【企業分析】リガク(RIgaku)の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/18更新
はじめに
リガク・ホールディングス株式会社は、東京都昭島市松原町に本社を置く幅広い分野の科学機器の製造と販売をしている精密機械製造業に属する企業です。
X線に関する精密機器の開発や研究で使用される解析装置の設計を通して、ライフサイエンス分野から環境・資源・エネルギー分野、さらには医学の分野まで幅広い業界で自社の精密機器を販売しています。
この記事では、リガク・ホールディングス株式会社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- リガク・ホールディングス株式会社の会社概要が気になる
- リガク・ホールディングス株式会社の就職難易度を知りたい
- リガク・ホールディングス株式会社の選考フローや対策を把握したい
精密機械製造業以外の業界については以下の記事で記載しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、リガク(RIgaku)の就職難易度は平均的より高いです。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、高難易度といえるでしょう。
採用実績のある大学の傾向が関西圏や関東圏のトップクラスの大学であることから、志望者のレベルは他企業に比べてかなり高いと考えられます。
ただし、21年度、22年度の採用活動時には高卒採用もしていたことから、学歴フィルターはない可能性が高いです。
職種としては、要素開発、開発設計、フィールドエンジニア、製造、管理部門など非常に幅広いですが、採用時は総合職として募集されています。
業務内容としては職種によって内容が大きく変わりますが、精密機器の販売・製造に関係する業務がほとんどです。
新卒採用では、福利厚生や初任給の待遇は、どの職種でも正社員として扱われるため、共通の条件となり、選考フローも共通の形式が適用されます。
リガク・ホールディングス株式会社について
出典:
会社概要
リガク・ホールディングス株式会社は、精密機器、半導体・電子・電気機器、機械設計などの開発・販売事業を中心に展開しています。
特に数種類のX線回折装置やX線分析装置などのX線を専門とした精密器具の開発・販売に力を入れているため、世界の大学の研究機関や多くの産業機関にも使用されています。
X線分析装置のシェア率は国内で圧倒的なシェア率を誇ることはもちろん、世界でもトップクラスのシェア率を維持しているなど、産業業界や研究業界においては非常に知名度が高いのも特徴です。
また、X線分析装置や半導体を使用した精密機械の設計・販売を通して、幅広い分野への事業展開も積極的に行っています。
同社の製品は、環境、食品、医療などの遺伝子応用研究を行うライフサイエンス企業から、原子の配列を解析して新しい素材開発を行うマテリアルサイエンス企業、さらには原子・分子レベルの物質を研究し、新たなデバイスの開発を行うナノテクノロジー企業まで、さまざまな分野の企業で使用されています。
これにより、同社の製品が幅広い業界に大きな影響力を持っていることがわかります。
他にもX線分析装置の開発を行っている技術力を活かして、熱分析・質量分析同時測定装置や熱刺激電流測定装置などの特定の分野の測定装置も開発しています。
「はやぶさ2」の改修サンプルの分析や、ノーベル賞を受賞するような研究にも深く関わっています。
参照ページ
各事業別の売上規模
リガク・ホールディングス株式会社の2022年度の売上高は46,182百万円であり、純利益額は5,488百万円でした。
2021年度の売上高は44,289百万円、純利益額は6,905百万円であり、2021年度から2022年度にかけて売上高は上昇したものの、純利益額が低下する動きが見られました。
なお、それぞれの事業分野での売上高の情報は開示されていませんでした。
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各事業セグメントの解説
リガク・ホールディングス株式会社の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業分野 | 活動内容 |
ライフサイエンス分野 | 単結晶X線回折装置(XtaLAB Synergy)や熱分析・質量分析同時測定装置(TG-MS)など、遺伝子研究に使用される精密機械の開発・販売。 |
マテリアルサイエンス分野 | 熱分析装置(Thermo plus EVO II)や熱刺激電流測定装置(TSC)など、材料研究に使用される精密機械の開発・販売。 |
半導体・電子材料分野 | 全反射蛍光X線分析装置TXRFや薄膜評価用試料水平型X線回折装置(SmartLab)など、原子・分子レベルの研究に使用される精密機械の開発・販売。 |
ナノテクノロジー分野 | ナノスケールX線構造評価装置(NANOPIX)や粒径・空孔径解析ソフト(NANOSolver)など、原子・分子レベルの測定に使用される精密機械の開発・販売。 |
環境・資源・エネルギー分野 | 蛍光X線分析装置(ZSX)やアスベストを検知するX線回折装置など、大気環境の測定に使用される精密機械の開発・販売。 |
プロセスアナリシス分野 | 走査型蛍光X線分析装置(ZSX)やオンライン付着量計(蛍光X線分析装置)など製品の品質管理に使用される精密機械の開発・販売。 |
X線を使用する精密機械の開発・販売を中心に、非常に多くの分野の企業や研究機関を対象に事業を展開してきました。
X線分析装置の専門メーカーとして、多くの種類の精密機械や測定機器の設計を行っているため、海外の企業や研究機関の顧客が多くおり、それらの顧客に対応するためにアメリカやドイツなどに海外拠点も設けています。
リガク(RIgaku)で働いている社員は?
