【企業分析】不二製油の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年8月15日更新
はじめに
不二製油株式会社は、大阪府に本社を置く食品業界に属する企業です。
主要拠点は14の国と地域にある39社でグローバルにビジネスを展開しており、売上高は海外比率が半分以上となっています。
本記事では、不二製油の企業研究を行うための基本情報や就職難易度、選考対策などについて徹底的に解説します。
- 不二製油の仕事内容を知りたい
- 不二製油の就職難易度を知りたい
- 不二製油の選考対策として何をすればいいのか知りたい
1つでも当てはまる就活生は必見です。
ぜひ本記事を参考にして、不二製油の選考対策に取り組んでください。
また、食品以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
まず結論からお伝えすると、不二製油の就職難易度はやや高めと考えています。
就活生から人気の食品メーカーは非常に倍率が高く、しっかりと選考対策を行わないと選考通過はできません。
製油業界はBtoBのビジネスなので、就活前から企業名を知っている就活生は少ないですが、就職活動を通して不二製油を知った学生は受けたいと思う学生が多いのではないかと考えられるほど、魅力的な企業です。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
不二製油株式会社について
出典元
不二製油|採用情報
会社概要
不二製油株式会社は、植物油脂メーカーとして1950年に創業し、現在では植物性油脂事業、業務用チョコレート事業、乳化・発酵素材事業、大豆加工素材事業の4事業を展開しています。
各事業の主要な取引先は食品加工メーカーやスーパーなどの流通業界、外食チェーン店などで、社会や顧客のニーズに合わせた商品やサービスを提供しています。
日本では比較的後発の植物油脂メーカーであるにも関わらず、革新と変革をし続けて海外にまで拠点を構えるほどの企業に成長しました。
不二製油のミッションである「食の素材の可能性を追求し、食の歓びと健康に貢献する」ことを目指し、生産から出荷までの品質管理の徹底や独自の研究開発技術を活かした新しい食の価値の提供を行っています。
事業を行う上で、環境への配慮や従業員が活き活きと働けるような健康経営にも注力している点が特徴です。
2024年には、健康経営優良法人として認定されています。
参照ページ
各事業別の売上規模
不二製油株式会社の2023年度の総売上高は5,574億1000万円で、純利益は61億2,600万円でした。
この売上は、植物性油脂事業、業務用チョコレート事業、乳化・発酵素材事業、大豆加工素材事業の4事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 植物性油脂事業:売上高は2,034億4,800万円で、前年同期比50.7%増
- 業務用チョコレート事業:売上高は2,285億1,300万円で、前年同期比23.2%増
- 乳化・発酵素材事業:売上高は911億6,400万円で、前年同期比15.2%
- 大豆加工素材事業:売上高は342億8,400万円で、前年同期比0.3%増
参照ページ
各事業セグメントの解説
不二製油株式会社の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
植物性油脂事業 | チョコレート用やフライ用などの多様な油脂製品を展開。 低トランス脂肪酸油脂の製品化や健康への効果が期待できるDHA・EPAの安定化技術の開発にも成功。 |
業務用チョコレート事業 | 機能性と美味しさを併せ持ったチョコレートを展開。 ニーズに合わせたチョコレートの開発。 |
乳化・発酵素材事業 | ホイップクリームやマーガリンなどの乳製品や発酵素材をニーズのある複数の業界に提供。 |
大豆加工素材事業 | 大豆の食品素材としての可能性を追求し、人々の健康にサステナブルに貢献する「食」の創造。 |
食品メーカーのなかでも食品素材を中心に扱っている企業です。
食品素材の可能性を見いだし、その素材を必要としている業界や企業に提供するサービスを担っています。
単に必要とされるものを提供するだけでなく、食の安全や人々の健康にも貢献できるような製品を届けることにこだわりを持っており、環境配慮などの社会への影響も非常に重視している点が特徴です。
各事業のノウハウを活かして顧客のベストパートナーとなるべく、マーケットトレンドの情報提供、工程や作業性の改善など顧客に寄り添ったソリューションの提供も行っています。
さらに詳しい内容については、以下に参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
参照ページ
不二製油で働いている社員は?
平均勤続年数は?
不二製油の平均勤続年数は17.6年です。
大手食品メーカーの平均勤続年数は10〜20年を推移しているので、不二製油の平均勤続年数は標準的な数値といえるでしょう。
また、国税庁が発表した給与所得者全体の平均勤続年数が12.7年であることから見ると、不二製油の平均勤続年数はやや長めです。
平均年収は?
2023年度の不二製油の平均年収は、908万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりもかなり高い水準となっています。
また、食品メーカーの業界平均年収は600万円前後なので、食品メーカーのなかでも不二製油の平均年収は高いです。
平均残業時間は?
不二製油の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり21.0時間でした。
食品メーカーの平均残業時間は各社で異なりますが、不二製油の21.0時間は決して多い数字ではありません。
目安として1日1時間程度の残業がある働き方と想定できます。
平均ボーナス額は?
