【企業研究】アステラス製薬の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】アステラス製薬の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2023年6月30日更新

はじめに

アステラス製薬は2005年に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して生まれた製薬会社です。前身となった2社は明治・大正創業の歴史ある製薬会社であり、その流れを組むアステラス製薬にも受け継がれています。本記事では、アステラス製薬の採用求人への応募を検討している人に向け、企業研究として押さえておきたい内容を解説します。企業の基本的な情報のほか、募集職種や就職難易度、採用大学など、選考対策を意識した事柄も紹介します。

医薬品業界

医薬品業界は、医薬品の製造・販売業務を行う業界です。主にこの業界に属しているのは製薬会社で、さらに事業により「一般用医薬品・医療品メーカー」「ジェネリック医薬品メーカー」「OTC医薬品メーカー」などに分かれます。医療に不可欠な製品を取り扱うことから、医療業界の一部とも考えられます。

 

医薬品業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!

【業界研究ガイド】業界一覧

アステラス製薬の基本データ

会社名アステラス製薬株式会社
設立年2005年
従業員数14,484名 (2023年3月期末時点、連結ベース)
売上1兆5,186億円
福利厚生財形貯蓄制度、持株会制度、共済会制度、社宅制度、他

引用元:アステラス製薬 採用 募集要項

企業理念アステラス製薬の経営理念は、「存在意義」「使命」「信条」の3つのパートから構成されています。

○アステラスの存在意義

先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する

○アステラスの使命

企業価値の持続的向上

○アステラスの信条

アステラスの「信条」は、私たちが常に大事にする行動規範です。

アステラスは、これらの信条に共鳴し実践する人々の集団であり続けます。

アステラスは、信条に則した行動を通じて、ステークホルダーの皆様への責任を適切に果たし続けるとともに、積極的な情報開示を行います。

引用元:アステラス製薬 経営理念より一部抜粋

 

参考:アステラス製薬 会社概要

事業内容

アステラス製薬の主な事業は医薬品の製造・販売及び輸出入です。医療を通じ社会に大きな価値を届けることを目指し、収益から約2割の研究開発に費やしており、多数の研究開発プログラムも進めています。なお、国内外に数多くの研究・生産拠点を有しています。欧米・アジア・中東・アフリカなど世界中をまたにかけ、グローバルなマーケットでビジネスを展開する、日本医薬品業界のリーダー的存在です。

募集職種(新卒年収)

アステラス製薬で募集している職種は部門ごとに分かれており、次のようなものがあります。

開発部門

臨床開発職・プロジェクトマネジメント職、データマネジメント職があります。勤務地は東京です。なお、臨床開発職・プロジェクトマネジメント職の配属は、本人の希望などを考慮したのち入社後に配属が決定されます(採用決定時点では配属は未定)。なお、応募するには理系大学の修士課程・博士課程・6年制カリキュラムのいずれかを修了している必要があります。

ファーマコヴィジランス部門

ファーマコヴィジランス職があります。勤務地は東京です。なお、開発部門の募集職種と同じく、理系大学の修士課程・博士課程・6年制カリキュラムのいずれかを修了していなければ応募できません。

 

製薬技術部門

合成技術研究職、バイオプロセス職、製剤研究職、物性研究職、エンジニアリング職、バイオ原薬製造技術職、医薬品品質管理職、製造技術職(固形・無菌)、合成原薬製造技術職があります。勤務地は茨城・静岡・富山県内のいずれかの事業場です。なお、こちらの部門も応募対象者は、理系大学の修士課程・博士課程・6年制カリキュラムのいずれかを修了している人に限られます。

営業部門

MR職(医薬情報担当者)があります。こちらの職種は全国各地の営業拠点に配属されます。応募資格は入社までに大学を卒業している人と、他の部門と比較して範囲が広めです。

コーポレート部門

データサイエンティスト職があります。勤務地は東京です。こちらの職種に応募するには、大学卒であることのほか、ブログラミングスキルやデータ解析スキル、英語スキルなども備えていることが求められます。

 

初任給は2022年実績で、博士が月給360,000円、修士・学士(6年制)が317,500円、学士(4年制)が2875,00円です。

 

参考:アステラス製薬 募集要項

新卒選考フロー

アステラス製薬の主な新卒選考フローは次の通りです。

1.WEBエントリー

 

まずはWEBエントリーからスタートです。アステラス製薬の採用サイトからエントリーシートの提出を行います。なお、選考状況によっては、早期に募集終了となる可能性もあるため、早めのエントリーがベターです。

2.書類・適性検査選考

 

提出されたエントリーシートをもとに書類選考が行われます。また、適性検査(性格検査)の受検もあります。募集する年や職種によって、WEBテスト(SPI)が行われることもあるようです。

 

3.一次面接

 

エントリーシートの内容に基づいた面接が実施されます。なぜ数ある医薬品業界の企業の中からアステラス製薬を選んだのか、志望動機について深く聞かれる可能性が高いので、しっかり対策が必要です。

4.最終面接

 

一次面接を突破できたら最終面接です。なお、人によっては一次面接がすぐ合格となり、同じ日に最終面接まで進むケースもあるようです。

インターン

アステラス製薬では、例年インターンシップを開催しています。開催時期はコースによって異なり、夏~秋頃です。インターンシップでは、会社説明や先輩社員との座談会、グループディスカッション、計画作成体験及び発表などが行われます。

