就職活動での添え状(送付状)の書き方とポイントについて解説!
2022年10月10日更新
はじめに
就職活動では履歴書やエントリーシートなどの応募書類を企業に郵送することが度々あります。その際に必要なのが添え状(送付状)です。
学生時代にはあまりなじみのない添え状ですが、社会人としては必須のビジネスマナーです。そのため、添え状の有無は社会人になるにあたっての心構えを示すバロメーターになるかもしれません。
この記事では添え状というビジネスマナーについて、書き方のポイント、必要性、入れる場所、注意点などを紹介しましょう。
就活での添え状(送り状)の書き方
まずは、基本的な書き方のポイントをマスターしましょう。
添え状は1枚にまとめるのが基本です。「採用してもらいたい」という熱意を伝えたいからといって2枚、3枚と書き連ねてしまうと、添え状本来の目的を失ってしまいます。
ビジネス文書のほとんどはA4サイズです。採用担当者にとっても扱いやすいサイズですから、添え状もA4サイズにします。
添え状の内容は特別難しいことではありません。書くべき内容は決まっていますので、テンプレート通りに記入すれば問題ありません。
下記を参考に
①日付
②宛名
③自分の名前・連絡先
④件名
⑤本文
⑥同封書類
について順に解説していきます。
①日付
日付を記入する位置は、右上となります。これは、ビジネス文書を作成する際に共通するルールですので覚えておきましょう。
また、日付は作成日ではなくポストに投函する日となります。履歴書やエントリーシートの日付も同様です。
「年」は省略せず必ず記入しましょう。和暦、西暦どちらでも構いませんが、履歴書やエントリーシートなどほかの書類と記載方法を統一します。
②宛名
宛名は、日付から一段下げた左側に記入します。会社名、部署名、担当者名を正確に書きましょう。
会社名は省略せず「株式会社〇〇」と書き、行を変えて「部署名」「担当者の名前」に敬称を付けて左上に記入します。
担当者名が分からない場合は「採用担当者様」のように、どの担当者宛てなのかわかるように記載しておくとよいでしょう。
また、「御中」と「様」の使い分けには注意が必要です。「御中」は会社や部署宛て、「様」は個人宛ての場合に使います。
つまり、会社名のみや会社名+部署名がわかっている際には「御中」をつけて、担当者名までわかっている際には「様」をつけます。
「御中」と「様」は併用しないのがルールです。就活だけではなく、日常生活でも気を付けたいですね。
③自分の名前・連絡先
送付した書類に不備や不足があった場合など、提出先の企業から連絡があるかもしれません。必ず自分の名前・連絡先を記入しておきましょう。
差出人名は、宛名より下の用紙の右側に記載します。
内容は
- 大学名+学部学科名
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- Eメールアドレス
の順に書きましょう。
電話番号は、連絡の取りやすい携帯番号でもOKです。住所は都道府県名も省略せずに記載します。あまりに長くなるようであれば、複数行に分けて書いてもかまいません。
④件名
タイトルは中央に記載しましょう。添え状の要旨がわかる、簡潔なタイトルにします。
履歴書やエントリーシートの応募であれば、「選考書類の提出につきまして」や「応募選考書類のご送付の件」などひと目で分かる件名にしましょう。
⑤本文
本文はビジネスマナーを守ったうえで簡潔に内容を伝えましょう。ビジネスで使用する手紙には以下のようなルールがあります。
- 文頭には頭語として「拝啓」を入れる
- 時候の挨拶を入れる
- 本文
- 文の終わりに敬具を入れる
注意点としては、頭語のあとは1文字分のスペースを入れ「、」は使わないことです。
添え状は、用件を簡潔に伝えることが目的ですから、時候の挨拶は省いても問題ありません。時候の挨拶を入れる場合は月によって変わるので、適切な文言を選ぶことが大切です。通年使えるものがおすすめです。
<例>
拝啓 貴社におかれましてはますますのご盛栄のこととお慶び申し上げます。
