【企業分析】上組の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業分析】上組の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2024/05/19更新

はじめに

上組は兵庫県神戸市に本社を置く、運輸・物流(陸運・海運・倉庫)業界に所属する企業です。

今回は、上組の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。

上組への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っていますので、ぜひ最後までご覧ください。

対象
  • 上組の仕事内容が気になる
  • 上組の就職難易度を知りたい
  • 上組の選考対策として何をすれば良いかわからない

また、インフラ・交通業界以外の業界については以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、上組の就職難易度はさほど高くないと言えます。

同社は各社が発表している企業入社難易度ランキングには企業名が入っておらず、早慶などハイレベルな大学から地方大学、日東駒専・産近甲龍レベルまで幅広く使用しています。

このように同社はさまざまな偏差値帯の大学から採用実績もあるため、対策さえすれば平等にチャンスがあるでしょう。

入社後は人事部による新入社員研修や面談、現場研修などを行います。

現場研修では同期とともに現場を覚えつつ、スキルやノウハウを習得出来る体制も整っています。

入社後1年間は神戸での現場研修を受け、その後は各地への配属となります。

次の章からは各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後までご一読ください。

上組について

上組ロゴ画像

出典元 公式サイト

会社概要

上組は港湾運送業界最大手として、国内6大港(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、関門)におけるコンテナ取扱量はトップクラスの数を誇っています。

また貨物の保管や荷捌きを行う倉庫業においても、250棟を超える物流拠点を各地域性に合わせて配置しており、こちらも国内シェアトップクラスです。

輸出入のほとんどに関わる公共性の高いインフラである港湾の物流を150年以上支えてきた会社こそが、この上組なのです。

また同社は国内港湾物流業界のリーディングカンパニーだけでなく「業界初」に挑戦し続ける姿勢があるのも特徴のひとつ。

神戸・東京港にてコンテナターミナルの単独運営やブルーカラー業務が多い物流業界への「テクノロジー導入」など、多くの「業界初」に挑戦して物流の効率化および最適化を実現しています。

また、同社は150年以上培ってきた信頼と実績に基づく高い集荷力・集客力を武器にして、売上高は4%の成長率で年々上昇しています。

この増収増益傾向はこの先の貿易需要の高まりと共に、さらに伸びていくでしょう。

各事業セグメントの解説

コーポレートサイトに掲載されている上組の主な事業概要を紹介します。

事業部門活動内容
重量部門発電・化学プラント機器、鉄道車両など大型産業機器輸送に必要となる設備やノウハウを蓄積
輸入部門輸出入に関わる書類作成・通関申告や検査・全国主要港湾における倉庫の管理
鉄鋼部門膨大な原料の本船から工場構内への運搬や鋼板の加工作業、製品出荷など、独自のノウハウで様々なサービスをご提供
国際複合一貫輸送部門陸海空の輸送手段を組み合わせたグローバル運送・中国や東南アジアにおけるワールドワイドな物流ソリューションの提供
港運部門東京港、神戸港における物流
その他事業部門上組が保有する土地での賃貸マンション、商業施設、パーキングの開発運営・自社施設や土地を活用したメガソーラー事業


現在上組は日本国内の6大港すべての港湾物流においてトップクラスのシェアを誇っているほど、業界内でもその存在感を示しています。

さらに同社は神戸・東京港にてコンテナターミナルの単独運営からブルーカラー業務が多い物流業界への「テクノロジー導入」など、多くの「業界初」に挑戦しているのが強みです。具体的にはITシステムによる本船荷役・コンテナ搬入出管理、全国初の無人ゲートシステムの導入などが挙げられます。

このような先進的な取り組みによって、スピーディーな配送や対応可能な受注件数増加などに成功し、結果として国内外多くの顧客からの支持の獲得や受注案件の増加に繋がりました。

上組で働いている社員は?

平均勤続年数は?

上組の平均勤続年数は、2023年3月時点で16.4年です。

また、入社3年後の定着率は74.6%です。
日本人の平均勤続年数は12.1年なので、業界全体と比較するとやや長い勤続年数です。

平均年収は?

上組の平均年収は日経会社情報調査によると619万円でした。
2022年の日本の平均年収は458万円のため、業界全体よりも高い年収となっています。

平均残業時間は?

上組の従業員の平均残業時間は、1ヶ月あたり44時間です。

運輸業の一般労働者の所定外労働時間は月平均25.5時間のため、かなり長めの残業時間となっています。

平均ボーナス額は?

上組のボーナス額の平均値は、96万円でした。

同業種の業界平均である102万円よりも6万円ほど低くなっています。

どんな文化なの?

