【必見】就活で浪人経験をポジティブにアピールする方法とは?

【必見】就活で浪人経験をポジティブにアピールする方法とは?

2024/8/23更新

杉崎 聖輝(キャリアアドバイザー リーダー)

この記事の監修者

杉崎 聖輝(キャリアアドバイザー リーダー)

東京学芸大学卒業後、6年間中学教員として勤務。2000人以上の生徒との関わりで人の良さを見出す力を磨く。ソフトテニス部顧問として部活指導も経験。現在は株式会社ナイモノに転職し、キャリアアドバイザーとして活躍。教育現場での経験を活かし、自己分析から選考対策まで、1人1人の価値観を大切にした就活サポートを提供。適性のある業界・業種の発見や差別化されたガクチカ作りが得意。就活初心者や不安を抱える学生・チャレンジ精神旺盛な20代向けのサポートに力を入れている。

東京学芸大学卒業後、6年間中学教員として勤務。2000人以上の生徒との関わりで人の良さを見出す力を磨く。ソフトテニス部顧問として部活指導も経験。現在は株式会社ナイモノに転職し、キャリアアドバイザーとして活躍。教育現場での経験を活かし、自己分析から選考対策まで、1人1人の価値観を大切にした就活サポートを提供。適性のある業界・業種の発見や差別化されたガクチカ作りが得意。就活初心者や不安を抱える学生・チャレンジ精神旺盛な20代向けのサポートに力を入れている。

はじめに

浪人経験のある学生は、就活において「選考で不利になってしまうのでは?」と不安になってしまいますよね。

しかし、実際は浪人経験があるからといって就活で不利になることはありません。

浪人した理由をポジティブに答えつつしっかり自己PRできれば、内定への道もグッと近くなるでしょう。

本記事では浪人経験で見られているポイントや浪人になった理由の話し方、浪人を強みにした自己PRの方法を解説します。

以下のようなお悩みのある学生は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の対象
  • 浪人経験を就活でアピールする方法が知りたい
  • 浪人経験の理由をどうやって話したらいいのか分からない
  • 浪人生ならではの面接のポイントが知りたい

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1. 人事が浪人経験がある学生を見ているポイント

人事が浪人経験がある学生を見ているポイント

浪人経験を面接で聞くことにより、

人事が見ているポイント
  • どのような考え方で行動する人物なのか?
  • 失敗をどのように克服するのか?
  • そもそも見通しが甘くなかったのか?

など目標管理制度と同じような確認を行っています。

要は浪人理由を聞くことにより、就活生が入社した後の将来的な活躍度合いを推し量る格好の材料となるのです。

それがその会社の求める人物像に合致していれば当然合格になりますし、逆の場合は不合格になる場合もあります。

なので、「浪人経験が一律的に不利になるということではない」というのはその辺りを指しています。

私の見立てでは、「失敗経験がない人は何か難題に直面したときに耐性がないのでポキッと折れやすいのでは?」と感じていますので、ストレートな学歴を歩んでいる就活生にはそれを確認する質問を投げかけて、実像を捉えようとしています。

逆に成功体験ばかりがある人よりも、失敗体験があって、それを乗り越えた人の方がストレス耐性や失敗に直面した時にどう挽回したのかを確認することができるため、場合によっては失敗体験なく過ごしている人よりもプラスに働く可能性もあります。

したがって、浪人経験の質問で人事は、失敗を糧にしてどのように克服(リカバリー)したのかという過程を確認することによって、仕事で同じような場面に直面した場合にその学生がどう動くのかを追体験したいというわけです。

2. 浪人でも「学歴」があるから就活では有利!

日本ではまだまだ「学歴社会」です。

実は浪人したかどうかよりも最終学歴を重視している企業もあります。

たとえば、2浪の東大生と現役ストレートで地方大学を入学・卒業した学生と企業はどちらを好むでしょうか?

仮に面接でその学生が同じ回答をした場合は前者を選ぶ可能性が大です。

なぜなら、学歴社会だからです。

なので、ストレートで名の知れない大学に入るよりは、むしろ浪人して有名大学に入学したほうが就活が有利になる場合だってあると捉えて、ポジティブに浪人を捉える必要があります。

ただし、たとえ浪人が有利に働く場合があるといっても、複数年の浪人はいただけません。

仮に浪人を信号でたとえると、1浪は青信号、2浪は黄信号、3浪以上は赤信号といった具合でしょうか。

今は第二新卒という言葉があるぐらいですから、2浪までならまだ許されますが、3浪以上になると「見通しの甘さ」や「目標管理の適性がない」とみなされ、非常に不利な立場に追い込まれますので注意してください。

3. 浪人した理由をポジティブに話す方法

それでは面接で「浪人理由」を聞かれた場合、どう答えるかですが、結論からいうと、ネガティブな理由は答えないということです。

たとえば、「学力不足でした」「実力以上の大学を狙いすぎました」「志望した大学のどこにも受からなかったので浪人しました」と伝えた場合、面接官はどう感じるでしょうか?

