金融関係の仕事に就きたい人にノウハウを伝授【気になる年収も紹介】

金融関係の仕事に就きたい人にノウハウを伝授【気になる年収も紹介】

2023年5月12日更新

はじめに

金融業界を目指す就活生は多く、どんな業界なのか気になる人も多いと思います。

 

「安定した会社が多そう」、「収入が高そう」といったイメージがあると思いますが、実際のところはどうなのか説明していきます。

 

金融関係の仕事に就きたい人は、就活で有利になる情報や、志望動機の書き方など対策法が気になると思うので、合わせて見ていきましょう。

金融関係の業界理解を深めよう

金融関係の仕事に就きたい人は、業界理解を深めどういう業界なのかを知ることが大切です。

 

業界理解を深めるにつれ、自分と合っているか、思っていた仕事ではないのかわかりやすくなります。

 

金融業界がどういうところか説明していくので見ていきましょう。

 

金融業界とは

金融業界とは、金融を扱う業務をしている企業などが属している業界のことです。

 

金融というのは、「お金を持っている人が、お金を必要としている人に融通する」ことを言います。

 

簡単に言えば、お金に関わる仕事をしているのが金融業界です。

 

みなさんがイメージしやすい業種で言えば、「銀行」や「保険会社」が金融業界に属しています。

 

文系学部の出身者が多いイメージもありますが、実務作業で高度な技術も必要になるケースもあり、理系学部も増えています。

 

金融業界の業種

金融業界は、「銀行」、「証券会社」、「保険会社」、「カード会社」、「その他の金融機関」の5つの業種に分けられます。

 

この5つの業種について以下にまとめたので業界の理解度を深めるために参考にしてください。

 

「銀行」

銀行の中でも「メガバンク」、「地方銀行」、「ネット銀行」、「信託銀行」、「信用金庫・信用組合」の5つの種類に分けることができ、以下に簡単な表でまとめたので見てください。

銀行の種類企業の説明
メガバンク

(三井住友銀行)

(みずほ銀行)

銀行は、みなさんから預かったお金を個人や法人に貸し出し、その時の金利から収益を得ている企業。

預金や貸出金額が大きくても問題ないのがメガバンクの特徴。

地方銀行

(千葉銀行)

(京都銀行)

特定の地域に特化した営業をする銀行。地域に密着した取引先に対応するのが特徴。
ネット銀行

(楽天銀行)

(GMOあおぞらネット銀行)

店舗を持たず、インターネット内でサービスを行うのが特徴。新入社員より、中途採用が多いので注意が必要。
信託銀行

(三菱UFJ信託銀行)

信託業務をすることができる銀行。信託業務とは、個人や企業から信託を引き受け財産の運営・管理を行う業務のこと。
信用金庫・信用組合

(京都中央信用金庫)

(大阪信用金庫)

特定の地域で活動し中小企業や個人に融資している銀行のこと。基本業務は、普通銀行と同じ。

 

「証券会社」

証券会社は、株式の発行元の会社と投資家、または投資家と投資家の間に入って、株式の売買や取引などを行う会社です。

 

証券会社は、「店舗証券」、「ネット証券」の2つに分類することができます。

 

店舗証券は、全国に店舗を構え、対面での接客(販売)が特徴です。有名な企業で言えば、「野村證券」、「大和証券」が挙げられます。

 

ネット証券は、インターネットからオンラインで取引ができ、個人投資家の約95%がネット証券を利用しています。

 

有名な企業は、「楽天証券」や「GMOクリック証券」です。

 

「保険会社」

保険会社に加入している人が、保険料を支払い保険事故があった場合、保険会社から被保険者に保険料を支払う流れになっています。

 

保険会社も「生命保険」と「損害保険」の2つに分類できます。

 

生命保険は、人の生死に対して保険料が支払われる保険で、有名な企業は「日本生命保険相互会社」、「損保ジャパン」などです。

 

損害保険は、事故や災害、盗難など様々なケースに合わせて保険料が支払われます。

 

保障内容によって保険料が異なるので、事前に自分が契約していた範囲内が対象です。

 

有名な企業としては、「東京海上HD」や「SOMPOホールディングス」が挙げられます。

 

「カード会社」

カード会社は、みなさんもなじみが深いクレジットカードを扱っている会社です。

 

カード会社も2つに分類することができ、「発行会社」と「国際ブランド」に分類できます。

 

発行会社は、カードの発行や入会手続き、ポイントや特典の管理を担当しています。

 

