【企業分析】野村不動産の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年11月26日更新
はじめに
野村不動産株式会社は、東京都新宿区に本社を置く総合デベロッパーであり、不動産業界を代表する企業の一つです。分譲マンション「PROUD(プラウド)」シリーズをはじめ、オフィスビル、商業施設、物流施設など、多岐にわたる不動産開発を手がけています。
今回は、そんな野村不動産の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などを詳しく紹介します。この記事では、野村不動産への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を進めるので、ぜひ最後までご覧ください。
- 野村不動産の仕事内容が気になる
- 野村不動産の就職難易度を知りたい
- 野村不動産の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、不動産以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、野村不動産の就職難易度は「高い」と考えられます。東洋経済が発表した「入社が難しい有名企業ランキング」では24位にランクインしており、不動産業界の中でも特に人気の高い企業です。採用大学は、幅広い大学からの採用実績もあり、学歴だけがすべてではないようです。
選考対策のポイントは、なぜデベロッパーなのか、その中でもなぜ野村不動産なのかを明確に語れるようにすることです。企業理念や事業内容への深い理解に基づき、自身の経験と結びつけて入社への熱意をアピールすることが求められます。
次の章から、これらの内容やその他就活に役立つ情報を具体的に紹介します。
野村不動産について

出典元:野村不動産
野村不動産は、1957年に野村證券の不動産部門から独立して設立された総合デベロッパーです。「未来(あした)につながる街づくり」をコンセプトに、住宅事業、オフィスビル事業、商業施設開発、物流施設、ホテルなど、幅広い事業を展開しています。
特に、分譲マンションの「PROUD」ブランドは、その品質の高さから顧客に強く支持されており、同社の中心的な事業の一つです。
各事業別の売上規模
野村不動産ホールディングスの2025年3月期決算における各セグメントの売上高は以下の通りです。
住宅部門
売上高は3,684億5,600万円で、前年同期比2.6%増となりました。
都市開発部門
売上高は2,133億4,900万円で、前年同期比1.4%減となりました。
海外部門
売上高は94億100万円で、前年同期比203.7%増となりました。
資産運用部門
売上高は155億9,300万円で、前年同期比8.6%増となりました。
仲介・CRE部門
売上高は571億1,800万円で、前年同期比15.3%増となりました。
運営管理部門
売上高は1,138億8,900万円で、前年同期比5.3%増となりました。
各事業セグメントの解説
| 部門 | 主な事業内容 | 特徴・展開例 |
| 住宅部門 | 分譲マンション「PROUD」、戸建住宅「プラウドシーズン」の開発・販売 | 品質にこだわった住まいづくりで高評価 |
| 都市開発部門 | オフィスビル「PMO」、商業施設「GEMS」、物流施設「Landport」、ホテルなどの開発・運営 | 働き方・ライフスタイル多様化に対応した施設づくり |
| 海外部門 | アジア(タイ・ベトナム・フィリピン・中国など)で住宅開発を展開 | 現地のニーズに合わせた事業展開 |
| 資産運用部門 | 不動産投資信託(REIT)の運用、投資機会を国内外投資家に提供 | 投資家向け不動産資産運用ビジネス |
| 仲介・CRE部門 | 個人・法人向けの不動産売買仲介、コンサルティング | 広範な顧客層に対応した仲介・戦略サポート |
| 運営管理部門 | マンション・ビルの管理・運営 | 資産価値の維持・向上を支援 |
| その他部門 | スポーツクラブ「メガロス」、損害保険代理店業務など | 既存部門に属さない多角事業 |
野村不動産で働いている社員は?
平均勤続年数は?
野村不動産ホールディングスの有価証券報告書によると、平均勤続年数は13. 5年です。不動産業の平均勤続年数が11年であることから、業界平均よりも長く、社員が定着しやすい職場環境であると言えるでしょう。
平均年収は?
2025年3月期の有価証券報告書によると、野村不動産ホールディングスの平均年間給与は1,183万円です。 日本の平均年収と比較して非常に高い水準にあります。不動産業界の中でもトップクラスの給与水準であり、高い専門性と成果が求められることの表れと考えられます。
平均残業時間は?
2023年度のデータによると、野村不動産の月平均残業時間は8.67時間でした。 不動産業界の平均残業時間が月間30時間を超えることもある中で、この数値は比較的少ないと言えます。
働き方改革が進んでおり、ワークライフバランスを重視した働き方が可能な環境が整っていると考えられます。
平均ボーナス額は?