募集要項に2023年度実績は給与の5.75カ月分との記載があるので、平均ボーナス額は435万円です。(908万円÷12カ月×5.75)
不二製油は7月と12月の年2回ボーナスが支給されます。
一般的に1回のボーナスは月給の約2カ月分で年間4カ月分といわれているので、年間で5.75カ月分支給される不二製油のボーナスは高いといえるでしょう。
どんな文化なの?
不二製油には、新しいことを生み出すためにチャレンジし続ける文化があります。
自らの仕事にこだわりと誇りを持って、積極的に仕事に向き合うことで目覚ましい成長を遂げてきました。
グローバルも視野にビジネスを展開しているため、海外での仕事にもチャレンジしてみたい就活生にとってもおすすめの企業です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
食品業界のなかでも製油事業を行っている企業と比較しながら、不二製油の立ち位置を紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみると、不二製油はトップクラスの企業であることがわかります。
日本で後発の製油業界であるにも関わらず、実績を残しているのは不二製油が日々挑戦し続けている結果でしょう。
また、平均年収も非常に高く、製油業界のなかでも、社員がモチベーション高く働きやすい制度や環境が整っていると推測できます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
不二製油 | 5574億1000万円 | 908万円 | 57 | 真似をせず創造にこだわる社風 |
日清オイリオ | 5565億6500万円 | 721万円 | 60 | 教育に注力する社風 |
J-オイルミルズ | 2604億1000万円 | 753万円 | 56 | 挑戦を歓迎する社風 |
昭和産業 | 3350億円5300万円 | 699万円 | 55 | 穏やかな社風 |
不二製油の新卒募集要項について
以下に、不二製油の新卒募集要項の内容についてまとめました。
初任給は大学卒、大学院了ともに平均的ではありますが、平均ボーナス額の章でも紹介した通り、ボーナス額が大きいのは嬉しいポイントです。
近年、物価高騰に伴う賃上げの動きが加速しているので、さらに給与があがる可能性もあるでしょう。
また、研修制度も新入社員のための研修が複数あるのはもちろんのこと、キャリアについての研修やグローバル人材育成のための研修など充実しています。
勤務地は、営業が東京や大阪、札幌で技術系が筑波や大阪、生産職種が大阪や茨城、千葉とある程度限られているので、自身のライフプランを考えやすいでしょう。
アメリカやベルギーなどの海外拠点もあるので、海外赴任をしてみたい方は年次がどのくらいの社員が配属される傾向にあるのか確認することをおすすめします。
また、どのくらいの割合で各地に配属されるのか気になる方も、説明会やOB訪問で確認してみてください。
職種 | 事務系職種・技術系職種・生産職種 |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 大学院了:245,800円 – 大学卒:225,000円 備考:残業手当、通勤手当、子ども手当、住宅手当、役付手当、交代勤務手当 他 |
賞与 | 年2回(7月、12月)(5.75カ月分) |
研修制度 | 新入社員研修(4月~6月)、新入社員フォロー研修、マネジメント力育成研修、経営学研修、海外人材育成研修、DX研修、キャリアデザイン研修 他 |
福利厚生 | 独身寮(本社)、借上げ社宅、各種社会保険、年金基金、退職金制度、社員持株会、カフェテリアプラン、テニスコート(本社)、社員食堂(本社・研究所・工場)他 |
求める人材
不二製油では求める人材として、下記のものを公表しています。
求める人材にマッチした就活生は、入社後に高いパフォーマンスを発揮してくれると期待できるため、企業側が求めている人材の要素を把握することは重要なポイントです。
「人」のために働く
お客様、仲間などとの共創を大切にし、共に成長、貢献できる人材
イノベーション
失敗を恐れず、飛躍ある挑戦と革新を求め、やり続けることを楽しめる人材
自律自走
気概をもって主体的に行動し、地球規模で目的を達成できる人材
不二製油が社会に必要とされる唯一無二の企業であり続けるために、上記の3つの要素を持つ就活生を求めています。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
新卒採用のフロー
不二製油の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
食品メーカーは人々にとって身近である「食」に携わっている業界のため非常に人気ですが、商品が好きというだけでなく入社後に何をしたいかを明確に示せる新入社員を求めています。
各選考ステップで、入社への熱意を示せるようにしましょう。
①エントリーシート
不二製油の選考の最初のステップはエントリーシートです。
エントリーシートでは、以下のような質問が挙げられています。
- 企業を選ぶ上で重視すること(100字以内)
- 当社を志望する理由(300字以内)
- 入社後にチャレンジしたいこととその理由(200文字以内)
- 好きな食べ物やこだわりを持っている食べ物について、読み手が食べたくなるように紹介(300字以内)
- あなたが好きな「モノ/コト」を一つ選んで、写真と文章で説明(400字以内)
- 大学入学以降に熱中して取り組んだこと(400字以内)
設問を見てみると、かなりボリュームのあるエントリーシートであることがわかります。
就活において一般的である志望動機やガクチカだけでなく、食へのこだわりや就活生の人柄をはかっているのでしょう。
技術系職種の選考では、研究内容についての設問もあります。
