【例文付き】インターンを有効活用するための質問&ポイントを徹底解説
2023年6月6日更新
はじめに
インターンシップを控える皆さん、質問事項は考えていますか?インターンでの質問は必須なのか、何を質問したらよいのかと、あれこれ考えて悩んでいる人も多いのではないでしょうか。この記事では、以下の内容を詳しく解説しています。
- インターンで質問をするメリット
- 質問をするタイミング
- 質問すべき内容や例
- 質問をする際のマナー
インターンが有益な時間となるよう、ぜひこの記事を参考にしながら質問を考えてみてください。
インターンで質問するメリット
インターンシップに参加する皆さんは、インターンを通じてもっと企業のことを知りたいと思って参加を決めている人が多いでしょう。
インターンシップで質問しないといけないということは全くありませんが、インターンの機会を活用して質問することで得られるメリットはたくさんあります。
ここでは、インターンで質問するメリットを3つご紹介します。
実際に働いている社員の生の声が聞ける
インターンシップで質問するメリットの1つ目は、実際に働いている社員の生の声が聞けることです。企業のHPやパンフレットをチェックしたり、説明会に行ったりしても、実際に働いている人の声はなかなか聞けませんよね。
インターンなら、社員の方と一緒にお仕事をするため、先輩社員の生の声を直接聞くことができます。普段表に立っている役員や採用担当者とはまた違った視点での話が聞けるため、企業の実態を知るにはとても有益な時間です。
HPや説明会だけでは物足りない、不安や疑問が残るという人には、ぜひインターンの機会を有効活用して不安や疑問を解消してほしいです。
企業への理解度が増し、ミスマッチを防げる
インターンで質問するメリットの2つ目は、企業への理解度が増し、ミスマッチが防げることです。
インターンでは、実際に働きながら出てきた疑問をすぐに質問して解消できるため、具体的に企業で働くイメージがしやすくなります。質問をすればするほど企業への理解度も増し、自分に合った企業かどうかを判断する材料が増えるので、ミスマッチを防ぐことにも繋がります。
説明会など大勢いる場では聞きにくいちょっとした疑問や心配事も、インターンでなら1対1で質問ができ、ハードルが下がりますよね。
インターンで感じたことを踏まえて質問すると、より企業への理解が深まります。
企業へのアピールになる
インターンで質問をするメリット3つ目は、企業のへアピールになることです。インターンは、あくまでも仕事を体験する場なので、質問することは必須ではありません。しかし、質問をすることで企業に関心を持っていることが伝わり、好印象に繋がります。
表向きにはインターンが採用に影響しないとしている場合でも、実際にはインターンの印象がその後の採用に影響することがあります。
インターンは、社員に顔を覚えてもらえたり、熱意を伝えるのにはとてもいい機会ですので、ぜひ積極的に質問してみましょう。
インターン中の質問の仕方ベスト3
質問することで好印象を与えられたりと、たくさんメリットがありますが、相手の忙しい時に質問をして困らせてしまっては台無しです。
そこで、インターンで質問すべきタイミングをランキング形式でお伝えします。
相手の状況を考えて質問するように意識しましょう。
1. 座談会などの機会を活用
もし、インターンの中に座談会など先輩社員と話せるような時間があれば、それは質問のための時間と思ってください。インターン生が社員と交流できるよう、企業側が配慮して設けてくれているものなので、ぜひ有効に活用しましょう。
座談会があることが事前に知らされている場合は、事前にたくさん質問を考えておくとよいでしょう。座談会の多くは少人数のグループで行われるため、たくさん質問できる可能性が高いです。
注意点として、他のインターン生を差し置いて自分だけ質問攻めすることがないように気をつけましょう。周囲の参加者への配慮を忘れず、積極的に質問すれば印象に残りやすくなりますよ。
2. インターンでの合間にさりげなく
インターンの内容によっては、座談会のような時間がなく、がっつり仕事をする場合もあります。そのような時は、できるだけ仕事の忙しい時間を避けて質問するようにしましょう。
社員と一緒に仕事をしている時や、休憩時間を狙って質問するのがおすすめです。休憩時間は、お互い少しリラックスした状態で話せるため、少し深い話が聞ける可能性も高くなります。
