【海外勤務のある仕事は?】世界で活躍できる業界や職種を解説

【海外勤務のある仕事は?】世界で活躍できる業界や職種を解説

2023年8月16日更新

はじめに

就活生の中には、海外勤務に憧れる人も多いのではないでしょうか。グローバルに活躍できれば、今まで得たことない経験も得られ、自分の成長にもつながります。

しかし、どの企業も海外進出しているわけではありません。とくに中小企業のような小さい会社であれば、国内事業が主であるため、就職しても海外勤務できない可能性が高いです。

ではどのような企業、業界、職種であれば海外勤務になりやすいか特徴を紹介します。海外勤務に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

海外勤務の可能性がある業界8選

海外勤務の可能性が高い8種類の業界を説明していきます。

総合商社

総合商社は、さまざまな商品を取り扱い、世界中に拠点を構えている大規模な商社のことを言います。海外進出しているので、海外駐在や海外出張など、海外に赴くことが多い業界です。

 

新入社員やキャリアの若い社員が、研修の一環として海外へ学びにいくプログラムがある企業もあり、年数に関係なく海外勤務が狙える業界です。海外勤務者数の人数(割合)が多い特徴があります。

 

<総合商社>

三井物産株式会社、三菱商事株式会社、住友商事株式会社、丸紅株式会社、伊藤忠商事株式会社、豊田通商株式会社、大和コーポレーション株式会社など

大手メーカー

日本の大手メーカーは、世界的にも有名であるため、海外事業にも力を入れています。特に多いのが技術・製造に関わる人です。海外で工場の生産管理を行うために派遣されるケースが多いです。

 

技術者以外にも、海外支店の管理や経理など、幅広い業務でグローバルに活動しています。

 

<大手メーカー>

・自動車関係のメーカー

トヨタ、日産、マツダ、ホンダ、スズキ、デンソー、アイシン精機、矢崎総業

・食品メーカー

日清食品、明治、ヤクルト、日本ハム、

・電機メーカー

キヤノン、三菱電機、ソニー、富士通、

・化学メーカー

富士フイルム、旭化成、住友化学、カネカ、東レ

投資銀行

投資銀行は、海外に拠点を多く構えている企業が多いため、海外勤務のチャンスはあります。しかし、海外勤務者が多い一方で、総従業員数も多いので、割合としては高くありません。

 

また海外支店では、語学力にたけたスタッフがいるので、海外駐在を狙うには少しハードルが高いです。そのため、チャンスはあるものの狭き門を突破する必要があります。

 

<投資銀行>

三井住友銀行、日本政策投資銀行、日本M&Aセンター、大和証券、みずほ証券、野村証券など

海運

海運業界は、船で物資を運ぶ海上輸送サービスと、船を貸し出して利益を得る2つの事業があります。国内を輸送する「内航海運」もありますが、海外へ輸送する「外航海運」もあるため、世界中に拠点を持っています。

 

海に囲まれた日本は輸出大国であるため、海外勤務者の割合も高く、海外勤務の可能性も高いです。

 

<海運>

NIPPON EXPRESSホールディングス、日本郵船、商船三井、三井倉庫ホールディングス、川崎汽船、山九など

航空会社

航空会社は、航空機を使用し人や物を運ぶ仕事です。海外に拠点を多く持つ航空会社は、海外勤務の可能性が十分にあります。パイロットやキャビンアテンダントなどは、常に海外を飛び回り、生活のほとんどを海外で過ごしていることが多いです。

 

国内線では、海外と無関係になってしまうので、国際線に関する仕事を狙いましょう。

 

<航空会社>

全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)、スターフライヤー、スカイマーク、LCC(格安航空会社) 、ジェットスター・ジャパンなど

 

エネルギー業界

エネルギー業界は、資源を確保するために海外と連携を取っている企業が多いです。そのため、海外勤務を狙えますが、人数はあまり多くはありません。一定数は、海外勤務をしているので、少ないチャンスをものにできるかがポイントです。

 

総合商社や投資銀行などに比べれば、割合が少なくなってしまい、海外勤務できる人数も減ってしまいます。

 

