【業界研究】建設機械業界について徹底解説!特徴や向き不向きは?

【業界研究】建設機械業界について徹底解説!特徴や向き不向きは?

2023年10月29日更新

はじめに

就活を成功させるためには業界研究をしなければなりません。業界独自の業務や特徴を知っていないと入社後にギャップを感じて長く続かないかもしれません。また、長く続けるためには業界全体の将来も考えることが必要です。

 

そこで、ここでは建設機械業界について基本概要から業務内容、向いている人・向いていない人をご紹介します。建設機械業界に興味があり、業界研究があまり進んでいない方は、ぜひご確認ください。

建設機械業界とは?

建設機械業界とは建設現場で使用される機械の製造、販売、レンタルをおこなう業界です。建設機械にはブルドーザー、ショベルカー、クレーン、ダンプトラックなどさまざまな種類があり、建築や土木工事などさまざまな現場で活躍しています。 

 

2021年度の建機出荷総額は国内で9937億円、国外が1兆7632億円、総額は2兆7569億円となりました。建設機械は景気の先行指標とも呼ばれていますが、需要動向がコロナ渦で好調に推移しています。とくに国外に対する需要は大きく伸びており、今後は国外に向けた事業に力を入れていくことが予想されます。

 

建設機械業は建設と機械の両方の知識が必要になることから、理系の大学生・大学院生が志望することが多いです。企業の採用条件としても理系の専攻に要件が定められていることがあります。とくに、下記の学部は適していることが多いです。

 

  • 機械工学科
  • 機械システム工学科
  • 機械理工学科
  • 建築学科

 

関係がない専攻から建設機械業界へ志望する場合、応募要件を満たしているかどうか確認しておきましょう。

建設機械業界の種類

一口に建設機械業界といっても複数の種類があります。ここで各種類の概要についても知っておき、選考に進む際にはどの種類の会社を志望していくべきであるのかを考えていきましょう。

種類①メーカー

メーカーは実際に建設機械を開発していきます。日本の建設機械メーカーは世界シェアを持っている企業も多く、グローバル的な展開をすることも少なくありません。実際に開発をおこなっていくため、研究職や技術者の採用が盛んです。

種類②レンタル

建設現場では多くの建設機械が必要になります。しかし、建設機械は1つ1つの値段が高価であり、購入が難しい場合もあります。そこで、レンタルすることで多くの建設現場で利用することができるようになるのです。

 

日本においてはレンタルの需要が伸びており、建設機械業界のなかでも伸びていく可能性が高い種類となっています。

種類③ゼネコン

ゼネコンとは、建設工事を総合的に請け負う企業です。設計・施工・管理のすべての工程を請け負います。日本の建設業界を支える重要な存在です。日本のインフラ整備に大きく貢献しているため、高い需要と安定性があります。

 

また、ゼネコンが請け負う工事の規模は、数十億円から数千億円にのぼるものもあります。責任感が大きい仕事が多いこともゼネコンの特徴の1つです。

建設機械業界の主な業務内容

建設機械業界の主な業務内容は下記のとおりです。

業務内容①開発

開発職は、新しい建設機械の開発を担当する職種です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 市場調査:建設現場のニーズを調査し、開発の方向性を決定
  • 設計:建設機械の構造や機能を設計
  • 試作:設計に基づいて建設機械を試作し、性能や安全性を確認します。
  • 量産化:試作の結果を踏まえて、量産用の設計を行います。

 

開発職には機械工学や土木工学などの専門知識や技術が必要です。また、創造性や問題解決能力も求められます。

業務内容②製造

製造職は、建設機械の製造を担当する職種です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 部品調達:必要な部品を調達
  • 組立:部品を組み立てて、建設機械を完成させる
  • 検査:完成した建設機械を検査して、品質を保証

 

製造職には機械工学や生産管理などの専門知識や技術が必要です。また、手先の器用さや体力も求められます。

業務内容③販売

販売職は建設機械の販売を担当する職種です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 顧客への提案:顧客のニーズに合わせて適切な建設機械を提案
  • 受注:顧客から建設機械の注文受付
  • 納品:注文された建設機械を納品

 

販売職にはコミュニケーション能力や営業力が必要です。また、建設業界に関する知識や経験も求められます。

業務内容④生産管理

生産管理職は製造工程の計画・管理を担当する職種です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 生産計画の立案:需要予測に基づいて生産計画を立案
  • 生産工程の管理:製造工程を管理し、品質や納期を遵守するよう調節
  • 原価管理:製造コストを管理し、利益を確保

 

生産管理職には生産管理に関する専門知識や技術が必要です。また、マネジメント能力やコミュニケーション能力も求められます。

業務内容⑤マーケティング

マーケティング職は、建設機械の市場調査や販売促進を担当する職種です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 市場調査:建設機械の市場動向を調査
  • 顧客分析:顧客のニーズを分析
  • 販売促進:建設機械の認知度や売上を向上させるための施策を実施

 

マーケティング職にはマーケティングに関する専門知識や技術が必要です。

業務内容⑥メンテナンス

メンテナンス職は、販売した建設機械のメンテナンスを担当する職種です。具体的な業務内容としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 故障診断:建設機械の故障原因を診断
  • 修理:故障箇所を修理
  • 部品交換:必要に応じて部品交換をおこなう

 