 

アステラス製薬の各部署で行っている業務について、体感しながらより深く理解することが目的とされています。入社した社員が実際に受けるプログラムなども用意されているため、仕事のイメージをグッと明確にできるでしょう。参加するためには、WEBエントリーを行い、書類選考などを通過する必要があります。

社風

風通しが良く、立場に関わらず意見を言いやすい環境が整っています。部署や上司などにより多少違いはあるものの、総じて社員の意思を尊重する雰囲気の良い職場です。社内公募などもあり、自分の力を試す機会も設けられています。ただし、新しいことへの挑戦などには、やや慎重な姿勢も見られます。

 

その他、グローバルな事業展開をしているためか、業務においても海外志向が目立つことが特徴。真面目な人や勤勉な人など、誠実な人柄を持つ社員が多く、良い人間関係を築けるという評判も見られました。

 

求める人材

アステラス製薬は、期待する人材像として次のように掲げています。

 

変化を先取りし挑戦する人材

他者へ貢献する人材

多様性を尊重する人材

誠実に行動する人材

 

引用元:アステラス製薬 採用サイト

 

常に医療の最先端に立ち、変化を的確に捉えながら患者さんの価値に落とし込んでいくことを強く意識している企業なので、この企業の方針をしっかり理解し、ビジョンを叶えるためのアクションができる人材を求めていると言えます。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度社風
アステラス製薬1兆5,186億円1,000万円64風通しが良く挑戦もしやすい
武田薬品4兆274億円1,100万円66風通しが良く上下が厳しくない
第一三共1兆2,784億円1,100万円65穏やかな日系企業の空気感
エーザイ7,444億円1,000万円64横のつながりが強固

 

財務情報の比較(売上)

医薬品業界でトップの売上を誇っているのは武田薬品、追随するのがアステラス製薬です。業界全体の傾向として、海外市場の売上が伸びているなどの要因が影響しており、大手を中心に売上高がアップしている企業が多く見られます。

社風の比較

医薬品業界の企業には、極端に厳しく風通しの悪い社風はあまり見られません。こちらに挙げた企業は共通して、人間関係が非常に良好であるという特徴があります。組織の体制としては、外資のような雰囲気が強かったり、昔ながらの年功序列的な雰囲気が残っていたり、異なる部分があるものの、働いている社員に良い人が多いという評判が多く見受けられました。

 

また、アステラス製薬や武田薬品などは、上下関係が厳しくなく、自分の意見や挑戦意欲を示しやすい職場環境も整っているようです。

就職偏差値

就職偏差値は軒並み高めです。製薬会社は高い専門性を求められる職種・部署が多く、応募条件をクリアできる人も限られてくるため、選考は狭き門だと言えるでしょう。また、全国各地の大学から採用者が出ているものの、難関大学・有名大学が多いため、就職は簡単ではありません。ただし、こちらに挙げた企業はどこも平均年収が1,000万の大台を超えます。製薬会社の給与は一般的なものと比較してかなり高水準であるため、就職が実現できれば大きなメリットを得られます。

 

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

採用大学

アステラス製薬で採用実績がある大学の例は次の通りです。

 

東京大学、東京理科大学、筑波大学、東京工業大学、慶應義塾大学、早稲田大学、北海道大学、東北大学、千葉大学、富山大学、岐阜薬科大学、大阪大学、京都大学、立命館大学、関西学院大学、岡山大学、徳島大学、九州大学など

 

全国各地の大学から採用されている人は見られますが、地方であっても国内トップクラスの難関として知られる大学が多いでしょう。その他は、薬科の難関と言われる大学もラインナップしています。このことから、採用大学にエリアの偏りはあまり見られませんが、学歴フィルターは存在する可能性が高いと考えられます。

 

ホットニュース

アステラス製薬は、事業活動において大きなウエイトを占める研究開発について、その成果を逐次ニュースリリースしています。また、国内外のトップ企業と共同研究や業務提携などを行いながら、グローバルに事業を展開しています。近年はがん治療薬の開発に特に注力する製薬会社が多く見られますが、アステラス製薬もその1つです。アメリカの大手バイオ企業であるカルジェンと独占的オプション契約を結び、がんなどの原因になるたんぱく質の分解を誘導する医薬品開発に関して、共同研究を行います。この戦略的提携が成功すれば、海外市場が拡大し続けている今、がん治療薬の開発でアステラス製薬が大きく躍進し、確固たる立場を確立できる可能性があります。

 

参考:アステラス製薬 ニュース

まとめ

製薬業界において、アステラス製薬は老舗でもあり、また新しい存在でもあります。社会貢献を大きく掲げ、社会の変動に柔軟に対応しながら、常に医薬品の利用者に寄り添った事業を展開する、国内外で強い存在感を放つ企業です。

 

医薬品業界から医療に携わりたい人、研究開発で世の中の役に立ちたい人、自分の挑戦でどんどん道を切り開きながら働きたい人などに、アステラス製薬はマッチする可能性があります。ぜひ今回紹介した内容を参考にしながら、アステラス製薬の企業研究をさらに進め、応募を検討してみてください。

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