デザイナーについて徹底解説!特徴や向き不向きは?
2023年11月30日更新
初めに
この記事では、現在デザイナーを目指している方々に向け、デザイナーの業務内容や向いている方、などの情報についてご紹介いたします。
就活を成功させるためには、志望する業界や企業について十分な情報を得て、研究を尽くさなければなりません。志望する業界・企業の特性や業務内容を知らないと、入社後に貴方の理想やイメージとのギャップを感じて離職の原因となるかもしれません。給料額や福利厚生なども大事は大事なことですが、就職した先で長く仕事を続けるためには、貴方自身がやりがいを感じられる先であるか否かがもっとも大事なことだと思います。
また、業界全体の将来性についても目を向けることが必要です。今は好調であっても、将来的に衰退してしまえば、何年、何十年先に路頭に迷ってしまう可能性もあります。
要するに、貴方にマッチする有望な業界・企業をいかにして見極めるかが大事なのです。
今、デザイナーになることを志していても、業界について漠然としたイメージしかもっていないという方は、ぜひこの記事を読んでいただき参考にしていただき、就活の一助としてご活用頂ければ幸いです。
デザイン業界とは?
皆さんは「デザイナー」と聞くとどんな世界を想像しますか?
デザイナーと一口に言っても、衣類のデザインを考案するファッションデザイナー・我々も普段から使用している生活用品や自動車などの、世の中で販売されている製品をデザインするプロダクトデザイナー・Webサイトに関連するデザインをするWebデザイナーなど、多種多様なデザイナーがいます。
経済産業省が行った「平成29年特定サービス産業実態調査」によると、国内には約7,600社ものデザイン会社があり、業界全体の年間売上高は3,329億円と言われています。
しかし、この数字にフリーランスは含まれていないので市場規模としては更に大きなものになるでしょう。
デザイン市場は非常に幅広く、様々なジャンルの業界と取引を行っています。そのため、それぞれの業界の好・不調の影響を受けやすい業界でもあります。近年では、出版業界は紙媒体の減少などにより縮小化傾向にあると言われており、デザイン業界もその影響を受けている状況です。
しかし一方で、Web媒体のデザインは好調です。特に、企業ホームページや新商品の広告などWeb上の多くのサイトを手掛けるWebデザイナーは、今の時代に欠かせない存在としてデザイン会社を担っています。
デザイナーの種類
デザイナーには、様々なジャンルがあります。
ここで各種類の概要を知っておくことが重要です。選考に進む際に自分がやりたいことはどのジャンルなのか、どの会社を志望するべきなのか考えていきましょう。
それでは、代表的なデザイナーの種類を紹介していきます。
種類①グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、ポスターや雑誌の広告、フライヤー・商品のパッケージなど主に印刷物のデザインをする仕事です。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
・自由な発想力のある人
・手先の器用な人
・我慢強い人
・流行に敏感な人
・絵やイラストに自信のある人
・人の噺を聞くのが上手な人
種類②Webデザイナー
Webデザイナーは、様々なWebサイトのデザインを行う仕事です。
一般的に、1人で全ての作業をするのではなく、Webディレクターを中心にプロジェクトチームを組み、スタッフと連携しながら1つのWebサイトを作り上げていきます。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
・柔軟な対応力のある人
・発想力豊かな人
・観察力のある人
・新しい情報や流行に敏感な人
・好奇心旺盛な人
・コミュニケーション能力の高い人
種類③サービスデザイナー
サービスデザイナーとは、製品そのものをデザインするのではなく、サービス自体をデザインする仕事です。
顧客目線の仕事ではなく、マーケターに近い感覚で業務を行います。
また、UIやUXの向上などを任せられることもあり、ユーザー体験そのもののデザインをする仕事と捉えると分かりやすいでしょう。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
・ユーザーが抱える課題を理解し、論理的に物事を考える思考力のある人
・0から物事を作っていくことに興味がある人
・コミュニケーション能力の高い人
・多角的な視点で物事を捉える力
種類④CGデザイナー
CGデザイナーは、二次元や三次元のコンピューターグラフィック(CG)を制作する仕事です。
CGデザイナーの活動の幅は広く、映画やアニメ・ゲームなどの映像作品のほか、建築物や機械の設計など多岐にわたって活躍できるのが特徴です。
会社に属している方も多いですが、経験を積んだ後にフリーランスとして独立していくケースも多く見られます。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