<エネルギー業界>

三菱重工業株式会社、株式会社神戸製鋼所、ENEOS株式会社、関西電力株式会社、東京電力ホールディングス株式会社、住友化学株式会社、出光興産株式会社など

建設(ゼネコン)

ゼネコンは、建設業界の中でも、自社で設計・施行・研究開発の全てに対応できる総合建設企業のことを言います。ゼネコンの中でも、売上の高い企業をスーパーゼネコンといい、大規模なプロジェクトに関わることが多いです。

 

清水建設、鹿島建設、大林組といったスーパーゼネコンは、海外勤務者が多いことで知られています。近年では、スーパーゼネコンだけでなく、中堅企業も海外事業に進出する企業が増えているため、海外勤務を狙えるチャンスが増えています。

 

また一部のスーパーゼネコンでは、若手社員を積極的に海外赴任させる取り組みも行っているので、早い段階から海外勤務を行うことが可能です。

 

<ゼネコン>

鹿島建設、清水建設、竹中工務店、大林組、大成建設、三井住友建設、熊谷組、長谷工コーポレーション、前田建設工業、五洋建設など

海外勤務の可能性のある職種

dodaが、25〜34歳のビジネスパーソン5,000人を対象に、海外勤務の有無について調査した結果がこちらです。システム系で働くITコンサルタントが多く、次に通訳や翻訳などを行う事務系の職種が多いことが分かりました。

順位職種割合
1システム系 − ITコンサルタント36.1%
2事務系 − 翻訳/通訳/貿易業務26.1%
3サービス系 − スーパーバイザー22.2%
4企画・管理系 − 購買20.0%
5企画・管理系 − マーケティング/リサーチ18.2%
6営業系 − IT/インターネット16.7%
7金融系 − 投資銀行業務/ファンドマネジャー16.7%
8営業系 − 商社15.7%
9企画・管理系 − 経営企画/事業企画15.6%
10システム系 − テクニカルサポート14.4%

引用元:転職ならdoda(デューダ)

 

営業・通訳(翻訳)・エンジニア・キャビンアテンダント・貿易事務といった職種が海外勤務の可能性が高いです。職種によっても、1週間だけの海外出張もあれば、数カ月単位の長期のものもあります。

海外勤務者の多い企業ランキング

「就職四季報2019年版」をもとに東洋経済が、「海外勤務者が多い会社トップ200ランキング」をまとめました。どのような結果になったか見ていきましょう。

 

順位会社名業種海外勤務者数(人)従業員数(人)
1トヨタ自動車2,45075,128
2ソニー電機・事務機器1,40016,659
3デンソー自動車部品1,33623,801
4三菱商事商社・卸売業1,2866,233
5三井物産商社・卸売業1,2095,971
6住友商事商社・卸売業1,1015,162
7三井住友銀行銀行1,08329,283
8キャノン電機・事務機器1,00026,246
9三菱電機電機・事務機器96231,694
10丸紅商社・卸売業9074,458
11日立製作所電機・事務機器80036,631
12豊田通商商社・卸売業7923,614
13日本貿易振興機構その他サービス7001,764
14ミネベアミツミ電子部品・機器6535,953
15伊藤忠商事商社・卸売業6404,285

引用元:東洋経済オンライン

 

トヨタ、ソニー、デンソーといった大手メーカーは、海外勤務者の人数が多いです。しかしこれらの会社は、従業員数も多いため、割合が高いわけではありません。

 

割合の高い会社であれば、日本貿易振興機構、豊田通商などです。海外勤務数ばかりを見るのではなく、割合がどれくらいかを見るほうが、海外勤務者として働きやすくなるので意識しましょう。

 

海外勤務として働くメリット4選

海外勤務として働くことにどのようなメリットがあるか見ていきましょう。

収入が増える

海外勤務は、日本と離れた場所で勤務するため、特別手当が出ます。海外赴任手当など、支給されることで、収入の1.5倍増えると言われています。税金などの控除があるので、手取り金で考えれば、1.8倍増えることもあるのがメリットです。

語学力が身に付く

海外勤務になれば、外国人に囲まれながら勤務にあたるため、自然と語学力が身に付きます。コミュニケーションを多くとればとるほど、外国語を使う頻度が増えるので、より語学力が身に付きやすくなります。

