英語を使う意外な仕事とは。TOEICレベル別職業と就職方法
2024年2月12日更新
はじめに
商社や外資コンサル、英語講師など必ず英語が必要な職種がたくさんありますが、世の中には英語を使う意外な仕事も存在しているのは確かです。
一般的な英語を使える仕事ばかり探していると、選択肢が狭まって競争率だけが上がってしまうことになります。
逆に、企業研究をおろそかにして仕事内容を把握していないと、入社してから英語を頻繁に使う仕事であることが判明し、英語が苦手な人にとって苦労の毎日を送ることになります。
英語を使った仕事に就きたいと考えたとき、英語を使う意外な仕事へのアプローチをしてみてはいかがでしょう。
この記事では英語を使う意外な仕事やTOEICレベル別職業の紹介、英語を使う職業に就くための対策方法について紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
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英語を使う意外な仕事とは
一般的に英語を使う仕事は「グローバル企業の営業」「接客・販売」「宿泊・旅行・観光業」などをイメージします。しかし現実には、英語を使う意外な仕事もたくさんあります。英語を使う仕事に就きたいと考えるなら、固定観念にとらわれず仕事を探すことが大切です。
実は英語を使う意外な仕事を紹介しましょう。
経理財務
経理財務に関しては、簿記といった会計知識があればOKというイメージかもしれません。もちろん日本国内で完結する業務がほとんどでしょう。しかし、最近では海外に子会社や支店を持つという企業も少なくありません。
グローバル企業では、連結決算のために海外の子会社に決算書の作成を依頼しなければなりません。そのため、海外の経理財務担当者と綿密な打ち合わせをする必要があります。
中小企業であっても、海外に取引先や関連会社がある場合には、国際会計や国際税務に対応しなくてはなりませんから、英語はもちろん語学力が必須の経理財務ポジションも増えています。
法務
海外の企業と取引のある企業の法務部門では、日常的に英語を使う仕事を行っています。なぜなら、海外の企業との取引契約はすべて英語で表記されているからです。
もし、契約違反などの法的なトラブルが生じた場合、海外の弁護士とやり取りする必要も出てきます。このように海外の企業と取引の多いメーカーの法務部門は日常的に英語を使う仕事が多くなります。
人事
最近では、外国人スタッフの採用を積極的に行う企業も増えてきました。また、海外に拠点を持つ企業では、海外勤務に就任する日本人スタッフの労務管理や就業ビザの手続きなども人事で行わなくてはなりません。
外国人向けの社内研修や適性、人事配置など採用した外国人とのコミュニケーションのためにも英語力は必須となっています。
秘書
日本語と英語を駆使して仕事をする秘書の需要が増えています。バイリンガルセクレタリーとも呼ばれ、一般的な秘書の仕事において英語を使用する機会が多くなっています。
会議の通訳や翻訳に携わることも多く、外国人役員の秘書担当となった場合には、ほとんどの業務は英語を使うことになります。
ITエンジニア
ITエンジニアは、プログラミングだけが仕事ではありません。プログラミング言語は基本的に英語がベースになっているため、英語力は必須です。最新のプログラミング知識を得るためには、海外のサイトを読み込む必要があります。
また、海外のITエンジニアと共同でアプリケーション開発する場合、英語でのコミュニケーションが必須となります。
TOEICスコア別英語を使う仕事を紹介
TOEICとは、英語によるコミュニケーション能力とビジネス能力を検定するための試験です。評価はスコアで表され、満点は990点となります。
英語を使う仕事の多い企業では、客観的なものさしとしてTOEICが判断基準とされています。履歴書に記載できるのは、最低でも600点以上のスコアであり、外資系では750点以上は必要とされています。
また、注意しなければならないのは企業が選考で求めるのは、過去2年以内のTOEICスコアであるという点です。就活で自分の英語力をアピールしたいのなら、就活のスケジュールを見据えてTOEIC受検をすることです。
それでは、個々の職業について、業務内容や必要な能力をTOEICスコア別に紹介していきます。
【TOEIC900以上】
TOEICスコアで900以上を必要とするのは、高度な英語力が重要な仕事です。ここでは、通訳者と翻訳者について紹介しています。
通訳者
通訳者は、英語から日本語、日本語から英語の通訳を行う仕事です。たとえば、社内会議、商談、国際会議、ニュースなどが活躍の場として挙げられます。時には、同時通訳も必要となるでしょう。
通訳者に必要な能力は、高い英語力、言語理解能力、背景知識です。言語面だけでなく、商品やサービス、業界用語などの専門的な知識を備えていなければなりません。
近年では、グローバル化により、企業内で通訳者を必要とするところも出てきました。また、フリーランスとしても活躍の場が期待できます。