・デザインセンスのある人
・集中力のある人
・発想力豊かな人
種類⑤ファッションデザイナー
ファッションデザイナーは、衣服や靴・バッグなどファッションに関する製品をデザインする仕事です。
どのようなユーザーがファッションアイテムを使うのか、どのような場面で着用するかといったコンセプトの企画をし、試案のデザイン画をいくつも描き、具体的な形を作りあげていきます。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
・時代を先読む予測力のある人
・分析能力
・その他スタッフと連携するコミュニケーション能力の高い人
種類⑤ゲームデザイナー
ゲームデザイナーは、ゲームの基本設計をする仕事です。
家庭用ゲーム機やソーシャルゲームなどに登場するキャラクターはもちろん、背景・アイテムなど作品内で使われるイラスト全てをデザインします。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
・ゲームが好きな人
・創作が好きな人
・流行に敏感な人
・さまざまなことに興味を持てる人
・数学が得意な人
種類➅インテリアデザイナーインテリアデザイナーは、室内にある家具や装飾・照明など、内装全般の企画と設計に携わる仕事です。
個人の家だけでなく、店舗やオフィス・学校や公共の施設などありとあらゆる空間のインテリアを担当し、空間を作り上げていきます。
クライアントのニーズに応じて、デザインコンセプトを作成し、色調から造作、照明や温度など全てを監修します。
多くのインテリアデザイナーが、デザイン事務所やハウスメーカーに勤めますが、中には経験を積み、実力があれば独立して開業する方もいます。
就職活動のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。
インテリアが好きな人
・細かい部分に気が付く人
・全体を見渡す力のある人
・デザインセンスのある人
・建築の専門的知識のある人
・コミュニケーション能力の高い人
デザイナー業界の業務内容
デザイナーとは一言で説明すると、「様々なもののデザインを制作すること」です。
身の回りにある製品やWebサイト、広告や書籍に関連するレイアウトなど、多種多様なものをデザインします。
活動するフィールドが多岐に渡っているため、求められる知識やセンスも少しずつ異なります。
しかしながら、どのデザイナーになるにも共通して言えることは「クライアントが求めるデザインを造り上げる」ということです。
デザインが売り上げに直接影響を与えることも多いため、クライアントのニーズを理解し、ターゲットとしている層にヒットしそうなデザインを考案しなくてはいけません。
つまり、クライアントの商品やサービスに対する顧客層と、機能性・価格面など、さまざまな条件を踏まえた上で、ベストなデザインを考案し提案することがデザイナーの仕事といえるでしょう。
デザイナーのメリット・デメリット
デザイナーのメリット・デメリットには下記のようなものがあります。
メリットだけでなく、デメリットもどれだけ大きいのかを考えましょう。どちらも考え、自分の将来と照らし合わせることでより良い未来の選択ができます。
メリット
・年齢は関係ない
デザイナーの仕事には、年齢は関係ないと言われています。
年齢よりもスキルや経験を重視するデザイナー業界は、実力に応じて多くの案件を獲得でき、いくつになっても活躍できるフィールドです。
・多様性のある働き方ができる
デザイナーは企業内で働くだけでなく、在宅で作業したり、フリーランスとして働くこともできます。
中には、起業し事業を開く方もいます。自分自身でどんなワークスタイルにしたいか選ぶ事ができる職種だと言えるでしょう。
・やりがいや達成感がある
デザインの仕事は、形として残ります。ロゴマークや広告・映像など結果が目に見えて存在するので、満足感も高いです。
また、公開した作品を見た出版社などから声をかけられるなど掲載依頼を受ける事もあります。
そうした目に見えた充実感を得られるのが大きな魅力の1つです。
デメリット
・収入が不安定(フリーランスの場合)
・緊急な仕事が多い
チラシやDMなどを作る、広告や販売促進の仕事においては、特に緊急な仕事が多いと言われています。
クライアントも日々営業戦略を練り、タイムリーに企画を実行したいので緊急な仕事になってしまい、残業や休日出勤になる事もあります。
・業務時間が長い
デザイナーは、一つ一つ手間をかけ1つのモノを作り上げます。その為、どうしても一定時間にできる業務量には限りがあります。
取引先によっては、昼間に外部打ち合わせなどをするので業務開始時間が遅くなりがちです。
更に複数の案件が立て込む時には業務時間が長くなります。
・最終判断はクライアントにある
たとえ自分の中で最高傑作を作り出したとしても、それがクライアントの好みではなかった場合や、不本意な修正が入る事があります。