社員全員が連携しあってアイデアを出し、目標を達成していく社風があります。

また培ったノウハウを活かして組織改革を重ね、現状に満足せず常に進化を目指す気概のある企業でもあります。

上組で働く社員の口コミによると、会社からのフォローが手厚く仕事がしやすい環境も整っているようです。

挑戦的な社風が好きな人におすすめの企業と言えるでしょう。

エントリーシートや面接では、同社の社風にマッチした人材であることをガクチカなどの経験からアピールできるように準備してください。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

面接に向かう就活生

上組の立ち位置をご紹介します。

他社との売上高を比較すると、上組は入社難易度が中堅程度の企業だと言えるでしょう。

上組は同業界の中でも、強みが多い企業です。

ここでは、上組ならではの大きなポイントを解説します。

ポイント
  • 250棟を超える物流拠点を各地域性に合わせて配置しており、国内シェアトップクラスを誇る
  • 国内港湾物流業界のリーディングカンパニーだけでなく「業界初」に挑戦し続ける

以上の要素により、上組は中堅クラスだと考えられます。

参考までに競合との比較情報もまとめてみたので、ご紹介します。

会社名売上高(2023年)平均年収就職偏差値・難易度社風
上組2,741億円619万円52仲間同士で助け合いながら上を目指す
名港海運841億円481万円50古き良き日本企業の伝統を守り続けている
伊勢湾海運699億円792万円50老舗企業で安定感がある


売上や平均年収を競合と比較してみると、
上組の就職偏差値は中堅程度であることが推測できます。

とはいえ人気企業がゆえに多くの学生がエントリーすることが予想されるため、採用フローや求める人材などの情報をしっかりチェックして対策に臨みましょう。

上組の新卒募集要項について

以下に、上組の新卒募集要項についてまとめました。

同社では従業員がやりがいや充実感を持ちながら働けるようにワーク・ライフ・バランスの充実や働きやすい職場づくりのための取り組みに積極的です。

入社後はOJTを通じて業務の流れを一つひとつレクチャーしてくれるため、徐々に担当を引き継ぐことになるでしょう。

文理別でエントリーできる職種に制限はなく、全学部・全学科の学生が応募可能です。

同社では海外拠点を複数有しており駐在員を派遣していることから、国内勤務の場合も業務上の必要に応じて海外出張へ行く場合があります。

採用時に関しては語学力のレベルは問われないと記載されていますが、海外常駐を希望する学生はTOEIC800点程度の英語力が必要と言われています。

勤務地は全国各事業所のうち、希望の勤務地に配属されるのが一般的です。

各項目
          詳細
職種本店採用総合職

地域採用一般職

給与総合職

大学・大学院卒業および卒業見込みの方…235,000円

賞与年2回
研修制度新入社員研修

通関士研修

階層別研修

海外研修

福利厚生社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災))

福利厚生:借上社宅制度(会社負担:個人負担=7:3)

社有社宅

確定拠出年金

永年勤続表彰

退職金

持株会

ベネフィットステーション 他

求める人材

求める人材像の就活生

上組に就職したい学生は、どのような人物を求めているかについても理解する必要があります。

以下では、上組が求める人物像を解説していきます。

上組のコーポレートサイトで紹介されている企業理念はこちらです。

当社は物流企業です。

物流企業はただモノを動かしているかのように思われるかもしれませんが、実際には荷役、輸送、保管、梱包、通関などと様々な工程を担っております。

その為、物流という仕事は一人で完結することはできず、多くの人が、色々な形で関わりを持ってモノを動かしています。

したがって業務を遂行するためには、他者との円滑なコミュニケーションが求められます。

私たちは選考を皆さんとの真剣なコミュニケーションの場であると考えています。

選考では色んなお話を聞かせてください。

皆さんがやりたいことはなんですか。

そのために努力していることはなんですか。

ぜひ、ありのままの自分と、そして一歩先を見据えた未来の自分を表現してください。
上組|採用担当者からのメッセージ


以上のことから、上組では
他者との円滑なコミュニケーションができる人材を求めていることが考えられます。

また「皆さんがやりたいことはなんですか。そのために努力していることはなんですか。」という文章でも分かるように入社後に何をしたいのかキャリアプランを明確にしておくと、選考でも有利にはたらくでしょう。

自分が企業の求める人物像にマッチしていることをアピールできるように、エントリーシートや面接の対策をしておきましょう。

新卒採用のフロー

上組の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。

面接では志望動機などのスタンダードな質問のほかにも、人柄をチェックする質問や少しひねくれた質問が多いのが特徴です。

選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。

今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、しっかり対策をしておきましょう。

①新卒エントリー

マイナビやリクナビにアクセスし、上組の新卒エントリーボタンから必要事項を入力し、登録します。

②エントリーシート提出

エントリーが完了したら、次はエントリーシートの記入に移ります。

上組のエントリーシートでは、以下のような設問が問われます。

設問事項
  • 学業で力を入れたこと(1行程度)
  • ゼミの内容(1行程度)
  • 趣味・特技(1行程度)
  • 自己PR(400字以内)
  • 学生時代の取り組み(400字以内)
  • 興味を持った理由(400字以内)
  • 企業選択の基準(400字以内)
  • 企業理念を読んだ上で共感する部分(400字以内)
  • ┗自身のエピソードも踏まえて