有名な企業は、「イオンカード」、「楽天カード」、「クレディセゾン」です。

 

国際ブランドは、世界中に決済機能を提供することです。

 

クレジットカードを持っている人ならお馴染みの「VISA」、「Mastar Card」、「JCB」などが挙げられます。

 

発行会社が決算まで管理することは難しく、決算は別の会社が行うのが基本です。

 

「その他の金融機関」

その他金融機関としては、「ベンチャーキャピタル」、「リース会社」、「政府系金融機関」などがあります。

 

今回は代表的な業種を説明してきましたが、自分の気になる業種があればしっかりと企業研究を行い、自分とミスマッチがないか確かめましょう。

 

金融業界の就職偏差値

金融業界は人気の高い業界であるため、就職偏差値も高い傾向があります。

 

就職する際の指標として気になる人も多く、有名企業の就職偏差値をまとめてみました。

企業名就職偏差値
ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、JPモルガン78
UBS、ドイツ銀行、メリルリンチ、クレディスイス、バークレイズ77
日本銀行75
国際協力銀行、日本政策投資銀行、東京証券取引所、72~70
シティグループ、日本証券金融、農林中央金庫68~64
東京海上日動火災保険、三菱UFJ信託、日本生命、三菱東京UFJ銀行61,60
JA共済、三井住友銀行、第一生命、損保ジャパン、野村證券、みずほ銀行、明治安田生命59~57
全労済、住友生命、りそな、郵貯銀行、ソニー生命、大同生命56~54
横浜銀行、かんぽ生命、静岡銀行、千葉銀行、京都銀行、朝日生命53~50

 

就活偏差値の上位は、外資系金融ばかりです。

 

国内企業でトップだったのが「日本銀行」です。

 

偏差値の高い企業は、どこも知名度の高い企業が多いことがわかります。

 

偏差値が高い企業へ就職する人は、東大、京大、早稲田、慶応といったエリート中のエリートたちばかりです。

 

トップクラスの企業に就職するためには、大学に入学した時点から就職のことを考えておいてもいいでしょう。

金融関係の仕事で人気のある企業は

2024年に卒業する就活生が選ぶ、金融業界で人気の企業をまとめました。

順位企業名
1日本生命保険
2大和証券グループ
3東京海上日動火災保険
4損害保険ジャパン
5SMBC日興証券
6第一生命保険
7みずほフィナンシャルグループ
8三井住友信託銀行
9ソニー生命保険
10三菱UFJ銀行
11三井住友銀行
12りそなグループ
13あおぞら銀行
14三井住友海上火災保険
15太陽生命保険

引用元:東洋経済(就活生が投票した業界別「人気企業ランキング」 | 就職四季報プラスワン | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

 

日本生命や大和証券グループ、東京海上日動火災保険など総合ランキングでも上位にくるほど人気が高く、長年上位に君臨している傾向がある。

金融業界の気になる年収

高収入が期待できる金融業界ですが、企業や職種によって大きく異なります。

 

外資系企業では、20代から年収1,000万円以上も期待できる企業が多く、安定した収入が得られるか気になるところです。

 

年代別や平均年収など気になるお金事情について解説していきます。

 

金融業界の平均年収

金融業界の平均年収は、731万円ほどです。日本の平均年収は443万円なので、約300万円ほど高いことがわかります。

 

さらに詳しく平均年収を現したのが、次の表です。

業種平均年収
金融業界全体731万円
銀行691万円
証券会社749万円
保険会社829万円
その他金融機関753万円

 

どの業種も平均収入が高いことがわかります。

 

特に保険会社は、829万円と日本の平均年収よりも約2倍近く高いです。

 

平均年収ランキング

次は、企業ごとの平均年収ランキングを見ていきましょう。

順位企業名平均年収(万円)
1めぶきフィナンシャルグループ1,490
2野村HD1,440
3東京海上HD1,412
4三井住友トラスト・HD1,268
5みらい證券1.260
6大和証券グループ会社1,219
7ひろぎんHD1,218
8第四北越FG1,179
9岡三証券グループ1177
10SOMPOホールディングス1,128

引用元:業界動向サーチ(金融業界 平均年収ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)

 

1位~10位まではすべて1,000万円越えで有名会社が多く、ここには載せていませんが、ベスト50位で823万円と平均収入が高いことが特徴です。

 

他の業界と比較してみると分かりやすいと思うので、下記の一覧と比較してみましょう。

 

