不動産業界のエントリーシートの対策法を徹底解説
2024/3/20更新
はじめに
本記事では、不動産業界への就職を目指しているものの、エントリーシートの書き方やアピール方法に不安を感じている学生に向けて、エントリーシートの書き方のポイントを徹底解説しています。
特に不動産業界ならではのアピール方法から実際の記載例まで、明確かつ分かりやすく紹介します。
さらに不動産業界が求める人物像の特徴や、選考のポイントについても詳しくアドバイスしているため、不動産業界への内定を目指す就活生はぜひご一読ください。
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不動産業界の概要
まずは、不動産業界の概要について紹介します。
不動産業界とは
不動産業界の概要
不動産業界とは、土地や建物などに携わる業界全般のことです。
土地や不動産の開発・販売・賃貸・仲介・管理といった業務を担っています。
不動産業界の中で職種が細分化されています。
例えば、デベロッパーは商業施設やビル、マンションなどの開発に取り組み、ハウスメーカーは注文住宅や建売住宅を手がけます。
一方、不動産仲介業者は物件の売買や賃貸を取り扱い、管理会社は不動産の管理を担当しています。
不動産業界の仕事は大きく分けて、開発・流通・管理の3つに分けられます。
開発はデベロッパー、流通は不動産仲介事業、不動産販売代理、そして管理は管理会社に分けられるのが一般的です。
不動産業界の業務内容
- デベロッパー
不動産業界でのデベロッパーは主に商業施設やリゾートの開発、都市開発などを主体としています。
商業施設が建設可能かどうか土地に関する調査や分析を行い、土地所有者と交渉して土地を仕入れます。
- 売買の仲介
アパートやマンションなどの所有者である売主と買主のパイプ役として、不動産の流通を担う大切な仕事です。
仲介に加えて不動産の買い取りや再販、リフォーム提案、不動産テックなど、業務内容は多岐にわたります。
- 賃貸の仲介
賃貸の仲介も不動産業界の大切な仕事です。
賃貸仲介は客付け仲介、管理仲介、自社物件仲介の3種類に分けられます。
仕事内容は、物件掲載、問い合わせ対応、カウンターセールス、内見立ち合い、契約書作成が主な仕事です。
- ビル・住宅・マンション管理
ビル・住宅・マンションなどの建物はもちろん、土地や駐車場を管理することもあります。
オーナー開拓に成功して管理委託を受けたら、オーナーのフォローや客付け賃貸対応、集金などを行います。
さらにマンションの管理組合の運営補助、管理費の調整も業務の一つです。
- 投資・運用
投資家から資金を集めて賃貸物件を購入し、運用で得た利益を投資家へ分配する仕事です。
購入する物件はマンションやオフィスビル、商業施設などが挙げられます。
利回りやリスクなど、運用するための専門知識や経験が必要とされる業務です。
不動産業界の採用難易度
不動産業界の採用難易度はやや高いと考えられるでしょう。
朝日新聞が発表した2021年および2022年の企業入社難易度ランキングでは、30位以内に不動産業界の企業が6社が入っていることからも、その難易度がわかります。
業務内容や待遇の良さから就活生からも絶大な人気を誇る業界のため、どの企業も倍率が非常に高いです。
就職偏差値ランキング委員会によると、三井不動産や三菱地所の就職偏差値は70でかなり難しいことが分かります。
もし不動産業界への入社を希望しているなら、ほかのライバルと差をつけるための徹底したエントリーシート対策が必要でしょう。
参照ページ
不動産業界の採用大学
企業によっても異なりますが、不動産業界には学歴フィルターはないと考えられるでしょう。
不動産業界は成果主義が基本で、学歴よりも結果が求められる傾向にあるからです。
実際、学歴不問を謳っている企業が多いです。
高卒で入社している学生も数多くいます。
ただし、大手不動産会社になると学歴フィルターが存在する可能性があります。
不動産大手である三井不動産と三菱地所の、2022年度の採用大学実績をチェックしてみましょう。
三井不動産 | 東京大学10名・慶應義塾大学10名・早稲田大学8名・京都大学4名・東北大学3名・一橋大学3名 |
三菱地所 | 慶應義塾大学10名・東京大学6名・早稲田大学6名・一橋大学3名・京都大学3名・上智大学3名・東北大学2名 |
上記のデータを見ても、大手の不動産業界は難関大学出身の学生を積極的に採用していることが明らかです。
トップクラスの大学を中心に採用していることから、大手に限っていえば、不動産業界には学歴フィルターがあると言えるでしょう。
もし学歴に自信がないなら、宅建士や再開発プランナーなど、不動産デベロッパーへの就職に強い資格を取得しておくことをおすすめします。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
不動産業界が求める人材とは?
