【業界研究】旅行業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

【業界研究】旅行業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

2023年6月25日更新

 

はじめに

旅行業界について、詳しく知りたくないですか?

 

本記事では、旅行業界の定義やビジネスモデル、職種、大手企業の紹介から最近の動向、志望動機作成の5つのコツまで網羅して解説していきます。

 

本記事1本で就活に必要な旅行業界の情報が丸わかりになりますので、10分ぐらいでサクッと頭にインストールしておきましょう。



旅行業界とは?

旅行業界とは、人々が休暇やビジネス目的で旅行をする際のサービスやインフラを提供する産業のことです。

 

一般的に旅行業界では、旅行者のための移動手段や宿泊施設手配、パッケージ旅行のプラン作成や販売などの事業に携わります。

 

旅行業法により旅行業に従事する「旅行会社」と、旅行業者代理業を行う「旅行代理店」の2種類に分かれます。

 

旅行会社

旅行会社は、直接旅行商品を企画・提供する企業です。

 

自社でツアーパッケージを組み立て、航空券、宿泊施設、観光プランなどを組み合わせた旅行商品を提供します。

 

旅行会社は自社の旅行商品をマーケットに直接販売することもありますが、販売の一部は旅行代理店やオンラインプラットフォームを通じて行われることもあります。

 

旅行会社は、独自の旅行商品やブランドを開発し、旅行者に対して独自の旅行体験を提供することが特徴です。

代表的な旅行会社はJTB、KNT-CTホールディングス、エイチ・アイ・エス、日本旅行などが挙げられます。 

 

旅行代理店

旅行代理店は、旅行会社や航空会社、ホテルなどの旅行関連事業者の商品やサービスを代理で販売する企業です。

 

旅行代理店は、旅行者の要望に基づいて旅行商品を選び、旅程の調整や予約手続きを行います。

 

旅行代理店は、多くの旅行関連事業者とのパートナーシップを持ち、旅行関連事業者と取引を行うことで旅行商品を提供します。

 

旅行代理店は、旅行者に対して広範な選択肢を提供し、旅行商品の比較や助言、手続きのサポートなどを行います。

 

簡単に言えば、旅行会社は自社の旅行商品を企画・提供し、旅行代理店は旅行会社や他の旅行関連事業者の商品を代理で販売する役割を担っています。

 

ただし、実際の業界では旅行会社と旅行代理店の境界が曖昧な場合もあり、一部の企業は両方の役割を兼ね備えていることもあります。

 

代表的な旅行代理店としては、楽天、西日本観光サービス、対馬旅行センターなどがあります。



旅行業界のビジネスモデル

ここからは旅行業界のビジネスモデルを旅行会社と旅行代理店に分けて見ていきましょう。

 

旅行会社

旅行会社のビジネスモデルは大きく、

 

①旅行商品の販売

②手数料

③パッケージツアーのマージン

④付加価値サービス

⑤マーケティングパートナーシップ

 

の5つの柱があります。

 

1つずつ見ていきましょう。

 

①旅行商品の販売

旅行会社は、航空券、ホテル予約、ツアーパッケージなどの旅行商品を販売します。

 

商品の販売により、旅行会社は商品の価格との差額で利益を上げることがあります。

 

②手数料

旅行会社は、航空会社やホテル、地方旅行会社などのパートナーとの取引に基づいて手数料を受け取ることがあります。

 

旅行商品の販売や予約手続きに対して、旅行会社は手数料を受け取ることが一般的です。

 

③パッケージツアーのマージン

旅行会社は、独自にパッケージツアーを組み立てて販売する場合、旅行商品の組み合わせによるマージンを得ることがあります。

 

ツアーパッケージの価格を設定し、商品の提供コストとの差額を利益として得ることができます。

 

④付加価値サービス

旅行会社は、旅行者に対して付加価値のあるサービスを提供することで収益を得ることができます。

 

例えば、旅行保険の提供や現地でのガイドサービス、特別なイベントやアクティビティの手配などが、それに該当します。

⑤マーケティングパートナーシップ

旅行会社は、広告やプロモーションを通じて、航空会社やホテル、観光地などとのマーケティングパートナーシップを築くことがあります。

 

このようなパートナーシップにより、旅行会社は広告収入やマーケティング手数料を受け取ることができます。

 

以上の要素から、旅行会社は収益を上げられますが、競争の激しい旅行業界においては、マージンや手数料の割合が厳しくなることもあり、効率的な経営と顧客満足度の向上が重要なカギとなっています。

旅行代理店

次に旅行代理店のビジネスモデルを見ていきましょう。

 

旅行代理店は、

 

①手数料

②コミッション

③アドオン商品やアップセル

④企業契約

 

の4つの収益源があります。

 

1つずつ確認していきましょう。

 

①手数料

旅行代理店は、旅行会社や航空会社、ホテルなどの旅行関連事業者から手数料を受け取ります。

 

旅行代理店は、顧客の予約や取引を代理で行い、その取引に対して手数料を加算することで利益を得ます。

 

