早期選考を実施する業界とは?一覧や早期内定のコツを解説!
2024/5/19更新
はじめに
これから就活を控えている学生さんの中には、「大学3年生のうちに内定が欲しい」、「早期選考を実施している業界があれば、受けてみたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
近年、新卒採用の「売り手市場」化を受けて、早期選考を行う企業は増えています。
そこで本記事では、早期選考を行っている業界や、早期内定を獲得するためのコツをご紹介します。
この記事は以下のような点を知りたい就活生を対象にしています。
- 早期選考を実施する業界や企業が知りたい
- 早期選考を受けるにはどうしたらいいか知りたい
- 早期選考を突破し、早期内定をもらうコツが知りたい
ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただけたら幸いです。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、早期選考を行っている業界は外資系コンサル、外資系金融、外資系メーカー、外資系IT業界などの外資系全般が挙げられます。
さらに、国内の企業であってもテレビ業界やベンチャー企業では、早期選考を行う傾向があります。
外資系企業が早期選考を行うのは、もともと日本経済団体連合会(経団連)に加入していなかったという背景が大きく関わっています。
次の章からは、「早期選考とはそもそも何か」という解説や、早期選考を行う業界やその代表的な企業について解説していきます。
早期選考とは?就活スケジュールについても解説!
早期選考とは、大学4年生の6月よりも前に行われる新卒採用の選考のことです。
2017年までは、学生の就職や採用活動の日程については、日本経済団体連合会(経団連)や関係省庁などにより定めた日程を「要請」されていました。
こうした日程を定めた背景には、学生が安心して学業に専念し、就職活動に取り組める環境をつくるという目的があります。
ところが2018年10月、経団連は2021年度卒以降の「採用選考に関する指針」を策定しない方針を発表しました。
これ以降は政府が主導し、2025年度卒では以下のような就活スケジュールを原則とするように呼びかけています。
- 広報活動開始 :卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
- 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
- 正式な内定日 :卒業・修了年度の10月1日以降
しかし、早い業界では大学3年生の夏~秋ごろに本格的に選考をスタートさせる企業もあり、そういった企業が「早期選考を実施している」企業だと言えます。
また、正式な選考を行っていなくとも、サマーインターンやウィンターインターンの場が、優秀な人材を見つける「0次選考」化しているケースも見られ、インターンシップの時期そのものも早期化しています。
実際に、過去のインターンシップは長期休暇である「3年生の8月」や、就活解禁直前の「3年生の1月~2月」に最も多く開催されていました。
ところが近年は「3年生6月以前」や「3年生7月」といった夏季休暇前のインターンシップの件数が増加するなど、就活の早期化が見られます。
早期選考を実施している業界一覧
早期選考を実施している業界リストは、以下の通りです。
- 外資系コンサル
- 外資系メーカー
- 外資系金融
- 外資系IT
- テレビ業界
- ベンチャー企業
- 日系金融
一つずつ解説していきましょう。
外資系コンサル
外資系コンサル業界は、数ある業界の中でも最も早期選考が実施される業界です。
早い企業では大学3年生の春からエントリー受付を開始し、夏ごろに内定が出始めます。
そのため、外資系コンサルを志望する就活生は、大学2年生のうちから業界研究や企業研究を進めておく必要があります。
また、企業によっては夏採用・冬採用・春採用と1年で3回に分けて採用を行っている場合もあります。
そのため、志望度が高い企業では、あえて場数を踏んでから冬採用や春採用を受ける人もいるようです。
外資系コンサル業界の代表的な企業は、以下の通りです。
- マッキンゼー・アンド・カンパニー
- ボストン・コンサルティング・グループ
- ベイン・アンド・カンパニー
- デロイト トーマツ コンサルティング
- PwCコンサルティング合同会社
- アクセンチュア
- IBM
外資系コンサル業界については、以下の記事でも詳しくご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
外資系メーカー
海外に本社を置きながらも、日本に進出している外資系メーカーも、早期選考を行う業界の一つです。
食品・飲料・化粧品・日用品など、多種多様な企業がありますが、ほとんどが大学3年生の10月頃から内定が出始めます。
また、外資系メーカーの特徴は、インターンシップの参加がエントリーの必須条件であることが多い点です。
実質的な0次選考であるインターンシップ参加も狭き門のため、まずはインターンシップ選考に関する情報収集を行うのがおすすめです。
外資系メーカーの代表的な企業は、以下の通りです。
- P&G Japan
- ユニリーバ・ジャパン
- 日本ロレアル
- ネスレ日本
- ジョンソン&ジョンソン
- GE
- エスティローダー
以下の記事では、外資系の食品メーカーや飲料メーカーについてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
外資系金融
外資系金融業界も、大学3年生の春頃からエントリーを受け付け、夏には内定が出る企業も多いのが特徴です。
20代で年収1,000万円も実現可能な業界とあって、優秀な学生層からも非常に人気の業界でもあります。
2年生のうちから関連した企業へのインターンに参加するなど、早期からの対策が大切です。
大学3年の1月には採用が終わる企業も多いため、スピード感を持って行動するよう意識した方がいいでしょう。
外資系金融業界の代表的な企業は、以下の通りです。
- ゴールドマン・サックス
- モルガン・スタンレー
- バンク・オブ・アメリカ
- UBS.
