視点を変えると、世界がまるで違ってみえる。東京で就活をする理由とは?
『就活において必要なことは、軒並みはずれたスキルでも、経験でもない。それは「選択」と「決断」である。』
はじめに
みなさん、こんにちは!
私は、温泉が豊富にある大分県、立命館アジア太平洋大学の学生です。
突然ですが、皆さん!あなたの人生の中で平等で同じように与えられているもの、そして限られているものはなんだと思いますか?
私は時間だと思います。
1日24時間という限られた時間の中で、いつ死ぬか分からない人生に、あなたの本当にやりたいことを達成できるためのものはあるでしょうか?
この記事を読んでいるみなさんが、おそらく頭を悩ませているであろう「就職活動」も、”ファーストキャリア”を決めるという意味では、人生における大切なライフイベントの一つであることは間違いありません。
私は、就活対策本などへお金を割かなかった代わりに、たくさんの方の話を聞いてきました。
実際に働いている方々や、人事の方、大学のオフィスで勤務されている方々、キャリアアドバイザー、就活を終えている先輩、就活仲間など。本当に幅広く様々な方のお話を積極的に聞いてきた自信があります。
私がこれまでに行った就活を後悔なく、楽しんでもらいたい。
そんな思いで、特に印象に残っているお話をいくつかピックアップさせていただきました。ぜひ、最後まで読んでいただけると幸いです。
1. なぜわざわざ東京に行かなきゃいけないの?
私は、「上京したい!」と思って、東京に来たのではありません。
結果的に、東京に来なくてはいけなかったので、やって来ました。
ですが、東京にきて就活をしてみて心から良かったと思っています。その理由は2つあります。
1-1. たくさんの学生と知り合えるので、視野が広がり、自分の新たな側面に気づくことができる
伝えるまでもないようなことかもしれませんが、実際に体験して一番インパクトがありました。
企業や学生の母数自体が桁違いに多いのです。
だからこそ、たった1度のイベントでもお話できる企業や学生の数が多いので、様々な出会いがありました。実際に連絡先を交換した学生もいます。
様々な学生のバックグラウンド・価値観を知ることにより、自分という人間を客観的に見ることが容易になり、自分の強み弱み・差別化できるポイントもより明確になってきます。
企業にアピールできる部分が明確になれば、自己PRもよりしやすくなりますよね。客観的な自分を知ることは、自己分析において大事な要素です。
1-2. 上昇志向の強い学生が多い
日本全国にいる様々な大学の学生と交流することにより、刺激になると同時に自分の大学の特色が見えてきます。
私の大学は日本人学生と国際学生の比率が1:1の大学なので、割と国際的なところに問題意識を持っている学生が多いです。
だけど、全然違う地域の学生はまた違う視点を持っていたり、今まで知らなかった問題について考えている学生もいたりするので、話をするだけでとても面白いです。
中でも興味深かったのは、少子高齢化や過疎化が進んでいる地域の学生は、積極的に地方を盛り上げるために様々な活動を行なっているにも関わらず、地方内で単一で動いているために横の繋がりが浅いこと。
素敵な考え方を持っているのに100%活かしきれていないような印象を受けました。
これは余談にすぎませんが、様々な事柄に問題意識を持ち積極的に動いている学生と知り合えるので、そのような環境に身を置いておくためにも、今のうちに一度は東京の就活に参加してみるといいと思います。
「ジョーカツナイト」にて、皆でピザ会。
ジョーカツが入っているオフィスの外観。新しく、中もとても綺麗です。
2. 就職活動をマイナスなイメージに捉えてしまうあなたへ
就職活動では、皆が同じように黒髪で統一し、黒のリクルートスーツを着て、台本に用意されたようなことを完璧に話す。
そんな風習にちょっと嫌気がさしてしまう事って、これを読んでいる皆さんであれば経験があるのではないでしょうか。
私もそうでした。
カタにはまった物の見方をしなければならないことが嫌だな、と思っていました。
でも、そんな私でもある2つのエピソードをきっかけに、就職活動について意識が変わるようになったのです!
2-1. 人事の苦労と人事が学生を見るポイントとは?