正直で誠実な学生と捉えられれば御の字ですが、逆に「自己管理ができてない」「だらしない」「怠惰だ」と受け取られたら最悪な結果になりますよね。

まして、入社後に活躍するイメージなんて到底ネガティブなものになります。

なので、ポジティブな理由に変換して伝える必要があります。

「ポジティブな理由って、どう答えたらいいんですか?」

たとえば、

どうしても勉強したい科目のある大学があったので、浪人してでも入りたいと思い、浪人しました。

受かった大学では自分のやりたい学問に勤しめないため、あえて浪人して今の大学を選択しました。

などです。

これだと同じ浪人理由でも、自分を楽させない、妥協しない、自分の進む道を常に選択して行動している雰囲気が伝わりますよね。

こういう学生だと入社後に会社の業績に貢献しそうなイメージが湧きます。

自分なりの考えをまとめて堂々と発言できるように準備しておきましょう。

4. 病気で浪人した場合の効果的な伝え方

なかには病気で満足な勉強ができずに浪人した人もいると思います。

その場合は正直に病気のことを話したほうがいいです。

病気だと面接官も「しょうがいない。本人の非ではない」と捉えるので、浪人が即不利になることはありませんが、問題はその病気がいま完治しているのかどうかに関心が移ります。

なので、次に投げ出される質問が「その病気は今どんな状態ですか?」です。

その時にその病気が完治していれば問題ないですが、現在も療養中だと伝えた場合、会社に入ってもやっていけるのかどうか、病気で休むことがないのか、入社後に病院通いすることはないのかなど、仕事に支障がないかどうかの観点で質問されます。

要は完治していればすんなり進行しますが、療養中だと深掘り質問されて仕事に支障が出る場合だと「待った」がかかる可能性があります。

いずれにしても、仮に完治したとウソをついても雇用前検診で引っ掛かり、後から内定取り消しなど人生を棒に振るような事態を招きますので、正直に答えることが肝要です。

5. 浪人時代の挫折経験を強みにする表現方法

浪人理由を聞かれて、ただ理由を答えるだけでは勿体ないです。

なぜなら、浪人という他の人にはない挫折経験をあなたは持っているからです。

その経験を逆にアピール材料にするチャンスだと捉えてください。

ここで魔法の接続詞を紹介しましょう。

それが、「浪人の経験があったからこそ~」です。

この接続詞だと、そのあとに出てくる言葉がたいていの場合「ポジティブ言葉」ですね。

たとえば、浪人の経験があったからこそ

ポジティブな言葉の例
  • 将来を見通す力や自分をピークへ持って行く方法がわかった
  • 挫折で落ち込まずに、前を向いて自分を鼓舞する力が身についた
  • 予備校でたくさんの同志に出会い、切磋琢磨が自分を成長につながるとがわかった

といったポジティブな言葉が飛び出してきますよね。

このように挫折経験だけで終わらすのは画竜点睛を欠きますので、必ずそれによって得た収穫物(ベネフィット)を添えてクロージングしていくことが肝要です。

加えて、浪人時代の過程をセットで話すことがビジネスで活躍できる理由をアピールすることになるので

アピールポイント
  • 浪人時代どのように成績を上げたのか
  • 苦手科目はどうやって向き合ったか
  • どれくらい勉強を頑張ったのか

を織り込んで話せば、さらに評価が上がります。

「なんとなく意味がわかりましたが、全体としてどのようにアピールしたらいいのですか?」

わかりました。次のチャプターで例文を交えながら解説していきましょう。

6. 【例文あり】浪人経験を強みにして自己PRする方法

それでは実際に浪人を逆利用して加点に持っていく答え方の例文をみていきましょう。

 

面接官:「履歴書を拝見してみますと、どうやら1浪されているみたいですが、これは?」

【例 文】

はい、ある大学に現役で入ることはできたのですが、どうしても「行動心理学」を探究したいと思い、その学科がある大学に浪人してでも入りたいと決意し浪人しました。その大学に入るためには、私の苦手科目だった数学の点数をどうしても引き上げる必要がありました。自力では頭打ちだったので、予備校の数学が得意な仲間に頼み込んで教えを受けました。

