【企業研究】セプテーニ・ホールディングスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年11月18日更新
はじめに
この記事では、株式会社セプテーニ・ホールディングスの企業研究を行う上で押さえておきたい情報や選考対策について紹介します。
また、同業界の競合他社との比較から、セプテーニ・ホールディングスの立ち位置についてもわかりやすく解説しますので、ぜひ就活を行う際の参考にしてください。
会社概要
株式会社セプテーニ・ホールディングスは東京都新宿区に本社を置き、主にデジタルマーケティング・メディアプラットフォーム事業を手がけるグループ企業の統括・管理を行う*持株会社です。
2023年時点で約1,600名の社員数を擁し、東証スタンダード市場に上場しています。
創業は1990年で当時は人材採用コンサルティング事業を主軸に成長を続け、2000年に現在の主軸事業につながるインターネット広告事業を開始しました。
現在は国内外30社以上(2023年時点)がグループ企業として名を連ねており、デジタルマーケティング事業を主軸としながら事業拡大を推進しています。
2022年にはデジタルマーケティング事業を更に強化すべく、電通グループの連結子会社となりました。
社員が自身の強みを活かし最大限のパフォーマンスが発揮できるよう、AIを用いて定量面から最適配置を行っている点も特徴的です。
インターネット黎明期からビジネスを手掛け、その歴史の中で蓄積された膨大なデータを活用し、クライアントおよび社内の課題に対し最適解を見つけ出すプロフェッショナル集団であることがセプテーニ・ホールディングスの強みとなっています。
*持株会社とは自社でサービスの製造や販売を行うことなく、グループ企業の株式を保有することで事業活動の統括・管理の責任を負う事業モデルを意味します。
事業内容
セプテーニ・ホールディングスの主要ビジネスは以下の2点です。
- デジタルマーケティング事業
- メディアプラットフォーム事業
順に詳しく解説します。
(1)デジタルマーケティング事業
セプテーニ・ホールディングスのビジネスの軸となっているのがデジタルマーケティング事業です。
デジタルマーケティングとは、パソコン・スマートフォン・その他インターネットのメディアなどを利用しサービスを広告・宣伝し、消費者の購入に繋げるマーケティング方法を指します。
セプテーニ・ホールディングスのデジタルマーケティング事業では主に以下2点のビジネスを手掛けています。
- デジタル広告の販売・運用
- データやAIを活用したソリューションの提供
順に解説します。
#1.デジタル広告の販売・運用
クライアント企業のサービス・製品を消費者の目に触れさせるための広告宣伝活動を指します。
どのようなチャネルを活用すれば設定したターゲットに訴求でき、購入につなげられるかを考え、施策の実行までを担います。
例としてYouTubeの広告があります。
ターゲットとなるユーザーがどのようなメディアにアクセスしているかを調べ、目に触れる機会を生み出すことで認知を高め、購買行動に繋げるのです。
#2.データやAIを活用したソリューションの提供
データやAIを用いて高精度な分析を行い成果を最大化するソリューションを指します。
マーケティングでは、広告を展開する前の企画と展開している最中の経過分析が非常に重要です。
ターゲット設定や経過分析の際に、膨大なデータを適切に分析するAIサービスをセプテーニ・ホールディングスは保有しているため、精度の高いフィードバックが可能です。
参照:セプテーニ・ホールディングスHP_デジタルマーケティング事業
(2)メディアプラットフォーム事業
マンガアプリ『GANMA!』を中心とするメディア・プロダクトビジネスを手掛けているのがメディアプラットフォーム事業で、以下4点の組織により構成されています。
- IPプラットフォーム事業
- 採用プラットフォーム事業
- 社会貢献プラットフォーム事業
- 育児プラットフォーム事業
この中で『採用プラットフォーム事業』『社会貢献プラットフォーム』『育児プラットフォーム』については、社内ベンチャーから生まれた新規ビジネスになります。