 

大切なことは能動的に動くことです。事前にある程度勉強をしておくことや、実際に海外へ行ってから、わからないことがあれば随時調べるなど、自分から勉強することでスキルが上達していきます。

 

現地で学ぶことで、よりネイティブな言葉に触れられるのはメリットのひとつです。

自分のキャリアアップにつながる

海外駐在としてグローバルに活動していれば、自分のキャリアアップにつなげることができます。仮に転職を通じてキャリアアップを図ろうとしても、グローバルに活動している、語学力が身についている、といった点があれば有利に事が運べます。

 

海外での実績をしっかりと積み上げることで、キャリアアップを十分に狙えることがメリットの一つです。

異文化を学べる

海外で生活を送ることで、今まで自分の知らなかった異文化を学べるきっかけになります。日本とは違う、風習、文化、働き方などを理解することで、どんな場所でも柔軟に過ごせる力が身に付きます。

 

この経験をもとに他の職場であっても、柔軟に対応できるようになることはメリットの一つです。また異文化を学ぶことで、今まで知らなかったことが増え、新たに知見が生まれることも魅力的です。



海外勤務するために必要なスキル4選

海外勤務するためには、どのようなスキルが必要なのか見ていきましょう。

コミュニケーション能力

日本でも海外でも、仕事をする上でコミュニケーション能力は必要です。語学力がまだ乏しい人が海外勤務する場合は、特に必要な能力だと言えます。

 

言葉がうまく通じないときでも、身振り手振りをするなど、コミュニケーションを取ることで自分の意図が伝わりやすくなります。語学力を上げるためにもコミュニケーション能力は必要です。

 

自分から積極的に外国語に触れることで、コミュニケーション能力も向上するので、どんどんしゃべってやりとりしましょう。

語学力

海外勤務になれば、日本語だけでは心もとない状況がたくさん生まれます。海外勤務を円滑に進めるためには、語学力が必要です。海外勤務を目的に企業選びをする場合は、TOEICスコアが730点以上は必要になります。

 

特に競争率の高い企業であれば、事前に学んでおかなければ海外勤務の枠を手に入れることができません。今回紹介する4つの能力の中でも重要度は高いので、積極的に身につけておきましょう。

精神力

海外勤務をするということは、今まで住み慣れていた日本と異なる世界に住むことになります。話す言葉や文化、風習など、どれをとっても変わるので、不安にならないための精神力が必要です。

 

慣れないことや、分からないことが増えると、不安になり身体に支障をきたす可能性があります。不安はストレスの原因にもなり危険ですので、どっしりと構えられる精神力を持っておくことが重要です。

身体を壊さない健康力

海外生活になると、普段食べていなかったものや質が変わります。例えば水であっても、日本人は軟水を好みますが、海外では硬水を好む人が多いです。飲み慣れていないものや食べ慣れていないものを食べるとお腹を壊す可能性もあります。

 

そのため、身体を壊さないための健康力(健康管理)が重要です。普段から食生活や運動に気を配り、健康な体を維持することで、海外勤務になっても耐えることができます。

 

身体を壊してしまうと、そもそも働けないので、内からも外からも身体を鍛えておきましょう。

 

世界でも活躍できる人材を目指そう

海外進出をする企業が増えているので、海外勤務に憧れを持つ人も多いです。自分のキャリアアップのため、収入を増やすためなど、海外勤務を希望する理由はさまざまですが、事前に準備をしておくことが大切です。

 

とくに海外勤務を賭けた狭き門を手に入れるためには、しっかりと語学力を身につけておき必要があります。その他にもコミュニケーション能力も必須なので、身につけておきましょう。

 

海外勤務を希望する人は、本記事を参考にどのような業界・職種が、海外勤務が多いかを知り、世界でも活躍できる人材を目指しましょう。



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監修者情報

近藤明弘

キャリアアドバイザー

株式会社ニトリに新卒入社。
個人売率ランキングでは全国で10位に入賞するなど、多くの成果を生み出してきた。 2021年より株式会社ナイモノにジョイン。 リクルーティングアドバイザー(RA)とキャリアアドバイザー(CA)の経験を持ち、現在はCAとして急成長中。