【業界研究】サイバーセキュリティ業界を徹底解説!特徴や向き不向きは?

【業界研究】サイバーセキュリティ業界を徹底解説!特徴や向き不向きは?

2023年10月24日更新

はじめに

就活を成功させるためには、そもそも自分はどのような業界が向いているのかを知らなければなりません。しかし、業界研究は企業研究と違って大雑把な情報になるため、研究が進めにくいものです。

 

そこで、ここでは就活に関するサイバーセキュリティ業界の情報を徹底解説します。サイバーセキュリティ業界が気になっている方は、ぜひご確認ください。

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サイバーセキュリティ業界とは?

サイバーセキュリティ業界はサイバーセキュリティを企業、政府機関、金融機関、医療機関など、さまざまな組織にオンライン上で取り扱う機密情報を守るためのソフトウェア・サービスを提供している業界です。

 

近年ではほとんどの企業がインターネットを使って情報のやりとりをおこなっていますが、その中には個人情報や企業情報など外に漏れてはいけないものも多くあります。そこで、サイバーセキュリティ業界に属する企業が情報の安全性・気密性を守るために取り組んでいるのです。

 

総務省の「安心してインターネットを使う国民のためのサイバーセキュリティサイト」ではサイバーセキュリティは下記のように定義されています。

 

サイバーセキュリティとは、私たちがインターネットやコンピュータを安心して使い続けられるように、大切な情報が外部に漏れたり、ウイルスに感染してデータが壊されたり、普段使っているサービスが急に使えなくなったりしないように、必要な対策をすること。

 

総務省 安心してインターネットを使う国民のためのサイバーセキュリティサイト

サイバーセキュリティ業界の職種

サイバーセキュリティ業界には様々な職種がありますが、下記のものはサイバーセキュリティ業界の特徴的な職種であると言われています。その他企業にもあるような営業などは省いている点にご注意ください。

①システム管理者

システム管理者はネットワークに関する基礎的な知識を元にシステムが安全に稼働するか、脆弱性はあるのかなどを確認していく職種です。システムの全体的な管理をしていくため、サイバーセキュリティについて深く広い知識が必要です。その他にもネットワーク機器の知識や技術サポートの知識なども必要になります。

②サイバーフォレンジック・アナリスト

サイバーフォレンジック・アナリストは違法なアクセスの調査、証拠の収集・分析、証拠保全、開示手続きなどをおこなっていきます。セキュリティ性を高めても情報漏洩やサイバーアタックをされる可能性が少なからずあるものです。そこで、攻撃された後に次はどうするのかを考えていくのが本職種になります。

 

サイバーフォレンジック・アナリストは会社によって名称が変わり、下記のように呼ばれることもあります。業務内容が上記と似ていれば基本的には同じであると考えておきましょう。

 

  • サイバーフォレンジックアナリスト
  • フォレンジックコンピューターアナリスト
  • セキュリティアナリスト
  • テクニカルフォレンジックアナリスト

③インシデント・レスポンダー

インシデント・レスポンダーはインシデントやサバ―攻撃の調査・分析を担当します。ただし、インシデント・レスポンダーは受動的な対応だけでなく、事前にセキュリティ監査を実行するなどの能動的な職務も求められます。

 

インシデントが起こった際に最も早く動く職種であるため、迅速な判断と技術力の両方が必要です。また、インシデント・レスポンダーは攻撃内容や脆弱性を経営者や組織内に伝えていくことから文章作成能力なども求められます。

④セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは実際のネットワーク設計、運用、管理をおこなっていく職種です。しかし、セキュリティ業界のエンジニアは作成するネットワークに必ずセキュリティ性を考慮しなければなりません。

 

セキュリティエンジニアは実際のセキュリティ性に関わってくるため、セキュリティに関する幅広い知識と技術力を保有している必要があります。高度なスキルが必要な分、転職市場においては優位になることが多いです。