順に解説します。
#1.IPプラットフォーム事業
IPプラットフォーム事業では、上述の『GANMA!』を運営しています。自社の知的財産(自社IP)の企画・開発を目指し、作家を専属で雇い『GANMA!』上でオリジナル作品を展開しています。
また『GANMA!』上でクライアント企業の広告販売を行うなど、自社メディアとしての強みを活かしたビジネスを展開しています。
#2.採用プラットフォーム事業
採用プラットフォーム事業では、デザイナーが自身のポートフォリオを公開することで興味を持った企業からスカウトが届く『ViViViT』を運営しています。
「優秀なデザイナーが活躍できる場を提供したい」との思いから立ち上がった新規ビジネスです。
#3.社会貢献プラットフォーム事業
社会貢献プラットフォーム事業では、国内NPO団体とユーザーを結びつけ、『誰でも簡単に社会貢献活動ができる仕組み』を構築する『gooddo』を運営しています。
また、ビジネス以外にも国内外の災害時には義援金を拠出するなど、社会貢献は全社員が共有しているテーマでもあります。
#4.育児プラットフォーム事業
育児プラットフォーム事業では、『TowaStela』『ベビーフル』『amanoppo』を運営しています。
育児領域におけるデジタルメディアやECの企画・運営を手掛け、「いちばん子育ての楽しい時代をつくる」というビジョンの下、事業を展開しています。
少子高齢化という日本の大きな社会課題に対し、「セプテーニ・ホールディングスとして何かできることはないか?」と社員の方々が試行錯誤された上で立ち上がった新規ビジネスです。
新卒選考フロー
セプテーニ・ホールディングスの新卒選考フローは、エントリー時に志望動機のような一般的な内容を求められない点で他社とは大きな違いがあります。
エントリー後に実施する『性格診断テスト』によって強みや志向をデータとして抽出するため、セプテーニ・ホールディングスが求める人材イメージをしっかりと持っておくことが重要です。
また、地方在住の学生に関しては選考がオンライン上で完結するため、面接を受けるために東京本社へ行く必要がなくなりました。
ビジネス同様に、新卒採用においても斬新な取り組みがみられます。
(1)エントリー
セプテーニ・ホールディングスの新卒採用ページからマイページアカウントを開設し、入力を行います。
上述の通り、エントリー時に志望動機を求められることはなく、次プロセスの性格診断テストの結果を基に選考が進んでいきます。
(2)性格診断テスト
Web上で受験するもので、結果はあなた自身も確認することができます。
エントリー時に登録したメールアドレス宛に20ページから30ページにおよぶボリューミーなデータが届き、あなた自身はどういう人間であるかという定量的なフィードバックを得られます。
セプテーニ・ホールディングスではこの情報を基に選考を行い、また入社後の配属部署などにも活用するため、非常に重要度の高いテストです。
(3)複数回面接
性格診断テストの結果も踏まえ、セプテーニ・ホールディングスという環境があなた自身に適したものであるか・活躍する人材か、といった観点で面接が行われます。
面接フローでは、グループワークや面接官とのやり取りを通じて、あなた自身の思考行動特性を把握し、どのようなメリットを会社にもたらしてくれるのかを確認しています。
セプテーニ・ホールディングスから送られてくる性格診断テスト結果にあなた自身もしっかりと目を通しておきましょう。
「自身の強みは何か?」「どんなことに興味があるのか」「短所はどこか?」など、一つひとつの性格診断テストの結果についてあなた自身がこれまで経験したエピソードを交えながら話せるように準備することが重要です。
(4)内定
複数回の面接を通過すれば内定となります。
またこの際に、一人ひとりの学生に対しキャリアフィードバックというものが行われます。
これは、入社後のキャリアや働き方についてセプテーニ・ホールディングスの社員から個別にフィードバックを受けられる機会です。
働く環境やキャリアに関する具体的なイメージを持って入社することができます。
社風
大企業ながら平均年齢が30.7歳と若く、当事者意識を強く持った人材が集まる風通しの良い環境です。