- JPモルガン
以下の記事でも、各社の紹介をしているため、ぜひ参考にしてみてください。
外資系IT
外資系IT業界は、早いところは2年生の冬頃にサマーインターンシップの応募申し込みを締め切るなど、非常に早期に採用活動が動き出すことで知られています。
外資系IT企業は、選考過程においてインターンシップの参加を非常に重視する傾向があります。
そのため、まずはインターンシップの参加権を得ることが大切です。
IT言語や開発スキルだけでなく、英語スキルや課題解決能力など、即戦力として活躍できる素養を見られるため、長期に渡ってスキル獲得などの準備を進める必要があります。
外資系IT業界の代表的な企業は、以下の通りです。
- Apple Japan
- アマゾンジャパン
- 日本マイクロソフト
- インテル
- シスコシステムズ
以下の記事では、外資系IT業界の各企業について解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
テレビ業界
テレビ業界は、日系企業の中では非常に早期に選考を行う業界で知られています。
特に東京や大阪の大手キー局は、大学3年生の夏にエントリーが開始される企業も多く、テレビ業界を志望するのであれば大学3年生の春には準備を進める必要があります。
また、インターンシップに参加し、優秀な成績を残した学生にだけ案内される早期選考がある局もあるようです。
インターンシップ応募者も非常に多い業界のため、早めの準備が大切になります。
テレビ業界の代表的な企業は、以下の通りです。
- フジテレビジョン
- 日本テレビホールディングス
- TBSホールディングス
ベンチャー企業
スピード感のある成長と、裁量の大きな仕事にチャレンジできることで人気のベンチャー企業も、早期選考を実施しているケースが多いです。
大学3年生のサマーインターンを選考の必須条件にしている企業もあり、その後に本選考が開始され、秋ごろには内定が出始めます。
また、中には年間を通して採用活動を行っている企業もあるため、志望したい企業があれば随時チェックしておくのがおすすめです。
ベンチャー企業の代表的な例は、以下のとおりです。
- 楽天ホールディングス
- リクルートホールディングス
- LINEヤフー株式会社
- サイバーエージェント
- DMM.com
以下の記事では、代表的なベンチャー企業について解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
日系金融
日本を代表するメガバンクや、証券会社、生命保険会社などの日系金融業界は、基本的に政府が推奨する就活スケジュールに合わせて4年生の6月頃から内定を出し始めます。
しかし、選考自体は1月~3月頃にスタートすることもあるため、早期から対策しておくといいでしょう。
一方、OB・OG訪問やインターンシップ参加者の中で優秀な学生がいた場合、早期選考の案内を出すケースもあり、その場合は6月を待たずに内々定をもらえることもあるようです。
インターンシップは大学3年生の夏頃には申し込みを締め切るため、こちらも早めに準備しておきましょう。
日系金融業界の代表的な企業は、以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行
- 野村證券
- 日本生命
- 東京海上日動火災保険
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
企業が早期選考を行う理由
前述のように、政府が就職活動のスタート時期を定めているにも関わらず、早期選考を行う企業は増加傾向にあります。
以下では、企業が早期選考を行う理由について、ご紹介します。
理由1:優秀な学生の囲い込みのため
少子高齢化に伴い、新卒の「売り手市場」化は激化の一途を辿っています。
近年は大手企業やメガベンチャーなどの人気企業も早期選考を行っているため、通常のスケジュールで採用活動を行うと、そうした企業に優秀な人材が流れやすくなっています。
また、優秀な学生ほど内定を獲得しやすく、企業が選考をスタートさせた時にはもう就活を終わらせている、というケースも珍しくありません。
こうした人材を囲い込むため、早期選考を行う企業が増加しているのです。
理由2:採用のスケジュールに余裕を持たせるため
