひとりにテーマが与えられ、指導員のフォローの下、限られた期間の中で文字通り課題解決に取り組みます。
実習を伴うため、実際に部署に入り込むことができ、部署の雰囲気や社員の様子などを伺うことができるのもメリットです。
また、インターン終了後には、受入部署からインターン期間中のフィードバックもあるため、異なるインターンや三菱ケミカルの選考に活かすことが可能です。
このインターンは、以下のような方におすすめされています。
・実際に業務体験をしてみたい方
・業界最大手でご自身の能力を試したい方
・これまで知らなかった業界にチャレンジしたい方
②職場受入型コース
全学部の学生を対象に開催される「職場受入型コース」は、文字通り部署に入り、若手社員に同行するプログラムです。実業務に同行できるため、化学メーカーの事務系社員がどのように活躍しているのかを体感することができます。
こちらもインターン終了後には受入部署からのフィードバックを受けることが可能です。
このインターンは、以下の方におすすめされています。
・化学メーカーで働くイメージを掴みたい方
・三菱ケミカルをより知りたい方
・営業以外の仕事にも興味がある方
社風
温かみに溢れる人が多く、非常にアットホームな雰囲気が特徴です。
豊富な人事制度などがあることから、新卒から長く働く人も多く、「三菱ケミカル愛」に溢れる人が多いでしょう。
一方で、歴史ある企業かつ年功序列要素がまだまだ根強く残るため、「若くして出世したい!」などの強い野望がある人には不向きかもしれません。
時間をかけて着実に成長したい人に適した環境です。
求める人材
三菱ケミカルでは、求める人材を以下のように定義しています。
スキル | ・すべての基礎となる論理的コミュニケーション力 ・課題解決だけでなく、自ら課題を設定する力 ・夢を現実にするための、人を巻き込む力 |
スタンス | ・人に、社会に、誠実であること ・広く深い、知的好奇心とチャレンジ精神 ・インスパイアを生み出す多様性受容 |
マインド | ・KAITEKIを一緒に実現したい ・働くことそのものが、社会貢献であってほしい ・仕事の成果を、生きた証として地球に残したい |
公益性が高いVISIONを掲げているからこそ、志が高い人に入社してほしいと考えているようです。
「ビジネスパーソンとして」ではなく、「人間として」という観点で求める要素が多いことが分かります。
したがって選考中も、「ビジネスパーソンとして」の視点はもちろん、「一人の人間として」という点に重きを置いた受け答えを行うことが重要です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
では、教育業界内では三菱ケミカルはどのような立ち位置なのでしょうか。
化学メーカーとして名を連ねる住友化学、信越化学工業、三井工業との比較から見ていきましょう。
会社名 | 三菱ケミカル | 住友化学 | 信越化学工業 | 三井化学 |
売上高 | 4兆6345億円(2023年3月連結期) | 2,895,283,000円 (2023年3月期) | 2兆8088億円 (2023年3月期) | 1,879,547,000円 (2023年3月期) |
平均年収 | 949.2万円 | 883.6万円 | 854.5万円 | 838.9万円 |
就職偏差値・ 難易度 | 72 | 70 | 70 | 65 |
社風 | ・温かみがある人が多い ・年功序列の色は強い | ・若手の挑戦を応援 ・風通しは良い | ・仕事重視のマインドの人が多い ・少数精鋭での業務 | ・真面目かつ保守的 ・業務次第ではボトムアップが根付いている |
就職偏差値:就職偏差値ランキング委員会
大手化学メーカーの平均年収は高めですが、その中でも三菱ケミカルの平均年収は高めです。
競合他社と比べた際は、やはり年功序列という点は大きな特徴として際立つかもしれません。ただし、制度が細かく整備されているため、若手がキャリアップできる環境が整っている点は特徴だと言えるでしょう。
就職偏差値については、以下の記事も参考にしてください!
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
採用
三菱ケミカルでは、国内外の大学院・大学から広く採用しています。
毎年100~200名ほどを採用しているため、採用大学は非常に幅広い点が特徴です。
私立・国立を問わないだけでなく、大学院からの採用も積極的に行っています。
早慶上智やMARCHをはじめ、茨城大学や宇都宮大学、滋賀大学や九州大学など、地方大学の採用が目立つ点が特徴的です。
これも人柄を強く重視する三菱ケミカルならではと言えるでしょう。
また、留学生の採用も積極的に行っており、2020年度入社では3名、2020年度入社では6名、2019年度入社では7名ほどの採用が行われています。
就職難易度は高いものの、採用人数は多いため、エントリーの上面接対策を行うという方法がおすすめです。
三菱ケミカルのホットニュース
では最後に、注目すべき三菱ケミカルのホットニュースを見ていきましょう。
積極的に他社と協業
互いの利益向上に繋がるような協業を積極的に行っている三菱ケミカル。
直近では、電気自動車(EV)電池用の負極材の供給網強化といった点で協業するべく、韓国のエルアンドエフ(L&F)との協業を発表しています。
電気自動車(EV)への注力
今後、需要拡大が予想される電気自動車(EV)領域での動きを強めるため、樹脂部品の採用拡大などを目指した動きを積極的に行っています。
具体的には、部品に貼付することでロードノイズなどの低減につながる音響メタマテリアル遮音・制振シート「レゾコア」の開発などを行い、2025年以降需要拡大が予想されるEV市場で、大きなシェアを獲得したい狙いです。
今後、環境負荷軽減の文脈からEV市場はいっそう盛り上がりを見せることが予想されており、三菱ケミカルに留まらず、大手化学メーカーが続々と参入を続けています。
三菱ケミカルの企業研究を就活に生かそう!
いかがでしたか?
本記事では、三菱ケミカルの就職難易度や採用大学、選考対策を徹底的に解説してきました。
三菱ケミカルは、化学メーカーの中でも最大手と言って過言ではありません。
そのため、就職難易度が非常に高いことから、選考を受ける場合にはきちんと対策を行うことが重要です。
また、三菱ケミカルは学業成績を非常に重要視しているため、選考対策のみならず、日頃から学業を怠らない姿勢も重要です。
化学メーカーは新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時期売上が低迷したものの、EV市場の盛り上がりなどを受け、今後も幅広い可能性を秘めている業界です。
三菱ケミカルの企業研究はもちろん、広く化学メーカーの研究も行うことで、選考に備えてみてはいかがでしょうか。