メガバンクのエントリーシートの対策法を徹底解説
2024/3/31更新
はじめに
本記事では、メガバンクへの就職を目指している方の中でも、エントリーシートに不安を覚えている方向けの内容になっています。
書き方だけではなく、どこでアピールするか、エントリーシートのポイントを徹底解説しています。
特にメガバンクならどこでどうアピールするか、実際の記載例を含めご紹介していきます。
就職を目指すならば、メガバンクが求める人材像の特徴から選考のポイントも知らなければいけないポイントです。
メガバンクへの内定を目指す就活生はぜひご一読ください。
まずは、メガバンクの概要について紹介します。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
メガバンクの概要
出典元:メガバンク
初めにメガバンクとはどんな企業なのかを簡単に紹介します。
メガバンクとは
メガバンクとは、他の銀行と比較した場合、業務内容としては大きな違いはありません。
三大業務と呼ばれている預金・貸出・為替を業務の中心としているからです。
ただし、メガバンクはカバーしてるエリアの広さが全く違います。
地方銀行は特定エリアに集中しますが、メガバンクは全国をカバーし、海外にも拠点を持っていることがほとんどです。
取引する企業の数も桁違いに多いです。
地方銀行は地元に密着する傾向が強く、中小企業との取引が中心です。
一方でメガバンクは巨大企業を相手にしており、取引規模も比べられないほど大きく、巨大な仕事にも参画できます。
そもそもメガバンクは、「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「みずほ銀行」の大手3行を示す言葉です。
都市銀行ではありますが、規模が飛び抜けて大きな銀行であると考えていいでしょう。
このメガバンク3行に「りそな銀行」と「三井住友トラストホールディングス」を加えると、大手5行と呼ばれます。
さらに「あおぞら銀行」と「新生銀行」を追加すれば大手7行です。
このように、銀行業界の中心的存在がメガバンクなのです。
メガバンクの業務内容
メガバンクの業務内容は、一般の銀行が行う3大業務と変わりません。
その規模が全く異なるだけであり、中心となる業務は同じです。
貸出と預金
銀行にとって商材はお金です。
この貸出と預金、為替業務を合わせて「3大業務」と呼んでいます。
銀行の資金は貯金を源泉としており、この資産を活用して利益を生んできました。
貸出しをするのも、銀行口座に預けられたお金を他の企業や個人に貸し出し、その差益を利益とします。
為替業務
顧客からの依頼によって振込み、送金を行うことを為替業務と呼びます。
銀行口座を持つ顧客に対するサービスで、メガバンクでは海外為替に関する業務も行っています。
公共料金の口座振替なども銀行の大事な業務です。
手形を使った企業間決算なども行います。
金融仲介機能
銀行を含めた金融機関は、融資を受けたい人とお金を持っている人をつなぐ仲介の役割をします。
銀行にとってはお金が商材であり、貸し出しという形で仲介して手数料を利益とするのです。
お金を持っている人は預金という形で銀行に預けるため、これを銀行の資金として運用しています。
つまり貸出金利と預金金利を比較すると、必ず預金金利が低くなるのは利益の源泉だからです。
メガバンクの採用難易度
メガバンクの採用難易度は最難関クラスです。
まず、東京経済オンライン「入社が難しい有名企業ランキング」トップ200社を見ると、三菱UFJ銀行が52位で難易度61.6、三井住友銀行が55位で難易度61.6、みずほFGが80位で60.8となっています。
このトップ200には、そうそうたる名前が並びます。
日本政策投資銀行が難易度で8位とされる中、メガバンクも非常に高い難易度を持っています。
このランキングは業種別でも掲載されており、銀行は11位で難易度59.5ですので、銀行の中でもメガバンクは高い位置にいることがわかるでしょう。
就職偏差値もありますが、メガバンクは金融機関の偏差値では平均より上に位置することが大半です。
