
【便利な例文付き】就活の自己紹介で押さえておきたいポイント5つ
2023年5月25日更新
はじめに
就活中の皆さんが避けては通れない採用面接。そんな面接の中でたびたび振られるのが「1分間の自己紹介」です。志望動機や自己PRはしっかり準備していたのに、自己紹介をお願いされて何を話せばよいか戸惑った経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
この記事では以下の内容を、例文も交えながら解説します。
- 就活における自己紹介の目的
- 自己紹介で話すべきテーマ
- 印象のよい自己紹介をするためのポイント
この記事を参考に、自己紹介もしっかりと準備して、自信をもって面接に臨みましょう!
自己紹介と自己PRは違う
初めに、自己紹介とは何かを確認します。自己PRと混同されることも多いので、自己PRとの違いをしっかりと理解しておきましょう。
自己紹介とは?
就活の面接における自己紹介は、コミュニケ―ションの一環として行われることが多いです。そのため、長々と話すのではなく、短く簡潔に基本の情報を伝えることが大切です。
自己紹介で話すテーマは、面接官から指定がある場合もあれば、時間のみ指定されて自由に話す場合もあります。
あくまで「自己紹介」なので、以下の項目を押さえてなるべく簡潔に述べましょう。
- 氏名
- 大学名/学部、学科
- 学生時代に力を入れたことや趣味など、自分らしさを表現できること
学生時代に力を入れたことや趣味などの補足ですが、自己紹介は自分をアピールする時間ではなく、自分について知ってもらう時間と捉えます。そのため、自分の人柄や性格が伝わるトピックを選ぶことをおすすめします。
自己PRとは?
自己PRは自己紹介とは違い、企業が自分を採用するメリットをアピールする必要があります。そのため、自分の強みやスキルを話さなければなりません。
自己PRで求められる内容は、基本的には以下の項目です。
- 自分の強みや長所
- 強みや長所を裏付けるエピソード
- どのように強みや長所を企業で活かせるか
自己PRでは、自分が企業でどのように活躍できるのかを伝え、採用するメリットを感じてもらうことを意識してトピックを選びます。
そのため、自己PRは自己紹介で求められていることとは違うという点を押さえておきましょう。
面接で自己紹介をさせる目的とは?
そもそも、企業が面接時に自己紹介を求める意味は何なのでしょうか。ここからは、企業が自己紹介をさせる目的と、面接官が見ているポイントについて解説します。
自己紹介の目的
面接で自己紹介を求める理由は、企業によってさまざまです。
企業が自己紹介を求める目的として挙げられることは、主に以下の4つになります。
- 履歴書に書かれている基本情報を確認するため
- 人柄を知るため
- 緊張を和らげるため
- 話しやすい場づくりのため
数多くの就活生と面接をする企業では、履歴書の内容と照らし合わせながら自己紹介を聞き、プロフィールを再確認することがあります。また、就活生の話し方や雰囲気から、人柄を知るための時間としても活用することが多いです。
一方、面接を受ける多くの就活生は緊張しています。就活生が出来るだけリラックスして面接に臨めるよう、ウォーミングアップとして自己紹介を取り入れる企業もあります。
これは、相手を知ることでお互いが話しやすい場をつくることにも繋がっており、ベンチャー企業では特に自己紹介が大切にされている印象です。
自己紹介時に面接官が見たいポイント
では、自己紹介の最中に、面接官はどのような点に注目して聞いているのでしょうか。
最初に見られるポイントは、第一印象です。
自己紹介は、面接で一番初めに行われます。そのため、話し方や声のトーン、言葉遣いなどから就活生の第一印象を与える場面でもあります。
企業にとって、採用した就活生の第一印象は、取引先など外部から見ると企業の印象そのものになります。したがって、第一印象が企業のイメージとマッチしているかどうかは、重要なポイントです。
第一印象は、話す内容以上に、話し方や見た目が大きく影響します。
そのため、以下の点を意識して話すと、よい第一印象を与えられるでしょう。
- 清潔感のある服装や髪型
- はっきりと聞きやすい声
- 丁寧な言葉遣い
さらに、企業によっては、自己紹介で計画性や時間への対応力を見ています。
「1分程度で自己紹介をお願いします」などと時間の指定があっても慌てないよう、いくつかの想定で自己紹介の練習をしておくことをおすすめします。
この記事を最後まで読めば、自己紹介に必要な情報がバッチリ分かるので、ぜひ最後までご覧くださいね。
例文付きで迷わない!1分間で伝えるべきこと
それでは早速、自己紹介で実際に話すべき内容について見ていきましょう。