上組では自発的に動き、何事も意欲的に学び続ける姿勢がある人材を求めていることが考えられます。

社会を発展させるべくチャレンジ精神をもって何事も失敗を恐れずに挑戦していける能力もカギとなるでしょう。

そのため目標に向かって何かを頑張った経験をアピールし、選考全体を通してもその点を意識してください。

ここでの内容が面接でも用いられるので、すべての質問で整合性と一貫性を保って記入する必要があります。

また、文字の見やすさや結論ファーストの論理性がある書き方ができているかも合わせてチェックしておきましょう。

一読して分かるような文章にするため、エントリーシートを友人に読んでもらったり、ゼミの先輩に添削をしてもらったりと第三者からのアドバイスをもらうのがおすすめです。

③WEBテスト

自宅受験のWEBテストです。

形式はGABで、内容は言語、計数、性格が出題されます。

所要時間は1時間30分程度で、難易度は普通です。

事前に頻出問題集を用意して、選考の1~2ヶ月前には繰り返し問題をこなしてテストに慣れておくと良いでしょう。

④面接

WEBテストの後は、社員2名による1次面接が行われます。

上組の1次面接では以下のような内容が実際に問われました。

質問内容
  • アルバイトの中で得意なこと・苦手なこと
  • 物流の仕事は忙しいが、体力的な自信はあるか
  • 選考状況

ある内定者によると「面接を通して、矢継ぎ早に質問が飛んでくるため簡潔な回答が求められる」と感じた学生もいました。

そのため、聞かれたことに対して端的にかつ的確に答えるよう意識すると通過率が高くなるでしょう。

体力に関する質問では、アルバイトでの長時間勤務と部活動の経験をもとに、自信があると回答した人もいるようです。

このように過去の経験をもとに、「体力に自信がある」と回答するのが無難だと考えられます。

選考状況については港湾物流を専門に扱う企業を複数回答しつつ、それらの企業と同社の違いを自らの言葉で語り、その上で同社が第1志望であることを伝えられるように練習しておきましょう。

以下は、上組の最終面接で実際に問われたことのある質問事項です。

質問事項
  • 卒業論文について
  • ┗日中・日米・米中それぞれの経済関係について
  • ┗資本流出を止めるには
  • ┗中国が経済発展するには

最終面接では終始卒業論文のテーマについての話をしていたため、基本的な受け答えであったり、思考の論理性といった部分を見ていると考えられます。

どのような質問が来ても答えられるように、事前準備を徹底するのがおすすめです。

また、卒論のテーマに関しては難解な専門用語はなるべく使わず、砕いて分かりやすい表現を用いることを意識しましょう。

以下のページも確認しておき、ぜひ内定を勝ち取ってください。

⑤内定

複数回の面接を突破して内定が決まります。

内定者数は100人程度で、内定者の所属大学はMARCH、関関同立など幅広い偏差値帯からの大学から採用されています。

採用大学

上組の採用大学の実績は以下の通りです。

愛知大学、青山学院大学、桜美林大学、大阪産業大学、岡山商科大学、東洋大学、専修大学、法政大学、早稲田大学、獨協大学、立教大学、拓殖大学、専修大学、名古屋外国語大学、静岡文化芸術大学、湘南工科大学、東京農業大学、明治大学、立命館大学


中堅~大手のインフラ系の新卒採用は偏差値や出身大学で決まるだろうと考える学生は多いでしょう。

しかし、実績を見れば分かる通り上組では学歴に関係なくさまざまな大学から採用しています。

そのため、上組には学歴フィルターはないと考えられます。

基本的にはどの大学出身であっても平等にチャンスがあるでしょう。

ただし多くの学生がエントリーすることから、採用倍率は非常に高いことが予測されます。

また職種によって応募可能な学部が異なるため、自分が希望する職種がエントリーできるかどうかも合わせてチェックしておきましょう。

今回の企業分析を参考にして、しっかりとエントリーシート・面接対策に役立ててください。

就職偏差値・難易度

それではここまでの内容を踏まえて、上組の就職偏差値・難易度を見てみましょう。

結論としては、偏差値・難易度は標準的と言えます。

その理由として以下の2点が挙げられます。

理由
  • 学歴に関係なく幅広い大学からの採用実績がある
  • 採用フローとして特別なステップがない

上記の観点から、しっかり対策をしておけば上組への内定は十分に狙える可能性が高いです。

頻出質問であるガクチカや志望動機などの内容をまとめて、万全に備える必要があるでしょう。

就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

上組は兵庫県神戸市に本社を置く、運輸・物流(陸運・海運・倉庫)業界に所属する企業です。

同社は国内港湾物流業界のリーディングカンパニーであることに加え、「業界初」に挑戦し続けることで業界全体を牽引しています。

就職難易度は低めなので、企業研究や自己分析を徹底すれば内定を勝ち取れる可能性が高いです。

ただし多くの学生がエントリーすることが予想されるため、オリジナリティーがある面接官の記憶に残りやすい印象的なエントリーシートを作成しましょう。

本記事を参考にして、ぜひ企業研究の一環として役立ててください。

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