【企業分析】博報堂の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
株式会社博報堂は、電通と並び日本の広告業界を二分するリーディングカンパニーであり、「博報堂DYホールディングス」の中核を担う事業会社です。
クライアントのマーケティング活動を統合的に支援し、広告制作やメディアバイイングだけでなく、事業戦略、商品開発、DX推進まで幅広いソリューションを提供しています。
今回は、そんな博報堂の企業研究に役立つ基礎知識や社風、選考対策について詳しく紹介します。この記事では、博報堂への就職に興味がある、以下のような就活生を対象に企業分析を進めるので、ぜひ最後までご覧ください。
- 博報堂の仕事内容が気になる
- 博報堂の就職難易度を知りたい
- 博報堂の選考対策として何をすれば良いかわからない
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、博報堂の就職難易度は「最難関レベル」です。広告業界のトップ企業としての圧倒的なブランド力と「粒ぞろいより粒ちがい」に象徴されるクリエイティブな社風から、毎年、極めて多くの優秀な学生が応募します。採用人数に対して応募者が殺到するため、競争は熾烈を極めます。
採用大学は難関大学が中心ですが、選考では学歴以上に「”HAKUHODO DNA”(生活者発想・パートナー主義)」への共感と、それを体現できる個性が重視されます。
エントリーシートや複数回の面接、グループディスカッションを通じて、自分ならではの視点とチームで価値を創造する力を示せるかが、内定獲得の重要なポイントです。
博報堂について

博報堂は、1895年に創業した教育雑誌の広告取次店を起源とする、125年以上の歴史を持つ企業です。持株会社である株式会社博報堂DYホールディングスのもと、博報堂、大広、読売広告社の3社が中核事業会社として日本の広告事業を担っています。
博報堂の最大の特徴は、すべての起点となる「生活者発想」というフィロソフィーです。データを基に人々のインサイトを深く洞察し、クライアント、そして社会にとって新しい価値を創造することを目指しています。
各事業別の売上規模
博報堂DYホールディングスの2024年3月期連結決算における収益(売上高)は、9,467億7,600万円でした。博報堂DYグループは単一セグメントのため事業別の売上は公開されていませんが、主な収益源は、クライアントに提供するマーケティング・コミュニケーションサービスによるものです。
| 主要なサービス | 概要 |
| マーケティング | 市場調査、データ分析、ブランド戦略立案、商品・サービス開発支援など |
| クリエイティブ | テレビCM、Web広告、グラフィック広告などの企画・制作 |
| プロモーション | イベント、セールスプロモーションなどの企画・実施 |
| メディア | テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネットなど、あらゆるメディアのプランニングとバイイング |
| PR | パブリックリレーションズ活動の戦略立案・実施 |
| コンサルティング | DX推進、事業変革(BX)、顧客体験(CX)向上などのコンサルティング |
出典:有価証券報告書
各事業セグメントの解説
博報堂の事業は、クライアントと社会の課題を解決するための幅広いサービスで構成されています。
| 事業部門 | 活動内容 |
| アカウントプロデュース(営業) | クライアントの窓口として、課題を深く理解し、社内外の専門チームを束ねて最適なソリューションを提案・実行します。 |
| ストラテジックプランニング | データ分析や生活者研究に基づき、マーケティング戦略やコミュニケーション戦略の根幹を設計します。 |
| クリエイティブ | コピーライターやCMプランナー、アートディレクターなどが、人の心を動かすアイデアや表現を開発します。 |
| メディアプロデュース | 最適なメディア戦略を立案し、広告枠の買い付けやメディアとの関係構築を行います。デジタルメディアの専門性も高まっています。 |
| その他専門領域 | PR、イベント、コンサルティング、研究開発など、各分野のプロフェッショナルが専門的なサービスを提供します。 |
博報堂で働いている社員は?
平均勤続年数は?
株式会社博報堂DYホールディングスの2024年3月31日時点での有価証券報告書によると、ホールディングス本体の従業員の平均勤続年数は11.1年です。日本の企業の平均勤続年数である12.3年(厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」)と比較するとやや短い勤続年数となっています。
平均年収は?
2024年3月31日時点の有価証券報告書によると、株式会社博報堂DYホールディングス(持株会社)の従業員の平均年間給与は1,157万円です。国税庁の調査による日本の平均給与458万円をはるかに上回る、国内最高水準の給与です。
平均残業時間は?
博報堂は、平均残業時間に関する公式なデータを公表していません。電通と同様に過去の長時間労働の反省から、現在は働き方改革を推進。全社一斉の消灯やPCの利用時間制限など、労働時間の適正化に取り組んでいます。
平均ボーナス額は?
平均ボーナス額に関する公式データはありません。しかし、前述の極めて高い平均年収から、業績に連動して非常に高水準の賞与が支給されると推測されます。賞与は年1回支給されるのが一般的です。
どんな文化なの?
