グループワークの秘訣と乗り切り方のコツとは?
2024/9/27更新
はじめに
就職活動する際、選考フローの中で面接の前に「グループワーク」や「グループディスカッション」をおこなう企業があります。
グループディスカッションはよく耳にする方も多いと思いますが、グループワークとの違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
インターンシップのプログラムの中でよく実施されているグループワークですが、一度もグループワークを経験していないと、雰囲気や流れが分からずどうしていいのか戸惑う人も多いようです。
この記事では、以下の就活生を対象に、グループワークでの役割や評価されるポイント、乗り切るためのコツから事前準備の内容などについて解説していきます。
- グループワークが不慣れで苦手意識を持ってしまっている就活生
- グループワークとグループディスカッションの概要があまり理解できていない就活生
- 第一志望の企業の選考フローにグループワークが含まれている就活生
グループワークやグループディスカッションを制することで、第一志望の企業の内定に大きく近づけるでしょう。
グループワークを優位に進めたいと感じている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
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就活生の壁?グループワークとは?
「グループワーク」とは、採用選考を希望する他の学生とグループを形成して、与えられたテーマについて話し合い、成果物を作って発表したりする選考方法のことを指します。
グループワークと似た選考方法に「グループディスカッション」というものがありますが、こちらの方をよく聞くという就活生も多いでしょう。
実はグループワークとグループディスカッションの違いは、明確に定義されておりません。
議論をメインにしたものを「グループワーク」と呼んだり、ワークを含む内容でも「グループディスカッション」としていたりする企業もあります。
どちらも、与えられたテーマについて「ワーク」するのか「ディスカッション」をするのかで違いがありますが、初めて合う人同士がコミュニケーションを取り、同じ目的に向かって活動することに違いはありません。
しかし、グループでのコミュニケーションを得意とする学生は少なく、ある調査機関がアンケートした結果、約6割の就活生がグループワークによる選考には「苦手意識がある」と回答しています。
そのため、希望する企業の選考フローにグループワークが設定されている場合には、何らかの対策が必要ということになります。
グループワークとグループディスカッション、それぞれの特徴とは?
先ほども述べたように、グループワークとグループディスカッションの違いは、明確に定義されていません。
選考フローにグループワークと記載されていてもワークだったりディスカッションだったりする可能性はあります。
そこでグループワークやグループディスカッションの特徴をもう少し整理しておきましょう。
グループワークの特徴は?
グループワークの特徴としては、目的のために集団で話し合い、結論を出すだけでなくその内容をプレゼンや成果物として作り出すことが重要なポイントです。
議論を含めて、成果物を作るまでの一連の取り組みを指すのがグループワークです。
グループディスカッションの特徴は?
グループディスカッションの特徴としては、集団での話し合いを通して、お互いの意見を参考にし合い、修正するところは修正を加え、良いところをさらにブラッシュアップし、最適な結論を出すことが重要なポイントになります。
グループディスカッションというと「ディベート」のように違う意見を出して、相手を論破するという思考の人もみかけます。
しかし、あくまでもそのグループにおける一致した結論を導き出すことが目的であることを、良く理解して参加するようにしましょう。
グループワークにおける役割とその適性とは?
グループワークに参加する場合には、役割分担を決める必要があります。
受験する企業によっては、役割を指定する場合もありますが、その場で希望者を募る場合も少なくありません。
グループワークには、どのような役割があり、自分にはどの役割が向いているのかなど事前に詳細を把握しておくと、困惑することなくグループワークに参加することができます。
ここでは、グループワークにおける役割について、詳しく解説していきます。
司会進行について
「司会進行」はリーダーではなく、グループ内で論議した内容を整理する人です。
グループ全員の意見を引き出し、論議を活性化させるファシリテーターとして役割があります。
グループ一人ひとりの意見をしっかり聞き、発言していない人に気を配り、発言を促したり、さらに、論議の矛盾点や指摘内容、テーマから論点が逸脱したりしないようにワークを進めて、結論を導き出す必要があります。
司会進行に向いている人としては、論理的に考える人や話をまとめるのが得意な人です。
一方で、話の誘導が苦手な人や人見知りで話すのが苦手な人は向いていないといえるでしょう。
自分の性格に合わせて、司会進行をやるかどうか決めると良いでしょう。
書記について
「書記」は、グループワークで発言された意見やアイデアを記録して、全体を把握する人です。
発言された内容を記録するだけではなく、全体の流れをわかりやすく書き出し、グループの意見をまとめる手助けをする役割があります。
書記は、グループワークでは裏方にあたるため、記録を取るだけでは、人事の印象に残らず、評価されにくくなります。
従って、書紀担当になったときは、まとめた内容と自分の意見を発言して、比較・賛同するなどして、存在感を高めましょう。
書記に向いている人としては、共通点を見つけることが得意な人です。
書記に向いていない人としては、話の要点をまとめるのが苦手な人といえるでしょう。
書記を経験すると論理的な思考を身に着ける練習になるため、個人面接でも役立てることができます。
タイムキーパーについて
「タイムキーパー」は、グループワーク全体の時間を管理する人です。
グループワークの役割の中では、一番負担が少ない立場ですが、司会進行と連携を取りながら、制限時間内に結論を導き出せるようにしなくてはいけません。
論議が白熱していても「時間なので次に移りましょう」など、タイムキーパーの役割を果たすため進行のサポートをおこなう必要があります。
タイムキーパーに向いている人としては、時間配分の予測が得意な人です。
また、コミュニケーション力が低い人や消極的な人は、あまりタイムキーパーに向いていないでしょう。
タイムキーパーは課題クリアに必要不可欠な存在になるため、責任をもって役割を全うしましょう。
その他役割について
主な役割としては、上記の3つになりますが、それ以外の人はアイデアを出したり、議論全体を支えるサポートをしたり、裏のリーダーとして議論をまとめたりしましょう。
そのグループワークを構成するメンバーや状況を見ながら、適切な立ち位置で自分の役割を演じられるかどうかが重要です。
グループワークでは、何を評価されるのか?
