初任給が30万を超えている企業は増えている?初任給30万超えの企業をご紹介!
2023年7月29日更新
はじめに
就活をするにあたって、初任給は重要な企業選びのポイントではないでしょうか。
どのくらいの給与を受け取ることができるかという点は、生活に直結するため、重要視している人は少なくありません。
その際、ひとつのラインとして「初任給30万円以上」を目指す人は多いのではないでしょうか。
しかし、
「実際に30万円もらえる企業なんて多くないでしょ…?」
「30万円もらえる企業を探す方が難易度は高いのでは?」
など、このような悩みや不安は尽きません。
そこで本記事では、初任給が30万円を超える企業の紹介をはじめ、初任給が30万円を超える企業を詳しく紹介します。
すでに初任給が30万円を超える企業を狙っている人はもちろん、これから就活を始めるという方も、ぜひ最後までお読みくださいね。
初任給30万超えの企業は増えている
「初任給30万円」と聞くと、とても高いように感じるかもしれませんが、実際に初任給が30万円を超える企業は増えています。
一昔前は、歩合制の企業が「初任給30万円越え」を謳っており、実際に入社すると「30万円も給与が無かった」というケースは少なくありません。
もしくは入社難易度が高い外資系企業に限定されている話でした。
しかし、現在は初任給が30万円を超える企業は決して少なくなく、給与で企業を選びたい場合は、今一度探してみるのも良いでしょう。
初任給が高くなっている背景
では、なぜ今初任給は高くなっているのでしょうか。
その背景として、2点ほど理由を紹介します。
①世の中全体で賃上げの動きが加速
1点目の理由は、「世の中全体で賃上げの動きが加速している」ということです。
実際に、2023年には30年ぶりとなる高い賃上げ率が話題となりました。平均賃上げ率は3.66%で、1993年(3.9%)以来の高い伸びとなっています。
賃上げが加速している背景として、留まることのない物価上昇が挙げられます。
加速的な物価上昇率は家計を追い込んでおり、一定の生活を担保するために企業側が従業員全体の賃上げを行っているのです。
したがって、この理由は初任給だけではなく、従業員全体に影響を及ぼす「賃上げ」であることが分かります。
ただし、企業によって賃上げ率の差は激しく、必ずしも全ての企業が統一的な賃上げを行っているわけではないため、注意が必要です。
②高い賃金での優秀な人材の囲い込みの加速
近年、労働力の減少が叫ばれています。少子高齢化が加速する社会の中で、企業は労働力確保に必死です。また、限られた労働力の中では、優秀な人材を確保することも必須事項になっています。
そのため、給与を上げることで、優秀な人材の囲い込みを行えるようにしているのです。
もちろんこれは新入社員に限ったことではありませんが、新入社員は戦力となるまでに一定の育成機関を必要とするため、優秀な新入社員を獲得できた方が育成コストを下げることができます。
したがって企業は、優秀な人材を囲い込むべく、初任給を高めに設定しているのです。
もちろんその分、選考は厳しくなることが予想され、非常に狭き門をくぐる必要が生じます。
また、文系学生よりも理系学生のような、専門性が高い分野を専攻している学生の方が、初任給は高くなりやすい傾向があるでしょう。
初任給が30万を超えている企業とは?