相次ぐ修正の結果、最大限の対応をしても想像していたものとは全く異なったひどい作品だとしても最終判断はクライアントにあるのが現実です。
・下請け業務が多くなる
本来、お客様とパートナーのような関係である事が望ましいのですが、実際には、支持されて動く下請け業務になってしまうことが多いです。
・デザインスキルだけで活躍は厳しいので +αのスキルが必要
最近では、インターネットの普及などにより安価なデザインサービスが登場していたり、デザインソフトの性能も上がっています。
多数いるデザイナーや、インターネット技術より一歩秀でて活躍するには、もう一つの強みを持っておくといいでしょう。
デザイナーに向いている人・スキル
デザイナーには下記のような方が向いていると言われています。
・自由な発想力のある人
クライアントから要望された抽象的なアイデアを、具体的な形にしていくだけでなく、さらにクライアントのイメージを引き出す力が必要です。
それだけでなく、オリジナリティも加える柔軟な発想力や美的感覚もあると成功しやすいでしょう。
・手先が器用な人
一見華やかにみえるデザイナーですが、細かい地味な作業も多いのが現実です。手先の器用さや緻密さ、計算能力、我慢強さも求められます。
・身体が丈夫な人
身体は関係ないのでは?と考えがちですが、意外と重要なのが身体の丈夫さや体調管理能力です。
納期が非常に短く、多数の仕事を抱える期間は多忙になり、長時間椅子に座って作業します。そうした環境でも耐えられる体力が必要になります。
・コミュニケーション能力
クライアントはもちろん、カメラマンやライターと共に仕事をすることもあります。そのため!円滑に意思疎通するコミュニケーションが必要です。
デザイナーになるために必須な資格はありません。従って個人の実力勝負になる世界です。
そうした中で打ち勝っていくには、以下のようになスキルがあると役立つと言われています。
つまり、既に資格を持っている方や資格獲得する意欲のある方は、デザイナー業界に向いているかもしれません。
・アドビ認定プロフェッショナル
・Photoshopクリエイター能力認定試験
・Illustratorクリエイター能力認定試験
・CGクリエイター検定
・DTP検定
・プロダクトデザイン検定
・色彩検定
・ウェブデザイン技能検定
・インテリアコーディネーター資格試験
代表的な企業紹介
デザイナーを志望している人ならば知っておきたい、デザイン系企業を紹介します。
まずは広告代理店です。
会社名
社員数
年収
特徴
電通
約72,000人
約850万円
・日本最大手No1
・体育会系
博報堂
約4000人
約700万円
・個人主義
・クリエイティブが強み
・有名クリエイターを多数輩出
ADK(アサツーディ・ケイ)
約2500人
約580万円
・フラットで温和
・アニメや高級ブランドを得意としている
(ドラえもんやクレヨンしんちゃんなど)
これら大手3社のことは、まとめて「電博アサツー」と呼ばれています。
数え切れないほど存在するデザイン会社。
しかし個人経営の会社や、社員が10人に満たない小さい会社が多いです。そんなデザイン事務所の中でも有名なのはこの3社でしょう。
会社名
社員数
平均年収
特徴
日本デザインセンター
約260人
約400万
・現場で学んでいくスタイル
・常に忙しいが、その分やりがいや達成感がある。
・平均年齢が40歳と高いので、昔ながらの教育方法の傾向あり
たき工房
約430人
約430万円
・社員同士の仲が良い
・一緒に仕事する外部スタッフも一流
・大きな仕事に携わることができる
DRAFT
約190人
約550万円
インテリア・プロダクトや建築の設計デザインを中心に、都市開発やブランディングなど幅広いデザイン領域を手がけている。
・オフィスが開放的
・社員同士のコミュニケーションを大事にしている。
デザイナーとして活躍するためには、これらのサイトも活用できます。
是非、参考までにご覧ください。
・https://designer-base.com/designer-demerit/
・https://www.internetacademy.jp/it/design/web-design/work-and-types-of-designer.html#chapter1
まとめ
今回はデザイナーについて解説しました。
就活を成功させるためには業界研究が必須です。業務内容や大手企業について調べるだけではなく、本当に自分に向いているのかを確認しながら業界研究を進めていくことで、就職活動がより良いものになっていきます。
一見華やかそうに見えるデザイナーでも、意外と細かい作業だったり、緊急の仕事が入ったり、フリーランスになると収入が不安定になったりとデメリットもあるのが現実です。
しかしながら、こうしたデメリットは貴方次第でメリットへと変えていくこともできると思います。
多角的に見ていくことは、就職活動で勝利を勝ち取るためにも、あなたの将来のためにも欠かせません。
業界分析する際、ぜひこの記事も活用してみてください!
みなさんが素敵な結果となることを祈っています。