原子力研究開発機構のエントリーシートの対策法を徹底解説
2024/5/24更新
はじめに
この記事では国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(以下、原子力研究開発機構)への就職を目指しているものの、エントリーシートのライティングに不安を感じている方へ向けて、エントリーシートの書き方のポイントについて詳しく解説しています。
特に原子力研究開発機構ならではのエントリーシートでのアピール方法から実際の記載例まで、明確かつ分かりやすく紹介しています。
また、原子力研究開発機構が求める人材の特徴や、選考情報の重要なポイントについても詳しくアドバイスしていますので、原子力研究開発機構の内定を目指す就活生は、ぜひ最後までお付き合いください。
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原子力研究開発機構の概要
出典元
初めに原子力研究開発機構とはどんな企業なのかを簡単に紹介します。
原子力研究開発機構とは
原子力研究開発機構は、原子力に関する研究開発をはじめ、原子力発電所事故を考慮した研究開発から産業利用に向けた研究開発まで、さまざまな分野を対象に新しい産業や技術の創造を目指した研究開発を行っています。
民間企業にはない大規模な研究施設や最先端の実験装置を保有し、世界の原子力研究開発の先頭に立つ社会貢献度の高い組織です。
原子力研究開発機構の採用難易度
原子力研究開発機構の採用難易度は比較的高めとされています。
東京大学や早稲田大学のような一流大学から多くの応募があるため、ライバルのレベルも高く採用への道は険しいといえます。
そのため、選考を突破するためにもしっかりとした準備をしておくことで採用される確率も高まるでしょう。
ほかのライバルと差をつけるためにも徹底したエントリーシート対策をしてください。
原子力研究開発機構の採用大学
原子力研究開発機構の採用大学の実績は以下の通りですが、比較的難関なレベル以上の大学からの採用実績となっており、所謂学歴フィルターは存在していると考えられます。
<大学院> 茨城大学、大阪大学、奈良女子大学、新潟大学、東京工業大学 <大学> 茨城大学、大阪大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、上智大学、筑波大学、東海大学、東京大学、同志社大学、長岡技術科学大学、名古屋大学、奈良女子大学、北海道大学 |
採用実績のある大学を見ると最低でもGMARCHとなっており、最難関大学と呼ばれる偏差値の高い大学の出身者が多く選考難易度は高いです。
以下の記事に学歴フィルターに関する内容を記載しているので、ぜひ記事を参考にしてください。
原子力研究開発機構が求める人材とは?
結論から言うと、原子力研究開発機構のパーパスに共鳴し、その価値観に沿って行動できる人材を求めているのが特徴です。
原子力研究開発機構の新卒採用サイトでは、求める人物像として「何事にも自立していて、現実性、努力志向、協調性を持つ方」と記載があります。
パーパスやビジョンなどは非常に重要視される内容なので、改めて参照ページから確認してください。各採用プロセスにおいても、就活生と求める人材像がマッチングしているか否かをよく確認していることが分かります。
また、入社前に必要な知識やスキルは入社時に必須ではなく、社会に貢献しようとする強い意志を持つことが重視されていることも書かれています。
新卒求人サイトでは、業務上必要な資格取得にあたって、研修や受験費用を助成する自己啓発支援制度について記載があり、自己成長意欲のある人が求められていると推察できるでしょう。
語学力についても重視しており、語学力向上のための語学実務研修を実施していることも記載。
この観点から、原子力研究開発機構の門をくぐりたい人は事前にコンサルティング関連のナレッジが無くてもよい事も読み解けます。
原子力研究開発機構の採用方向性とは?