では、初任給が30万円を超えている企業にはどのような企業があるのでしょうか。
ランキング形式で見ていきましょう。
第1位:地主株式会社(旧:日本商業開発株式会社)
初任給:500,000円(固定残業代含む)/基本給:373,250円
初任給が最も高いのは、大阪に本社を構える地主株式会社です。
「地主」の言葉通り、旧来地主が行っていたような仕組みをビジネスに取り入れている不動産企業です。
「土地を買う。土地を貸す。貸している土地を売る。」という非常にシンプルな3つの事項を徹底することで、修繕・改修・災害などの長期賃貸事業のリスクを最小限に抑えた不動産金融商品の販売を行っています。
初任給が高いのは、圧倒的に磨かれたビジネスモデルにあります。
他の企業が追随しにくいビジネスモデルのため、事業そのものの独占率が高く、利益率が高いことから、初任給も高く設定することができます。
また、みなし時間を含む初任給設定になっていますが、残業時間をみなし時間の30時間を超えることは多くなく、自分で時間をコントロールしながら働くことが可能です。
採用サイト:地主株式会社※リクナビ2024
第2位:フーリハン・ローキー(旧:GCA)
初任給:375,000円
続いて初任給が高いのは、フーリハン・ローキーです。
2004年に創業した「M&Aアドバイザリーファーム」で、仲介ではなくアドバイザリーという形式でサービスを提供しています。
独立系ファームという点が特徴で、この点を強みにM&Aのアドバイザリーを行っている点が特徴です。
現在は、サンフランシスコ・ニューヨーク・メロンパーク(シリコン・バレー)・ロンドン・ムンバイ・上海など25以上の都市にも拠点を持ち、海外とのクロスボーダー案件に対応できるグローバルM&Aファームとして、世界TOP5にも位置しており、M&Aのアドバイザリーファームとしては日本でも唯一無二の存在感を放っています。
なお、初任給は年俸制のため、個人差がある可能性がある点は注意が必要です。
採用サイト:フーリハン・ローキー
第3位:グリーンランドリゾート
初任給:310,200円
グリーンランドリゾートは、熊本県荒尾市に位置する一大リゾートエリアです。
熊本県荒尾市に位置するグリーンランド遊園地をはじめ、グリーンランドリゾートゴルフコースや、福岡県大牟田市の有明カントリークラブや、福岡県八女郡の久留米カントリークラブといったゴルフ場運営も行っています。
新卒で入社すると、遊園地内でのイベントを企画するイベント企画課や、遊園地に対する様々な業務を担当する遊園地課、日本全国にグリーンランドリゾートをPRする宣伝広報課に配属され、遊園地に関する様々な業務を経験することが可能です。
初任給には、固定残業代と同義である役付手当が75時間分付与されていることから、一定の残業時間を見越した業務を覚悟しておく必要がありそうです。
採用サイト:グリーンランドリゾート※マイナビ
初任給30万を超えるほかの企業とは?
では、初任給が30万円を超える他の企業には、どのような企業があるのでしょうか。
広く様々な企業をご紹介します。
KLab
初任給:300,000円
KLabは、2009年よりモバイルオンラインゲームを提供する企業です。
「キャプテン翼~たたかえドリームチーム~」や、「BLEACH Brave Souls」「うたの☆プリンスさまっ♪ Shining Live」など、世代を問わず人気が高いゲームが多い点が特徴です。
入社後はゲームプランナーほか、マーケティング、ビジネスデベロップメントをはじめ、プログラマやインフラエンジニア、機械学習エンジニア、さらには3DCGアーティストなど、デザイナー系の職種も新卒ながら豊富な点が特徴です。
手に職を付けたい新入社員にとっては、職種幅が広い企業だと言えるでしょう。
採用サイト:Klab
サイボウズ
初任給:300,000円~
「働き方改革」や主軸商品である「kintone」のCMなどで、知名度が高いサイボウズも、初任給が30万円を超えています。
採用状況によって上限が打ち切られる場合はあるものの、基本的には通年採用のため、いつでも選考に挑戦できる点もサイボウズならではの魅力だと言えるのではないでしょうか。
なお、基本給300,000円はあくまでも基本給であり、職務や選考の評価によって、もっと高い月給を提示される場合もあります。
採用サイト:サイボウズ
ソースネクスト
初任給:313,334円
通年採用を行うソースネクストでは、大学卒・大学院卒に関わらず、新卒給与は313,334円で統一されています。入社後は実力ベースで年収が決定する年俸制のため、自身の努力によってその後の給与が大きく変わります。
なお、ソースネクストと聞くと、セキュリティソフトをはじめとするPC ソフトウェア簿イメージが強いかもしれませんが、現在はスマートフォンアプリケーションやIoT製品なども販売しています。
