【TOEFLとTOEICの違い】対策方法や就活に必要なのか徹底解説

【TOEFLとTOEICの違い】対策方法や就活に必要なのか徹底解説

2023年5月10日更新

はじめに

TOEICは知っている人も多いですが、TOEFLについては知らない人も多いと思います。

 

どちらも英語に関することですが、どういった違いがあるのか、受検方法や勉強方法といった対策方法まで徹底解説していきます。

 

就活の場合、勉強しておいたほうが就活で有利になるのかも合わせて紹介していくので参考にしてください。

TOEFLとTOEICについて

名前は似ているけど、内容は異なるため自分が勉強するにはどちらが合っているのか考えましょう。

 

それぞれの特徴を知った上で必要かそうでないか判断していきましょう。

 

TOEFLの特徴

TOEFLは、アメリカのETSという期間が開発した、英語の学力を測るテストのことを言います。

 

「読む」、「書く」、「話す」、「聞く」の4つの能力を測定します。

 

主に海外の大学を受験するときに必要な資格です。

 

日本では馴染みが弱いですが、欧米を含め世界中で認知度の高いテストとなっています。そのため、国内より海外向けのテストです。

 

TOEICの特徴

TOEICもアメリカのETSという期間が開発していますが、日本のテストを運営しているのは「財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会」が担当しています。

 

TOEICは本来5種類のテストがあるのですが、受検数の9割以上が「TOEIC Listenig & Reading(L&R)」を受検しています。そのためTOEICと言えば、L&Rを指すことが一般的です。

 

TOEICは世界160カ国、年間約700万人が受検しているテストです。日本では馴染み深いですが、欧米では認知度が低く、海外だとTOEFLのほうが認知度が高いです。

TOEFLとTOEICの違い

TOEFLとTOEICの特徴について少し説明しましたが、ここからはより詳しく両方の解説をしていきます。

 

TOEFLとTOEICを比較しながら説明していくため、自分が取得するならどちらのほうがいいか参考にしてください。

 

活用目的

TOEFLTOEIC
活用目的海外(留学など)国内(就活など)

 

TOEFLは、4つの英語力を測定するためTOEICよりも難易度の高いテストです。

 

留学の際は、TOEFLの点数を提示することが義務付けられている大学もあり、国内であれば外資系の企業に就職するときに役立ちます。

 

一方のTOEICは、就職の際に点数の提示を求めてくる企業もあります。

 

例えば、楽天であればTOEICの点数が800点以上必要であると楽天の新卒採用サイトに書かれています。

 

TOEICは、日常生活やビジネス活用のために英語力を測定するためTOEFLよりも難易度は低いです。

 

試験内容

TOEFLTOEIC
試験内容「読む」、「書く」、「聞く」、話す」の4種類リスニングとリーディングの2種類

 

TOEFLは、4つの技能を一度にすべてテストできるため、満遍なく勉強しなければいけません。

 

しかし4つすべてを一度に測定できるテストは少ないため、手軽にテストが受けれます。

 

TOEICはリスニングとリーディングの2つの技能を受けられますが、Speaking&Writingというテストもあるので、TOEICでも4つの技能をテストすることは可能です。

 

試験時間と実施回数

TOEFLTOEIC
試験時間180分120分
実施回数50回程度10回

 

TOEFLは4つの技能をテストするため3時間と長丁場のテストになります。

 

全国の会場でテストを受けることができますが、試験日は土日だけで平日はありません。

 

主に午前中の試験が多いですが、土曜日に午後からの試験もあり、年間50回程度テストが実施されています。

 

TOEICは2つの技能をテストするため2時間です。

 

TOEICも土日のみテストが実施されており、午前と午後の部があります。

 

TOEFLと違い、年間に10回(一部地域では10回以下もある)しかテストを実施していないため、早めに予約しましょう。

 

スコア

TOEFLTOEIC
スコア4技能ごとに30点満点

計120点満点

2技能ごとに495点満点

計990満点

 

TOEFLは、「読む」、「書く」、「聞く」、「話す」の4つの技能ごとに30点満点の計120点満点となっています。

 

スコアごとのレベル感は以下の通りです。

 