<飲食業>

順位企業名平均年収(万円)
1コメダHD956
2BRサーティワンアイスクリーム755
3FOOD&LIFE COMPANISE751

引用元:業界動向サーチ(飲食業界 平均年収ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)

 

<運輸・物流業>

順位企業名平均年収(万円)
1日本郵船1,082
2ヤマトHD1,018
3阪急阪神HD819

引用元:業界動向サーチ(運送業界 平均年収ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)

 

<流通・小売業>

順位企業名平均年収(万円)
1クリエイトSD HD1,182
2ファーストリテイリング963
3イオン856

引用元:業界動向サーチ(小売業界 平均年収ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)

 

<IT業>

順位企業名平均年収(万円)
1野村総合研究所1,232
2三菱総合研究所1,111
3SARホールディングス1,080

引用元:業界動向サーチ(IT業界 平均年収ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)

 

4つの業界と比較しても金融業界の平均年収の方が高く魅力的です。

 

金融業界はベスト50位でも800万円以上と、平均年収の落差が低く、総合的に高い傾向があることがわかります。

金融関係の仕事に向いている人の特徴(業種別)

性格により向き不向きがあり、金融関係の仕事に向いている人の特徴を業種別に紹介していきます。

 

自己分析を行い、自分の性格や特徴を理解し企業との相性を判断しましょう。

 

銀行

・ミスが少なく几帳面

大金を扱う仕事が多いため、少しのミスが大きな損失に繋がるケースもあります。

数字がつきまとう職業なので、預金や融資などすべての分野で正確にチェックできなければいけません。

 

・正義感が強い

顧客のお金を預かる仕事なので、信頼が大切です。

不正に厳しく、正義感を持って働ける人が望ましいです。

「大切な資産や情報を管理している」という自覚を持ち、正しい行動ができる人が向いています。

 

証券会社

・度胸とタフなメンタルがある人

新入社員で入ったばかりの人は、新規顧客獲得のために飛び込み営業などをすることが多いです。

富裕層や年配の方を相手にするため、度胸が必要です。

また、何度も断られることもあり、折れない心を持っている人が向いています。

 

・目標を持って働ける人

毎月ノルマを達成を目指して働いていますが、ノルマをクリアするだけが目標だとただ繰り返すだけで終わります。

仕事のプレッシャーやキツさを乗り越えるため、ノルマ達成以外の目標を持ち、モチベーションを保つ必要があります。

 

保険会社

・人のために行動できる人

保険会社は、人の人生をサポートする仕事です。

お客様にとって何が一番いいプランなのか提供し、人生のパートナーとして頑張れる人が向いています。

誰かのために働きたい、人の役に立ちたいと思える人がいいでしょう。

 

・お客様目線に立てる人

「保険の勧誘=商品を売りつける」といったイメージを持つ人も多く、相手の立場に立って親身に話を聞ける人が向いています。

こちらから保険の紹介をするばかりではなく、聞き上手になって相手の心を開くことが大切です。

人生のパートナーとして付き合うため、お客様目線に立たなければいけません。

 

カード会社

・コミュニケーション能力が高い人

信用第一の仕事なので、取引先や顧客と円滑にやりとりができる必要があります。

そのためには、コミュニケーション能力が高く、信頼できる関係性を築き上げることが大切です。

 

・新しいことに挑戦できる人

クレジットカード業界も、スマートフォン決済やQR決済など常に新しい技術が導入されています。

テクノロジーの進化についていけない人は取り残されてしまいます。

新しい技術や提案ができ、新しいことに挑戦できる向上心がある人が向いています。

金融関係の仕事に就きたい人がすべきこと

どの業界でも共有ですが、自己分析と企業研究は必ず行いましょう。

 

自分が就きたい職業と目指している企業が合っているか入念に調査しておくことが大切です。

 

金融関係に就いたけど、実際仕事をしてみれば思っていた内容と違い早期退職に繋がるケースもあります。

 

金融業界の業種と職種を理解してから考えましょう。

 

年収が高いことが魅力のひとつですが、金融関係の仕事であればすべて年収が高いわけではありません。

 

営業職や事務・管理系など職種によっても年収が異なることを把握しておきましょう。

 

金融関係の仕事に就きたい場合、自分の特徴が見合っているかも大切です。

 

お金を扱うことも多く、丁寧で正確に作業ができる人が向いています。

 

自分の性格がおおざっぱであれば、性格的に向いていないため、考え直す必要があります。

 

自己分析から自分の向いている職種を判断することも大切であるので、自己分析は忘れずに行いましょう。

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