【企業研究】王子ホールディングスの採用試験対策を解説します!
2023年10月28日更新
はじめに
王子ホールディングスは、製紙業界で国内での売上高No1.を誇る大手企業であり、その規模と影響力から多くの就活生にとって、夢の職場として憧れの的になっています。
この記事では、王子ホールディングスの採用試験に焦点を当て、合格のための効果的な対策やポイントについて解説します。
王子ホールディングスへの就職を目指す学生や、転職活動を行なう社会人にとって、この記事が貴重な情報源となることを願っています。
製紙業界とは?
製紙業界は、木材やリサイクル材料から紙を生産し、加工・販売しています。
製紙業界が取り扱う商品は多岐にわたり、紙と言えばコピー紙のようないわゆる「用紙」から、新聞・雑誌やダンボール、さらに生活必需品であるティッシュペーパーやトイレットペーパーなど実に幅広いものがあります。
また、製紙業界は環境への影響が大きく、持続可能性への関心が高まっています。したがって、多くの企業がリサイクルや森林保全、再利用などに取り組み、環境負荷を減らす努力をしています。
また、デジタル化の進展により、一部の紙製品の需要は低下していますが、依然として幅広い用途で紙が不可欠であり、製紙業界はまだまだ発展する余地を残しています。
このような製紙業界において王子グループの売上高は、国内の紙・パルプ業界で第1位、世界では第4位という位置にあって、日本だけではなく海外でもその名前は広く知られています。
王子ホールディングスの事業内容について
王子ホールディングスは、約150年の歴史を持つ「グローバル総合製紙メーカー」です。
紙事業からスタートさせて、現在では4つの事業を幅広く行なうことでお客様からの様々なニーズに応えています。
引用:王子ホールディングスの体制 | 王子グループ | 王子ホールディングス
産業資材・生活消費財ビジネス
サステナブルな紙製包装資材を活用した イノベーティブな提案で、 環境保護と収益向上を両立し、 ステークホルダーからの信頼にお応えします。
産業資材事業
段ボール、紙器、紙袋といった各産業に不可欠な包装資材について、原紙製造から製品加工、さらにパッケージデザインまでの素材・加工一貫の生産・販売体制を整えており、お客様のニーズにタイムリーに対応しています。
【段ボール事業】
食品・日用品・家電製品等あらゆる分野で使用される一般段ボールに加え、工業部品等の輸送に用いられる重量物包装用段ボールも取り揃えています。また商品サイズに合わせて梱包する自動包装システムも提供しています。
【紙器事業】
菓子・化粧品・医薬品等あらゆる分野で使用される紙器について、美粧性に優れた原紙に、用途に応じた構造設計や訴求力のあるグラフィックを組み合わせることで、お客様の商品の価値をさらに高めるパッケージの提案を推進しています。
【紙袋事業】
さまざまな製品を安全に保管・輸送するための重包装袋から、小売店の商品包装に用いられ、販売促進にも役立つ手提げ袋、さらにネットショッピングの普及で需要が伸びている宅配袋まで、お客様のニーズに幅広く対応しています。
生活消費財事業
王子グループ内のリソースを最大限に活用し、 nepiaブランドの価値向上を図るとともに、 人々と環境に寄り添った製品をお客様にお届けしています。
家庭紙ブランド「nepia」を展開しています。肌ざわりや使い心地の良さ、機能性を追求する生活品質。森を守るために採用したFSC®認証紙をはじめとする環境品質。お客様の思いと共に社会に貢献していくCSR活動などの社会品質。王子 ネピアは、この3つの品質を追求し、ティシュ、トイレットロール、紙おむつなど、生活に欠かすことのできない製品をお届けしています。
引用:産業資材・生活消費財ビジネス | 事業領域の紹介 | 王子グループ | 王子ホールディングス
機能材ビジネス