3. インターン終了後は手短に
インターンの最中に質問する時間を見つけられなかった場合は、終了後に社員に声をかけてみましょう。
ただし、インターン終了後も、社員は別の仕事がある場合がほとんどです。そのため、「少しお伺いしたいことがあるのですが、10分ほどお時間よろしいでしょうか?」というように、どのくらい時間が欲しいのかを伝えると親切です。
社員が忙しそうな場合や、声をかけて断られてしまった場合は、無理にその場で質問しないようにしましょう。どうしても聞いておきたいことがある場合は、インターン終了後のお礼のメールに質問を添えると、丁寧な印象を与えることができます。
終了後に時間をいただけた場合も、社員の仕事の邪魔にならないように、質問は手短に済ませるのがマナーです。
インターンシップでの質問の例
ベストな質問のタイミングもわかったところで、いよいよ肝心の質問内容について見ていきます。ここからは、質問しておくとべき内容と、聞くときの例文を紹介します。
気になった質問内容はぜひチェックしてください。
インターンで質問すべき内容5つ
質問は、基本的には自分が聞きたいことを聞けばよいのですが、何を聞いたらよいか浮かばない場合は、以下の5つについて聞いてみることをおすすめします。
事業・仕事内容について
事業内容は、説明会や企業のHPに掲載されていますが、それ以外で気になることがあればインターンの機会に聞いてみましょう。
自分が共感している企業理念や方針があれば、それが社員にどれくらい浸透しているのかを質問で確認することもできます。
また、仕事内容も働くうえで重要なポイントですが、ぜひ社員の1日の流れも聞いてみましょう。
自分が働くイメージがしやすくなるため、ミスマッチを防げます。仕事の内容と共に、やりがいや苦労を聞くと、より具体的なイメージができますよ。
質問の例
- ○○の事業は、具体的にどのようなことをするのですか?
- これから力を入れていく予定の事業は何ですか?
- 御社の強みや魅力は何ですか?
- 1日のスケジュールを教えていただけますか?
- 仕事で大変なことは何ですか?
- 入社後に苦労したことはありますか?
- 今の仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?
- 今後、個人的にはどのような目標をお持ちですか?
社風・雰囲気について
企業の雰囲気は、長く働くうえで重要なポイントですよね。インターンでは、社員との関わりの中から雰囲気を肌で感じられる場面もありますが、自分が感じている空気感と社員が日頃感じている空気感にギャップがないかどうかも重要なポイントです。
また、企業の雰囲気を聞くだけでなく、同僚との付き合い方や入社前後のギャップを聞いておくことで、より具体的なイメージができるのでおすすめです。
質問の例
- 社内はどのような雰囲気ですか?
- 皆さんで飲みに行くことは多いですか?
- 入社の前後でギャップはありましたか?
- 同期とはどのような関わりがありますか?
- 昨年入社された社員さんの雰囲気を教えてください。
- 上司や先輩と話す機会はどのくらいありますか?
- 社員さんにはどのようなタイプの方が多いですか?
働きやすさ・福利厚生について
多くの就活生が、気になっているけれども何となく質問しづらいと感じるのが、働きやすさや福利厚生についてです。
福利厚生は、質問の仕方によっては「条件でしか企業を見ていない」と受け取られてしまうため注意が必要です。ただし、福利厚生について確認しておきたい理由をきちんと伝えれば、聞いても問題ありません。
「御社で長く働き続けるために必要だと感じているのですが…」などと、御社で働きたいと思っている意思を伝えたうえで質問すれば、嫌な印象を与えずに質問できます。
質問の例
- 産休や育休の取得状況を教えてください。
- 産休育休後の復職率はどのくらいでしょうか?
- よく使っている福利厚生はありますか?
- 働いていてありがたいと感じる社内制度はありますか
- 繁忙期はいつ頃ですか?
- 御社ならではの福利厚生はありますか?
- 帰宅は何時頃になることが多いですか?
- スキルアップのための補助制度はありますか?
- 働きやすい職場づくりのために取り組んでいることはありますか?