不動産業界に就職したい学生は、不動産業界がどのような人物を求めているかについても理解する必要があります。
以下では、不動産業界が求める人物像について解説していきます。
実際にエントリーシートを作成する際は、希望の不動産業界にあった人物像をアピールできるように、自己分析を済ませておきましょう。
目標達成意識が高い人
不動産業界が求める人物像として、目標達成意識が高い人が挙げられます。
不動産業界の業務は、基本的に一つひとつの仕事で完結することが多いです。
例えば、仲介や販売の場合は不動産の紹介・交渉・契約で完結しますし、ディベロッパーは都市開発の企画、計画をし、実行して完成となります。
このように個々の仕事が完結しているという特性から、目標を決めてその実現に向けて行動できる人材が求められるでしょう。
目標を明確に設定した上で、どうすれば効率的に仕事を進められるのか考えるための思考力も大切です。
目標達成意識が高いことをアピールするために、エントリーシートでは困難なことを乗り越えて目標を達成したエピソードを交えるとよいでしょう。
価値観の異なる人とも助けあえるチームワーク
不動産業界では、価値観の違う人とでも協力して仕事ができるかどうかが重要なポイントです。
不動産業界では顧客はもちろん、建物のオーナーや管理会社などさまざまな人と関わります。
個人に対する仲介業務や、法人・団体に向けた交渉など、関わる相手は非常に多いでしょう。
時には価値観が異なり、うまく仕事が進まないケースも考えられます。
だからこそ、不動産業界では異なる立場や価値観の人とチームワークを発揮して仕事ができる資質が求められるのです。
フットワークが軽く行動力がある人
不動産業界では、フットワークが軽く行動力がある人材も重宝されやすい傾向にあります。
不動産の仕事は、常にクライアントに合わせて行動しなければなりません。
打ち合わせを行う際も、クライアントが早朝を希望するなら朝早くから出向く必要がありますし、反対に深夜近くの時間帯になることもあります。
急な呼び出しがあれば対応するケースもあるでしょう。
こういった事態があってもすぐに対応できるフットワークの軽さが、不動産業界では必須のスキルとなります。
フットワークが軽ければその分相手に好印象を与えられ、信用獲得につながるでしょう。
不動産業界各社の採用方向性の違いは?
不動産業界は企業によって採用基準も異なります。
例えば、ある企業ではグローバルな感性を持ったさまざまな価値観の仲間と一緒に働ける人材を求めています。
別の企業は、新たな技術を取り入れるためにITスキルに精通した人材を重視しています。
サステナビリティな社会を目指すためにSDGsに力を入れている企業では、社会問題に取り組む姿勢のある学生を求めています。
このように、企業の採用の方向性をしっかりチェックし、自分の強みを活かせる不動産業界を探しましょう。
参照ページ
エントリーシートで企業がチェックしているポイント
ポイントの概要
採用担当者はエントリーシートで以下の内容をチェックしています。
- スキル・能力
- 性格
- 経験
- 入社への意欲
企業は、「就活生がどのような人物であるか」「入社後どのように活躍してくれるか」を把握するためにエントリーシートを利用します。
これは学生一人ひとりのスキルや性格が、企業の風土や事業にマッチするかどうか見極めるためです。
また、その企業で働くモチベーションが十分かどうかも重要なポイントです。
そして最も大切なのが「なぜ他の企業ではなくその企業を志望したのか」という入社への意欲・熱意です。
企業研究や競合比較を徹底して、不動産業界にしかない魅力を見つけてアピールしましょう。
選考を通過しやすいエントリーシートの書き方
エントリーシートは結論から書き始めると説得力が増します。
以下の順番を意識すると良いでしょう。
- 結論ファーストを心がける
- 結論に至った理由を述べる
- 理由に説得力を持たせるために具体例を用いる
- 最後に再び結論を強調する
この方法で書くと結論が相手に伝わりやすく、論理的な構成になります。