すると、単に公式や問題だけを丸覚えして解いていた私の数学と違って、その公式ができるまでの過程や数学を使って実社会で活かせることまで話がおよび、単に「受験のための苦しい数学」から「実用的な数学の楽しさ」がわかるまでになりました。

このことがきっかけで、どんどん数学が楽しくなり毎日数学だけで3時間勉強した結果、浪人して半年後の全国模試で200点中160点と現役当時に比べ、60点も加点することができました。

この浪人の経験があったからこそ、大切な仲間と出会えましたし、単なる受験用の数学から数学の本質に迫ることができた貴重な経験は今後の人生に大いに活用できると考えています。

御社ではこの経験を活かし、単なる上辺の問題ではなく、物事の本質を捉え問題の真因を突き止めて、実効性の高い解決をはかっていきます。

【追加質問】

①「実際に行動心理学を学んでどんなことが身について、どのようなことが社会で活かせそうですか?」
➁「実用的な数学の楽しさ」とは具体的にどんなことですか?

 

いかがですか?

浪人理由を答えているのに、なぜだか最後は入社して活躍しているイメージが出ませんでしたか?

もしそうだとしたら、浪人という「挫折経験」が「アピール材料」へと変化した証拠です。

このように浪人を単に負い目として伝えるより、どうせなら「浪人経験があったからこそ、いまこうして成長している自分がある」とアピール材料に使ったほうが精神的にも、結果的にも良好です。

ぜひ今回のテクニックを使って、面接のプラス材料(加点)へと誘導してください。

7. 就活で浪人経験をアピールする際の注意点

続いて、浪人経験をアピールする際の注意点を解説します。

浪人経験があることを気にしすぎない

浪人経験があることを過度に気にしすぎる必要はありません。

先述の通り、浪人経験そのものは選考でマイナス評価になることはほとんどありません。

面接官はあなたの能力や適性を重視しているため、自信を持って他の経験やスキルをアピールしましょう。

浪人経験を話しすぎない

浪人経験について話す際は、適度な情報量に留めましょう。

詳細すぎる説明は避けて要点だけ簡潔に伝えることで、他のアピールポイントに時間を割くことができます。

浪人期間中に得た具体的な成果や成長に焦点を当てて話すことを心がけてください。

嘘はNG

浪人経験の内容で嘘をつくことは絶対に避けましょう。

嘘が発覚した場合、信頼性が損なわれる可能性が高いです。

正直に浪人経験を伝え、その期間中にどのように成長して目標達成に向けて努力したかをアピールしてください。

8. 浪人経験のある学生の就活に関するよくある質問

浪人経験のある学生の就活に関するよくある質問

最後に浪人経験のある学生の就活に関するよくある質問をまとめたので、ここで不安や疑問点を解消しておきましょう。

就職浪人は何扱い?

就職浪人は「既卒扱い」となります。

新卒として就活できないですが、第二新卒枠での応募は可能です。

浪人生は就活に有利になる?

浪人経験を話すことで、時に就活に有利に働くこともあります。

浪人期間中に、自分の適性や新しい価値観、視点を身につけられて、より自分にマッチした企業を探しやすくなります。

就活で何浪まで許される?

新卒採用枠の場合は「2浪まで許される」と覚えておきましょう。

現在は暗黙のルールとして二浪まで新卒採用として採用する企業も多いです。

三浪しても就職できる?

三浪も新卒扱いにしてくれる企業もあります。

厚生労働省が発表した「青少年雇用機会確保指針」では、企業に対して「卒業後3年間は新卒対象の求人に応募できる」ように呼びかけています。

この条件に浪人経験についての記載はないため、企業によっては三浪でも新卒として就活することができるでしょう。

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おわりに

メラビアンの法則では「言葉」が相手に与える印象のウエイトはたったの「7%」です。

残りの55%が「見た目」、38%が「話し方」で全体の印象が決まってきます。

したがって、この全体の93%におよぶ「見た目」と「話し方」を意識して伝える必要があります。

ネガティブ要素の質問ならなおさらです。

見た目は明るく堂々と話し方は大きな声で、普段より1オクターブ高い声で振舞ってみてください。

逆に自信がなさそうな受け答えで表情も暗く、蚊の鳴くような声で聞きづらく、どんよりした声質では採用しようと思いませんよね。

なので、「見た目」「話し方」「話す内容」の三拍子をそろえて面接に臨みましょう。

なお、面接は「浪人経験」の質問だけですべてが決まるわけではないので、すべての質問でこの三拍子をそろえて受け答えしましょうね。

とはいえ、「浪人経験」で致命傷を負うと後の展開が苦しくなりますので、本記事を読んで準備を整えておいてください。

本記事があなたの就活に役立てば幸甚です。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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