文学部におすすめの就職先まとめ!就活のポイントや人気の業界・職種も紹介
2024年1月29日更新
はじめに
大学の文学部は、哲学・歴史・文学・芸術といったさまざまな分野の人文科学について学べる学部です。
文学・歴史・地理・環境・心理・思想と学科が細分化されているため、専攻したい分野を選びやすいでしょう。
文学部では論理的な思考力や語学力、コミュニケーションスキルが身につくと言われています。
しかし「大学の文学部で培った知識は、就活でどのように活かせるのか?」と気になる学生もいるのではないでしょうか。
また、自分がどのような業界や職種を目指すべきか迷っている人も多いはずです。
本記事では、文学部の学生で多い就職先や就活の際に活かせるアピールポイントを紹介します。
文学部で身につけられる多角的な視野や戦略的な思考を活かして就活を行うためのコツも解説します。
文学部ならではの強みを就活でアピールしたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
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文学部では何を学べる?
文学部は哲学・歴史・文学・芸術といったさまざまな分野の人文科学について学べる学部です。
人間がこれまでの歴史で積み上げてきた文化について、多角的な視点から研究していきます。
文学部で学べる代表的な学問は文学・言語系、心理・思想系、歴史・地理系と細分化されているので、専門性が高く興味がある分野を選びやすいです。
文学・言語系の学科は文学作品やさまざまな国の言語などを対象に研究が行われます。
心理・思想系では、人間思想や心理、物事の考え方が主な研究対象です。
そして歴史・地理系学科は、歴史や自然・環境について理解を深められます。
それぞれが非常に幅広い分野ですが、それと同時に専門性が非常に高く他学部よりも深い知識が得られるでしょう。
しかし法学部や経済学部のように明確なキャリアが設定されていないため、自分の興味や好きなことを明確化した上で専攻を選ぶ必要があります。
文学部の特徴
文学部では少人数制のゼミが多く、教員やゼミの仲間とコミュニケーションを交わしながら思考力を高め、理解を深めて問題解決をしていくことが大きな特徴です。そのため、論理的な思考力や語学力、コミュニケーションスキルといった幅広い能力を身につけられます。
また、文学部は他学部よりも学べる範囲が広く、学科が細分化しているのも特徴のひとつ。
以下では、文学部の主な学科や学べる内容について紹介します。
文学・言語系
- 文学科
日本や世界各国の文学を研究します。
日本文学専攻・英文学専攻・中国文学専攻・フランス文学専攻・ドイツ文学専攻・ロシア文学専攻といった専攻が多いです。
大学によっては文化・芸術について学ぶ「人文学科」に含まれる場合もあります。
- 日本語日本文学科
普段の日常会話などで使う日本語を研究します。
日本語の成り立ちや日本の文化、日本語教育、言語の構造、そして古典を研究する場合もあります。
心理・思想系
- 心理学科
人間の心の働きについて研究する学科です。
主に社会心理学・認知心理学・神経心理学・臨床心理学などが挙げられます。
- 哲学科
あらゆる学問の基礎である哲学を研究します。
ドイツやフランス、インド、中国などさまざまな国の哲学を学べます。
歴史・地理学系
- 歴史学科・史学科
日本や世界の歴史を研究します。
日本史専攻・西洋史専攻・アジア史専攻と地域別に専攻が分かれているのが一般的です。
古代・中世・近世・近現代と時代によって区分されていることもあります。
- 地理学科
地球の地形・自然・環境・気候に関する学問です。
また、世界各地の地理をベースにしてその地域の政治や産業、文化を研究することもあります。
参照ページ
文学部学生から人気の高いおすすめ就職先業界ランキング
それでは、文学部出身者には一体どのような業界が人気があるのでしょうか。
文学部で人気の就職先をランキング形式で紹介します。
1位:サービス業界 2位:メディア(新聞・出版)業界 3位:教育業界 4位:国家・地方公務員 5位:小売業界 |
1位:サービス業界
文学部出身の学生が働く就職先業界ランキング1位は「サービス業界」です。
サービス業界とは、顧客に対して物品やサービスを提供する業種を意味します。
代表的な企業は以下の通りです。
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サービス業と聞くと「接客業」をイメージする人も多いかもしれませんが、他にも旅行・娯楽・ホテル・介護・医療といったサービスもこの業界に区分されます。
文学部は男女比率でいうと女子の比率が多く、人に対するサービス業を志望する人が多いです。
「誰かの役に立ちたい」「喜んでもらえることがしたい」と思っている人にも人気の高い業界と言えます。
お金やモノに限らず人と密接に関わりが持てるので、やりがいも感じやすいです。
文学部の学生はゼミでの活動で養ったコミュニケーションスキルが思う存分発揮される業界でしょう。
2位:メディア(新聞・出版)業界
文学部出身の学生が働く就職先業界ランキング2位は「メディア(新聞・出版)業界」です。
メディア業界では、放送や通信、新聞、広告といった多種多様なメディアを通じて情報を発信しています。
代表的な企業は以下の通りです。