キャリア形成について
先輩社員のキャリア形成を知ることで、自分がどのようなキャリアを築いていけるかをイメージしやすくなります。自分の思い描いている将来像を目指すことが可能かどうか判断する材料になり、入社後のミスマッチを防ぐためにも、ぜひ聞いておきたい内容です。
年の離れた先輩社員なら、どのようなキャリアを歩んできたのか、年の近い社員ならこれから考えているキャリアを聞いてみましょう。
また、キャリアアップに必要なスキルや能力も併せて確認しておくと、入社後に何に力を入れるべきかのヒントになります。
質問の例- どのような社員が活躍していますか?
- 御社で評価されているのはどのような社員ですか?
- キャリアを重ねるごとに、どのようなスキルを身に着けていく必要がありますか?
- ○○について学んでいるのですが、御社でこのスキルを活かせる機会はありますか?
- 入社後に取得した資格やスキルはありますか?
- 現在取得を目指している資格やスキルはありますか?
- 現在の役職に至るまでにどのような経験をされましたか?
- 若い社員に求めることや、今後歩んでいってほしいキャリアはありますか?
- 今後どのようなキャリアを築いていきたいとお考えですか?
社員の就活について
就職活動について悩んでいる人は、ぜひインターンの機会に先輩社員からのアドバイスをもらってみましょう。
後輩に相談されて嫌な気持ちになる人はそういません。しかし、就活事情や体験談は個人的な話になるので、休憩時間など個人的に聞ける場面で聞くよう配慮すると、聞かれた社員も答えやすいでしょう。
企業への志望度が高い場合は、受かるためのコツや選考の流れ、対策方法などを聞いておくと、今後に活かせるだけでなく志望度の高さも伝えられます。
質問の例
- 御社に入社を決めた理由を教えてください。
- 御社の選考で気を付けていたことがあれば教えてください。
- 御社の選考はどんなことをしましたか?
- 志望業界はどのように絞りましたか?
- 就職活動の軸は何でしたか?
- 御社の面接で印象に残っている質問はありますか?
質問を考えるときのコツ
ここからは、質問を考えるときのコツを5つご紹介します。事前の準備にぜひ活用してください。
下調べは入念に
質問を考える前に、企業のHPやSNS等を参考に企業研究をしたり、その企業が属する業界の研究をしておきましょう。そうすることで、インターンでの社員の話が理解しやすくなることに加え、より中身の濃い質問ができ、熱意も伝わります。
調べればわかるような簡単な質問をして、相手を呆れさせないよう、最低限の基本情報はインプットしてインターンに臨んでください。
就活の軸を整理
インターンは、自分と企業の相性を確かめられる貴重な場ですが、就活の軸が定まっていなければ合っているかどうかの判断も難しくなります。
逆に、「企業選びは雰囲気を大事にしたい」というような軸があれば、軸に沿った質問を考えておくことで、インターンの時間を自分にとって有益なものにできます。
企業のリサーチだけでなく、自分のこともたくさん知って、整理したうえでインターンに臨めるとベストです。
質問の意図を伝える
ただ聞きたいことを聞くのではなく、なぜそれを知りたいと思ったのかを添えると、的確な回答が得られやすくなります。
例えば、「御社のHPを拝見して、社員研修制度が特徴的だと感じたのですが、具体的にどのような内容なのでしょうか」などです。
普通に「社員研修制度の内容を教えてください」と聞くよりも、より特徴的な内容についての回答が得られそうですよね。質問の意図を明確に伝えることで、的確な情報が得られやすくなります。
また、自分なりに仮説を立てた質問もおすすめです。仮説を立てることで、事前にたくさん調べてくれた、企業のことをよく見てくれているという印象を与えられます。
例えば、「社内の雰囲気を教えてください」という質問なら、「インターンの最中、皆さん静かに仕事をされていたので落ち着いた雰囲気の企業なのかなと感じましたが、実際の雰囲気はいかがですか?」と聞けます。自分の仮説はあくまで仮説ですので、間違っていたとしても問題ありません。むしろ、社員にとっては新鮮な意見になるでしょう。
5W1Hを意識
具体的な回答をもらうために意識したいことが、5W1Hです。5W1Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)の英語の頭文字を取ったものです。