翻訳者
翻訳者は、英語から日本語、日本語から英語の翻訳を行う仕事です。たとえば、小説、雑誌、菓子、契約書、説明書、ドラマ、映画などの翻訳が挙げられます。翻訳者に必要な能力は、高い英語力、言語理解能力、背景知識です。こちらも、フリーランスとしての活躍が期待できます。
【TOEIC800以上】
TOEICスコアで800以上を持っていれば、英語を専門としたさまざまな仕事への選択肢が広がります。一部の企業では、750以上や800以上で評価されるところもあります。
小中高学校教員
小中高の学校で英語を教える仕事です。英語力はもちろんのこと、生徒、保護者、他の先生と信頼関係を築くためのコミュニケーション能力が必要です。教えることが好きな人にはうってつけの仕事です。
語学講師
語学学校に就職し、英語を教える仕事です。子ども向けは難易度が比較的低いのですが、一方で大人向けは、高い英語力が必要です。
語学講師は日々勉強が必要なため、教えることが好きな人、勉強が苦にならない人におすすめです。
公認会計士(国際部門)
企業の財務に問題がないか、正しく会計が行われているかを精査するのが公認会計士の仕事ですが、国際部門に就くという選択肢があります。
たとえば、外資系企業の担当になったり、海外出向をしたりといった道が開けるでしょう。公認会計士資格は難関ですが、それを突破し、かつ英語力も備えていれば、さらなるキャリアアップを望めるかもしれません。
【TOEIC700以上】
TOEICスコアで700以上であれば、仕事の選択肢の幅が広く、英語を使う意外な仕事を見つけることも可能です。なぜなら、特定の分野にのみ英語を使うのであれば、そこまで高い英語力を必要としないからです。
留学コーディネーター
留学を希望する顧客にさまざまなサービスを提供する留学コーディネーターは、一部の場面で英語が必要です。
業務内容は、留学プランの提案や相談が挙げられます。ここでは日本語を使います。一方で、留学先とのコミュニケーション、来日した留学生を担当する際などには、英語が必要です。
パイロット
パイロットになるためには、資格が必要です。さらに、英語力が必要となってきます。なぜなら、業務の全てを英語で行う必要があるからです。たとえば、機内放送、管制官との連絡などの業務が挙げられます。
バイヤー・MD
バイヤーは、お店で売る商品の買付けを行う仕事です。基本的には日本語で業務を遂行します。しかしながら、海外の商品を買い付ける必要がある際は、英語を使用します。
MD(マーチャンダイザー)は、買付だけではなく、販売計画、予算管理なども総合して行う仕事です。たとえば、百貨店、量販店、アパレルショップなどで活躍します。
ときには現地での市場調査を行ったり、販売促進を行ったりします。海外の買付先がある場合は、そちらとのコミュニケーションで英語を使用します。
貿易事務・英文事務
貿易事務は、貿易に関する事務の全てを請け負う仕事です。たとえば、「貿易書類の作成・確認」「出荷・輸送、通関等の手配」「出荷・納入管理」といった業務が挙げられます。会話というよりは、リーディングとライティングが必要な仕事であると言えるでしょう。
英文事務は、英語に関わる事務全般のことを指します。たとえば、海外の取引先との電話・メール対応、英文の資料作成、翻訳・通訳業務などが挙げられます。企業によって業務内容や難易度は異なるでしょう。
航空管制官
航空管制官は、国土交通省の職員として採用され、飛行機の安全運航のために必要な仕事です。航空機のパイロットへ指示を行います。
たとえば、離着陸のルート指示、地上異動の誘導などが挙げられます。不測の事態が起きたとしても冷静に英語でやり取りできる英語力が必要です。採用試験では、英語の筆記試験や英会話の面接が行われます。
特許事務員
特許に関する事務の仕事を請け負うのが、特許事務員です。就職先は、特許事務所と一般企業になります。たとえば、特許の出願時と出願後に特許庁とやり取りするのに必要な書類を作成する業務が挙げられます。
普段は日本語での対応ですが、海外に特許出願をする際は、英語力が必要です。また、海外から依頼を受けて日本へ出願することもあります。とくに読み書きに関する英語力が必要な仕事であるといえるでしょう。
【TOIEC600以上】
TOIECスコアで600以上あれば、基本的な英語力はあると理解されます。英語を使った仕事へ就くための入り口であると考え、仕事を選びましょう。
キャビンアテンダント
航空機内で、顧客へサービスを提供する仕事です。英語力とコミュニケーション能力が必要です。食事提供や搭乗作業など決まった業務の他に、顧客への個別対応が必要な場合があります。
普段は日本語ですが、外資系の企業へ勤務する際や海外の顧客と接する際は、英語が必要です。
旅行スタッフ
旅行会社の窓口業務を行う仕事が、旅行スタッフの業務です。たとえば、顧客のニーズに合わせたプランの策定や提案が挙げられます。
基本的には日本語での接客となります。しかし英語力があれば、外国人観光客専門の部署で働けるなど、仕事の幅が広がることがあるでしょう。
英語を使う職業に就くためには?