グループワークには、その企業が求める人材像に合っているのかどうかを確認する目的がありますが、企業はその前に社会人として「対人力」と「思考力」があるかどうかを評価しています。
実際の業務では、グループのメンバーで共同作業することが多くなるため、この「対人力」と「思考力」の重要度は高くなるでしょう。グループワークでは、「対人力」と「思考力」の能力を直接観察し、評価できるため、多くの企業が選考フローとして採用しています。
対人力について
対人力とは、「個人ではなく会社全体の成功を考えているか」という考え方です。
会社は1人の人間で成り立っているのではなく、多くの人間によって成り立っています。
従って、自分本位ではなく、相手の意見をしっかりと聞き、組織全体として成功することを第一に考えて行動できるのかどうかをグループワークを通してチェックしています。
思考力について
思考力とは、「感覚で動くのではなく、論理的思考で物事を考え動いているのか」という考え方です。
ただ話し合いをはじめてしまうのではなく、話し合うテーマについてのお互いの認識を共通にする、どの様にしたらグループとしての合意形成ができるのか?など論理的に考えて行動出来ているかということです。
自分が主張する意見にしっかりと芯が通っているかどうか、というのもこの思考力に掛かっています。
グループワークが苦手な人の乗り切り方のコツと対策は?
グループワークは、初対面の学生同士でコミュニケーションをとりながら共同作業を進める必要があるため、苦手だと感じている就活生も少なくありません。
自分の考えを発表する必要がありますので、人見知りする人や人前で話すことに 緊張しやすい人にとってはハードルが高いと感じやすい選考方法といえます。
ここでは、グループワークをうまく乗り切るためのコツを4つ紹介します。
必ず発言する
グループワークにおいて発言をしないというのは避けなければなりません。
なぜなら、何も意見しなければ、評価することができないからです。
何もしないことで評価されないということは、受験する意味がないということにもなりますので、とにかく発言するようにしましょう。
発言するのが苦手だというのであれば、司会進行や書記、タイムキーパーなどの役割分担を率先して引き受けるようにしましょう。
役割分担もなく、どうしても意見が出せない場合には、「○○さんの意見と同じです」と述べた後で自分の意見を少し付け足して発言するなど何らかのアクションを試みましょう。
難しいテーマでも焦らない
グループワークにおいて、難しいテーマが出題されても焦らないことが大切です。
グループワークは一人に対してテーマが与えられているわけではありません。
他の学生を「共同作業する仲間」だと思い、同じ目標に向かって助け合いましょう。
グループワークでは、チームワークを発揮して協力することが大切です。
玉虫色の結論を出すことよりも、その過程が大事であり、評価されていることを忘れないようにしましょう。
リフレーミング(視点の転換)を意識する
「グループワークが苦手だ」という考え方を、「チームで一緒にやるから負担が軽くなる」というように、前向きに捉えることで心の負担が軽減でき、臆せず発言ができるようになります。
自分だけに責任が集中するわけではなく、皆で協力し合う場であると考えると気が楽になるため、人見知りの方は実践してみると良いでしょう。
聞き役に回る
必ずしも発言が多い人がグループワークで評価されるわけではありません。
聞き役に徹しメモを取ったり、他のメンバーの発言をまとめたりすることで、重要な役割を果たすこともできるため、発言が苦手な方は聞き役に回ってみると良いでしょう。
また、他の人の意見をきちんと聞くことで、タイミングを見て自分の意見を言う余裕が生まれるため、発言しやすくなります。
グループワークの対策は、実践あるのみ!