就職活動を始めると、よくある質問。
「30秒(または1分)で自己紹介と自己PRをしてください。」
「グループディスカッション(以下,GD)で選考していきます。」
私は毎度、面接やGDを行う度に感じていました。
なぜその短時間で人の評価ができるのか?
たった10-30分で私を評価しないでほしい!
と。
特に就職を始めたばかりの頃は、喉まで出かかった時もあったのですが、人事の方からのお話で、ちょっと納得できました。
というのも、人事の方も限られた時間の中で選ばなければならず、必死なのです。
私たちの選考で何気なく使用している会場やパンフレット、時には食事代や交通費などは、営業等で働いてきた方々の会社のお金を使い、運営しているのです。
1回の企業説明会やインターンに、どれだけの資金が動いているのか、考えたことはありますか?
ぜひ、計算してみてください。
土地や人件費を考慮に入れても、かなりの費用を私たち学生のために使っているのです。
ある人事に、新卒の学生を1人採用するためにかかっている選考費用を伺ったところ、数十万円とおっしゃっていました。
この額に驚いたと同時に、今の私が数十万円という金額を支払ってまで雇いたくなるような人材であるとはとは到底思えませんでした。
そこからは、1回1回の選考へ、心の底から本気で向き合えるようになりました。
必死なのは、私たちだけでないなのです。人事の方々であっても、より素敵な出会いを求め、必死なのです。
本題に戻りますが、そのような短い時間内で、人事の方はどのような視点で学生をみており、合否判断を下しているのでしょうか?
私はこれまで業界に限らず、50名程度の人事の方々と出会い、様々にお話を伺ってきました。
その出会いの中で選考がある場合は、必ず担当の人事の方に
「選ばれる学生の共通点と、もし私を選ぶのであればその中で私を選んだ理由を教えてください。」
と伺うようにしてきました。
それぞれ返答は全く異なるものでしたが、人事の皆さんの強い想い、そして選ぶ理由という確固たるものは、必ず存在していました。
そのうち「グループディスカッション」では、選ぶ理由というものに共通点を見いだす事ができましたので、紹介させていただきます!
<印象について>
・身だしなみが整っているか
・その場の笑顔があるか
・相槌できているか
・目を見て話を聞くか
・素直であるか
- コミュニケーション能力(話し合いに参加しているか。積極的な発言でなくてもOK)
- コミット力(どのぐらい真剣に話し合いに向き合っているか、理解しているのか)
- その企業との相性 (言語化するのが難しいのですが、企業とマッチするかどうか、フィーリング的な部分が多いようでした)
4つ目の項目に関しては少し説得力に欠けてしまうかもしれませんが、それぞれ胸に秘めた思いがあって総合的に判断をしているわけですので、会社説明会の前に、少しでも会社のことを理解するように努めることはやはり大事な事なのです。
また、1つ目の項目「印象」というのは、実は誰でもできることです。
普段からの物事に対する姿勢が、意外とディスカッションで露呈しますので、社会人になる前に印象を良くするよう、磨いておくと良いかもしれませんね!