原子力研究開発機構は「原子力科学技術を通じて、人類社会の繁栄と福祉に貢献する」を掲げ、その価値観に沿って行動できる人材を求めています。
高い専門性と社会変革への強い意志が重視され、多様な興味や専門性を持つ人々を歓迎します。
入社時の高度な知識やスキルは必須ではなく、研修やトレーニングを通じて知識やスキルを身につけることが可能です。
研究職・技術職・事務職において、2025年3月以降に大学または大学院を卒業予定の方を対象にしています。
技術職においては、電気、電子、原子力、機械、化学、物理、金属、土木、建築、材料等を専攻していた方を採用しているのも特徴です。
勤務地に関しては、本部及び国内外の研究開発拠点となり、国内は東京・北海道・茨木・岡山・兵庫で、海外は、アメリカ(ワシントン)・フランス(パリ)・オーストリア(ウィーン)での勤務があり得ます。
選考ステップやスケジュールに関する詳細は、原子力研究開発機構のマイページをご確認ください。
エントリーシートで企業がチェックしているポイント
ポイントの概要
エントリーシートでは、企業が就活生の能力や性格が自社にマッチしているかを重点的にチェック。
企業は、就活生がどのような人物であるか、そして自社でどのように力を発揮できるかを知りたがっています。
これは、個々の能力や性格が、企業の文化や仕事にどうフィットするかを見極めるためです。
また、就活生がその企業で働くモチベーションが十分かどうかも重要なポイントでになります。
常に高いモチベーションで働ける社員は、より良いパフォーマンスを発揮し、企業に貢献する傾向があるからです。
そして、「なぜ他の企業ではなくその企業を志望したのか」という点も明確に示す必要があることを覚えておきましょう。
選考を通過しやすいエントリーシートの書き方
エントリーシートは結論から書き始めると説得力が増します。
以下の順番を意識すると良いでしょう。
- まず結論を提示する
- 結論に至った理由を書く
- 理由を強調するために具体例を用いる
- 最後に再び結論を強調する
この方法で書くことで、どのようなテーマに焦点を当てているかが伝わりやすく、かつ論理的な構成であるため読み手の理解が深まります。
以下の例文を参考にしてください。
結論:エネルギー業界を志望しています。
理由:私は人々の当たり前の暮らしを支えたいという想いがあるからです。
私は東日本大震災、北海道胆振東部地震を経験し、人々の暮らしにおいてエネルギーは必要不可欠であると感じ、その安定供給に携わりたいと思い志望しました。
具体例:中でも貴社を志望する理由は、変革期を迎えているエネルギー業界で新たな価値創造へ向け挑戦する姿勢に惹かれたからです。
貴社は品質に差がないエネルギーに、”さまざまなニーズに対応し新たな価値”を付加したサービスを提案されています。
販売のみにとどまらない総合エネルギー企業としての姿勢に魅力を感じました。
私は入社後新たなサービスの開発・提案に携わりたいと考えます。
貴社のインターンシップに参加した際に、〇〇エネルギーが自由化された市場での戦略の難しさを痛感しました。
結論:私の強みである相手の立場に立って考えることを活かして、顧客のニーズを把握し、新たなソリューションの提供やサービス開発に貢献し、人々の快適で安心な暮らしに貢献したいです。
原子力研究開発機構の価値観やカルチャーを文章に取り入れる
エントリーシートで大事なポイントの一つでもある「なぜこの会社を選んだのか」を明確にすると、通過率が上昇するでしょう。
例えば原子力研究開発機構であればミッションとして掲げている「原子力科学技術をもとに、人類社会の繁栄と福祉に貢献する」であったり、「ニュークリア(原子力)とリニューアブル(再生可能エネルギー)の融合で拓く新しい未来」や、行動基準として掲げている「目標達成志向で行動する」などのバリューやビジョンだったりを文章の中で取り上げましょう。
もちろん上記のような基本理念が必ずなければいけないわけではありません。
例えば原子力研究開発機構は特に、日本国内で唯一の原子力に関する総合的研究開発機関であると評価されています。
その強みを活かし、自分のやりたいことや、将来像にマッチする形で文章を作成することもできるでしょう。
大事なのは数あるファームや代替可能業界がある中で、なぜ「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構」を選ぶのかを論理的に説明することです。
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
エントリーシートの位置づけに関しては、主に就活生の論理的思考力を試しているセクションと捉えるのが良いでしょう。
勿論文章の内容も評価の対象になっているものの、一番は文章の構造に問題が見られないかであったり、論理展開に問題がないかを最も注目しています。
そのため、企業に提出する前に必ず論理展開や文章構造の見直しをすることがおすすめです。
また、設問別に企業が見ている点は以下のように分類されます。
(a) 志望動機系(見られている点:熱意、情報収集能力)
(b) 過去の経験系(見られている点:コミュニケーション能力、リーダーシップなど一般的な資質)
(c) 未来目標系(見られている点:大局観、未来志向、社会貢献性)
(d) 価値観系(見られている点:個性的か、コンサルタント適性があるか)
(e) その他(長所・研究内容)
設問で見られている点を意識して、エントリーシートの対策をしましょう。
また、対策をする上で必要な情報がエントリーシート対策記事にまとまっておりますので、そちらもご参照ください。
過去のエントリーシートの質問内容と記載例
原子力研究開発機構の選考においてエントリーシートで問われたことがある質問と記載例を紹介します。
志望動機