近年ではAI翻訳機「ポケトーク」の注目が集まり、製品の幅もぐんぐんひろがっています。
インターンも積極的に実施しているため、興味がある人はインターンからチャレンジしてみても良いかもしれません。
採用サイト:ソースネクスト
ファーストリテイリング
初任給:グローバルリーダー候補/300,000円、地域正社員/ 239,000円
「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングは、2023年度より新卒給与を300,000円に賃上げしました。ただし全ての職種ではなく、海外転勤含む全国勤務の可能性がある職種で、全国の直営店舗での勤務が必須となります。
賃上げの背景としては、日本の報酬水準が海外と比較して低いという点にあり、グローバル化を加速させるために新卒給与を上げ、優秀な人材を囲い込むのが狙いです。
既に入社している社員も賃上げ対象のため、入社後も成果を上げることで、給与水準を高めていくことが期待できる企業です。
採用サイト:ファーストリテイリング
セガ
初任給:300,000円
ファーストリテイリングと同様、2023年度より新卒給与を300,000円に賃上げしたのがセガです。従来の初任給は222,000円だったため、78,000円ほども賃上げされたことになります。
近年、ゲーム業界では賃上げの動きが加速しているため、セガ自身がその流れに乗り遅れないようにするという点はもちろん、グローバルにおける競争力強化のためにも、新入社員に留まらず、従業員全体の賃上げを決定しています。
入社後はゲームプランナーやプログラマ、デザイナーやサウンド担当など、広くゲームに携わる業務を経験することが可能です。
採用サイト:セガ
初任給を確認する際の注意事項
ここまで、初任給が300,000円を超える企業を紹介してきました。
初任給を正しく理解するために、注意することは何でしょうか。
2点ほどご紹介します。
①金額が全て「基本給」とは限らない
初任給と一言に言っても、金額の内訳は企業によって異なります。
給与の基本となる「基本給」のほか、みなし残業代や残業代、もしくは役付手当など、内訳は企業によって様々です。
特に注意すべきは「みなし残業代」で、企業が想定する残業時間分の残業代がすでに付与されているため、その残業時間を超えなければ、残業代は付与されません。
現在は「残業代は実費」という企業は少なくなってきており、みなし残業代を選択している企業は増えています。
「この金額に残業代がプラスされるんでしょ」と思っていたら大きな間違いです。
初任給の内訳は入社以前に確認しておくようにしましょう。
②「額面」と「手取り」の金額は異なる
初任給として記載されている金額は、あくまでも「額面」の金額です。
記載の金額から税金が引かれ、実際に手元に残る金額は4~6万円程度を引いた金額だと理解しておきましょう。
「額面」の金額を「手取り」の金額だと誤って理解してしまうと、その後の生活に悪影響を与えかねません。あくまでも手取りの金額を前提に、生活プランを設計しましょう。
よくある質問
では、最後によくある質問をご紹介します。
新卒では初任給が高い企業を選んだ方が良い?
「とにかく初任給が高い企業に入社すれば、将来は安泰だ」と思っている人は少なくありません。しかし、初任給は高くても、その後の給与も同水準で高いままなのかは別問題であることを理解しておきましょう。
給与の上り幅や、企業が設定している給与テーブルなどを入社前に確認し、入社後の給与についても一定把握しておきましょう。
実はブラック企業ということはない?
初任給が高いと、「実はブラック企業では?」という疑いをかけたくなる人がいるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、初任給が高い=ブラック企業の発想は安易です。
ただし、初任給が高い理由が残業時間や、よく分からない手当などの場合は注意が必要です。
場合によってはブラック企業の可能性も捨てきれないため、十分に注意するようにしましょう。
初任給以外の情報を正しく確認した内定承諾を!
いかがでしたか?
本記事では、初任給が30万円を超える企業の紹介をはじめ、初任給が30万円を超える企業を詳しく紹介してきました。
ここまでお読みいただいた通り、初任給が300,000円を超える企業は決して少なくありません。
しかし、世の中ほとんどの企業が初任給を300,000円に設定しているということはなく、入社の壁は高いと言えます。
また、情報を正しく確認しなければ、ブラック企業である可能性も捨てきれません。
初任給だけに踊らされるのではなく、初任給以外の情報も把握しながら、自分に合った企業に内定承諾をできるようにしましょう。