英語を使う職業に就くためには、対策が必要です。ここでは、5つの対策法を紹介しています。参考にすることで、効率的な就活対策が可能となるでしょう。
なぜ英語を使う仕事に就きたいのか理由を明確にする
なぜ英語を使う仕事に就きたいのか。就活前に理由をハッキリとさせておきましょう。英語を使う仕事をしたい目的があいまいだと、どの職種を選んだらいいのかわからなくなってしまうからです。
グローバルな仕事をしたいから商社の営業、国際感覚を身につけたいからキャビンアテンダントなど、理由を明確にすれば自然と職種は決まってきます。
職種が明確になれば、職業に就くための必要な条件、資格などもハッキリしてくるので、就活対策もしやすくなるでしょう。
どのような英語力が必要かを確認する
まずは、どのような英語力が必要かを確認しましょう。英語を使う仕事によって、総合力、英会話力、読解力、作文力がそれぞれ必要です。
どれくらいの英語力が必要なのか把握しておくことで、効率的な対策が行えるでしょう。たとえばTOEICのスコアが採用条件に届かなくても、努力することでスコアを伸ばすチャンスはあります。目標設定ができるため、モチベーションも上がるでしょう。
自分の英語力を知る
己の事を知ることは、就活対策に必要不可欠です。いくら英語を使う仕事がしたいと考えていても、実力が伴わなくては採用されません。
自分では留学経験もあり、英語の会話は十分できると思っていても、いざ面接ではビジネス英語が飛び交って、まったく対応できなかったというケースも珍しくありません。
過去にTOEICやTOEFLなどの英語試験を受けた人も、現在の自分の英語力がどれくらいなのかを知っておく必要があります。企業では英語の資格を2年以内としているところも多いので、再認識する意味で資格を取り直すことも考えましょう。
英語力の他に求められるスキルを身につける
英語力の他に求められるスキルは、どの企業にもあります。たとえば、コミュニケーション能力、情報分析力、行動力などが挙げられます。
英語力の高さを示すのは就活に有利ですが、「それしかない」と捉えられてしまう可能性もあります。場合によっては、少々英語力が低くても他のスキルを持つ候補者を優先させてしまうかもしれません。
英語以外にもスキルを身につけておくと就活が有利になります。
英語を使う経験を積む
英語を実際に使う経験を積むことも重要です。なぜなら、経験があれば実力をさらに高く評価される場合があるからです。
たとえば、英語を使ったインターンシップ、海外留学、海外旅行、ボランティアなど、できるだけたくさんの経験を積みましょう。ESや面接で、エピソードとして話せるかもしれません。
まとめ
この記事では、英語を使う意外な仕事を紹介してきました。
思ってもみない職業で英語が必要である場合があります。また、英語力がそこまで高くなくてもできる仕事もあります。
英語力があれば、職業の選択の幅が広がることだけは確かです。英語を使う仕事に就くためには、自分の実力と求められている英語力の差をできるだけ縮める努力をしましょう。
目標をハッキリとさせるためにも、TOEICなどの英語検定は受けることをおすすめします。