メンテナンス職には機械工学や修理に関する専門知識や技術が必要です。また、近年では機械学習による故障診断が多くなってきているため、それらの知識が求められるようにもなってきています。

建設機械業界のメリット・デメリット

建設機械業界のメリット・デメリットには下記のようなものがあります。メリット・デメリットがどのくらい大きいのかを考えていきましょう。

メリット①社会貢献性が高い

建設機械は建築や土木工事など人々の生活や社会基盤を支える重要な役割を果たしています。建設機械業界で働くことは社会貢献につながるやりがいのある仕事と言えます。

メリット②技術革新が進んでいる

建設機械業界は技術革新が進んでいる業界です。新しい技術を開発し、建設現場の効率化や安全性の向上に貢献することができます。また、最先端の技術を学ぶことで転職市場での優位性も出てくることがメリットです。

メリット③海外展開が盛ん

日本の建設機械は世界でも高い評価を得ています。海外展開のチャンスが多くあり、グローバルに活躍することができます。グローバル的な働き方をしたい方にとっては大きなメリットです。

デメリット①体力勝負の現場もある

建設機械の操作には高い技術と体力が必要です。特に、現場作業員は重機を操作したり、重い荷物を運んだりするなど体力勝負の現場もあります。体力に自信がない方は、これら作業をおこなう可能性があるのかを確認しておかなければなりません。

デメリット②景気の影響を受けやすい

建設業界は景気の影響を受けやすい業界です。景気が悪化すると建設工事が減少し、建設機械の需要も減少します。多角的な経営をおこなっている企業であれば影響を小さくすることができますが、1つのクライアントや業界に頼っている場合は影響を強く受ける可能性があります。

建設機械業界に向いている人・求められるスキル

建設機械業界には以下のスキルが求められます。つまり、下記のようなスキルをすでに持っている、もしくは身に着ける意欲がある方が建設機械業界に向いています。

 

  • 力学に対する知識
  • 建設に関する知識
  • ツールスキル
  • コミュニケーション能力

建設機械業界への就活に活かせる資格

建設機械業界において、就活に活かすことができる資格には以下のようなものがあります。

 

  • 建設機械施工管理技士
  • 建設機械レンタル管理士
  • 技術士
  • 機械設計技術者
  • 技術士第一次試験
  • CAD利用技術者試験

 

時間に余裕があるのであれば取得を目指して勉強することをおすすめいたします。

建設機械業界の大手企業5選

建設機械業界の大手企業には下記のような企業があります。もちろん、これら以外にも多数の企業があるため、ぜひお調べください。

 

会社名売上高平均年収企業理念社風
小松製作所3,543,475747ものづくりと技術の革新で新たな価値を創り、人、社会、地球が共に栄える未来を切り拓く・実力主義

・チャレンジ精神

・風通しの良い社風

豊田自動織機3,379,891774豊田佐吉翁の遺志を体し

一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を拳ぐべし

一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし

一、華美を戒め、質実剛健たるべし

一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし

・技術志向

・自主性と協調性の両立

・グローバル志向

クボタ2,678,772794世界の明日のために、クボタができること

1890年の創業以来、食料・水・環境に関わる地球規模の課題解決に取り組む

クボタグループの企業姿勢、社会との約束、使命を表明します。

・社員の自主性と創造性を重視

・グローバルに活躍できる人材の育成

・地域社会への貢献

神戸製鋼所2,472,5085461. 信頼される技術、製品、サービスを提供します

2. 社員一人ひとりを活かし、グループの和を尊(たっと)びます

3. たゆまぬ変革により、新たな価値を創造します

・チャレンジ精神

・グローバル志向

・人材育成

日立建機1,279,468717Identity:

私たちは、「機械」を進化させ、豊かな生活空間を創る「ひと」と「作業」の関係をより快適に、より高度に、より効率的なものにします。

CSR:

私たちは、安定的に利益を維持し、環境との調和、社会貢献、文化活動など広く社会との共生を図り、良識ある企業市民として行動します。

Innovation:

私たちは、お客さまに新しい価値をもたらす、独創的な技術・商品・サービスを継続的に開発し、提供します。

・技術力へのこだわり

・グローバル展開

・人材育成

 

下記の会社については詳しい解説記事があるため、こちらもぜひご確認ください。

 

【企業研究】小松製作所の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】豊田自動織機の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】クボタの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説



建設機械業界への就活を成功させるためには

まずは、就活に関する基本的なことは建設機械業界でも他の業界でもおこなうことが重要です。ESのブラッシュアップ、面接対策は必ず徹底的におこないましょう。そのうえで、建設機械業界への就活を成功させるためには下記のような書籍がおすすめです。

 

図解即戦力 建設機械業界のしくみとビジネスがこれ1冊でしっかりわかる教科書

図解入門業界研究 最新建設業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第4版] 

 

また、建設機械業界に属する企業のインターンシップに積極的に参加することもおすすめいたします。実際の業務内容を知っておくことで面接やESで説得力を持たせることができます。

まとめ

今回は建設機械業界について解説しました。就活を成功させるためには業界研究が必須です。業務内容や大手企業について調べるだけではなく、本当に自分に向いているのかを確認しながら業界研究を進めていきましょう。

 

また、建設機械業界に属する企業のインターンシップに積極的に参加することもおすすめいたします。実際の業務内容を知っておくことで面接やESで説得力を持たせることができます。

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