2-2. 就活に向き合う姿勢の変化
インターンに参加した際のグループワークで、
・周りの意見が自分の意見よりも面白い場合
・自分よりも内容の詰まった良い意見を持っていると思った場合
このような場合は、その意見に賛同し、自分の意見はあえて言わないようにしていました。
あえて言わず、波風立てずにグループワークを進めてしまった方が、ワークが効率良く進むと思っていたからです。
しかしある時、こう言われました
「自分の意見を振り絞ってでも、ディスカッションに参加してるの?今の状態で成長できるの?本気で成長したいの?」
意見に賛同することは良いことだと思ってきたので、言われた時は正直ちょっと面食らってしまいました。
しかし、言われてみて、取り組む姿勢を変えてみると、確かにグループによっては必ずしも意見に賛同する事が正解ではないことに気がつきました。
「考えなきゃ。意見出さなきゃ」
と思う時、そして
「あ。うん、大丈夫だ」
と途中から考えを捨てる時。
取り組み方としては、大きく分けて2パターンに分かれているように思います。
この後者の取り組み方は、皆さんもお分かりのように確かに成長はしませんし、私が考えているような目標志向の人と働く意味が全くなくなってしまう、という危機を感じました。
それからは、自分が参加する全てのインターンや説明会において、「主体性を持って何事にも取り組む」ことを意識するようにしました。
すると、自分の中でも変化が感じられるようになったのです。
ただし、ここで間違えて欲しくないのは、ここで私の言う「主体性」というのは、GDにおいてファシリテーターを務める、といった類のものではなく、あくまで「自分が今できるベストを出し切る」ということです。
例えば、ディスカッションの際に、自分や周りの学生がスピード感についていけていない、と感じた時。
全員が理解しているかどうかを整理するために、
「今の進んでいる〜〜は、〜〜というニュアンスで捉えているってことで間違えない?」
とスピード感を均したり、
「ここまでを整理すると〜〜」
と発言することで、お互いにチームとして、理解を深める事ができますよね。
また説明会の際、これまでの私はたとえ企業側の説明に納得いかない部分があっても、
「“きっと”この会社はこういう考え方だから」
というような憶測的な判断で済ませてしまっていることがほとんどでした。
しかし、先ほど述べたような「主体的な姿勢」で取り組むようになってからは、誰のお話でも気になったことは、どんなに小さいことでもとにかくメモを取ることを徹底したところ、質疑応答の時間には自然と質問が次から次へと頭に浮かび、必ず質問をするようになっていたのです。
意識を変えてからというもの、納得感のない説明会は一度もなく、人事の方も学生へしっかりと向き合ってくださる方々がほとんどなので、真摯に答えてくださり、人とお話しをすることが前よりももっと好きになりました。
このように、ちょっとした“姿勢”と“意識”を変えることで、「話を聞く態度」や「相手の意図を読み取る力」や「吸収できる量」が確実に自然と上がってきます。
主体的に取り組むだけで、世界がまるで変わって見えるのです。
3. 就職活動を終わらせるタイミング
受験と違って、企業の内定というものには完全な正解が存在しない就職活動。自分で決めるしかないので、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
終わらせるタイミングというのは、本当に人それぞれ。
私が知っている限りですと、年末の時点で内定を既に獲得し就活を終えた方、はたまた内定は何社から貰ってはいるものの、心から納得のゆく企業と出会えるまで粘り続け、10/3まで就活をしていた方もいました。
自分が納得のいく尺度というのも、人によってそれぞれに異なります。
私が大切だと思っているのは、自分の「選択」が、成功に繋がるようにしていくこと。
つまり、人と同じ道を選ぶのではなく自分自身で、確固たる意志を持って「選択」し、「決断」することが重要だと思うのです。
自分の選択に、責任を持って欲しいのです。
今の話を踏まえた上で、私の「選択」についてお話します。
世に存在する全ての企業を比較検討するのは物理的に無理な話ですので、限られた時間の中で出会った企業の方々と直接お話しする機会を、一番大切にしました。
そしてありがたいことに、今までの出会いの中で「本当に働きたい!」と思える企業に出会うことが出来ました。
その企業から内定をもらえるまでは、お話ができる企業にはなるべくお会いし、より良い選択の追求をしています。
また、50社以上の企業の人事の方からお話を聞いてきた中で、実際にエントリーしている企業は今のところ3社(これから3社増えます) 。
大手もベンチャーも様々で、業界も別々であります。
決め手としては、様々な要因(経営者の魅力や将来性など)ありますが、シンプルに言うと、説明会やインターンでのお話を聞いた時に、もう一度会いたいか会いたくないか。そこで判断しています。
納得することのできた6社のうち、一番志望度の高い企業から内定をいただいた時点で、私は就職活動を終えようと思っています。
さいごに
今回は僭越ながら、私のことを紹介させていただきました。
読んでいただいた皆様、貴重なお時間をありがとうございます。
皆さんもそれぞれ自分の将来像を描いた上で、就活という1つの節目において、時間の使い方、そして自分の選択に意味を込めてみると、意外といいことも多いと思います!
また人との出会いの中から、多くの気づきが得られることに気がつくかと思います。
皆さんが満足のいく就職活動ができることを、心から願っています。