企業が早期選考を行うメリットとして、「採用スケジュールに余裕を持たせられる」というものがあります。
一般的に、企業は「今年は新卒を10人採用する」など、人数の目標を掲げているケースがほとんどです。
そのため、早期から選考を実施することで、着実に目標人数を達成し、人事側も早めに採用活動を終了できるように動いているのです。
スケジュール通りに採用が成功すれば、内定者に対するフォローや、次年度の選考に向けた準備などに時間を費やせるなど、多くのメリットを享受できるでしょう。
理由3:育成期間を長く持たせるため
企業によっては、入社前研修を実施したりと、学生の卒業前から段階的に育成を行うケースがあります。
こうした企業では4年生になる前に内々定を出し、4年生のうちに入社前研修を行うために早期選考を実施しているケースも見られます。
通常のスケジュール通り、4年生の秋に内定を出してしまうと、卒論などの関係でほとんど育成期間をとることができません。
そのため、新人教育に力を入れる企業も早期選考を行う傾向があります。
理由4:志望度の高い学生を採用するため
早期選考を行う企業の中には、エントリーするためにインターンへの参加を義務付けている企業もあります。
インターンシップは、1日で終了する1Dayインターンシップや、長期休みを利用したサマーインターン・ウィンターインターンなどです。
こうしたインターンシップに時間をかけて参加する学生は、必然的に志望度が高い人が多くなります。
「とりあえずエントリーする」といった志望度の低い学生をふるいにかけることができるのも、早期選考を行う狙いだと言えるでしょう。
早期選考を受けるメリット
早期選考を受けることには、企業だけでなく、就活生にとってもさまざまなメリットがあります。
ここでは、早期選考を受けるメリットをご紹介します。
メリット1:選考に早く参加することで、練習になる
就職活動は、実践経験を積み重ねることで緊張することなく本来の力を発揮できるようになります。
エントリーシートの記入や、グループディスカッション、面接などが原因で、もし不合格になってしまったとしても、反省点を見つけながら改善していけます。
早期選考を受けると、実際の選考を早い段階で経験し、より磨きをかけられるため、就活全体の品質を向上させることができるはずです。
メリット2:早期に内定を得られるため、精神的な負担が減る
早期選考で内定を得られると、いわゆる「無い内定」状態から脱却することができるでしょう。
もし本命の企業の選考が控えていたとしても、後がない状態よりも内定を確保できている方が心理的な負担が大幅に減り、リラックスして本来の実力を発揮できるでしょう。
また、1件でも内定を獲得していると、その後エントリーする企業を絞り、エントリーシートや面接の質を上げるための時間に充てられます。
100%の力を出し切るためにも、早期選考を受け、早めに内定を獲得しておくことは大きなメリットになるでしょう。
メリット3:就職活動が早く終わり、時間的な余裕が生まれる
新卒の就職活動は、一般的には4年生の夏〜秋頃まで続くものです。
しかし、早めに内定を獲得できれば就職活動を早めに切り上げることができ、学業やアルバイトに専念したり、入社前の自己学習に充てることもできるでしょう。
早期選考を受けるデメリット
早期選考を受けることには、メリットだけでなくデメリットも存在します。
「早期選考を受けたものの、本命企業では100%力を発揮できなかった」ということがあっては本末転倒です。
以下のデメリットを理解した上で、早期選考を受けるかどうかを考えましょう。
デメリット1:就活の準備に時間をかけられない
業界によっては、大学3年生の秋ごろから早期選考がスタートします。
そのため、「まだ大丈夫だろう」と油断していると、準備が不十分なまま挑戦する……といった事態になりかねません。
「どの業界がどの時期に早期選考をスタートするのか」というのを理解した上で、早めに業界研究や自己分析を進める必要があります。
デメリット2:競争率が高く、優秀なライバルが多い
早期選考を実施する業界や企業は、全体数から見ると少ないのが実情です。
そのため、早期選考は必然的に競争率が上がります。
また、早期選考に参加する学生は、内定獲得のために入念な準備をしている人や、就活に対して力を入れている人が多い傾向があります。