②コミッション

旅行代理店は、パートナーシップを結んでいる旅行関連事業者からの売り上げに対してコミッションを受け取ることがあります。

 

例えば、旅行代理店が航空券を販売した場合、航空会社はその売り上げの一部を代理店に支払うことがあります。

 

③アドオン商品やアップセル

旅行代理店は、旅行者に対して追加の商品やサービスを提案し、売り上げを増やすことがあります。

 

例えば、旅行代理店は旅行保険、レンタカーサービス、現地ツアーなどを旅行者に提案し、それらの商品やサービスの販売によって追加の収益を得ることがあります。

④企業契約

旅行代理店は、法人や企業との契約によって収益を得ることもあります。

 

法人や企業は、旅行代理店と契約を結んで社員の出張や旅行の手配を依頼することがあり、その手配に対して手数料やサービス料を支払うことがあります。

 

以上のように、旅行代理店は旅行商品の販売や手配において旅行関連事業者とのパートナーシップを築き、その取引に対する手数料やコミッションなどを収益源としています。

 

また、顧客満足度の向上や追加の商品やサービスの提案により、売り上げを増やす努力も行っていますね。



旅行業界の職種

次に旅行業界の職種を見ていきましょう。

 

予約セールスエージェント

予約セールスエージェントは、航空券や宿泊施設、レンタカーなどの予約を受け付ける役割を担います。

 

顧客とのコミュニケーションや予約手続きの管理、料金の計算などを行います。

 

カウンターセールスと呼ばれる場合もありますが、正確な情報管理や迅速な対応が求められます。

 

ツアーコンダクター

ツアーコンダクターは、ツアーパッケージやグループ旅行の案内役として活動します。

 

旅行者のガイドを務めたり、現地での手配やイベントの運営を行ったりします。

 

添乗員、ガイド、アテンダントなど色々な呼ばれ方をしますが、コミュニケーション能力や旅行先に関する知識が求められます。

 

ツアープランナー

ツアープランナーは、旅行商品の企画や商品開発、マーケティング、販売戦略の立案などに携わります。

 

市場動向の分析や旅行需要の予測、コスト管理なども重要な役割です。

 

法人営業

法人営業担当は、法人顧客や学校との関係を築き、旅行商品やサービスの提案・販売を行います。

法人営業担当は法人顧客との信頼関係を構築し、長期的なビジネスパートナーシップを築くことも重要な役割となります。



大手企業紹介

「旅行会社の大手企業って、どんな会社がありますか?」

 

売上順に大きい旅行会社4社の比較を表にまとめましたので、参考にしてください。

 

項 目JTBエイチ・アイ・エスKNT-CTホールディングス日本旅行
創 業

設 立

1912年

1963年

1980年

1980年

1941年

1947年

1905年

1949年

売上高(億円)5,8231,4271,3991,080
純利益(億円)284▲95▲576.2
自己資本比率15.39.923.79.1
従業員数12,726人4,0784,9062,416
平均年齢34.135.848.544.9
初任給総合コース

210,000円+

地域間調整給

基幹コース

180,000円

約180,000円約220,000円全国社員

205,200円

各エリア社員

195,000円

平均年収443万円367万円537万円479万円
就職難易度3.8/5.03.4/5.03.6/5.0

引用:業界動向リサーチマイナビ2024就活会議

 

ちなみに、各社の経営理念は下表のとおりです。

 

会社名経営理念
JTB地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する。
KNT-CTホールディングス「創造と挑戦」 

-すべてはひとり一人のお客様のよろこびのために- 

私たちは、私たちが発表する商品やサービスにより、お客様へあらたな発見や、興味・関心がもたらされ、そしてお客様の未知への期待を、感動と満足にかえていくために、つねに創造し、そして決してひるむことなく挑戦を続けて参ります。

エイチ・アイ・エスツーリズムを通じて、世界の人々の見識を高め、 国籍、人種、文化、宗教などを越え、世界平和・相互理解の促進に貢献する。
日本旅行日本旅行は、あふれる感性とみなぎる情熱を持って、魅力ある旅の創造とあたたかいサービスに努め、お客様に愛され、未来を拓くアクティブカンパニーを目指し、豊かな生活と文化の向上に貢献します。

旅行業界の動向

旅行業界は、2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により、大きな打撃を受けました。

 

しかし、2022年以降は徐々に回復しつつあり、今後も成長が見込まれています。

 

旅行業界の最近の動向として、特筆すべきトピックスは下記の4つですね。

 

・インバウンド観光の増加

・国内旅行の多様化

・デジタル化の進展

・新しい旅行サービスの登場

 

1つずつ解説を加えていきましょう。

 

インバウンド観光の増加

インバウンド観光は、2019年には過去最高の3,119万人を記録しましたが、2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により、1,473万人にまで減少しました。

 

しかし、2022年には徐々に回復し、2,473万人にまで増加しました。

 

今後もインバウンド観光は成長が見込まれており、旅行業界にとって大きな市場となることが期待されています。

 