自己紹介の目安は1分
まず、自己紹介の持ち時間ですが、特に指定がなかった場合、自己紹介は1分以内で話しましょう。
1分間で話す量の目安は、200〜250文字程度です。この文字数を目安に話す内容を組み立て、1分間かけて話せるように練習しておきます。そうすると、相手にとって聞きやすい速度で自然と話せるはずです。
ただし、普段話す速度がゆっくりだという人は、無理に200文字を1分間に収めようとしなくて大丈夫です。焦らず自分のペースで伝えられる量を話しましょう。
企業側から時間の指定がある場合、30秒、1分、3分のいずれかを指定されることが多いです。
30秒なら、必要最低限の「大学・学部名、氏名、意気込み」を押さえておきます。
1分なら、「大学・学部名、氏名、意気込み」にプラスして、「学生時代に力を入れたこと」や「趣味・特技」などを話しましょう。PRにならないように気を付けながら、30秒の内容に自分らしさが伝わるエピソードを追加するイメージです。
3分は、文字にすると500〜700字程度となり、かなり踏み込んだ内容を伝えられます。「大学・学部名、氏名、意気込み、学生時代に力を入れたことや趣味」といった、1分間で話す要素を抑えつつ、学生時代の経験から得たこと・学んだことなどを話しましょう。
絶対入れたい要素
ここでは、1分間の自己紹介を想定した際に、絶対に入れておきたい要素をお伝えします。
以下の要素について、話す内容を事前に考えておけば、企業から時間指定があったときにも応用できるので、ぜひ考えてみて下さい。
基本情報
- 大学・学部・学科名
- 氏名
上記の2点は、履歴書に書かれている内容を確認する役割も果たすため、必ず初めに述べましょう。時間がある場合、所属しているゼミについて加えてもよいでしょう。
例文:〇〇大学〇〇学部〇〇学科の田中太郎と申します。国際協力のゼミに所属しており、日米間の国際情勢についての研究をしています。
学生時代に力を入れたこと
基本情報を伝えた後は、学生時代に力を入れたことについて話します。大学の授業やサークル活動、留学やアルバイトなど、何でもOKです。企業に自分がどういう学生生活を送ってきたかを伝える大切な機会です。
自己PRではないため、あくまでも自分を知ってもらうための情報提供として捉えて考えてみて下さい。
例文:学生時代は、アカペラサークルに所属して、アカペラの楽しさを子どもや留学生と共有するためのワークショップの運営に力を入れていました。
意気込み・感謝の言葉
自己紹介の最後に、面接や企業に対する意気込みを述べましょう。また、面接の時間を作ってくれた感謝の言葉を入れると相手への印象がグッと上がります。
注意点として、意気込みと志望動機は違います。志望動機は面接で必ず聞かれる項目ですので、ここでは話さなくて大丈夫です。
例文:
本日は、お忙しい中面接のお時間をいただきありがとうございます。
御社が第一志望のため、お話しできることを楽しみにしておりました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
時間があったら入れたい要素
学生時代に力を入れたことを詳しく
もし時間があれば、学生時代に力を入れたことでどのような成果があったのか、何を学んだのかも伝えられるとよいです。また、なぜその活動に力を入れたのかの動機を話すと、性格や人となりが伝わります。
例文:学生時代は語学の勉強に力を入れました。留学生のサポーターとして大学の授業の履修や寮生活のサポートをしながら語学も教えてもらい、語学だけではなく他国の価値観や生活スタイルも学ぶことが出来ました。始めは知らない国での生活は大変だろうと思ってサポーターを引き受けましたが、こちらが教えてもらうことも多くて大変勉強になりました。
出身地や趣味、特技
自己紹介に必須ではありませんが、時間があるのなら、会話の種として出身地や趣味、特技を話すのもよいでしょう。アットホームな雰囲気の企業では特におすすめです。具体的なエピソードを交えて話すと盛り上がりやすいので、ぜひ取り入れてみて下さい。
例文:私の出身は茨城県です。茨城県は、魅力度ランキングでは最下位争いをしていますが、住んでみると豊かな緑と優しい人に囲まれたとてもいい場所で、私にとっては誇れる故郷です。
自己紹介で意識したい5つのポイント
ここからは、よい印象の自己紹介にするために意識したい5つのポイントを紹介します。
要点を絞る
伝えたいことがどんなにたくさんあっても、1番伝えたいことは1つに絞りましょう。
情報を詰め込めば詰め込むほど時間は足りなくなりますし、それぞれのエピソードに対しての印象が薄くなります。聞いている側にとっても、一体何を伝えたいのかわからなくなる可能性が高いです。そのため、これだけは伝えたいと思うポイントを絞って話すようにしてください。