特に外資系企業や大手企業、メガベンチャーなどは学歴や語学力など、優秀な学生が集まりやすいため、そういったライバルに負けない自己PRを用意しなくてはなりません。
企業規模などにもよりますが、「狭き門」になるかもしれないことは、頭に入れておきましょう。
デメリット3:オワハラを受ける危険性がある
「オワハラ」とは、「就活終われハラスメント」の略で、企業が新卒採用において内々定を出した学生に、以降の就職活動を終えるよう働きかける行為や、内定を出す条件として長期的に学生を拘束する行為を指します。
中には内定を出すと同時に、「今ここで、他の企業へ辞退の連絡をしてほしい」と言われるケースや、内定を辞退した学生に対して「研修費用を返還するように」と言い、辞退させにくくするケースも見られます。
第一志望の企業の場合は心配ありませんが、本命の企業がある状態でオワハラをされると、納得のいく就活ができないため、十分に注意しましょう。
早期内定を得るためのコツ
早期選考のルートに乗り、周囲よりも早く内定を得るには、早めの対策が欠かせません。
ここでは、早期内定を獲得するためのコツをご紹介します。
自己分析や業界研究を早めに済ませておく
早期選考は、早く内定が出るという強みがある一方、通常の企業に比べて準備期間が十分にとれない傾向があります。
そのため、自分の就活の「軸」となる自己分析は早めに済ませ、自分の強みや弱みをしっかりと把握しておくことが大切です。
ガクチカや「なぜその業界なのか」といった志望動機の方向性も、早めに固めておくと他の学生に一歩リードできるかもしれません。
また、志望の業界があれば、3年生の春ごろには業界研究にも取り掛かり、理解を深めておきましょう。
ホームページや書籍、先輩へのヒアリングなど、一つの手段だけでなく、さまざまな角度から業界を俯瞰して見ると、より理解が深まるでしょう。
積極的にインターンシップに参加する
インターンシップは、1Dayで終わる説明会形式のものから、1〜2週間程度の時間をかけて行う中期インターンシップ、数カ月以上かけて行われる長期インターンシップなど、さまざまな種類があります。
中でも中期〜長期インターンシップでは、グループディスカッション・グループワークや実践形式で業務を体験できるものなどがあり、そこで優秀な成績を残すと早期選考を案内されることがあります。
企業の理解を深めるためにも、早期選考のチャンスを掴むためにも、希望の業界・企業のインターンシップには積極的に参加しましょう。
OB・OG訪問をする
早期選考ルートに乗るためには、OB・OG訪問で良い評価を得るのも一つの手段です。
OB・OG訪問は専用のアプリを利用したり、大学のキャリアセンターなどで申し込みできるケースがあるので、自分に合った方法を探しましょう。
以前は対面での訪問が一般的でしたが、近年はオンラインでのOB・OG訪問も活発です。
OB・OG訪問を通して「見込みがある」と思われた場合、早期の選考ルートを案内されることもあります。
また、早期選考がなくとも「企業理解を深める」、「OB・OG訪問を利用するほどの志望度の高さをアピールできる」というメリットがあるため、積極的に利用しましょう。
中小企業に狙いを定める
中小企業は、経団連に属していなかったケースが多く、政府が推奨する就活スケジュールではなく、独自の早期選考を行っていることが多いです。
そのため、本命の企業があった場合であっても、同業界の中小企業にエントリーし、場数を踏むのも非常に有効な手段です。
また、中小企業が多く集まっている、小規模の合同説明会などに参加するのも良いでしょう。
まとめ
本記事では、早期選考を実施する業界や、早期内定を獲得するためのコツをご紹介しました。
外資系企業だけでなく、日系企業でも早期選考を行う業界・企業が多く存在します。
本命の業界が早期選考を行っている場合、積極的にチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
早期エントリーできる企業を探す場合、就活サイトで情報を収集したり、ある程度志望企業を絞っておき、定期的にチェックするのもおすすめです。
早期内定を獲得し、安心して就活したり、卒論を進めたりするためにも、大学3年生の春には自己分析や業界研究などをスタートさせると良いでしょう。