野村不動産の平均ボーナス額に関する明確な公表データはありません。しかし、平均年収から推測すると、野村不動産ホールディングスのボーナス額の平均値は163万円程度と見込まれます。
これは、同業種の業界平均である111万円を大きく上回る金額です。賞与は年2回(6月、12月)支給されます。
どんな文化なの?
野村不動産は「挑戦者であり続ける姿勢」を大切にする企業文化です。土地資産がほとんどない状態からスタートした歴史的背景から、社員一人ひとりが多様な役割をこなし、前例のないことにも積極的に挑戦する風土が根付いています。
また「製販管一貫体制」を強みとし、部署の垣根を越えて連携し、品質に徹底的にこだわる文化も特徴でしょう。若手社員でも意見を出しやすく、積極的に仕事に取り組める環境です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
野村不動産は、就職偏差値「62.6」とされ、東洋経済の「入社が難しい有名企業ランキング」で24位に位置づけられるなど、不動産業界でトップクラスの就職難易度を誇る企業です。
学生から絶大な人気を集める同社の強さと好調な業績を支える要因について、以下で解説します。
- 圧倒的なブランド力と品質へのこだわり
- 安定性を生む事業ポートフォリオの多様性
- 時代を先読みする新たな価値創造力
圧倒的なブランド力と品質へのこだわり
分譲マンション「PROUD」シリーズに代表されるように、品質に徹底的にこだわる姿勢が、顧客からの高い信頼と評価を確立しました。
この強力なブランド力が、同社の基盤である住宅事業を安定させ、競争の激しい不動産業界において確固たる地位を築いています。
安定性を生む事業ポートフォリオの多様性
野村不動産は、住宅事業に留まらず、オフィス、商業施設、物流施設、ホテルなど、多様なアセットクラスの開発を積極的に手がけています。
特定の市場動向に依存しない多角化戦略により、経済状況の変化に強い安定した収益基盤を構築。これが、持続的な成長を可能にする大きな強みとなっています。
時代を先読みする新たな価値創造力
創業期から大切にされている「人起点」のマインドで、顧客が本当に求める価値の提供に注力しています。
働き方の多様化に対応したサテライト型シェアオフィス「H¹T」の展開のように、時代の変化や新たなニーズを的確に捉えた事業を創出し続ける力が、同社の成長を支える原動力です。
競合他社との比較
総合デベロッパー業界における競合他社との比較は以下の通りです。
| 会社名 | 売上高 | 平均年収 | 社風の特徴 |
| 野村不動産HD | 7,576億円 | 1,183万円 | 挑戦を後押しし、若手から活躍できる社風 |
| 三井不動産 | 2兆6,254億円 | 1,269万円 | はつらつとしており、仕事を全力で楽しむ風土 |
| 三菱地所 | 1兆5,798億円 | 1,246万円 | 組織で楽しむ文化があり、社員同士の距離が近い |
| 住友不動産 | 1兆142億円 | 713万円 | 圧倒的な実力主義で、成果が給与に反映される |
野村不動産の新卒募集要項について
野村不動産の新卒募集要項(総合職)の概要は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
| 職種 | 総合職(全域型/地域型) |
| 業務内容 | 用地取得から企画・設計、営業、運営管理まで、総合デベロッパーとしての幅広い不動産業務 |
| 基本給 |
|
| 賞与 | 年2回(6月、12月) |
| 研修制度 | OJTを中心に、キャリア・スキル育成プログラムを通じて成長をサポート |
| 福利厚生 | 各種社会保険完備、持株会制度、確定拠出年金、退職金制度、転勤社宅、リフレッシュ休暇、アニバーサリー休暇など |
求める人材

野村不動産グループが掲げる行動指針「私たちが大切にすること」から、求める人材像を読み解けます。
- お客様第一の精神
- 独創的発想による新たな価値創造
- 挑戦者であり続ける姿勢
- 社会と共に成長していく自覚
- 活き活きと働くウェルネスの実現
お客様第一の精神
顧客の信頼や期待に応えようとする誠実な姿勢。
独創的発想による新たな価値創造
未来を見据え、自由な発想で新しい価値を生み出すことにこだわる力。
挑戦者であり続ける姿勢
謙虚さと向上心を持ち、新しいことに果敢に挑戦する意欲。
社会と共に成長していく自覚
街の未来をつくる責任と誇りを持ち、社会に貢献しようとする意識。
活き活きと働くウェルネスの実現
心身ともに健康で、活き活きと仕事に取り組める人物。