・原子力研究開発機構を志望する理由を記入してください(500文字以下)
【記載例】
私は貴機構でなら大きな社会貢献が実現できると考え志望致しました。
現在、世界的に脱炭素化が目指されていますが、産業が発展していくにつれてエネルギー需要が高まっています。
私は、高まるエネルギー需要と脱炭素化を目指した取り組みによって、今後世界的に原子力発電の維持や拡大の需要が増加すると考えています。
そのため、貴機構の原子力の安全・持続性を担保して発電源だけでなく、さまざまな場面で活用する将来的なビジョンの実現は、日本や世界の産業の発展に大きく関わる事ができると感じました。
さらに貴機構の福島第一原子力発電所の廃止措置の研究開発は、世界に前例のない困難な取り組みである事を知りました。
それは、未来の原子力のあり方において世界的に重大なプロジェクトであり、大きな責任を担っていると感じ、私もその一員として携わりたいと感じました。
また、OGの方から原子力やエネルギー分野でない専攻でも、これまで培ってきた理系の知識を活かすことで活躍ができるとお伺いしました。
そこで私は、これまで培ってきた能力を活かして、貴機構の原子力の安全性を高める取り組みに携わり、社会へ貢献したいと考え、志望致しました。
ポイント:最初にパラグラフを述べて結論ファーストで展開している点は評価できるでしょう。
また、自分の現在軸から未来軸へ論理構造を作ることで、原子力研究開発機構で何をしたいのかが分かりやすくなっています。
長所・短所
・ご自身の長所と短所を教えてください。
【記載例】
私の長所は、粘り強く物事に取り組めるところです。
大学の事例研究(卒業研究の前段階として、研究室に仮配属された3年生に課されるもの)では、〇〇〇というコンピュータ言語で作られた解析プログラムに取り組むことになりました。
最初はソースコードさえ読めない状態でしたが、専門書などで独学して講習会にも積極的に参加することで、プログラムを自力で書けるレベルにまで到達することができました。
さらに、□□□を用いた並列計算に関しても同様に粘り強く理解を深め、事例研究が始まって約2ヶ月の間に□□□でプログラムを書き、〇〇〇で並列計算ができるようになりました。
このように粘り強く努力し続けられることが私の長所です。
一方、短所は重要な場面に限って緊張し過ぎてしまうことです。
幼少期から「ここ一番」の大事な場面で、失敗しないよう意識し過ぎてしまうところがあります。
例えば、水泳大会等に臨むときには練習段階から失敗してしまう場面ばかりを想像してしまい、人一倍過度に緊張しておりました。
大学生になった現在でも、プレゼンテーションや研究発表会の前は気持ちが落ち着きません。
しかし、この緊張感を活かして失敗しないように事前準備を念入りに行うようにしています。
これにより緊張しつつも、大きなミスなくやり遂げることができるようになりました。
ポイント:最初にパラグラフを述べて結論ファーストで展開している点は評価できるでしょう。
自分の長所・短所について客観的に理解できており、短所については改善しようと努力している姿勢も表現できており、評価ポイントに該当します。
ガクチカ
・学業・クラブ活動・その他活動の体験から得たものについて記載してください。
【記載例】
私は、クラブ・サークル活動(高校では山岳部、大学では卓球サークル)を通して、新しいことにチャレンジすることの素晴らしさと仲間の大切さを学びました。
大学の卓球サークルで活動を始めた当初は、体力に自信はあったものの、卓球の繊細な打ち方やフットワークに体が対応できず、試合では一勝もできないような厳しい状態でした。
そこで、卓球の基礎である打ち方とフットワークを仲間から教えてもらい、自分でも動画を撮影して研究を重ねました。
そのような練習を粘り強く続けていくうちに試合でも勝ち始めるようになり、最終的にはサークル内で一番強い人にも試合で勝てるようになりました。
一勝したときの感動は、自らが挑戦しないと味わえないものであり、努力を重ね諦めずにチャレンジすることの素晴らしさを学びました。
それと同時に、自分一人だけでは勝てなかったことを考えると、一緒に練習を重ねてくれた仲間の大切さも強く実感できました。
この経験をもとに自分の専門外の分野でも積極的に挑戦し、貴機構においても知識や技術の習得に意欲的に取り組みたいと考えております。
また、自分一人では解決できない問題に直面した場合も、仲間と協働しながら解決を図りたいと考えております。
ポイント:最初にパラグラフを述べて結論ファーストで展開している点や、時系列に順序だてて、かつ端的に表現している点は評価ポイントに該当するでしょう。
また、エントリーシートが通過したとしても面接時に深堀りされる可能性があることを念頭に置きましょう。
まとめ
この記事では、原子力研究開発機構の会社概要やエントリーシートの書き方について解説しました。
原子力研究開発機構は、原子力に関する研究開発をはじめ、原子力発電所事故を考慮した研究開発から産業利用に向けた研究開発まで、さまざまな分野を対象に新しい産業や技術の創造を目指した研究開発を行っています。
民間企業にはない大規模な研究施設や最先端の実験装置を保有し、世界の原子力研究開発の先頭に立つ社会貢献度の高い組織です。
このような背景を持つ原子力研究開発機構では、「原子力科学技術をもとに、人類社会の繁栄と福祉に貢献する」をミッションとして掲げており、この精神に共感できる人材を求めています。
特に、原子力研究開発機構では自立心や、現実性、努力志向、協調性を重視しているのです。
また、社会の発展に寄与したいという強い意志を持つ人材が評価されます。
エントリーシートを書く際は、これらの価値観に沿った内容を心掛けることが重要です。
この記事が、原子力研究開発機構の内定に一歩近づくための参考になることを願っています。