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文学部では文学書や論文などに触れる機会も多く、普段から読書したり文章を書いたりするのが好きな人も多いのではないでしょうか。
こういった特徴から、文学部では新聞社や出版社へ就職を希望する学生の比率も高いです。
文学部の人はレポートや論文を通じて、自身の考えを文章で論理的に伝えるスキルが高いです。
メディアの中でもとりわけ新聞やネット、書籍を通じて自分の考えを上手に相手に伝えられるでしょう。
3位:教育業界
文学部出身の学生が働く就職先業界ランキング3位は「教育業界」です。
教育業界では小学校や中学校・高校、さらに短期大学・大学・大学院での学習や受験などに関連するサービスを提供しています。
代表的な企業は以下の通りです。
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文学部には教職課程を取り入れている大学が多く、入学時から教員免許取得のために勉強をすぐに始める学生も少なくありません。
また昨今の人材不足の影響で教育業界は教員や講師が少なくなってきているため、比較的倍率が低い業界です。
同時に、子どもたちの人間形成において大切な時期に深く関わりが持てるという大きなやりがいを感じられる業界とも言えるでしょう。
4位:国家・地方公務員
文学部出身の学生が働く就職先業界ランキング4位は「国家・地方公務員」です。
国家公務員は中央省庁や国会、裁判所といった国家機関で国家運営業務を行う公務員です。
それに対して地方公務員は、県庁や各都道府県の役所といった地域に根付く自治体組織で地域住民の生活に密着した業務を担当します。
代表的な企業は以下の通りです。
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地方公務員試験の筆記試験は教養試験で、文学部で勉強した内容がそのままテストに活かされるため試験に合格する学生も多いです。
また教職員では文学部での教養科目の知識を活かせるため、卒業後は中学校や高校で国語、社会の教師になるのが一般的です。
5位:小売業界
文学部出身の学生が働く就職先業界ランキング5位は「小売業界」です。
小売業界ではメーカーが製造した商品を卸売業者から仕入れて、消費者に販売します。
幅広い商品を取り扱うスーパーや百貨店から、特定のジャンルの商品だけ取り扱うお店もあります。
代表的な企業は以下の通りです。
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小売業界も、サービス業と同じく「人」に対してサービスを提供できる業界です。
そのため、人と接することが好きな人に向いている業界と言えるでしょう。
人間思想や心理、物事の考え方について学べる文学部の学生は、コミュニケーションスキルに長けている人が多いです。
小売業界の中でも特に接客業を目指す学生は、このコミュニケーションスキルが活かされるでしょう。
また文学部の学生には人の考えや行動心理を読み取る力があります。
そのため、消費者が何を求めているのかユーザーファーストの施策を企画しやすいです。
参照ページ
文学部学生に目指してほしいおすすめ職種4選
続いて、文学部の学生とマッチするおすすめの職種を4選紹介します。
おすすめ職種①事務・総務・人事
事務・総務・人事といったいわゆるバックオフィス職は、文学部出身者が就職することが多いです。
多くの企業は採用の段階で、総合事務職系に文系の学生を集める傾向にあります。
文学部の学生は法学部や経済学部といった専門性の高い分野を請け負う経理や法務より「会社全体」をサポートする総務や「人」を見る人事で活躍できるでしょう。
文学部で培った人の思想や考え方を通じて、社内環境をより充実させる施策を考案できるのも大きなポイント。
社員との関わりを通じて「何が求められているのか」について人の心理をより深く追求していく能力が活かせます。
おすすめ職種②編集者
編集者は、書籍や雑誌などの制作作業をサポートする仕事です。
出版する本や掲載する記事の企画から、出版やサイト掲載までの工程をすべて一括で管理します。
また近年はWebメディアで発信されるコンテンツも増えた背景から、Webメディア専門の編集者として活躍する機会も増えました。
編集者には作家さんと円滑に仕事を進めるためのコミュニケーションスキルや文章力・読解力といった適性が求められます。
文学部で養われた高いコミュニケーションスキルや文章力・読解力が存分に活かせる職種と言えるでしょう。
おすすめ職種③教職員(中学校教諭・高等学校教諭)
教職員は、児童・生徒・学生を教育指導する職務のことです。
「学校の先生」として、働くために先生になるためには教員免許状を取得しなくてはいけません。
文学部では中学校(社会)、高等学校(地理歴史)、高等学校(公民)における一種免許状が取得可能です。
教職員という職業はとても大変な一方で、やりがいのある魅力的な仕事です。
私たちに身近な社会的問題を取り上げて、それらの問題を解決するためにどうすべきかについて考え、答えに導いてあげなくてはいけません。
文学部は「言語」や「人の思想・考え方」について理解を深められる学部です。
文学部卒の学生であれば、より深い視点から文学や教養について子ども達に教えることができるでしょう。
おすすめ職種④営業職
営業職は顧客の抱える問題に対してソリューションとして自社の製品やサービスを提案し、売上を作り出していく職種です。