金融機関内での比較であることに留意しつつ、一般の企業も含めた視点で考えると、メガバンクは高い難易度を持つことを忘れてはなりません。
外資系投資銀行や政府系銀行、証券会社に次ぐポジションにあり、その後に生命保険会社や地方銀行、信用金庫が続きます。
このような順位からも、メガバンクの採用難易度の高さがうかがえます。
参照ページ
メガバンクの採用大学
企業によっても異なりますが、メガバンクには学歴フィルターがあるといわれてきました。
メガバンクは実力主義的なところもありますが、何より就活生の数が多くなります。
非常に競争が激しく、採用数も多いことから、ある程度の線引きがあるといわれてきました。
メガバンクの採用数のピークは2015年、3社で5,000人以上を採用しています。
現在は1,100人程度まで下がりました。
かなり減少したものの、それでも数多くの新卒を採用するメガバンクですので、採用大学上位を見ただけでは学歴フィルターがあると感じてしまうでしょう。
採用大学トップ10 | |
三菱UFJ銀行 | 慶応義塾大学、早稲田大学、東京大学、一橋大学、神戸大学、上智大学 |
三井住友銀行 | 早稲田大学、慶応義塾大学、大阪大学、京都大学、同志社大学 |
みずほFG | 慶応義塾大学、早稲田大学、同志社大学、立教大学、明治大学 |
上記のデータを見ても、大手のメガバンクは難関大学を積極的に採用していることがわかります。
しかし、最難関を中心にしているというわけではありません。
たとえば三菱UFJ銀行を例にとると、1位の慶応義塾大学は採用人数69人、早稲田大学は43人です。
ところが、3位の東京大学になると25人まで減少します。
みずほFGになると、トップ10に東京大学も京都大学も存在しません。
3行とも強みを発揮したのは早慶で、旧帝大クラスが強いというぐらいになるでしょう。
GMARCHあたりのラインの採用数が極端に減ることから、学歴フィルターとしてはこの辺りが限界線であることも分かります。
トップクラスの大学を中心に採用していることから、大手に限っていえば、メガバンクには学歴フィルターがあるといえるでしょう。
学歴フィルターには地域性も絡んでいます。
三井住友銀行の場合は関西圏の大学からの採用が増えていることからも、目指すなら自分の大学から採用実績があるか判断した方がいいでしょう。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
参照ページ:
メガバンクが求める人材とは?
メガバンクに就職したい学生は、どのような人物を求めているか理解しないといけません。
以下では、メガバンクが求める人物像について解説します。
エントリーシートを作成する際にも、求める人材像とマッチしていることをアピールすることが大切です。
信頼関係を築ける人
メガバンクは巨大な組織ですが、銀行であることに違いはありません。
さまざまな業界の顧客が存在し、課題を発見して解決できる提案をすることになるでしょう。
金融商品とは形のないものであり、メガバンク同士でも独自の商品を展開してきました。
競争の激しい中、自社の商品を使ってもらうためにも企業との信頼関係が欠かせません。
どんな人に対してでも信頼関係の構築ができる人材が求められるでしょう。
責任感と誠実さ
メガバンクが預かるものは顧客の大事な資産です。
資産を管理する立場として、責任感と誠実さが求められるのは間違いありません。
ほんの少しの失敗が、メガバンクとしての信用を失うことも出てくるため、日々の全ての業務に対して責任を持たなければいけません。
かなり高い重圧の中での業務なので、誠実なだけでなく、それに耐えられるだけのタフな精神力も求められます。
チャレンジ精神
社会環境は日々変化していきます。
メガバンクは、変化の激しい環境の中にあるビジネスモデルに対して次の手を模索していかなければいけません。
デジタル化も進んできており、異業種連携によって新たなビジネスを創出してきたのがメガバンクです。
社会に対する役割も大きいため、常にチャレンジ精神を持った人材を必要としています。
メガバンク各社の採用方向性の違いは?