この度、記者の新卒採用に応募させていただきたく、下記の応募書類をお送りいたしました。ぜひご検討いただき、面接の機会をいただけますと幸いに存じます。何卒宜しくお願い申し上げます。
⑥同封書類
あとは送付書類を記載する記書きというものを記載して完成です。本文から1行空けて中央に「記」と書き、その下に今回送付する書類と枚数を記載します。これは、本文中の「下記の応募書類」に呼応したものです。
履歴書1枚
エントリーシート1枚
このように記載してください。最後に「以上」と右下に書いて結びます。
就活で添え状(送り状)をつける2つの理由
書類を封筒に入れる際の順番にも、マナーがあります。添え状の入れ方は、履歴書やエントリーシートなど他の就活書類の一番上に重ねて入れましょう。
これは、担当者が封筒を開けたときに、封筒の内容物の概要等を初めに知ることができるようにするためです。
また、送付する書類が複数枚ある場合は、添え状の記書きに書いた順に上から入れるようにしましょう。
例えば、同封書類が
エントリーシート1枚
履歴書1枚
であり、添え状にもそのように記載したのであれば、
封筒の順番は上から
①添え状
②エントリーシート
③履歴書
というようにすると、企業側にとって非常に見やすくなるでしょう。
書類一式をまとめたらクリアファイルに入れるとより丁寧です。もし、書類が雨などに濡れても書類の文字がにじんだりする心配がありません。
就活で添え状(送り状)を入れる場所
書類を封筒に入れる際の順番にも、マナーがあります。
添え状の入れ方は、履歴書やエントリーシートなど
他の就活書類の一番上に重ねて入れましょう。
これは、担当者が封筒を開けたときに、
封筒の内容物の概要等を初めに知ることができるようにするためです。
また、送付する書類が複数枚ある場合は、
添え状の記書きに書いた順に上から入れるようにしましょう。
例えば、同封書類が
・エントリーシート1枚
・履歴書1枚
であり、添え状にもそのように記載したのであれば、
封筒の順番は上から
①添え状
②エントリーシート
③履歴書
というようにすると、企業側にとって非常に見やすいです。
就活で添え状(送り状)を同封する際の注意点
添え状を同封する歳には、いくつかの注意点があります。採用担当者に負担をかけず、好印象を与えるような添え状を心がけましょう。
自己PR・志望動機は無駄
企業に履歴書やエントリーシートを送る際、何とかしてアピールしたいと考えるのは当然です。しかし、添え状はあくまでも送付する書類の内容を記載することが目的です。
添え状の目的は「誰が・何を・どこ宛てに・どれだけ送ったか」を伝えることです。就業上の条件などは履歴書の「本人希望欄」に書くのがマナーです。
添え状は、郵送するときに必要なものです。持参したり、面接官に直接手渡ししたりする場合には必要ありません。
添え状を同封する前に必ずチェック
添え状の内容は、それほど難しいものではありません。時間もそれほどかからないでしょう。書き終えた後のチェックは必ず行いましょう。
誤字脱字は採用担当者にマイナス印象を与えてしまいます。とくにパソコンで作成する場合、変換ミスが多く気が付かないこともあります。漢字に少しでも不安がある場合は、確認しましょう。
パソコンで作成する場合、テンプレートとして使いまわすことも多いでしょう。その場合、社名などの入った添え状をテンプレートにしてしまうと、変更漏れする危険性があります。
宛名を間違えるのは、相手の企業に大変失礼なことです。テンプレートを作るときには、ダミーで社名を入れるのではなく、空欄にアンダーラインを引いておくといいでしょう。
敬語の使い方にも注意が必要です。就職希望先に対して適切な敬語を使っているかもチェックしましょう。
まとめ
学生のうちはあまりなじみのない添え状。しかし、社会人になったら必ず身に着けておくべきマナーでもあります。
社会人への入り口である就活の期間にこのようなビジネスマナーを学んでおくことは非常に重要です。社会人のルールともいえるビジネスマナーを守れていないと自分や会社の信用にもかかわってきます。
添え状は数あるビジネスマナーの一つに過ぎませんが、ひとつひとつ就活に時期に身に着けて、信用ある社会人としてスタートが切れるようにしておきましょう。