以下の例文を参考にしてください。
結論:自分の強みを発揮できるので、貴社を志望します。 理由:周囲を巻き込みながら問題解決できる私の強みは、貴社で最大限に発揮されると考えるからです。 具体例:私はバイトリーダーとして塾の運営をしています。 運営では問題共有する場を設けたり、生徒との個人面談を担当することで諸問題を解決してきました。 結論:この強みを発揮できると考え、貴社を志望します。 |
不動産業界の価値観やカルチャーを文章に取り入れる
エントリーシートで大事なポイントの一つでもある「なぜこの会社を選んだのか」を明確にすると、通過率が上昇するでしょう。
例えば、エネルギー業界の大手企業の三井不動産なら、「都市に豊かさと潤いを」という理念や、その他の価値観やビジョンを文章の中で取り上げると効果的です。
もちろん、上記のような基本理念が必ずないといけないわけではありません。
三井不動産は、「不動産×テクノロジー」の組み合わせで、新たなビジネスを作り出すという強みがあります。
その企業の強みを活かして、自分のやりたいことや将来像にマッチすることを強調しましょう。
大事なのは、数あるエネルギー業界の企業が存在する中でなぜその企業を選んだのかを論理的に説明することです。
参照ページ:
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
不動産業界でのエントリーシートの書き方の注意点は、以下の4点です。
- なぜ不動産業界を志望するのか
- その中でもなぜ希望の不動産業界に入社したいのか
- 志望する職種を明確にする
- 自分が貢献できる内容を説明する
不動産業界はほかの業界よりも市場規模が大きく安定しているため、就活生から人気が高いです。
複数の不動産業界の企業にエントリーしている就活生も多いでしょう。
そのため、数ある不動産業界の中でも、なぜ志望する企業に入社したいのかを説明することで入社意欲をアピールできます。
不動産業界は営業を筆頭に、総務人事やマーケティングなどさまざまな職種があります。
これらの中で、どの職種を希望しているのかも明確にしましょう。
その職種でどのように自分が貢献できるのか具体的に説明することで、面接官も「入社後にどのように活躍してくれるのか」想像しやすくなります。
不動産業界のエントリーシートは、特に以下の3点について気をつけながら作成しましょう。
熱意と圧倒的な志望度の高さを示す
一般的に不動産業界は同業他社が多く、複数の企業と併願してする学生が多いです。
そのため、志望度がより高い学生を採用したいと考えていることが予想されます。
他の不動産業界ではなくその企業でなければならない理由を明確に伝えてください。
チームワークを発揮できることをアピールする
不動産業界では、自社や協力会社など様々な人との連携が多く、顧客との関係も重要です。
そのため、時には意見の不一致や価値観の相違が生じ、仕事がうまく進まないこともあるでしょう。
そうした時で、いかに自分と相手との意見に折り合いをつけながらチームワークを発揮できるかがカギです。
エントリーシートでは、サークルやバイトの仲間たちとどのような関係性・立場だったかを明確にした上で、チームワークを発揮できたエピソードをアピールできるとよいでしょう。
困難に直面しても乗り越えられる粘り強さを示す
不動産業界の営業は、非常に高いノルマをクリアしなくてはいけないこともあります。
ノルマ達成のために、時には寝る間を惜しんで努力することも出てくるでしょう。
エントリーシートでは、このような厳しい困難に直面しても乗り越えていける継続力や、粘り強さをアピールすると効果的です。
困難を乗り越えた経験から、目標に向かって最後まで走り続けられる持久力があるかどうかが評価されます。
また、企業は問題にぶつかったときの対処法もチェックしています。
困難を乗り越えたエピソードでは珍しい体験を書く必要はありません。
落ち込んだ時にどのような行動をとり、結果としてどうなったのか洗い出すところから始めましょう。
過去のエントリーシートの質問内容と記載例