既存製品の付加価値向上とオンリーワン製品の開発および営業強化で事業の拡大を目指しています。
特殊紙事業
絶縁材などの電気材料用紙、嵩高性・保液性に優れた乾式パルプ不織布、寸法安定性や耐熱性に優れたガラスペーパーなど、高度な特殊機能を備えた製品を取り揃えています。
感熱事業
王子グループの感熱記録媒体は、家庭用・工業用・流通用・医療用などの様々なシーンで、お客様のニーズに応える製品を感熱・インクジェットなど多様な塗工技術で開発し、トップクラスの世界シェアを誇ります。
粘着事業
独自の粘着力制御技術で、食品・飲料ラベル、宅配便の宅配ラベル、梱包用粘着テープや絆創膏といった身近なものから、建材用アルミテープ、偽造防止用テープなど特殊用途に対応する製品を取り揃えています。
引用:機能材ビジネス | 事業領域の紹介 | 王子グループ | 王子ホールディングス
資源環境ビジネス
パルプ、再生可能エネルギー、植林、木材加工など、グループが保有する資源を総合的に活用し、事業強化を推進します。
【パルプ事業】
広葉樹および針葉樹クラフトパルプ・溶解パルプ等、多様なパルプを生産しています。外販パルプ生産能力250万トン/年を有し、アジア・欧州・北米などグローバルに販売を展開しています。
【エネルギー事業】
木質バイオマス、水力、太陽光など、再生可能エネルギーによる発電設備の新設・増強により電力事業を推進しています。また、国内外の拠点を活かし、エネルギー事業の拡大に合わせたバイオマス燃料の調達や、外販強化も進めています。
【木材加工事業】
アジア・オセアニア地域を中心に、製材や木材加工製品の生産能力増強および仕入販売強化に取り組んでいます。国内では、建設資材分野への拡販等を通じ、収益力の強化を図ります。
【植林事業】
国内外に保有する社有林において、持続可能な森林の育成・管理に取り組んでいます。収穫した木材はパルプ原料の他、製材、合板部材、バイオマス燃料等、さまざまな用途に向けて供給しています。また、海外生産林400千haを目指し、用地取得と植林の拡大を進めています。
【原燃料・資材調達業務】
王子グループ全体の調達を一括管理し、有利で安定した調達を進めています。調達にあたり「王子グループ・パートナーシップ調達方針」に基づき、環境や社会に配慮したCSR調達を行っています。
【澱粉・糖化事業】
トウモロコシを中心とした澱粉・糖化製品の技術開発を進め、お客様のニーズに応えた製品を提供しています。
引用:資源環境ビジネス | 事業領域の紹介 | 王子グループ | 王子ホールディングス
印刷情報メディアビジネス
事業間の垣根を越えた連携で、需要構造の動向を見据えた生産体制再構築等を進め、収益力・競争力を 高めています。
新聞用紙事業
世界有数の新聞用紙生産工場である苫小牧工場で、多彩なパルプを駆使し て、軽量化や印刷再現性の向上などお客様が求める高品質な新聞用紙を生産 しています。国内シェアは約30%を占め、首都圏をはじめ全国各地に安定供給しています。新聞用紙には、多くの古紙を使用し、紙のリサイクルにも貢献 しています。
印刷・出版用紙事業
写真集や高級カタログに使用されるアート紙、雑誌やチラシに使用され るコート紙、書籍に使用される上質紙など、さまざまなニーズに対応する 印刷用紙を取り揃え、日々の情報を伝達する役割を担っています。FSC認 証紙やグリーン購入法適合製品など、環境配慮型の印刷用紙のラインナッ プも充実しています。
情報用紙事業
コピー用紙、フォーム用紙など、さまざまな情報処理システムを支える出 力媒体を提供しています。きめ細かな品質設計と品質管理体制で、印刷方式 や型式の異なるプリンターにも対応しています。印刷適性や加工の作業性を はじめ、生産性向上により高速化する印刷にも対応できる高品質な製品を取り揃えています。
王子ホールディングスの社風は?