平均勤続年数は?
リガク(RIgaku)の平均勤続年数は16.7年です。
国税庁が行った調査によると企業全体の平均勤続年数は12.4年であるため、リガク(RIgaku)の平均勤続年数は比較的長いものだと言えます。
政府の統計サイトによれば、製造業や機械関連の平均勤続年数は15.0年です。
したがって、機械関連の製造業の中でも平均的な勤務年数と言えるでしょう。
平均年収は?
リガク(RIgaku)の平均年収は、601万円でした。
国内上場企業の平均の年収が601万円であることを考えると、 平均的な数値であるといえるでしょう。
同じ「製造業」の平均年収は353万円であり、製造業の業界の中では比較的高い平均年収だとわかります。
製造業の中でも、X線分析装置の専門に取り組んでおり、他社の取り扱う商材よりも高コストな商品を販売しています。
そのため、平均年収も製造業の中ではトップクラスの値になっていると推測されます。
平均残業時間は?
リガク(RIgaku)の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり22.3時間でした。
製品企画の平均残業時間は1ヵ月あたり28.6時間なので、業界内では比較的少ない残業時間だと言えます。
また企業全体の平均残業時間は1ヵ月あたり21.9時間であるため、企業全体で比較しても平均的な残業時間であると判明しました。
平均ボーナス額は?
リガク(RIgaku)の従業員の年間の平均ボーナス額は、123万円でした。
製造業界の年間の平均ボーナス額が100.3万円であることから、製造業界の中でもボーナス額が高い企業だと分かります。
また、リガク(RIgaku)では年に6月、12月の合計2回ボーナスが支給されます。
どんな文化なの?
リガク(RIgaku)は企業理念として、「科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する」を掲げて事業を行っています。
X線分析装置の専門メーカーとして高い技術力をもっているため専門的な意識を持つ社員が多く勤務しています。
新入社員でも、専門知識のあるプロフェッショナルな先輩社員を通じて、専門分野の知識を吸収できるでしょう。
人材育成にも積極的で、社内で実技研修を随時開催したり、外部研修の制度も採用したりなど、部署外でも学べる機会が多くあります。
海外拠点も複数展開していることからも、外国籍・帰国子女などの外国籍からの採用にも力を入れており、グローバルな規模で業務ができるのも特徴です。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
製造業界におけるリガク(RIgaku)の立ち位置をご紹介します。
世界有数のX線分析装置の専門メーカーであることから、精密機械製造業界の同業他社の中でもトップクラスの売上高と平均年収を誇っています。
理由として以下の要因があると推測されます。
- 他企業が参入しにくい分野:X線分析装置などのX線にまつわる精密機械の分野や特殊な技術力が必要であるため、他社の参入がしにくい。そのため、X線分析装置の専門メーカーであるリガク(RIgaku)は日本の商品シェア率を独占することができている。
- 海外にも顧客が多い:世界で見てもリガク(RIgaku)はトップクラスの水準の技術を持つ企業であるため、海外の事業展開にも成功している。海外の売上比率は52%にも及び、海外の売り上げは同社の経営にも大きく影響するほどの金額を誇っている。
- 多くの分野に商品を展開させている:半導体・電子材料分野やプロセスアナリシス分野など、計6つの分野の企業・研究機関にむけた機器の開発・販売を行っている。
以上の要素により、リガク(RIgaku)は、精密機械製造業界の中でもトップクラスの売上高を記録していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(年数) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
リガク・ホールディングス株式会社 | 46,182百万円(2022年) | 601万円 | 58 | 専門性を重んじた社風 |
日本分光株式会社 | 7,753百万円(2022年) | 487万円 | 56 | 挑戦を大事にする社風 |
ヤマト科学株式会社 | 36,290百万円(2023年) | 428万円 | 55 | ワークライフバランスを重視する社風 |
株式会社島津アクセス | 25,100百万(2023年) | 480万円 | 54 | コミュニケーションを大事にする社風 |
参照ページ
リガク(RIgaku)の新卒募集要項について
以下にリガク(RIgaku)の新卒募集要項についてまとめました。
研究・要素開発、製品・設計開発、応用技術や人事総務など幅広い職種がありますが、募集形式は「総合職」のみです。
総合職として採用された後に各部署に配属にされる形になるので、希望する職種を事前に面接官にアピールすることが重要です。
企業の状況や判断によっては、希望するもの以外の職種に配属する可能性もあるので注意しましょう。
賞与は年2回で、6月と12月に支給されるでしょう。
東京と大阪、山梨に工場を保有している他、全国の複数個所に支店・営業所があるため、転勤の可能性も十分に考えられます。
ただし、選考場所は東京本社と大阪支社で行われるので、選考を受けに行く際はどちらの拠点で受けるか事前に決めておく必要があります。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合職 |
給与 | 大学院卒(博士):289,210円 大学院卒(修士):262,600円 大卒:238,800円 高専卒:212,220円 |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
