
集団面接の流れと押さえておくべきポイントを分かりやすく解説
2023年4月29日更新
はじめに
集団面接は、複数の応募者が同時に参加する形式の面接であり、個人面接とは異なる独特の流れがあります。
複数の人と同時に面接を受けるため、集団面接ならではの緊張感があります。
初めて集団面接に参加する人は多く、不安や緊張を感じることがよくあるので、事前に流れやポイントを知っておくことが大切です。
この記事を参考に、集団面接の流れやポイントを理解し、自分に自信を持った上で集団面接に挑みましょう。
集団面接とは何か
集団面接は企業が複数の応募者を同時に面接することで、面接の効率化を図るために用いられています。
ここでは集団面接について詳しく解説します。
個別面接との違い
集団面接は、他の応募者と一緒に面接を受ける方法で、人によっては「個別面接より緊張する」と感じる場合もあります。
他の応募者の前で質問に答える必要があるため、自分だけでなく周囲の人にも気を配る意識を持ちましょう。
集団面接においては、他の応募者とのコミュニケーションも評価されるので、協力し合う意識を持つことが重要です。
他の応募者が回答している間に、自分がどのように答えるかを考える時間があります。
この時間を有効活用し、他の応募者と差別化できるアピールポイントを見つけることが大切です。
例えば、自分の独自の経験や考え方、スキルなどをアピールすることで、他の応募者とは違う魅力を伝えることができます。
さらに、自分の意見を述べる際には、他の応募者の意見を参考にすることで、より具体的で説得力のある回答ができるでしょう。
集団面接は、個別面接とは異なる難しさがありますが、「そのぶん自分の魅力を発揮するチャンスもたくさんある」と前向きに捉えて臨むとよいでしょう。
集団面接が行われる理由
集団面接は、応募者の人数が多い時など、効率的に応募者を評価するために行われます。
多くの応募者を一人ずつ面接すると非常に時間と労力がかかりますが、集団面接であれば、一度に多くの応募者を評価できるため、選考プロセスを効率化できます。
また、一次面接など、足切りとして選考の初期段階で行われ、企業が求める最低限のレベルにあるかどうかを見極めることができます。
面接官は、応募者が求められるレベルに到達しているかどうかを見極めるため、応募者の態度や表情、コミュニケーション能力などを評価します。
また、集団面接では、他の応募者への配慮ができるかどうかを見ることができます。
そのため、応募者がチームワークを重視し、他の応募者に配慮した態度を取ることができるかどうかが重要視されるでしょう。
さらに、話をわかりやすくかつ短く伝えることができるか、を見るためにも集団面接は有効です。
集団面接は、面接官へマイナス評価を与えないことを特に意識する必要があります。
集団面接の参加人数や時間
集団面接の参加人数は、企業やフェーズにもよりますが、一般的に5人から10人程度であり、面接時間は30分から40分程度です。
自分が話す時間は10分程度であり、面接時間は短く感じる、という印象を受ける人が多いでしょう。
そのため、短い時間でも的確かつ魅力的な発言を行うことが求められます。
時間内に好印象を与えることができれば、採用の可能性が高くなるでしょう。
集団面接の流れを理解する
集団面接は以下の流れとなります。
- 開始前の準備
- 受付
- 待機
- 入室
- 退出
それぞれ解説します。
開始前の準備
集団面接の前には、会社概要やエントリーシートの記載内容を確認することが重要です。
会社の業務内容やビジョンを理解しておくことで、自分がその会社にふさわしい人物であることをアピールすることができます。
エントリーシートに書いた内容をしっかり記憶することで、自信を持って集団面接に臨めます。
さらに清潔感のある服装は、第一印象を良くするので、スーツのしわやワイシャツや靴の汚れのチェックも忘れずに行いましょう。
また、最近では、web面接が主流ですが、対面で面接を行う場合は、面接会場への行き方や交通手段も事前に確認しておきましょう。
面接当日に道に迷ってしまうと、時間に余裕をもって到着できない可能性があります。
交通手段を確認し、必要ならば前日までに下見を済ませておくことで遅刻するリスクを減らせるでしょう。