社是に『ひねらんかい』とある通り、既存の成果にこだわり続けるのではなく、更なる改善や新たな成果を求め貪欲に挑戦する社風です。
あなたが、様々なことに挑戦したい意欲的な方であればセプテーニ・ホールディングスの社風は非常に親和性が高いといえます。
求める人材
セプテーニ・ホールディングスのミッションは「ひとりひとりのアントレプレナーシップで世界を元気に」です。
また、『7つの行動規範』を定めており、内容は以下の通りです。
- SPEED 巧遅より拙速
- STRECH 目標は高く
- PARTNERSHIP 互いに成長する
- FAIR&OPEN わかりやすく、公平に
- DIVERSITY ダイバーシティを競争力に
- PASSION 情熱を持ち続ける
- FREE&RULE 規律と自由
つまり、『個々を尊重しひとりひとりが当事者を持ち高い目標にチャレンジし続ける』ことを重視しています。
あなた自身がセプテーニ・ホールディングスのミッションや行動規範にフィットする人材であるエピソードを用意し、自身の言葉で話せるように準備しておきましょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
セプテーニ・ホールディングスの主軸ビジネスであるデジタルマーケティング事業は、大きく括ると広告代理店に区分されます。
同区分には、電通グループ・博報堂DYホールディングス・サイバーエージェントなどが所属しています。
企業名 | 売上 (約) | 社員数(約) | 平均年収 | 就職 偏差値 |
電通グループ | 1兆1,000億円 | 72,000名 | 1,341万円 | 70 |
博報堂DYホールディングス | 9,911億円 | 28,000名 | 1,036万円 | 67 |
サイバーエージェント | 7,106億円 | 10,000名 | 733万円 | 61 |
セプテーニ・ホールディングス | 1,314億円 | 1,600名 | 627万円 | 56 |
デジタルホールディングス | 1,128億円 | 1,000名 | 702万円 | 56 |
東急エージェンシー | 1,011億円 | 1,000名 | 650万円 | 59 |
参照:知る知るナビ
売上・社員数については以下各企業HP
就職偏差値については、以下の記事も参考にしてみてください。
電通グループ、博報堂DYホールディングス、サイバーエージェントが他を圧倒する規模感で、セプテーニ・ホールディングスはそれに追随するようなかたちになっています。
2022年には電通グループの子会社に所属したこともあり、今後の更なる事業拡大が期待されます。
採用大学
セプテーニ・ホールディングスは国公立大学や有名私立大学に加え、オンライン面接を活用した地方大学の採用にも注力しています。
学歴フィルターは特にないと考えられます。
【採用実績大学】(五十音順)
青山学院大学、大阪大学、お茶の水女子大学、金沢工業大学、金沢大学、関西大学、関西学院大学、九州大学、九州大学大学院、京都大学、京都大学大学院、熊本大学、慶應義塾大学、神戸大学、国際基督教大学、埼玉大学、首都大学東京、上智大学、多摩美術大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、津田塾大学、東京工業大学、東京大学、東京大学大学院、東京理科大学、東北大学、東北大学大学院、同志社大学、長崎大学、名古屋大学、名古屋大学大学院、奈良先端科学技術大学院大学、一橋大学、兵庫県立大学、法政大学、北海道大学、北海道大学大学院、武蔵野美術大学、明治大学、横浜国立大学、立教大学、立命館アジア太平洋大学、立命館大学、早稲田大学、他
まとめ
この記事では就活の際に押さえておくべきセプテーニ・ホールディングスの情報について解説しました。
就活において、志望企業の研究は非常に重要です。
「どういった人材を求めているのか?」といった内定を獲得するための情報はもちろん、あなた自身が望む社会人としてのキャリアが形成できるかを知るきっかけにもなります。
後悔のないようしっかりと事前準備を行い、内定獲得を目指しましょう。