福利厚生 | 通勤手当(実費・上限5万円/月)、時間外勤務・移動手当、深夜勤務手当、精勤手当、扶養家族手当、休日勤務手当、他 産休・育休制度、リフレッシュ休暇(長期勤続者対象(勤続20・30年))、社会保険完備(厚生年金・健康・雇用・労災)など |
求める人材
リガク・ホールディングス株式会社では、求める人材として下記のものを公表しています。
採用活動の対策を練る際に必須情報になるので、リガク・ホールディングス株式会社を志望している方は公式ホームページなどを確認しておきましょう。
- 分析機器に関する分野で、世界に通じる技術者になりたい人や、ともかくモノづくりが好きな人。
- グローバルな舞台で、自分の強み・専門性を深め、発揮しようとする人。
- 何事からも学び取る姿勢をもって、自己の成長を求め、 一流の技術者になりたい人。
- 周囲を巻き込んで働きかけていくバイタリティーと、最後までやりぬく粘り強い人。
- 枠にとらわれない、自由な発想と個性豊かな人。
リガク・ホールディングス株式会社は、分析機器を専門に扱っているメーカーであるため、公式ホームページに取り扱っている商品リストや各種分野への取り組みを多く公開しています。
上記の人物像と合わせて事業内容を確認し、志望理由や面接対策に内容を組み入れることを心がけると、より有効的な対策を講じることができるでしょう。
新卒採用のフロー
リガク(RIgaku)の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
大まかな採用フローの流れは一般的な企業の選考フローと大きな違いはありませんが、高卒でも選考に参加できる点や、TOEICのスコアもしくは英語のWebテストがある点には注意が必要です。
エントリーした後に会社説明会が実施されるので、参加するための日程も事前に行っておくことをおすすめします。
①新卒エントリー、会社説明会
マイナビからエントリー登録を行い、会社説明会に参加します。
専門性の強い事業を展開している企業ですので、業務に関する疑問を解決しておきましょう。
事業についての理解を深められるように、扱う商材や関連分野の概要も事前にチェックしてから参加するといいです。
②エントリーシート
説明会に参加した後にエントリーシートを提出します。
エントリーシートでは、趣味や特技、志望動機など基本的なことが質問される傾向にあるので、特殊な対策を行う必要はありません。
リガク(RIgaku)のWebサイトには、求める人材の条件が公開されています。
その条件に目を通し、自身のエピソードや志望動機にそれらの要素を取り入れて記述しましょう。
③一次面接
一次面接がWeb上で行われます。
人事部の担当者1名と、他部署の社員2名が面接官をする傾向があります。
自己紹介から始まり、自身が学校生活で力を入れてきたことを中心に面接が進むでしょう。
事前に自分のエピソードを整理して、論理的に話せるように準備しておくといいです。
④TOEICのスコア提出(Web英語テスト受験)、適性検査
一次面接の後にTOEICのスコアを提出するか、Web英語テストを受験するか聞かれます。
Web英語テストよりもTOEICの試験の方が事前対策を行いやすいため、早い段階からリガク(RIgaku)を志望しているならTOEICを受験することをおすすめします。
なお、TOEIC受験の有無に関わらず、Web上で適性検査を受けることになります。
⑤最終面接
適性検査等を受けた後、対面で最終面接が行われます。
東京と大阪で会場を選択できるので、自宅からのアクセスの良い方の会場を選びましょう。
面接内容は自己アピールのみならず、具体的な今後のキャリアプランについても質問される可能性が高いです。
携わりたい事業などをはっきりさせて明確に答えましょう。
⑥内定
最終面接の後に内定の通知が来て、合格か否か判断できます。
採用大学
リガク(RIgaku)の採用大学の実績を以下に掲載します。
最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、高卒採用にも対応しているので、学歴フィルターはないと推測できます。
<大学院> 大阪大学、大阪市立大学、岡山大学、金沢大学、関西大学、東京大学、東京工業大学、東北大学 <大学> 大阪大学、大阪市立大学、岡山大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、東京工業大学、東北大学、同志社大学、名古屋大学、一橋大学、ハーバード・MIT大学院、マサチューセッツ工科大学 |
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、リガク(RIgaku)の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は平均より高いと言えます。
その理由として以下の3点があげられます。
- 海外国籍の学生も積極的に採用しているから
- 英語のレベルが重要になってくるから
- 採用実績のある大学のレベルが高いから
ただし、高卒採用も行われていることから、学歴フィルターはないと考えられるため、選考対策をきちんと行えば合格は可能です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
リガク(RIgaku)は精密機械製造業に属する企業で、「科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献する」ことを基本方針として多くの分野に技術力を提供しています。
エントリーするにあたっては、求める人材や事業や商材の理解を深め、選考対策を講じることが必要となってくるでしょう。
是非この記事を参考にして、リガク(RIgaku)の選考対策を行ってくださいね。