これらの要素は、エントリーシートや面接において、自身の経験と関連付けてアピールすることが重要になります。
新卒採用のフロー
野村不動産の新卒採用は、以下のフローで進むことが一般的です。年度や職種によって内容が変更になる可能性があるため、必ず公式サイトの最新情報を確認してください。
エントリーシート(ES)
ESでは、志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)といった基本的な質問が中心です。
これらに加え「挑戦者であり続ける姿勢」を大切にする企業文化を踏まえ、以下のようなテーマについて自身の経験と結びつけて記述することが求められるでしょう。
- なぜ不動産業界、特にデベロッパーを志望するのか
- 数あるデベロッパーの中で、なぜ野村不動産なのか
- これまでの人生で、前例のないことに挑戦した経験
- チームで何かを成し遂げた経験
企業の歴史や「製販管一貫体制」といった強みを深く理解し、自分自身の言葉で入社への熱意を伝える準備が不可欠です。
Webテスト(SPI形式)
形式はSPIであると推測されます。内容は言語・非言語といった能力検査と性格検査で構成されていると考えられます。
ここでは、業務を遂行する上での基礎的な能力や、野村不動産が大切にする価値観との親和性が見られます。市販の問題集などで事前に対策を行い、問題形式に慣れておくことが重要です。
以下のページもぜひ参考にしてください。
面接(複数回)
学生一人ひとりと深く向き合うため、個人面接が複数回実施されるのが特徴です。面接では、ESの内容を深掘りされるとともに、野村不動産への強い熱意や企業理解度が問われます。面接が進むにつれて、より人物像や価値観に踏み込んだ質問が増える傾向にあります。
- 他のデベロッパーではなく、野村不動産でなければならない理由は何か
- 入社して挑戦したいこと、成し遂げたいことは何か
- これまでの人生で最も困難だった経験と、それをどう乗り越えたか
- 当社の「人起点」という考え方を、あなたの経験を通じてどう体現できるか
「挑戦した経験」について深く問われることが多いため、具体的なエピソードを交えながら、困難に立ち向かう姿勢や行動力を示すことが求められます。
一方的な自己PRではなく、面接官との対話を通じて自分らしさを伝える姿勢が大切です。以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
内定
複数回の面接を通過すると、内定となります。
採用大学
野村不動産の採用大学実績には、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、大阪大学、名古屋大学、東北大学など、難関国立大学や有名私立大学が名を連ねています。人気企業であるため、結果として高学歴の学生が多く集まる傾向にあるのが実情です。
| <採用大学>
明治大学、早稲田大学、慶應義塾大学、東京都立大学、青山学院大学、中央大学、東北大学、筑波大学、千葉大学、神戸大学、広島大学、上智大学、法政大学、立教大学、同志社大学、立命館大学 |
就職偏差値・難易度
これまでの情報を総合すると、野村不動産の就職偏差値・難易度は極めて高いと言えます。その理由は以下の3点です。
- 業界・企業の人気が非常に高い: 総合デベロッパーは給与水準が高く、事業規模の大きさから就活生に絶大な人気を誇ります。その中でも野村不動産はリーディングカンパニーの一角であり、優秀な学生が集中します。
- 採用人数が少ない: 過去の実績を見ると、採用人数は毎年50名から70名程度と少数精鋭です。これに対し、エントリー数は数千人にのぼるため、採用倍率は非常に高くなります。
- 高いレベルの志望動機が求められる: 選考では、なぜデベロッパーなのか、なぜ野村不動産なのかを徹底的に問われます。付け焼き刃の知識ではなく、深い企業理解と自己分析に基づいた一貫性のある回答が不可欠です。
したがって、内定を獲得するためには、早期からの徹底した準備が欠かせません。
さいごに
野村不動産は「未来(あした)につながる街づくり」を掲げ、社会に新たな価値を提供し続ける総合デベロッパーです。その事業の魅力と高い待遇から、就職難易度は非常に高い企業ですが、学歴だけではなく、挑戦心や顧客への誠実な姿勢といった人間性も重視される選考です。
この記事で紹介した企業情報や選考のポイントを参考に、ご自身の経験や強みをどのようにアピールできるか深く考え、対策を進めてください。皆様の就職活動が実りあるものになるよう、心から応援しています。