<TOEFL>

総合点数英語レベル有効活用度
40点未満基礎レベル

簡単な日常会話は可能

資格としては

アピールできない

40点~50点仕事や職場で対応可能

筋を通った簡単な文章を作れる

米国コミュニティカレッジ
出願の最低レベル
50点~70点たいていの会話は可能

文章も論点を押さえて書ける

米国4年制大学の出願ができる最低レベル
70点~90点英語を母国語としている人と

緊張なく話せる

一部のトップレベル以外の大学であれば十分出願できる
90点~100点複雑な内容や、高度の長い文章でも対応可能一部のトップレベルの4年制大学に出願できる
100点以上聞いたり読んだりすべてを容易に対応できるどの大学(トップクラス)にも出願できる

 

TOEICは、リスニングとリーディングの2つの技能ごとに495点満点の計990満点です。

 

スコアごとのレベル感は以下の通りです。

 

<TOEIC>

総合点数英語レベル有効活用度
400点未満基礎レベルの不足している

意思疎通も難しい

資格としては

アピールできない

400点~595点少しだけ会話できるがまだ基礎レベル。読み書きがまだ不正確資格としては

アピールできないが500点以上だとマイナス評価はない

600点~695点大まかな長文は理解できるようになる。ある程度の英語は意見が言える平均点以上になるので履歴書でのアピールが可能
700点~795点短文から長文まで細部まで対応可能。複雑な要求に対しても答えられる上場企業も含め、十分にアピールすることができる
800点~895点英検準1級程度のため、ほとんどの文章を細部まで読み取れる。複雑な要求でも対応できる英語が強みと言える。楽天の採用時には800点必要
900点~990点高度の英文を理解し、英文で的確な文章を書くことができる極めて貴重な人材、全受験者の中でも3%~4%ほどしかいないので希少

 

問題形式

TOEFLの問題形式は以下の表を見てください。

セクション試験時間問題数問題内容
Reading54~72分3~4題を各10問アカデミックな長文読解問題から自然科学、社会科学、芸術など幅広い分野の教養科目を題材に出題
Listening41~57分講義:3~4題を各6問

会話:2~3題を各5問

幅広い分野の教養科目を題材とした講義や教授と学生、大学職員と学生、学生同士などの会話
休憩10分
Speaking17分Independent task 1問

Integrated tasks 3問

身近なトピックについて意見を述べることや、読んだり聞いたりした内容を要約して話すこと
Writing50分Integrated task 1問20分 

Independent task 1問30分

読んで聞いた内容を要約してエッセイ形式で書くことや、設問に対する自分の意見を書くこと

引用元:ETS TOEFL(特徴・構成・受験料| 会場受験TOEFL iBTテスト | 受験者の方へ | TOEFLテスト日本事務局 (toefl-ibt.jp)

 

留学を前提で作られているので、学会や大学の議論などの問題が多くなっています。

 

留学生活を模擬体験するIntegrated taskが出題されるので、より実践的な英語力を測定することが可能です。

 

TOEFLの問題形式は以下の表を見てください。

 

Listeningでは、約45分間で100問あります。

設問問題数問題内容
写真描写問題 6問1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文は印刷されていない。4つのうち、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークする。
応答問題 25問1つの質問または文章とそれに対する3つの答えがそれぞれ1度だけ放送される。印刷はされていない。設問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークする。
会話問題 39問2人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。
説明文 30問アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は放送される)と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などで見た情報を関連づけて解答する設問もある。各トークには質問が3問ずつある。

引用元:ETS TOEIC(【公式】テストの形式と構成|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC (iibc-global.org)

 

Readingでは、75分で100問あります。

 

設問問題数問題内容
短文穴埋め問題30問不完全な文章を完成させるために、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。
長文穴埋め問題16問不完全な文章を完成させるために、4つの答え(単語や句または一文)の中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。各長文には設問が4問ずつある。
1つの文章

複数の文章

29問

25問

いろいろな文書が印刷されている。設問を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もある。各文書には設問が数問ずつある。

引用元:ETS TOEIC(【公式】テストの形式と構成|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC (iibc-global.org)

 

TOEICは就活でも活用されることが多く、日常生活やビジネスシーンに関することが多くなっています。

 

受験費用

TOEFL料金
受験料245ドル 日本円だと33,388円(2023年5月時点)

 