グループワークが上手く出来るようになるためには、実践で経験するしかありません。
いくらネットや本などから情報や知識だけインプットしても、その場のメンバーやテーマによって結果はもちろん過程も変わってきます。
メンバーやテーマを変えて、何度か経験して雰囲気や流れを把握することが大切です。
ゼミやサークル、アルバイト先のミーティングなどを活用して、グループワークを体験してアウトプットに慣れておくことをおすすめします。
グループワークを円滑に進めるための事前準備
続いて、グループワークを円滑に進めるための事前準備として3つ紹介します。
企業研究・業界研究を十分に行なう
受験する企業の企業研究はもちろんですが、その企業に関わる業界研究も十分行っておきましょう。
企業の事業内容にかかわる話題や業界の動向や最新ニュースに関する話題がテーマとして出題されれば、内容について大まかな予測できるようになります。
また、関心を持って調べていた内容や情報であれば、何らか自分なりの意見を発言することができるはずです。
加えて、過去に出題された問題やテーマについても就活サイトや口コミサイトに記載されていることもありますので、良く調べておきましょう。
過去の情報で知識を蓄えるだけでなく、その企業や業界に対するニュースに触れた際に自分の考えをまとめておくと、グループワークで出されたテーマに関連して対応しやすくなります。
当日何も発言できないという事態を防ぐためにも、企業研究と業界研究は徹底しておきましょう。
一般的なグループワークの形式を把握しておく
一般的なグループワークの形式は以下のものが挙げられます。
それぞれの形式の議論の流れや必要なスキルをあらかじめ予習しておくことで、本番でもスムーズに行動できるでしょう。
ディスカッション型
ディスカッション型のグループワークは、参加者が特定のテーマや課題について意見を交換し、合意形成や問題解決を図る形式のワークです。
採用選考の場では、チームでの協力や個々のコミュニケーションスキル、リーダーシップなどを評価する目的でよく行われます。
この形式のグループワークでは、各自の発言内容や協調性が重視され、議論の進め方によって成果が左右されます。
課題解決型
課題解決型のグループワークは、与えられた具体的な課題や問題に対して、グループで協力しながら解決策を考え出す形式のワークです。
採用選考場では、参加者の問題解決能力、チームワーク、クリエイティブな思考力を評価するためによく使用されます。
企業では特に、チームでの実務能力や、ビジネスの課題に対する実践的なアプローチを見極める手段として導入されることも多いです。
ロールプレイング型
ロールプレイング型のグループワークは、特定の役割やシナリオに基づいて、グループメンバーがそれぞれの役割を演じながら課題に取り組む形式のワークです。
ビジネスシミュレーションや採用選考でよく使用され、特定の状況での行動や判断力、コミュニケーションスキルなどを評価するために行われます。
さまざまなシチュエーションを想定しておく
積極的な人もいれば、消極的な人もいるように、人にはそれぞれ個性があります。
グループワークの際に周りを明るくしてくれるムードメーカーもいれば、それを壊す人がいることも確かです。
偶然集まったメンバーにどんな人がいるのかは、グループワークを始めてみなければ分かりませんし、もちろんそれは企業側の採用担当者も同じです。
しかし、グループワークは採用選考の場であり、課題は出されていますので、全員で対応する必要があります。
意見が全く出ない、逆に意見が出過ぎてまとまらない、議論がかみ合わず時間内に終わらない、などさまざまなケースが起こり得ます。
グループワークがうまくいかない場合は、あなたは「今この場で何をしなければならないのか最善を考え、行動する必要」があるでしょう。
何が起こるかは実際に始まらないことには分かりませんが、しっかりと心構えをして臨むことで気は楽になるはずです。
起こりうるトラブルを事前に想定しておいて、何かあっても対応できるように心の準備をしておきましょう。
さいごに
この記事では、グループワークの成功の秘訣と乗り切り方のコツについて解説しました。
グループワークは、文字通りグループで行うことに意味があります。
なぜなら、仕事というものは、1人ではできないことをグループで協力しながら進めるものだからです。
グループワークを通して、企業は個別の面接では測れない一面(発言や行動)を見て、評価しています。
特定の人だけが意見を出して結果を出せたとしても、それで評価は得られるのでしょうか?
「グループの目的に向かっていかに貢献するか?」「そのために何をしなければならないのか?」という意識で臨むことで発言内容や態度も変わるはずです。
苦手意識を克服する意味でも、企業研究や業界研究を十分に行い、日頃からニュースや収集した情報に自分なりの意見や解釈を持つことで発言に自信を持てるようになります。
グループワークをクリアして、目指す企業への内定を勝ち取ることを祈っています。