⑤ペネトレーションテスター

ペネトレーションテスターは実際のネットワークにわざと攻撃をし、そのネットワークの脆弱性を見つけていく職種です。ネットワークの運用者の許可がないと悪意のあるハッカーとなりますが、ペネトレーションテスター脆弱性を見つけるために作業していると違いを明確にしておきましょう。

 

ペネトレーションテスターはセキュリティに関する知識と同時に攻撃側(ウイルスなど)についても深く知っておかなければなりません。セキュリティと聞くと防御側が思いつきますが、高いセキュリティ性を実現するためには攻撃側の特性も知っておくことが必要です。

サイバーセキュリティ業界の市場規模・推移

2020年における世界のサイバーセキュリティの市場は5兆6,591億円であり、2021年では6兆6,6072億円と予測されています。2021年から2022年の間に16.8%増となっており、市場規模は大きくなっている業界です。

 

日本のセキュリティ市場規模は2021年度は1兆3,663億円と予測されており、日本はセキュリティ業界において決して低くはないシェアを誇っています。これからネットワークが便利になっていくと同時に攻撃の脅威も上がっていくため、需要がなくなることはないでしょう。

サイバーセキュリティ業界で働くメリット

サイバーセキュリティ業界で働くと、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここで代表的な2つのメリットについて確認してみましょう。

メリット①スキルアップの機会が多い

サイバーセキュリティは日々新しい脅威や技術が登場するため、常に新しい知識やスキルを身につける必要があります。常に勉強するといった大変さはありますが、その分スキルアップの機会が多く成長意欲の高い人にとっては魅力的な業界です。

 

また、スキルが自然と身についていくことから転職市場においても優位な場合があります。IT業界は転職が活発におこなわれている業界ですが、その中でもサイバーセキュリティ業界はスキルの高さから転職を叶えやすいです。

メリット②セキュリティの需要が伸び続けている

現在では非常に多くの企業がインターネットを用いて業務をおこなっているため、セキュリティの需要が増え続けています。大企業になると自社内でセキュリティ専門の部門を持っていることも少なくありません。

 

そして、セキュリティの重要性は急になくなることはなく、将来にわたって続いていくと予想されます。このようにサイバーセキュリティ業界全体で見ると安定性があるといったメリットもあります。

サイバーセキュリティ業界で働くデメリット

サイバーセキュリティ業界で働くことはメリットだけでなくデメリットもあります。メリットだけで決めるのではなく、デメリットも確認したうえで進むべきかどうかを判断していきましょう。サイバーセキュリティ業界で働くデメリットには下記のようなものがあります。

デメリット①緊急対応が起こる

ネットワークのインシデントや悪意のある攻撃はいつ起こるかわかりません。しかし、これらには迅速な対応が求められます。そのため、夜間や休日でも対応する必要がでる可能性があり、それが辛いと感じる方も少なくありません。

緊急対応が起こる頻度は会社によって異なります。場合によっては日常業務と緊急対応をおこなうチームをわけている場合もあります。ただし、業界全体として緊急対応が起こる可能性の高いといった特徴は認識しておきましょう。

デメリット②専門性が求められる

悪意のある攻撃が高度になっていく分、セキュリティ側も日々改善をしなければなりません。そのため、サイバーセキュリティ業界は常に勉強することが求められます。

 

そして、その勉強内容は最新のものでなければなりません。しかし、最新の情報はまとまっていないことも多く、自分で探していく作業が必要です。決まった内容を教えてもらうことが好きであり、自分から最新の情報を探していくのが苦手な方にとっては大きなデメリットになります。

サイバーセキュリティ業界の売上高ランキング

サイバーセキュリティ業界に属する企業の売上高ランキングは下記のとおりです。

 

  1. 日立製作所: 1兆8403億833万円
  2. ソフトバンク: 7966億338万円
  3. KDDI: 9688億495万円
  4. 富士通: 3258億257万円
  5. 日本電気: 2069億239万円
  6. セコム: 2165億564万円
  7. トレンドマイクロ: 768億541万円
  8. SBテクノロジー: 43億146万円
  9. ラック: 21億906万円
  10. ソリトンシステムズ: 20億419万円
  11. GMOグローバルサイン・HD: 30億042万円
  12. セグエG: 11億126万円
  13. デジタルアーツ: 61億454万円
  14. ソースネクスト: 23億856万円
  15. サイバートラスト: 17億096万円
  16. HENNGE: 34億687万円
  17. アズジェント: 1881万円
  18. バリオセキュア: 3314万円
  19. FFRIセキュリティ: 8415万円
  20. セキュアヴェイル: 2422万円