言葉遣い
略語やタメ口に注意しましょう。同世代の間では普通に通じる言葉や言い回しでも、世代によって伝わらなかったり、誤解を生じる可能性がある言葉は使わないことが無難です。一般に、若者言葉、流行語と呼ばれるものを避ければ問題ありません。普段から丁寧な言葉遣いを意識しておきましょう。
ゆっくり話す
面接では、緊張するためか、多くの人が普段よりも早口になりがちです。そのため、いつも以上にゆっくり話すことを意識しましょう。ゆっくり話すことで、自分も落ち着いて話せるだけでなく、相手にとっても聞きやすくなります。自己紹介は、面接に入る導入部分なので、内容を詰め込みすぎずにゆっくり落ち着いて話せれば大丈夫です。
明るい表情
表情や第一印象に直結するためとても大切です。顔を上げ、明るい表情を意識しましょう。
また、面接官と視線を合わせて話すことが理想的です。
どうしても緊張してしまう場合は、目を合わせる回数を減らしたり、相手の口元当たりに視線をずらして話すようにします。
Zoomなどのオンラインツールを使った面接もありますが、その場合は面接官の顔ではなく、カメラに視線を向けながら話すと目が合っているように感じます。ただし、ずっとカメラ目線では圧迫感があるので、カメラは適度に見るようにします。
間違っても、下を向いたりカンペをガン見して話すことがないようにしましょう。
にこやかな表情で視線を合わせれば、相手によい印象を与えられます。
美しい姿勢
背筋がスッとまっすぐ伸びていると、それだけで印象が良くなります。なぜなら、自信があるように見え、仕事が出来るイメージを与えられるからです。
面接では座って話す場合が多いので、座った姿勢で気を付ける点をお伝えします。
【女性】足を閉じてかかとを揃え、両手を太ももの上に重ねる
【男性】足を肩幅に開き、手は軽く握って太ももの上に乗せる
男女ともに、背中は背もたれによりかからないようにしましょう。
これだけは避けたいNG例3つ
最後に、自己紹介のNG例を3つ紹介します。せっかくの自己紹介の機会を台無しにしないよう、以下の点に気を付けてください。
自己PRになっている
自己紹介は、あくまでコミュニケーションの一環ですので、自己PRにならないように気をつけましょう。自己紹介の時間では、自己PRをするには短いですし、尋ねてもいないのにいきなり自己PRをすると、面接官も驚いてしまいます。
質問の意図と異なる回答をしないよう、質問をよく聞いて求められた通りに回答しましょう。
NG例:こんにちは。〇〇大学〇〇学部の田中太郎と申します。私の強みは相手の気持ちを尊重できるところです。学生時代に、同じ寮に住んでいた学生と文化の違いでよく揉めていました。しかし、互いの文化や価値観について議論を重ねていくと、相手の行動が許せるようになってきました。このような経験から、私は意見の違う相手とも対話を重ね、尊重することを学び、今では強みだと思っています。
上記の例は、基本情報を伝えた後、いきなり強みを答えています。強みを聞かれている場合、それを裏付けるエピソードを話すことは問題ありません。しかし、自己紹介としては、どんな学生生活を送っていたのか、その人の興味関心がわかりにくいエピソードです。
自己紹介ではあくまで、自分がこれまで過ごしてきた大学生活に取り組んだことや、趣味・特技の話をするのがよいでしょう。
まとまりがない
自己紹介のみに関わらず、面接では聞かれた事柄を短時間で伝えなければなりません。そのため、重点を簡潔にまとめて話す必要があります。
思いついたままに話すと、まとまりのない文章になり、何が伝えたいのかわからなくなりがちです。面接中に焦らないためにも、事前に伝えたい内容をピックアップしておくことをおすすめします。
関係のない話ばかりする
仕事に結びつくエピソードのない趣味の話や、プライベートな内容だけで自己紹介が終わってしまうのもよくありません。趣味の話は、人柄がわかりよいのですが、そこから学んだことや仕事に繋がる経験を話せない場合は別のトピックを選ぶ方が無難です。
また、学生時代の自慢話などもNGです。面接は、自分の聞いてほしいことを話す場ではなく、企業があなたとの相性を判断する場です。企業側にとって有益な情報、つまり企業からの質問に忠実に応えるように話しましょう。
まとめ
就活の面談における自己紹介は、企業が就活生の人柄を知るためのコミュニケーションの時間です。履歴書に書いた基本情報を抑えつつ、意気込みや自分の人となりがわかるエピソードを交え、有意義な時間になるようしっかりと準備をしておきましょう。
ポイントや時間を意識して練習しておけば、いつ自己紹介を求められても自信をもって回答できます。
ぜひ、この記事を参考に、自己紹介の準備を進めましょう!