『録画面接』徹底攻略法!成功させるコツと頻出問題・解答紹介
2024年1月28日更新
はじめに
近年、数多くの企業で導入されてきている『録画面接』。
録画面接のメリットは通常の面接とは異なり、何回も撮り直しすることができる場合もあるため、より自分の力を発揮しやすい選考であることです。
しかしながら、限られた時間の中で機械相手に伝えたいことを端的に伝えるという、他の選考には無い独特の難しさに悩まされる就活生も多くいます。
この記事では、録画面接のやり方や対策方法、そして頻出質問など、録画面接について徹底解説していきます。
今や録画面接は、どの業界を志望するにも欠かせない選考方法の1つです。対面する前に夢を諦めるのは、とても悔しいですよね。
選考を突破し、自分の魅力を直接アピールできるようしっかり対策しておきましょう。
録画面接とは
録画面接とは、就活生がスマートフォンやパソコンのWebカメラで撮影した動画をもとに選考する面接のことです。
比較的新しい選考形式であり、コロナ禍以降効率の良さから、選考の序盤は録画面接で行う企業が増えています。
時間や場所を選ばないため、就活生、企業側両者にとってメリットが大きい選考方法であると言えるでしょう。
エントリーシートと同時に提出を求める企業も多く、面接で直接対面する前に文面や適性検査の結果だけでは分からない就活生の人柄を知る材料の1つです。
就活生の中には、WEB面接(オンライン面接、テレビ電話面接)との違いについて理解していない方も多いでしょう。ここで違いについて紹介します。
WEB面接とは、名前からも分かる通り”パソコンやスマホを使用しWEB上で行う面接”のことです。主にZoomやGoogleMeetなどのオンラインツールを用いて行われます。
つまり録画面接とWEB面接との大きな違いは、リアルタイムでコミュニケーションをとっているかどうかです。
Web面接は、ビデオ電話のように対話しながら面接をするのに対し、録画面接は企業が設定した質問への回答や、自己PRの動画を自分自身で撮影して企業に送ります。
WEB面接と録画面接を混同する方が多くいますので、この違いについてはしっかり押さえておく必要があります。
録画面接の種類
録画面接には、大きく分けて以下の2つ種類があります。
録画型
自分が好きな時間に、企業から提出された質問に対しての回答を撮影し、動画を指定のフォームに送信します。特徴は、何度も撮り直しができることです。場合によっては、応募時に提出することもあります。
条件付き録画型
好きな時間に何度も撮ることができる録画型に対して、企業から日時や録画回数を指定されるのが条件付き録画型です。指定されたWebアプリなどを開くと、質問内容についての音声や動画が流れるので、それに従って動画を撮影します。何度か撮り直しが出来る場合と出来ない場合があるので、思考の瞬発力が必要です。
録画面接のメリット・デメリット
録画面接に対して不安を抱いている就活生は多いでしょう。しかしながら、録画面接にはもちろんメリットもあります。ここで、録画面接のメリットとデメリットについて確認しておきましょう。
録画面接のメリット
録画面接の最大のメリットは「自宅で撮影出来る」ということです。そのため、リラックスした状態で行うことができ、自分の力を発揮しやすくなります。慣れている環境ですので、表情などもほぐれ、最も魅力的な自分自身をアピールできるでしょう。
さらに、ちょっとした言い間違いや噛んでしまった時、もう一度取り直しベストな動画を送ることができるのも就活生にとって嬉しいメリットです。
その他には、遠方の企業を志望している方は交通費がかかりません。
また、録画面接のメリットは就活生、企業双方が自由な時間に面接できるというメリットもあります。
録画面接のデメリット
メリットがある一方で、デメリットもあります。
最大のデメリットは、録画面接に慣れていない場合、不安を感じやすいという点です。全ての企業が導入しているというわけではないので、突然指定されたら戸惑ってしまうかもしれません。
次に、条件付き録画型の場合、撮り直しが出来ないという点です。言い間違いをしていても、話が途中であっても強制的に終了してしまい、たとえ失敗を自覚していても送信されます。
そうしたミスが必ず不採用に繋がるとは限りませんが、好印象にはなりません。そのため、事前準備が重要です。
録画面接のやり方
録画面接の流れは以下の通りです。
1.企業から案内メールが届く
多くの録画型の場合、書類選考を通過した型に企業から録画面接の案内が届きます。中には、書類選考と同じ段階で録画面接を行う企業もあり、その場合は応募したタイミングに録画面接の案内が届きます。
2.指定ツールにアクセスし、設定や詳細を確認
指定されたツールや設定など詳細を確認します。
3.各自録画面接を撮影
まず、周囲の環境や身だしなみが整っているか確認しましょう。
企業から指定がある場合はそれに従い、ない場合は正式な服装を着用した方が好印象を与えます。また、雑音の入る環境も控えた方が良いでしょう。
環境が整ったら、各自で企業から出された質問に対する回答の動画を撮影します。
1.撮影した動画を指定の方法で企業に提出