TOEFLは試験料が高額であるので、何度も受けにくいのが特徴です。

 

TOEIC料金
受験料7,810円(税込み)

 

TOEICを再受験する場合、お得になる割引サービスがあります。

 

一度受験し、半年後から3ヶ月間にテストをすれば、1回だけ7,150円(税込み)になります。

 

このサービスを利用して受験した場合、さらにその半年後も同様のサービスを受けることが可能です。

 

何度も繰り返し受験する方には、お得にテストを受けることできるのが特徴です。

 

受験人数

TOEFLの受験人数は、公表されていないためわかりません。

 

公式サイトでは、これまでに3,500万人以上受験していると記載があります。

 

TOEIC全体としては、約230万人が受験しています。

 

約230万人の内、リスニングとリーディングを受験した人は、約210万人です。

 

試験会場

TOEFLTOEIC
試験会場全国のテストセンター全国の大学

 

TOEFLでは、全国にあるテストセンターで受験できます。

 

一部大学で行われているところもありますが、ほとんどの場所はテストセンターです。

 

逆にTOEICは大学での受験がほとんどで、全国の大学を利用しています。

(全国と記載していますが、試験会場がない都道府県もあります)

TOEFLとTOEICの勉強・対策方法

TOEFLとTOEICの特徴を詳しく紹介してきましたが、次は勉強・対策方法について紹介していきます。

 

国内向けや海外向けと分かれているため、どのように勉強していけばいいか参考にしてください。

 

TOEFLの勉強・対策方法

頻出単語を覚える

TOEFLの試験に出てきやすい単語を覚えておくことが重要です。

 

留学する人に向けて設定されているため、大学で使う学術的な単語や専門用語が使われることが多いです。

 

そのため、大学受験やTOEICに出てくる単語を覚えてもTOEFLでは通用しないため、TOEFL専門の問題集などで対策しましょう。

 

文法は基礎を大切に

大学試験などで使われる、難解な文法は出てこないため、中学・高校で習う基本的な文法をしっかり理解しておきましょう。

 

TOEICの勉強・対策方法

ひたすら単語を覚える

TOEICはマーク形式の問題であるので、単語の意味が分かれば答えをある程度絞ることができます。

そのため、単語を中心に覚えていくことが一番大切です。

 

単語をひたすら覚えることでリーディングに対する対策ができます。

 

リスニング力を高める

単語だけではリスニング対策が難しいため、リスニング力を高めて対策することが大切です。

 

発音を正確に学ぶことで、どの単語を話しているのか聞き取ることができます。

 

リスニングに特化したアプリやCD付きの問題集を使って、正しく英語を聞き取れる力をつけましょう。

就活に有利なのはTOEIC?

TOEFLとTOEICの特徴を詳しく説明してきたので結論は分かると思いますが、就活に有利なのは「TOEIC」です。

 

何度も説明してきましたが、TOEFLは留学や海外に特化したテストであるため、国内ではおすすめできません。

 

外資系やグローバル企業で、TOEFLを活用しているところがありますが、現状はまだ少なく正確な情報を入手することが困難です。

 

外務省では、採用時にTOEFLのスコアを提示することを明らかにしています。

 

一般的には、TOEICのほうが活用されている企業が多いため、おすすめするならTOEICです。

 

TOEICでもスコアによってアピールできるかできないか分かれます。

 

TOEICを採用している企業は、以下の表を参考にしてください。

 

点数企業名
470~580富士重工業、株式会社日立製作所、パナソニック株式会社、日産自動車、三菱商事
600~700アサヒビール、キャノン、オリックス、タケモトピアノ株式会社、東芝機械株式会社
700~800ヤマト運輸、みずほ証券、旭化成、東京電力、資生堂
800~900以上楽天、マクドナルド、ソニー、リクルート、住友不動産

 

TOEICの平均スコアが590点であるため、600点以上スコアがある場合はアピールポイントになります。

 

受験者の中でも基準以上の英語力を持ち、600点以上取るために努力した経緯など、アピールする材料としては十分にあるので600点以上を目指しましょう。

 

TOEICでハイスコアを持っていたとしても、それだけで採用するわけではないので、面接練習やWebテスト対策などTOEIC以外でもしっかり対策しておきましょう。

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