エントリーシートの段階から求める人物像の要素を持ち合わせているかは、非常に重視されているはずなので、自己分析をしっかりと行ってから時間に余裕を持って書き進めるようにしましょう。
読み手にとって印象に残る文章になっているかは、家族や友人などに読んでもらって感想をもらうことをおすすめします。
②Webテスト
不二製油のWebテストは、TG-WEB形式です。
SPIや玉手箱の形式を採用している企業が多いので、TG-WEB形式のWebテストは経験したことがない就活生もいるのではないでしょうか。
内容は、言語・非言語・性格検査の3種類です。
対策としては、TG-WEB形式に特化した市販の問題集を使って形式に慣れておくのがいいでしょう。
また、不二製油の選考を受ける前に他社でTG-WEB形式を採用している企業の選考を受けることをおすすめします。
③一次面接
不二製油は、最初の面接から学生1人、面接官1人で行われ、時間は30分程度です。
エントリーシートで記載した内容をもとにあらゆる話題について複数の質問がされるので、質問内容は人それぞれですが、一例を紹介します。
- 自己紹介
- 不二製油を知ったきっかけ
- 志望動機
- 入社後にやりたいこと
- 学生時代に力を入れたこと
- 好きな食べ物
- 自身の趣味の魅力
30分で数多くの質問がされることから、何度も1つのテーマについて深掘りされることはないと考えられます。
どのような質問をされても、簡潔にわかりやすく答えられるように対策をしましょう。
④二次面接
二次面接は、学生1人に対して面接官が2人で30分程度で行われます。
過去に二次面接で聞かれた質問を紹介しますが、不二製油の企業研究を行った上で入社後にどのように活躍したいのかを問う質問が中心になります。
- 4つの事業で興味のある分野
- こだわっている食べ物
- 大豆はよく食べるか
- 油脂をアイスやパンに使うが健康的に問題ないのか
- 就活生の食事管理
- 食に対する想い
どの事業分野を志望するかによって、その次にされる質問は異なりますが不二製油の製品を知っているのか、その製品に対しての意見も問われる傾向にあります。
選考突破のためには、不二製油の徹底的な企業研究をしたことと、自身の食に対する意見を明確に示す必要があるでしょう。
メーカーで働く際には、ユーザー視点に立って物事を捉えることも重要なので、ぜひ心がけてみてください。
⑤最終面接
最終面接は、学生1人に対して面接官4〜6人で、時間は30分程度です。
最終面接の特徴は、自身が購入を勧めたいものについて1分間のプレゼンテーションを行う点です。
資料等の持ち込みが可能なので、プレゼン資料など相手に伝えるためのツールを準備しておくといいでしょう。
プレゼンのためのツールを事前に作り込んで面接に臨むと、面接官にも時間をかけて準備をしたことが伝わるので、志望度の高さを示せます。
最終面接まで油断せずに対策を行いましょう。
以下のページも確認して、ぜひ内定を勝ち取ってください。
⑥内定
複数の選考ステップを経て内定が決まります。
採用大学
不二製油の採用大学の実績を以下に掲載しますが、難関大学の名前がほとんどであるものの一部標準的なレベルの大学も載っているので、いわゆる学歴フィルターは存在しないと考えられます。
北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京海洋大学、東京農工大学、横浜国立大学、信州大学、静岡県立大学、名古屋大学、金沢大学、京都大学、大阪大学、大阪市立大学、大阪府立大学、広島大学、山口大学、徳島大学、愛媛大学、九州大学、佐賀大学、宮崎公立大学、宮崎大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、東京都立大学、上智大学、東京海洋大学、東京学芸大学、東京農業大学、中央大学、津田塾大学、日本大学、明治大学、早稲田大学、同志社大学、同志社女子大学、関西大学、近畿大学、龍谷大学、神戸市外国語大学、台湾大学 |
学歴フィルターがないということは、誰にでも内定を獲得できる可能性が平等に与えられているということです。
しっかりとエントリーシートの作成準備や選考対策を行って、最終選考通過を目指しましょう。
高学歴の学生も学歴だけが理由で他の就活生よりも優位に立てるとは考えにくいので、油断せずに対策に取り組んでください。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、不二製油の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、就職偏差値・難易度はやや高いといえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- エントリーシートの設問が多く、面接ではプレゼンテーションがあるから
- 採用人数が30人前後で枠が少ないから
- 平均年収が高く、高収入志望の学生も選考を受けるから
上記の理由から、不二製油の内定を獲得するためには周囲の学生以上に入社への熱意や入社後にやりたいことを面接官に伝えられるように、入念な対策が必要です。
日頃スーパーなどで、食のトレンドにも目を向けておくといいでしょう。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
まとめ
不二製油は、製油業界のなかでもトップクラスの売上を誇る企業です。
食を通して日々の食卓を豊かにするだけでなく、健康にもこだわりを持って新しい価値を創造することを日々目指しています。
そのような不二製油の内定を獲得するためには、入念な自己分析や企業分析、面接対策を行うことが重要です。
ぜひ本記事を参考にして、選考対策に取り組んでください。
本記事が不二製油への内定を目指す就活生の一助になることを願っています。