動画を企業指定のURLなどにアップロードします。
2.撮影した全ての動画をアップロードして完了
動画が全てアップロードできたことを確認したら完了です。
撮影して、アップロードできたつもりでいてもできていなかったというケースが稀に存在します。これでは、せっかくの努力と時間が無駄になってしまいます。注意深く確認するようにしましょう。
録画型のやり方
続いて、録画型のやり方について紹介します。
細かい操作や手順は企業が使用するツールによって異なります。しかしながら基本的にはスマートフォンやパソコンの録画機能を使い、動画を撮影します。
自分の好きなタイミング・ペースで録画できますが、期限は必ずあるので期日内に送付する必要があります。油断していて期限を過ぎてしまったという就活生も中にはいますので、期限は必ず確認しましょう。
条件付き録画型のやり方
次に条件付き録画型のやり方について紹介します。条件付き録画型の場合は、録画する日時や録画回数が指定されています。
流れは録画型と同様、書類選考を通過後、または応募後に、応募先企業から録画面接の案内が届きます。指定されたアプリもしくはURLからログインして手順どおりに進め、録画を開始します。
多くの場合、アプリ内の動画や音声などの指示に従い、制限時間内に回答する流れです。こちらは撮り直しができる場合とできない場合がありますので、必ず事前に答えを用意しておくようにしましょう。
録画面接を成功させるためのコツ
録画面接を成功させるためにはコツがあります。以下のポイントを押さえておきましょう。
自己紹介で好印象を与える
好印象を与えるために意識してほしいのは「声」「目線」「身だしなみ」「撮影場所」「構図」の5つです。
日頃の声より1トーン明るく話し、カメラの向こう側に面接官がいると意識してみましょう。カメラに映らないからと考えがちですが、スーツは上下着用するようにすることも大事です。また、撮影場所はできるだけ背景を白色に統一することをおすすめします。最後に、撮影の構図はバストショットまたはウエストショットにすることです。カメラを見下ろす形にならないよう自分の目線に合うようにカメラを合わせてください。
伝えたいことは冒頭に話す
録画面接で大切なことは、主張や結論は冒頭に話すことです。そうすることで、伝えたい内容の大筋を把握しながら聞くことができるので、相手が理解しやすくなります。
録画面接は限られた時間内で、論理的にわかりやすく伝えなければなりません。最も相手に伝わりやすい回答方法は『結論→理由→具体例→再度結論』の順序で話すPREP法を取り入れることが有効です。これは相手に伝わりやすいだけでなく、物事を論理的に説明できるというアピールにもなります。
質問に対する答えを何度も練習する
録画面接で他の就活生と差をつけるには、質問に対する答えを何度も練習することが欠かせません。
対面での面接は一発勝負であり、直前まで質問内容は分からないので、最大限の力を発揮できないこともあるでしょう。しかしながら、録画面接は予め質問内容が分かっているので、何度も練習することが可能です。繰り返していくうちにより良い回答が出てきたり、緊張がほぐれてスムーズに話せるようになるので、自分のポテンシャルを最大限発揮できるでしょう。
相手は面接のプロであり、練習しているかどうかはすぐにわかります。企業への志望度の高さや熱意のアピールにも繋がるので、必ず練習しましょう。
話し方や目線に気をつける
録画面接でも対面での面接同様に、話し方や目線に気をつけなければなりません。
当たり前に思えますが、意外と出来ていない学生が多くいます。伏し目や猫背は自信がない印象を与えてしまいます。カメラの位置が低いと見下ろす形になり、高圧的な印象を与えてしまうので面接官は不快に感じます。そのため、カメラは目線の高さに合わせレンズをまっすぐ見据えて撮影しましょう。
また、自宅で撮影しているとリラックスしすぎてしまい、話し方が砕けてしまう方がいます。あくまでも面接であるということは忘れないように意識して撮影して下さい。
録画面接の頻出問題
録画面接の頻出問題として、以下のようなものが挙げられます。回答例文も紹介していきます。
自己紹介をして下さい。
録画面接で特に時間の指定がない場合、自己紹介は30秒〜1分に収めましょう。長く話しすぎてしまうと、アピールしたいポイントが分かりにくくなってしまいます。できるだけ端的にまとめることが大切です。
初めまして。□□大学△△学部●●学科の○○○○(名前)と申します。私の強みは統率力があるところです。学生時代には陸上競技部に所属し、主将として部をまとめてきました。 週に一度のミーティングで目標を掲げ、1年の締めくくりにMVPを表彰することにより、部全体の意識を高めるようにしました。 その結果、2人しかいなかった県大会出場者が10人、さらに2人全国大会に出場するまで成長しました。 今までの経験を活かし、御社でも活躍したいと考えています。 本日はよろしくお願い致します。 |
ポイント:この自己紹介で伝えたいことは、「統率力がある」ということです。そのことを冒頭で伝え、強みが活かされた実際のエピソードを実績を含めて書いています。
より実績がわかりやすくなるようにするには、具体的な数字を出すことが有効的です。