王子ホールディングスの企業理念は、以下の通りです。
『社会の幅広い分野で価値観の変化を機敏に察知し、斬新な発想による「チャレンジングなモノづくり」を通じて、社会の潜在ニーズを充足する「革新的な価値」を提供してまいります。』(企業HP経営理念一部より引用)
引用:経営理念・経営戦略 | 経営方針 | 王子グループ | 王子ホールディングス
ここから分かるポイントは、「価値観」「チャレンジング」の2点です。
王子ホールディングスでは、革新的な価値を提供する為に、チャレンジ精神を持って、様々なニーズに応えていくことを目標としているのです。
王子ホールディングスが求める人材は?
王子ホールディングスのホームページでは、「人財の育成」について以下のように記載されています。
王子グループ人財理念
①従業員一人ひとりが高い倫理観を持つこと
②経営理念・存在意義・経営戦略を理解し、実践すること
③変革意識を持ち挑戦すること
④自己を研鑽し、組織の成長・進化に貢献すること
⑤世界を意識して行動すること
その上で、人財育成、社内環境整備方針の基盤として以下の三つを前提として定めています。
Ⅰ.「コンプライアンス・安全・環境の徹底」
Ⅱ.「人権の尊重、インクルージョン&ダイバーシティ」
Ⅲ.「人財活用(実力主義に基づく公正な処遇とエンゲージメント向上)」
これらを分かりやすく体系化したものが下図になります。
引用:人財の育成について | 社会 | 王子グループ サステナビリティレポート
この体系を実践するために「グローバル人材育成」や新任管理職や部長を対象とした「階層別研修」などの研修制度であったり、事業強化や組織の活性化、従業員エンゲージメント向上を図り適材適所の人員配置を目的とした「グループ公募制」など様々な施策や制度で人財の確保と育成を行なっています。
王子ホールディングスの職種について
王子ホールディングスでは、次の4つの職種を募集しています。
1.事務職
2.エンジニア職
3.研究職
4.デザイナー職
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.事務職
事務職の仕事は、営業、人事・企画管理、生産管理、海外事業と、多岐に渡ります。王子グループの国内外の各事業領域において、総合職として幅広い知識と経験を積み重ねながら、同時に特定の分野での専門性を高めることも求められる職種です。
2.エンジニア職
メーカーの根源とも言える、製造現場。エンジニア職社員は、その現場である工場の各操業部門・設備部門、また操業を支える品質管理部門、そして工場設備の改造や改善を統括・支援する技術部門の仕事を担っています。将来的には、工場の再編や新工場・設備の立ち上げ、海外プロジェクトの推進等に関わる可能性があります。
3.研究職
王子グループでは、新たな企業価値を構築することを目的に、研究開発部門を「イノベーション推進本部」と名付け、多方面における革新的な研究開発を行っています。これまで培った製紙技術の発展応用、木質資源の新規分野における活用、環境配慮型素材・製品の開発、医療領域への進出など、新規事業の開拓につなげることを目標に取り組んでいます。
4.デザイナー職
デザイナー職は、王子産業資材マネジメント/クリエイティブ本部において、王子グループの持つ素材(段ボール、板紙、包装用紙など)と印刷・加工技術を最大限に活かし、パッケージデザインを提供しています。大手メーカーから個人農家まで様々なクライアントに対し、グラフィック、構造設計、素材・加工提案、VI設計を中心とした幅広いデザイン提案を行います。
王子ホールディングスには、これらの職種がありますので、あなたが王子ホールディングスで何をやりたいのかを明確にして、希望する職種を選択して採用試験に臨みましょう。
王子ホールディングスの選考フローは?