博報堂の社風を象徴するのが「粒ぞろいより粒ちがい」という言葉です。画一的な人材ではなく、多様な個性や才能を持った人材が集まることで、新しいアイデアや価値が生まれると考えています。
また、「生活者発想」と「パートナー主義」というDNAが根付いており、クライアントと対等な立場で、生活者の視点から本質的な課題解決を目指す文化が特徴です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
博報堂は、電通と共に日本の広告業界を二分するトップ企業であり、クリエイティブ領域で特に高い評価を得ています。
デジタル領域・マーケティングの強化
生活者の情報収集や購買行動がデジタル中心になる中で、博報堂はデジタル広告やデータマーケティング領域の強化を加速させています。
専門組織の設立やM&Aを通じて、最先端のマーケティングソリューションを提供できる体制を構築しています。
コストコントロール・組織統合による効率化
博報堂DYグループ全体で、事業の効率化やコスト構造改革を進めています。これにより経営基盤を強化し、成長領域であるデジタルやコンサルティング分野への戦略的な投資を可能にしているのです。
業種・プロモーション多様化による収益源分散
従来の広告代理業にとどまらず、企業の事業開発を支援するコンサルティングや、社会課題の解決を目指すソーシャルビジネスなど、収益源の多様化を進めています。これにより、広告市場の変動に左右されにくい安定した経営を目指しています。
競合他社との比較
広告業界では、長年にわたり電通が最大の競合相手です。
| 会社名 | 収益 | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風・強み |
| 博報堂DY HD | 9,467億円 | 1,157万円 | 69 | 「粒ぞろいより粒ちがい」。クリエイティビティと生活者発想が強み。 |
| 電通グループ | 1兆4,109億円 | 1,586万円 | 70 | 圧倒的な業界トップ。マス広告とグローバル展開に強み。 |
博報堂の新卒募集要項について
博報堂の新卒採用は、職種別に行われます。自身のキャリア志向に合わせて応募する職種を選択します。
| 各項目 | 詳細 |
| 職種 | ビジネスプロデュース職、マーケティング職、クリエイティブ職、データサイエンス職、テクノロジー職など |
| 業務内容 | 各職種の専門領域における、クライアントの課題解決に向けた企画立案、実行、プロデュースなど。 |
| 給与 | 年俸制3,600,000円+超過勤務手当+業績賞与 |
| 賞与 | 年1回 |
| 研修制度 | 新入社員研修、年次別研修、選択型研修、海外研修など |
| 福利厚生 | 各種社会保険完備、企業年金、育児・介護休業制度、独身寮、保養所、無料の朝食提供など |
求める人材
博報堂は、多様な個性を持つ人材を求めていますが、共通して以下のような資質を持つ人材を求めていると考えられます。
- 人への強い興味:「生活者発想」の原点である、人々や社会に対する尽きない好奇心。
- 主体性とリーダーシップ:自ら課題を見つけ、チームの中心となって周囲を巻き込みながら物事を推進する力。
- 創造性と実現力:新しいアイデアを生み出すだけでなく、それを粘り強く形にする力。
- 高い目標と成長意欲:現状に満足せず、常に自分自身と仕事のレベルを高めようとする向上心。
新卒採用のフロー
博報堂の選考は、書類選考から始まり、複数回の面接やグループディスカッションを経て内定に至る、人物重視のプロセスです。選考に臨む前に、内定までの流れを押さえておきましょう。
エントリーシート・WEB適性検査
エントリーシートでは、流行を生み出すためのアイデアなどが問われるのが特徴です。広告マンとしてのセンスが問われるでしょう。同時にWEBでの適性検査も実施されます。参考書を活用し、徹底的に対策しておきましょう。
グループ面接
複数人の学生と面接官による形式です。協調性やコミュニケーション能力、そして端的に自分を表現する力が評価されます。
グループディスカッション
与えられた課題に対してグループで議論し、企画を立案・発表します。論理的思考力やチームへの貢献度、そして創造的なアイデアを生み出す力が試されます。
最終面接
役員クラスの社員との個人面接です。学生の人間性や将来性、そして博報堂で働くことへの強い意志が最終確認されます。以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
内々定
全てのセクションを突破すると内々定となります。
採用大学
博報堂の採用大学は、慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学といった最難関大学が上位を占めています。
| <大学> 慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学、上智大学、一橋大学、京都大学、青山学院大学、大阪大学、九州大学、立教大学、同志社大学、北海道大学、多摩美術大学、東京理科大学、立命館大学、関西大学、筑波大学、東京工業大学、横浜国立大学、神戸大学、東北芸術工科大学、学習院大学、国際基督教大学、中央大学、帝京大学、東京女子大学、日本大学、日本女子大学、法政大学、武蔵野美術大学、明治大学、相模女子大学、南山大学、立命館アジア太平洋大学 |
出典:【就職難易度は?】博報堂の採用大学ランキング | 学歴フィルター,倍率,選考フローも | 就活の教科書
採用人数に対して応募者が極めて多いため、結果的に高学歴層が中心となる傾向が強いです。しかし、「粒ちがい」を求める社風から、学歴だけではなく、ユニークな経験や強みを持つ多様な人材を積極的に採用しています。
就職偏差値・難易度
これまでの情報を総合すると、博報堂の就職偏差値・難易度は「最難関レベル」と結論付けられます。その理由は以下の3点です。
- 業界トップクラスのブランド力と人気:クリエイティブな仕事への憧れから、毎年多くの優秀な学生が応募します。
- 採用人数の少なさと超高倍率:採用人数は例年100〜150名程度と少なく、内定獲得は極めて狭き門です。
- 個性と思考力が問われる選考:エントリーシートから最終面接まで、一貫して論理的思考力、創造性、そして人間的な魅力が厳しく評価されます。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
さいごに
博報堂は、「生活者発想」と「パートナー主義」を基盤に、クライアントや社会の課題をクリエイティビティで解決する企業です。その仕事は、世の中に新しい価値や文化を創造するという大きなやりがいに満ちています。
就職への道は極めて険しいですが、人を深く理解し、アイデアで世界をより良くしたいという強い意志を持つ人にとって、最高の挑戦の舞台と言えるでしょう。この記事が、博報堂を目指す皆さんの企業研究の羅針盤となれば幸いです。