最後には、その培った経験を活かし企業で活躍したいということを伝えましょう。
時間制限が長い場合は、将来像をもう少し具体的に書くと良いです。
あなたの夢を教えて下さい。
私の夢は、10年以内にこれからの定番商品となるような新商品を開発することです。 私が貴社に出会ったきっかけは○○でした。母からプレゼントして貰った時、その斬新なパッケージと美味しさに感動したことを今でも覚えています。 そんな感動を与えられる貴社で、お客様を感動させる定番商品を作り「私が生み出したんだよ」と周囲に自慢することが、私の幼い頃から抱いている夢です。 この夢を叶えるため、私は入社後、営業職として顧客のニーズを徹底的に理解し、利益を生み出し、第一線として活躍します。 成長したのち、企画職を志望しこの夢を叶えたいと考えております。 |
ポイント:最初の一文目には自分の夢を述べるようにしましょう。そして、次にそのきっかけをエピソードを含めて書きます。
そして最後に入社後のビジョンを話すことにより、夢への本気度が伝わる文章になります。
ここで重要なのは、単に好きだからなどはきっかけに相応しいとは言えません。
好きだということを伝えるにも、何か具体的なエピソードを含めましょう。
大学生活で力を入れていたことを教えて下さい
面接で「大学生活で力を入れていたこと」を聞かれた際に、制限時間が定められていない場合は、目安として1〜3分間ほどで答えてください。冗長的でまとまりのない文章ではなく、端的でわかりやすい文章にしなければなりません。
私が大学生活で力を入れていたことは、塾講師のアルバイトです。 私はわかりやすく教えるだけでなく、生徒のモチベーションを上げて学習効率を高めることに注力しました。 生徒のモチベーションを上げるためには「生徒について深く理解する」必要があると考え、生徒それぞれにどのような伝え方が相手に刺さるのか、苦手意識を持つ理由は何なのかを徹底的に分析しました。 その結果を授業に反映したところ、私の指導している生徒20人が難関高校に合格できました。 教室長からは「この数字は開校以来、異例の数字だ」と褒めていただき、強い達成感を感じました。この経験から、人を動かすためにはまず相手を理解しなければならないということを学びました。 御社に営業職として入社出来た際には、まず取引相手について誰よりも詳しくなり、相手のニーズを超えていくような提案をしたいと思います。 |
ポイント:学生時代に力を入れていたことを話す際よくあるミスは、話を盛り込みすぎてしまうことです。1分〜3分でまとめるために、具体性やエピソードは絞るようにしましょう。
この例文では、具体的な数字だけでなく他者からの賞賛も書いているので、より説得力のある文章になっています。
志望動機
志望動機は、指定された時間がない場合1〜3分で話すようにしましょう。
志望動機が数秒程度など、短すぎると入社意欲がないと判断される可能性があります。
反対に長々と伝えても、要点がわからず、全体像が見えなくなってしまいます。
せっかくの熱意が伝わらないのはもったいないので、端的にまとめるよう心がけてください。
私が御社を志望する理由は、世界中に日本の食文化を認めてもらいたいからです。 私は大学時代、日本料理店でアルバイトをしていました。店には日本人だけでなく、世界各国からお客さまが来店され、日本食を楽しんでいました。特に外国人の方が興味を抱いていたのは、天ぷらでした。 私がイタリア人のお客さまを担当した時、帰り際に「イタリアにこのまま持ち帰り、家族や友人に広めたい」と嬉しそうに話してくださったことを今でも覚えています。 私はこの経験から、文化は違っても味覚は全世界共通であり、「食」が人々を幸せな気分にするということを再認識しました。 近年世界に広がりつつある日本食ですが、受け入れられていないものや知られていないものが多数あります。 国内で最も海外進出に積極的である御社であれば、世界中の人から愛される日本食を開発し、広められると考えております。 |
ポイント:志望する理由で他の学生と差をつけるには、よくあるものではなくインパクトのあるものにすることです。
この例文では、冒頭に「世界中に日本の食文化を認めてもらいたい」とかなりインパクトのある志望理由を書いているので印象に残ります。
また、実際のエピソードを交えて将来像を話しているのでキャリアビジョンも明確になっています。
なぜこの企業でないといけないのかを含めて書くことも忘れないようにしましょう。
まとめ
今回は録画面接の対策方法について、コツや頻出問題、回答例を含め徹底解説してきました。
録画面接は近年導入が増えてきた選考ですので、最初は戸惑うことも多いかもしれません。
しかし、事前にしっかり対策を行えば、就職活動中の移動時間や交通費を削減できたり、自身が持っている最大限の力を発揮できたりと、就活生にとってメリットが多数ある選考方法です。
この記事を読んで対策方法を理解したみなさんであれば、選考に録画面接が出てきても、焦ることなく、いつでもベストを尽くせるでしょう。
辛いことも多くある就活ですが、きっと素敵な未来が待っています!ぜひ、この記事を役立てて就活に励んでください。