また、前日に十分な睡眠をとるなど、体調管理にも注意してください。
緊張して眠れない場合は、リラックスするための方法を用意しておくと良いでしょう。
深呼吸やストレッチ、瞑想など、自分に合った方法を見つけておいてください。
受付方法
集団面接では受付でのマナーも評価の対象になっているため、気を抜かないようにしましょう。
対面で面接を行う場合は、面接時間の5分〜10分前には受付を済ませなければいけないことを覚えておきましょう。
遅くても20分前には会社付近へ到着し、周辺のカフェやコンビニなどで少し時間を潰してから受付に向かってください。
万が一遅刻しそうな場合は、早めに電話連絡を入れるようにしましょう。
エントランスには受付担当がいる場合と無人の場合があるため、確認が必要です。
受付がいる場合は「こんにちは。〇時からの採用面接に参りました○○と申します。」と伝えることで、待機場所へ案内されます。
また、エントランスに人がおらず、電話が置かれている場合は、「こんにちは。〇時からの採用面接に参りました○○と申します。採用担当の××様にお取次ぎ頂けますでしょうか?」と伝え指示を仰ぎましょう。
エントランスに人も電話も無い場合は、インターホンを押して要件を伝えてください。
web面接の場合は、5分前にはPCやスマホで入室して、待っておくと良いでしょう。その際、最初からカメラをオンにしておいた方が印象は良いです。
待機方法
対面での面接の場合は、集団面接では、面接官からの質問に答えるだけでなく、待機中の態度や行動も採用の判断材料になることがあります。
そのため、待機方法も重要なポイントの一つです。
受付が終わった後は待合室に案内されて待機することになります。
待合室では、他の応募者と無駄な会話をせず、スマホを見ることも避けましょう。
スマホの電源は切っておくことをおすすめします。
待機中には、エントリーシートを見返したり、面接のイメージトレーニングをしたりして過ごしましょう。
エントリーシートを見返すことで、自分自身の強みや志望動機を再確認することができます。
次に、自己紹介や志望動機、面接官からの質問に答えるイメージトレーニングをしておきましょう。
面接の準備をすることで、緊張感が和らぎ、自信を持って面接に臨めるようになるものです。
web面接の場合は、入室したときから、カメラをオンにして待ちましょう。その際、スマホをみたりせず、じっと面接官や他の就活生が来るのを待ちましょう。
以上のポイントを押さえて、集団面接の待ち時間を過ごすことができれば、自分の力を十分に発揮できるでしょう。
入室方法
対面の場合は、グループごとに一列に並んで入室することになります。
自分が列の先頭になった場合は、扉を3回ノックし、面接官からの返答があったら扉を開けましょう。
そして、「失礼します」と言いながら一礼して入室します。
列の二人目から後の人は、扉の前で一旦止まり、「失礼します」と一礼してから入室します。
自分が列の最後尾になった場合は、扉を閉めてから「失礼します」と一礼するようにしましょう。
入室後は、イスの左か後ろに立ち、「○○大学○○学部○○です。よろしくお願いいたします。」と言い、再び一礼します。
そして、面接官から座るよう指示があるまで、立ったままで待ちます。
座る際には、面接官から指示があるまで待ち、着席するようにしましょう。
カバンはイスの横に置き、コートはカバンの上に置くのがマナーです。
退出方法
集団面接が終わったら、退出方法も重要です。
まず、ドアに近い人が先頭となり退出することになります。
その際には、起立をして「本日はありがとうございました」と言った後、一礼をします。
先頭の人がドアの前で振り返り、「失礼いたします」と言って一礼し、ドアを開けて退出します。
その後、二人目以降の人も同じようにドアの前で振り返り、「失礼いたします」と言って一礼し、順番に退出します。
最後尾の人は、外に出てからそっと両手でドアを閉めてください。
ドアを閉める際は、大きな音を立てないように注意しましょう。
web面接の場合は、最後に一言お礼を述べて、退出すれば良いでしょう。
集団面接で成功するためのポイント
集団面接で成功するためには、評価ポイントを理解し、それに対する対策を行うことが重要です。
重視される評価ポイントを解説します。