メガバンクはそれぞれで採用基準も異なります。
採用の方向性ですが、重要なポイントは採用数の減少です。
3社とも採用減が続き、そろそろ限界ともいわれていますが、その背景にはビジネスモデルの急激な変化、専門性の向上があります。
採用の方向性は、新卒からキャリア採用にシフトしてきているからです。
さらに、AIの進化により一般職の採用が減少し、ほぼなくなりつつある現状も考慮すると、メガバンクは社会の急速な変化に適応する方向性を示しています。
エントリーシートで企業がチェックしているポイント
ポイントの概要
採用担当者はエントリーシートで、以下の内容をチェックしています。
- スキル
- 論理性
- 大局観
- ビジョン
- 性格
- 経験
- 熱意
- 社会貢献性
企業としては就活生をまったく知りません。
入社後に知っても間に合わないため、事前情報として把握するのにエントリーシートが使われます。
企業からすれば、人を育てるために驚くほどの人件費がかかるのです。
人材も割かなければいけないことから、ミスマッチは絶対に避けなければいけません。
そのための情報を、エントリーシートから読み取っているのです。
選考を通過しやすいエントリーシートの書き方
エントリーシートは書き方が大切です。
いかに論点をはっきり伝えるかが分かれ道になるため、結論から書くPREP法を基本とします。
- 結論
- 理由
- 具体例
- 結論
構成は上記のようになりますが、流れは1本となり、論理性を高めることができる手法です。
結論:貴社に応募した理由は、自分の強みを発揮できると考えたからです。 理由:私は、周囲を巻き込みながら問題解決してきました。 結論:貴社でも、研究開発をする上で自分の問題解決へのアプローチは、きっと強みを発揮できると思っています。 |
メガバンクの価値観やカルチャーを文章に取り入れる
エントリーシートでは、「なぜこの銀行を選んだのか」という設問がよく出てきます。
どの企業も知りたい部分ですが、これは情報収集能力や入社に向けての熱意を確認できるからです。
メガバンクであれば、3行とも価値観やカルチャーが異なります。
三菱UFJ銀行の場合、自律性を重んじる部分が強いため、エントリーシートでも強調していく必要があるでしょう。
もちろん、すべてを企業理念に結び付ける必要はありません。
しかし、もしあなたが採用側だったなら、自社の理念やカルチャーなどを理解している方を採用するでしょう。
そのような人材のほうが活躍する可能性が高く、離職する可能性が低いと考えるはずです。
メガバンクの中でもなぜこの銀行を選んだのか、差別化できなければいけません。
論理的にまとめつつ、自分をアピールすることが大切です。
参照ページ:
d’s JOURNAL 三大メガバンクの人事が語る。なぜ銀行はキャリア採用に比重を掛けたのか――。人事戦略とその展望から見えてきた未来とは
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
メガバンクでのエントリーシートの位置づけは、ほかの業界と大きく変わるわけではありません。
エントリーシートは主に就活生のスクリーニングに使用されますが、面接の基礎資料としても活用されることがあります。
- 志望動機系
- 体験系
- ビジョン系
- 価値観系
- その他
大体5つに分かれます。
メガバンクは銀行業界の中でも経営が安定しており、人気が高いです。
営業を筆頭に、総務人事やマーケティングなどさまざまな職種がありますが、どの職種を希望するのかも明確にしなければいけません。
ビジョンで見ると、自分が何に貢献できるか具体的な説明が必要です。
あまり個性は重要視されませんが、コミュニケーション能力はよく見られるので、経験系の質問があったときにはしっかりアピールしましょう。
メガバンク対策としては、以下のようなことも挙げられます。
なぜその企業でなければいけないのか
メガバンクは3行あります。
そのため、ほかの2行でなかった理由を明確にしなければいけません。
ほかにも都市銀や証券会社ではなかった理由があるはずです。
理由は意欲を表す部分であり、企業研究など情報収集をしっかりしてきたかもここで判別されます。
強みをアピールする
メガバンクでは個々の能力が重要になります。
チームワークはもちろん重要ですが、自らの業績にも責任を持つ必要があります。
そのためには自身の強みを理解し、活かすことが重要です。
他者との差別化を明確にし、経験を積むことも必要です。
業務に対する貢献
まだ勤めているわけではなくても、メガバンクに入社したらどのような貢献ができるか考えましょう。
そのビジョンが問われます。
最終的な結論としても、貢献できるかどうかは合否の大きな分かれ目です。
メガバンクの1行に対して自分の価値を明確に伝えることは、自己PRとしても重要でしょう。