不動産業界の選考において、エントリーシートで問われたことのある質問と記載例を紹介します。
以下の内容を踏まえて、エントリーシート対策の参考にしてみてください。
総合職のエントリーシート
志望理由
当社を志望する動機を教えてください。(大和ハウスのエントリーシート)
【記載例】
私が貴社を志望する理由は、「人の人生に夢と希望を与えたい」という思いを実現できるからです。 インターンシップに参加した際、貴社の営業はとにかくお客様思いの提案を常にしているという印象を持ち、魅力に感じました。 私も貴社で【人生で最も高額な買い物】となる住宅の購入に携わり、お客様の生活を豊かにしたいと考えるようになりました。 また、私は大学で地方創生やまちづくりについて力を入れて学んできました。 「人・街・暮らしの価値共創グループ」という理念を持つ貴社で、私が大学で培った知識を活かし、人々が豊かで幸せに暮らせる街づくりに貢献したいと考えています。 |
ポイント:「ほかの企業ではなくこの会社でなくてはいけない」という理由と熱意が、簡潔にまとめられています。
大学で培った知識をもとにどんな活躍をしたいのかについて、面接で深掘りされても回答できるように準備しておきましょう。
企業分析
・当社の理念・ビジョンについて、どう思われましたか?(東急リバブルのエントリーシート)
【記載例】
理念に「果たしている」という言葉をあえて使っている話が印象に残りました。 多くの企業は、「目指す」や「実現していく」「掲げる」といった言葉を使っていますが、ただ単に「目指す」だけでなく、過去・現在・未来をすべてあわせて常に行い続けているという意味でこの言葉を選んでいるのが、非常にユニークだと感じました。 それと同時に、長い間業界のリーディングカンパニーとして、責任ある仕事を続けてきたのがすごいと感じました。 お客様の多様なニーズに答え続ける貴社が今後さらに発展していくために、新規事業やデジタル化の推進等を通して、業界ブランドを磨き続けているところにも感心しました。 |
ポイント:企業の理念やビジョンに焦点を当て、過去から現在に至るまでの継続性を感じている点が素晴らしいですね。
さらに、将来の事業展望にも言及しており、企業に対する理解の深さが伝わってきます。
自己分析
・自身の強みは何ですか?(東急リバブルのエントリーシート)
【記載例】
私の強みは、他人のためにできる限りのことを行う誠実さです。 私は1年間、受験生の現代文の家庭教師をしていました。 その生徒は宿題やテストには消極的でしたが、知的好奇心の強い生徒でした。 一緒に授業をしていく中でそのことに気がついた私は、教科書的なことだけでなく、文法や語彙の背景なども交えながら、お互いに意見を出し合う形で授業を進めました。 わからないことは私の友人に尋ね、それを生徒に伝えました。 その結果、生徒からは「先生のおかげでなんとか机に向かえている」と言ってもらい、第一志望に合格させることができました。 この経験を活かし、貴社ではお客様から信頼される営業として活躍したいと考えています。 |
ポイント:自分の強みを今後企業でどのような職種に活かせるのかを最後にまとめているのがポイントです。
具体性のあるエピソードもあり、限られた文字数の中でも「誠実さ」がしっかり伝わってくる文章です。
まとめ
本記事では、不動産業界を目指す学生に向けてエントリーシートの書き方のポイントについて解説しました。
不動産業界は土地や建物などに携わる業界全般のことで、土地や不動産の開発・販売・賃貸・仲介・管理といった業務を担っています。
不動産業界には基本的に学歴フィルターはないですが、大手不動産になると採用難易度はかなり高くなり、学歴による足切りが見受けられます。
そのため、もし大手不動産を狙う場合は、ほかのライバルと差をつけるための徹底したエントリーシート対策が必要でしょう。
エントリーシートを書く際は、ガクチカなどこれまでの経験を踏まえて、企業の価値観に沿った人材であることをアピールしましょう。
本記事の内容を参考にして、不動産業界への内定獲得を目指してください。