例えば、「仕事は楽しいですか?」と聞くよりも、「どんな時に仕儀とが楽しいと感じますか?」と聞いた方が、具体的な回答がもらいやすいです。
5W1Hを意識することで、より多くの情報を引き出しやすくなります。
簡潔な質問にする
質問は、長々と話さず簡潔に伝えるようにしましょう。たとえ聞きたいことがたくさんあっても、1つの文章で何個も質問を盛り込んでは、答える側も大変です。
質問は要点を押さえて短くまとめ、相手が答えやすいように配慮を忘れずにしましょう。
複数の質問がある場合、1つずつ聞いて回答をもらうほうが抜けずに回答が得られます。
しかし、時間の関係などで一度にしたい場合は、初めに「質問が3つあります」というように伝えてあげると相手も構えができて親切です。
質問するときに気をつけるべき5つのマナー
最後に、質問をするときにこれだけは気をつけたいマナー5つをご紹介します。本番前に必ずチェックしてくださいね。
質問するタイミングを見極める
インターンでお世話になる社員は、日々の業務の時間を割いてインターンに関わってくれています。そのため、質問するタイミングには十分気をつけましょう。
質問すること自体はいいことなのですが、相手が忙しそうにしている場面に質問をしてしまうと、空気が読めない・気が利かない人と思われてしまう恐れがあります。
相手から質問を求められた場合を除いては、「お聞きしたいことがあるのですが、今よろしいですか?」と確認の言葉を添えると丁寧です。
情報を整理する
大前提として、質問は必ず企業説明会やHPからは得られない内容を聞くようにしましょう。「見ればわかる」、「さっき説明した」ような内容では、リサーチをしていない・話を聞いていない人と思われてしまいます。
ただ、事前に企業のリサーチをして質問を考えた場合でも、注意が必要です。もしかすると、聞きたかった内容がすでにインターンの中で説明されていたり、他の人が質問していたかもしれません。
そのため、質問する際に必ず既に出ている情報を整理し、まだ解決しきれていない内容を質問するようにしましょう。
また、質問がたくさんある場合には、質問の優先順位を整理しておくことをおすすめします。インターンの時間は限られていますし、社員の忙しさや他のインターン生との兼ね合いで、全て質問することが難しい場合があります。
限られた時間を有効に使うためにも、質問に優先順位をつけて、確実に聞きたいことから解決していきましょう。
場合によってはメールも有効に使う
インターン中に質問できなかったり、すぐに回答するのが難しそうな質問に関しては、メールを使うのも一つの方法です。
インターン終了後にメールを送る場合は、お礼の言葉を添えて質問を送ると好印象です。
回答するのに情報を調べたり考えたりすることが必要そうな質問がある場合は、インターンの前にメールで質問したい旨を送っておくと親切です。そうすることで、相手も考える時間が取れるため、より明確で具体的な回答が得られます。
言葉遣いや態度も重要
質問の内容やタイミングはもちろん重要ですが、言葉遣いや態度も気を抜いてはいけません。どんなに積極的に質問をしても、言葉や態度が悪ければ悪い印象を与えてしまいます。
言葉遣いでは、最低限以下の点に気をつけましょう。
- 正しい敬語を使う
- 語尾はです・ます調
- 相手の名前はさん付けで呼ぶ
- 自分のことを言うときは、名前や俺ではなく「私」を使う
また、社員の話を聞くときは、途中で話を遮らないことや、相手の目を見て話を聞くことを意識しましょう。質問の回答は、メモを取りながら聞くことで、勉強熱心な印象になります。メモを取っていて目を見て話を聞くことが難しくても、頷きながら聞くことで、ちゃんと聞いていることを示せます。
何でも質問してよいわけではない
インターンは、働く社員の生の声が聞ける絶好のチャンスですが、相手への配慮の欠けた質問はNGです。
例えば、仕事に関係のないプライベートのことや、年収や居住地などの個人情報を聞くのは控えましょう。
また、企業の過去の不祥事や、ネット上の企業に対する誹謗中傷のコメント等についての質問も、社員を困らせるだけですので避けるのが望ましいです。企業批判の質問だと受け取られないよう気をつけましょう。
まとめ
インターンは、普段なかなか聞けない社員の生の声が聞ける絶好の機会です。質問をすることで、自分と企業の相性を確かめるための材料も得られ、企業へのアピールにも繋がります。
相手や周囲の参加者への配慮を忘れずに、ぜひ積極的に質問してみましょう。