国内旅行の多様化

国内旅行も、インバウンド観光の増加に伴い、多様化しています。

以前は、ハワイや沖縄などのリゾート地への旅行が主流でしたが、近年では温泉地や観光地への旅行に対する人気が高まっています。

 

また、キャンプやグランピングなどのアウトドア旅行も人気を集めていますね。

 

デジタル化の進展

デジタル化の進展も、旅行業界に大きな影響を与えています。

 

インターネットの普及により、旅行商品の検索や予約が簡単にできるようになり、旅行会社に直接足を運ぶ必要がなくなりました。

 

また、スマートフォンやタブレット端末の普及により、旅行中に現地の情報を確認したり、写真を撮ったりして、SNSに投稿したりすることが可能になりました。

 

そこで得た情報により、現地で旅行を自由自在に組んだり、旅行プランの参考にしたりできるようになったのもデジタル化の恩恵ですね。

 

新しい旅行サービスの登場

新しい旅行サービスの登場も、旅行業界を活性化させています。

 

例えば、民泊やAirbnbなどのサービスは、低価格で宿泊できるとあって、若者を中心に人気を集めています。

 

また、シェアサイクルやレンタカーなどのサービスは、自由に移動したいという旅行者のニーズに応えています。

 

このように、旅行業界は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、徐々に回復しつつあります。

 

インバウンド観光の増加や国内旅行の多様化、デジタル化の進展、新しい旅行サービスの登場などに加えて、政府も観光立国実現に向けたアクション・プログラムを策定したうえで後押ししていますので、今後は成長が有望な業界だと言えますね。



押さえておきたい志望動機のコツ5つ

「旅行業界の志望動機が書けずに悩んでいます。どう書けばいいですか?」

 

旅行業界に限らず、志望動機を書くポイントはどの業界も同じですが、特に旅行業界に特化した志望動機を作るコツを公開します。

 

それは下記の5つです。

 

①自身の興味や関心を強調する

②企業の価値観との一致をアピールする

③自身のスキルや経験を活かせるポイントを強調する

④組織への貢献や成長意欲を示す

⑤会社への理解を示す

 

この5つを意識することで、刺さる志望動機を作り込むことができます。

 

1つずつ解説を加えていきましょう。

 

①自身の興味や関心を強調する

旅行会社は、旅行や観光に対する情熱や興味を持つ人材を求めています。

 

志望動機では、なぜ旅行業界に興味を持っているのかを具体的に示しましょう。

 

また、あなたの旅行体験や留学経験、文化交流への興味などを通じて、旅行業界に対する関心の高さをアピールすることがポイントですね。

 

②企業の価値観との一致をアピールする

旅行会社には独自のブランドや価値観があります。

 

志望動機では、その企業の価値観やビジョンに共感し、あなたの価値観との一致をアピールすることが重要です。

例えば、お客様の満足度向上や地域貢献、持続可能な観光の推進など、他社にはない独自的な取り組みに共感を持つ理由を具体的に述べると良いでしょう。

 

③自身のスキルや経験を活かせるポイントを強調する

 旅行業界では、コミュニケーション能力やお客様対応力、計画力などが求められます。

 

志望動機では、あなたが持っているスキルや経験を具体的に挙げ、それらがなぜ旅行会社で活かせるのかを示すと良いでしょう。

 

例えば、異文化コミュニケーションの経験や旅行プランニングのスキル、柔軟な対応力など旅行会社で需要のあるスキルをアピールすることがコツです。

 

④組織への貢献や成長意欲を示す

旅行会社は競争が激しい業界であり、組織への貢献や成長意欲が重要な要素となります。

したがって、志望動機では、あなたがどのように組織に貢献できるかや成長意欲を示しましょう。

 

例えば、新たな観光商品の企画や販売促進のアイデア、語学能力の向上や教育プログラムへの積極的な参加など、あなたの意欲や熱意を示せると有効です。

 

⑤会社への理解を示す

旅行会社に応募する前に、その会社の業績や事業内容、顧客層などを調査し、理解しておいてください。

 

なぜなら、志望動機では、あなたがその会社に対しての理解を深め、なぜその会社を選んだのかを具体的に示すことが大事だからです。

 

例えば、その会社の成長ポテンシャルや業界でのリーディングカンパニーであることを挙げるなどですね。

 

志望動機では御社への「入社確度」と、入社してからの「活躍度」を伝えることで、相手の感度が良好になります。

 

そのために、今回公開した5つのコツを意識しながらオリジナルな志望動機を作り込みましょう。



おわりに

新型コロナの感染拡大により、旅行業界は一時的に失速しましたが、その反動により今後の回復と躍進が見込まれています。

 

政府が観光立国を掲げているように、日本の今後の経済を支える重要な柱であるため、今後の旅行業界に対する期待が一層高くなることが予想されます。

 

そんな国を挙げて後押しされている旅行業界で一翼を担いたい人は、ぜひチャレンジしてみてはどうでしょうか。

 

そのために本記事がお役に立てば幸いです。

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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就活ハンドブック編集部

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