取引先やお客様との関わりが最も多く売上に直接関係する業務で、企業でも常に重要性の高い職種と位置づけられています。
営業部を花形部署として捉えている学生も少なくないため、かなり選考倍率が高い部署でもあります。
仕事上では業界や製品に対する豊富な知識はもちろん、高いコミュニケーションスキルや、顧客への理解力が求められます。
文学部は高いコミュニケーションスキルが備わった人材が多いため、営業職として入社してもすぐになじみやすいでしょう。
また、営業は元々購入を検討している顧客ではなく購入意欲が低い相手にも自社製品を魅力的に売り込む必要があります。
ノルマが高く設定されていることもあるため、華やかな反面かなり厳しい職種であることも覚えておきましょう。
文学部学生が就活を有利に進めるためのコツ
文学部の学生が就活を有利に進めるための4つのコツについて紹介します。
自己分析や企業研究を入念に行う
就活を有利に進めるためには、自己分析や企業研究を入念に行いましょう。
魅力的な自己PRの作成をするためには、徹底した自己分析と企業への理解が必要不可欠です。
自己分析では、まず「自分がどのようなキャリアを歩みたいのか」「何を成し遂げたいのか」について整理する必要があります。
また企業研究では、その企業独自の強みや考え方、そして今後の展望についてコーポレートサイトなどをチェックしてみてください。
文学部は法学部や経済学部と違って明確なキャリアが設定されていません。
そのため、自己分析で自分の興味や好きなことを明確化した上で就活を進める必要があるでしょう。
企業や業界を絞り過ぎない
就活を進める際には、企業や業界は絞りすぎないように注意してください。
なぜなら、エントリー数を絞りすぎてしまうと思うように内定が獲得できず就活に失敗するリスクが高くなるからです。
例えば大手企業ばかりエントリーしている学生は、中小企業やベンチャー企業も視野に入れてみるのがおすすめです。
大企業はネームバリューがあり福利厚生が充実しているなど魅力的な反面、年功序列の風潮が強く若いうちから昇給しづらいなどのデメリットもあります。
今は中小企業にも有力企業が多く、実力次第では20代のうちから年収1,000万円プレーヤーを目指せる企業も存在します。
自分の軸をしっかり決めた上で、視野が狭くなりすぎないように気をつけて就活を進めましょう。
インターンシップには積極的に参加する
興味関心のある企業のインターンシップには積極的に参加するのがおすすめです。
インターンシップとは、企業が就職前の学生に業務を体験してもらうための制度です。
インターンシップに参加することで、企業のリアルな雰囲気や実際の業務内容が分かります。
人脈の構築やビジネススキルの習得、さらに内定に直結する選考を優先的に受けられるなどのメリットも多いです。
インターンシップを体験することで企業理解も深められるため、ライバルと差別化した魅力的な志望動機も作りやすくなります。
より深掘りした志望動機を作りたい人や、本当に自分に合った企業を見つけたい人は積極的に参加してみてください。
留学して語学力を磨く
文学部で培った語学・文化の知識を活かした仕事がしたい学生は、海外経験を積んで語学力を磨いておくのがおすすめです。
留学して国際政治のあり方について理解が深められれば、就活中でも大きなアピールポイントになるでしょう。
短期留学でも海外での生活を経験したり、さまざまな国の留学仲間との交流で多くの学びがあるはず。
海外経験や語学力があれば、こういった企業へエントリーする際も有利になりやすいでしょう。
参照ページ
文学部出身者が就職先で有利になる資格3選
文学部の就活生が就職先で評価される資格があれば知りたいですよね。
ここでは、文学部の就活生が就職先で評価される資格4つを紹介していきます。
資格①教員免許
国家・地方公務員を目指す学生も多いことから、文学部では教員免許の取得に注力している学校も少なくありません。
教員免許を取得すれば、中学・高校の教師だけでなく塾の先生や家庭教師、学習テキストの制作会社など教育関連の一般企業に就く際もアピールできるでしょう。
資格②TOEIC
TOEICは、ビジネス英語能力を計測するための試験です。
文学部で学んだ「語学」の知識を活かした仕事に就きたい人は、必須の資格です。
企業によって異なりますが、600点以上のスコアを取れば履歴書でもアピールしやすいです。
外資系企業を目指している学生は750~900点を取得できるとなお良いでしょう。
資格③日商簿記検定
日商簿記検定は企業の経営成績や財務状態を適切に管理し、経営管理能力を身につける上で必須のスキルを保有している証明になる資格です。
もし事務職を希望している場合、日商簿記検定の資格を取得していると就活が非常に有利になります。
文学部の就活生であれば大学の講義で簿記を勉強していることも多いので、合格のハードルもあまり高くないでしょう。
エントリーシートで日商簿記検定をアピールする際は、2級以上取得すれば企業の評価対象になりやすいです。
参照ページ
まとめ
今回は、文学部の学生におすすめの就職先について紹介しました。
文学部では、政治学はもちろん法律や社会学に関連する学問においても幅広く学べます。
総合学の色彩が強く、多角的な視野や戦略的な思考が身につけられます。
また、論理的な能力や考えを構築する能力や問題を分析・解決する能力を身につけられるでしょう。
文学部ならではの強みを活かして上手に就活を進めて、第一志望の企業の内定獲得を目指してください。