王子ホールディングスの採用情報サイトに選考フローについては、以下のように記載が有ります。
書類選考
適性検査
面接(複数回)
書類選考とは、エントリーシートを提出することになりますが、長所・短所や趣味、研究内容から志望動機などを記載するよう課題が提示されます。
その上で適性検査(玉手箱)をクリアして、面接に進むことになります。
さらに、面接は当然複数回実施され、それぞれをクリアすることで晴れて内定ということになります。
なお、詳しい内容については、それぞれの試験対策の項目で解説します。
エントリーシートの作成について
王子ホールディングスへ就活するにあたり、エントリーシートを提出する際に重要になるものが「志望動機」の内容です。
エントリーシートには、企業から指定される課題を記載すると同時に「志望動機」を記載しましょう。
この志望動機を書く際の注意ポイントとしては、最初に先ず「結論」を書くということです。なぜ製紙業界で働きたいのか、その理由である「志望動機」を採用担当者に伝える際には、納得させられるように論理的かつ明確な理由を記載することが大切です。
入社したらやりたいこと、できることなど積極的にやる気をアピールするとともに熱意を込めて記載しましょう。
筆記試験の対策について
王子ホールディングスでは、適性検査に日本エス・エイチ・エル株式会社が提供する「玉手箱」を用います。玉手箱は、能力テストと性格テストの二つに大きく分けて、能力テストはさらに言語と計数に分かれます。
玉手箱の特徴としては、同じ形式の問題の中で、1種類の問題が繰り返されることがあります。
さらに、制限時間が短く設定されている問題が多いことも玉手箱の特徴の1つです。
従って、スピーディーに正確に問題を解いていく能力が求められます。
過去問題や練習問題を繰り返し解くことでどれくらいの時間が必要なのか意識する癖を付けるなど出来る対策は事前にシッカリ行なっておきましょう。
面接試験の対策について
面接では、自己PRや志望動機を直接伝えることができる唯一のチャンスです。
エントリーシートや履歴書など応募書類に記載した内容をより具体的に熱量を込めて説明し、王子ホールディングスに入社したらどの部署でどのように活躍したいかを簡潔・明瞭に伝えましょう。
また、王子ホールディングスの選考過程では、面接が複数回行われる点には注意が必要です。面接試験では、落ち着いて受け答えできるように、想定質問と回答内容をあらかじめ考えておくことが重要です。
想定問答集を作成し、模擬面接を繰り返すことで、受け答えする態度や姿勢も訓練して、気を抜かず、真剣勝負で臨みましょう!!
王子ホールディングスの採用大学の実績校は?
王子ホールディングスの採用実績大学は、次のとおりです。
<大学院>
秋田県立大学、大阪大学、鹿児島大学、九州大学、京都大学、群馬大学、慶應義塾大学、東京海洋大学、東京都立大学、東京農工大学、東京薬科大学、東京理科大学、長崎大学、名古屋大学、新潟大学、弘前大学、広島大学、法政大学、北海道大学、室蘭工業大学、山口大学、横浜市立大学、早稲田大学
<大学>
関西学院大学、関西大学、京都大学、京都府立大学、金沢美術工芸大学、九州工業大学、九州大学、群馬大学、慶應義塾大学、甲南大学、山口大学、室蘭工業大学、秋田県立大学、上智大学、新潟大学、神戸大学、静岡文芸大学、千葉大学、早稲田大学、大阪公立大学、中央大学、東海大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、東京大学、東京都立大学、東京理科大学、東北学院大学、奈良先端科科学技術大学院大学、武蔵野美術大学、兵庫県立大学、法政大学、豊橋技科大学、北海道大学、名古屋大学、明治大学
全国の国公立から有名私立大学から多数の優秀な学生を採用しています。
まとめ
王子ホールディングスは、日本を代表する大手企業であり、その採用試験は厳格であり、就職偏差値も高いものになっています。
そのためこの記事では、王子ホールディングスの採用試験に焦点を当て、効果的な対策やポイントを詳しく解説しました。
適性検査だけではなく、目標面接の対策を事前にしっかりと行なうことで、夢を実現させるための通行手形をゲットして、想い描くライフスタイルを手に入れましょう!!
採用試験は、将来のキャリアを築くための重要な入口ですので、この記事に記載された情報を活用して、自信を持って挑んでいただければ幸いです。