控えめな態度は美徳とされることもありますが、銀行業においては必ずしも必要な特性ではありません。
過去のエントリーシートの質問内容と記載例
メガバンクの選考において、エントリーシートで問われたことのある質問と記載例を紹介します。
以下の内容を踏まえて、エントリーシート対策の参考にしてみてください。
総合職のエントリーシート
志望理由
当社を志望する動機を教えてください。(三井住友銀行)
【記載例】
大きな影響力を持つメガバンクの中でも、変化に対応してきたと思っているから応募しました。 私は将来、日本経済をささえ、変革へのかじ取りができる仕事をしたいと思っています。 学生時代はベンチャー企業でインターンをおこない、その経験から変革の意思を持って取り組まないといけないことも知りました。 現在の日本はキャッシュレス化など金融業界改革の時期に入ったと思っています。 役割そのものが問われるようになるなか、行政とともにキャッシュレス化に着手するなど、貴行はメガバンクとして新たな価値創造に着手していると感じました。 私は貴行のサービスを広げ、日本社会を変革へと導く取り組みをしたいと思っています。 |
ポイント:この銀行でなければいけないというメッセージを送ることをメインとし、「変革」という言葉を使って表現しています。
日本経済を変える力を持っていること、行政とともに新たな取り組みに着手していることなどの評価に合わせ、自分の力で実現したいという思いを伝えるエントリーシートです。
ガクチカ
・学生時代に頑張ったこと(みずほFGのエントリーシート)
【記載例】
学生時代、語学研修に参加した際、日本人学生リーダーに選ばれ海外に赴きました。 英語力向上を目的としており、人数は14人いましたが、半数は積極性が感じられなかったのです。 リーダーとして充実した研修になってほしいとの思いがあったため、対策を講じることにしました。 研修が始まると、まずは現状の不満を全員からヒアリングしたところ、スピードに追いつけないことや、通じるかわからない英語を話す不安感が先行していることを知ったのです。 研修中は、ついていけない人がいると感じたら、自分が質問して徹底して理解できる環境を作りました。 英語を話す心理的影響は、海外での生活や信頼関係にもあると考え、メンバー間の信頼性を高めるよう食事会などを通じてコミュニケーションを密にしたのです。 結果、全員が積極的に研修に参加できるようになりました。 こうした問題解決に向けた行動力は、貴行でも役立つと思っています。 |
ポイント:リーダーの経験から組織で貢献できることをアピールしています。
ヒアリング能力から、全員の不満を引き出す分析力、人間関係を作り出すコミュニケーション能力までアピールする形です。
最後は入社しても役立つ能力ということでアピールしています。
自己PR
・一番「あなたらしい」と思うエピソードを一つ選び、行動事実を具体的に詳しく記載してください。 (あなたが、いつ、どこで、何を、どうしたのか。その結果、何が変わったのか等)(三菱UFJのエントリーシート)
【記載例】
大学で体操サークルに所属して、団体戦への出場を目指していました。 部員20人いましたが、出られるのは5人です。 初めは弱いと馬鹿にされ、練習も辞めようと思ったこともありました。 しかし、勝って見返しをしたいと強く思い、課題を明確にして取り組んだのです。下半身の弱さが分かっていたので、1分間全力ダッシュを繰り返すなど、つらい練習にも積極的に取り組みました。 上達するため、試合会場で全日本クラスの社会人の方と積極的に交流し指導もしてもらったのです。 3年間活動を続けた結果、技術も向上し、美しい演技ができるようになりました。 団体戦も競合として認識されるようになったのです。 この経験から、あきらめるのではなく、向上心を持って努力するときでも弱点を分析し効率よく対処する力が付きました。 |
ポイント:論理性を重視していることが明らかになるポイントは、いつ・どこで・何を・どうしたのかを構成することです。
結論から導入するのではなく、話の流れを整理し、論理的に結論に至るよう努めています。起承転結を重視し、問題定義を行い、その後、理由や具体例を提示してから結論に至る、論理的な構成となっています。
まとめ
本記事では、メガバンクを目指す学生に向けてエントリーシートの書き方のポイントについて解説しました。
メガバンクは都市銀の中でもトップに位置する3行のことです。
銀行業界をけん引するだけでなく、さまざまな業界にもつながっていきます。
正確な仕事をすることはもちろん、忍耐力やコミュニケーション能力も求められるでしょう。
エントリーシートを作成する場合も業界の知識だけでなく、各行の特徴なども理解し、どこで差別化を図るかまで考える必要があります。
自己分析も含め、これまでの質問も細かに分析して対策していきましょう。
本記事の内容を参考にして、メガバンクへの内定獲得を目指してください。