 

上記企業はサイバーセキュリティ業界に属していますが、事業内容自体はかなり異なります。そのため、選考に進む前には各会社の事業内容を調べることが必要です。サイバーセキュリティ業界に決めている場合は、上記会社の事業内容を調べてみましょう。

サイバーセキュリティ業界の大手企業紹介

売上高ランキング上位5つの会社をご紹介します。

日立製作所

日立製作所は下記の4つを主な事業内容として進めています。

 

  1. デジタルシステム&サービス
  2. グリーンエナジー&モビリティ
  3. コネクティブインダストリーズ
  4. オートモーティブシステム

 

この中でデジタルシステム&サービスのデジタルソリューション内にてセキュリティ分野があります。日立製作所は非常に多くの事業をおこなっているため、セキュリティ分野に関わりたいのであればその思いや熱意を伝えることが必要です。

 

会社概要は下記のとおりです。

 

会社名株式会社 日立製作所
設立日大正9年(1920年)2月1日
企業理念優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する
資本金461,247百万円
従業員数29,485名(2022年3月末現在)

連結従業員数 368,247名(2022年3月末現在)

売上1,623,424百万円

連結売上収益 10,264,602百万円

福利厚生住宅支援制度(寮、手当等)、財形制度、持株制度、

カフェテリアプラン 家族手当 通勤手当 等

 

日立製作所は下記の記事で募集職種などについても解説しているため、こちらもぜひご確認ください。

 

【企業研究】日立製作所の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

ソフトバンク

ソフトバンクは大きく分けるとコンシューマ事業とエンタープライズ事業を進めています。セキュリティはエンタープライズ事業のディストリビューション事業に含まれており、ソフトバンクのネットワークや技術力を活用したサービスが多いです。

 

ソフトバンクの会社概要は下記のとおりになります。

 

会社名ソフトバンク株式会社
設立日1986年(昭和61年)12月9日
企業理念情報革命で人々を幸せに
資本金204,309百万円

(2023年3月31日現在)

従業員数単体:19,045人(2023年3月31日現在)

連結:54,986人(2023年3月31日現在)

売上5兆9,120億円
福利厚生カフェテリアプラン、ソフトバンクホークス野球観戦、ベネフィット・ワン、転勤社宅、関東ITソフトウェア健康保険組合 等

 

ソフトバンクの就活に関する情報は下記の記事で詳しくご紹介しているため、ソフトバンクが気になっている方は、ぜひ下記の記事もご確認ください。

 

【企業研究】ソフトバンクの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

KDDI

KDDIは通信に関わる複数の事業をおこなっています。通信インフラを支えている企業であるため、そのネットワーク力や技術力から一般消費者と企業どちらにおいてもセキュリティに関するソリューションを提供しています。

 

KDDIの会社概要は下記のとおりです。

 

会社名KDDI
設立日2000年10月2日
企業理念世のため人のために役立つ事業を

心を高める

資本金1,418億円
売上高5兆5,800億円
従業員数49,659人
福利厚生KDDIグループ共済会(相互援助給付、生活支援制度、団体保険、団体扱い生命保険、各スポーツクラブ、ゴルフ場、百貨店優待など)

社会保険完備

 

その他のKDDIに関する就活情報は下記の記事でご確認ください。

【企業研究】KDDIの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

まとめ

本記事ではサイバーセキュリティ業界について解説しました。サイバーセキュリティ業界は情報の信頼性を確保する非常に重要な業務をおこなっています。求められるスキルが高い文、やりがいや転職が有利になるため、気になっている方は実際の会社の説明会などに参加していきましょう。

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