社会人としてのマナーが身についていることを示す
集団面接では社会人としてのマナーがしっかり身についていることを示すことが大事です。
以下では、マナーについてのポイントをご紹介します。
まず、身だしなみはとても重要です。
清潔感があり、整った印象を与えるように心がけましょう。
また、ビジネスでは様々な世代の同僚や上司、取引先と関わることになるため、ビジネスマナーが身についていなければ、仕事に支障を来してしまいます。
とはいえ、マナーを気にし過ぎるとぎこちなくなるため、「相手に不快感を与えないことが最低限のマナーである」と覚えておきましょう。
そして、挨拶は元気にすることが大切です。
また、正しい敬語を使い、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
社会人は時間を守るのが当然です
面接に遅刻することはマナー違反の代表的な行為とみなされるので、特に気をつけてください。
コミュニケーション能力があることをアピールする
集団面接では、コミュニケーション能力があるかどうかが見られます。
会話の中で相手に伝えたい情報をわかりやすく伝えることが重要です。
相手に理解してもらえるように、言葉遣いや表現を適切に使い分けましょう。
さらに、適切なタイミングで発言することもコミュニケーション能力をアピールするポイントです。
相手の話をよく聞き、その中から自分が意見を述べるべきタイミングを見極めましょう。
また、話題が変わったときには、そのタイミングで自分が持っている情報や考えを伝えることも大切です。
最後に、他の応募者と円滑にコミュニケーションを取り、意見を尊重することも重要です。意見の食い違いが生じた場合でも、相手の意見を尊重し、誠実な態度を見せる必要があります。
熱意を感じさせる志望動機
集団面接で成功するためには、熱意を感じさせる志望動機を伝えることが大切です。
なぜその企業を選んだのか、どのようなキャリアを目指しているのかを明確にすることで、面接官に自分の思いを伝えることができます。
また、企業研究を十分に行い、その詳細を織り込むことも大切です。
企業が目指している方向性に自分の能力が活かせることをアピールしてください。
さらに、業界に対する情熱や関心を示すことも重要です。
業界の動向や問題点について知識を持ち、自分がその業界にどのような貢献をしたいのかを伝えることで、面接官に自分の熱意を感じさせることができます。
他の就活生と比べられることを意識する
集団面接では他の就活生と比べられるため、自分の強みや達成した実績などをアピールし、他の応募者と差別化を図ることが大切です。
ただし、過剰なアピールにならないように注意しましょう。
また、他の就活生の発言なども注意深く聞き、自分ならどう言うべきか考えることが大切です。
質問に端的に答える
集団面接を乗り切るためには、質問に対して端的に答えることが大切です。
時間が限られている集団面接では冗長な回答は面接官に不快感を与え、印象を悪くしてしまいます。
自分の回答を整理し、質問に対して必要最小限の回答をすることで、スマートな印象を与えることができます。
さらに、具体例を用いることで理解しやすくすることも大切です。
自分の経験や実績を具体的に伝えることで、面接官に自分の実力を証明することができます。
集団面接の流れを把握し、対策を万全にする
この記事では、集団面接についての説明と流れやコツを解説しました。
集団面接は、事前準備や流れを理解し、準備を整えることが大切です。
自己紹介や志望動機、面接で聞かれそうな質問に答えられるよう、繰り返し練習しておきましょう。
また、社会人としてふさわしい外見やマナーが身についているかも評価されます。
服装や身だしなみ、マナーに気を付けてください。
面接官の印象に残るようなアピールをすることは大事ですが、他の応募者の意見に敬意を表す態度も重視されることを覚えておきましょう。
次に、面接中は手短に分かりやすく回答することが大切です。
面接官が求めている内容に対して、正確かつ分かりやすく回答することで、印象を良くすることができます。
また、集団面接では他の応募者と比較されることが多いため、マイナス評価を与えないように気をつけることも重要です。
会社に到着してから、会社を出るまでしっかり気を抜かず、不適切な発言や態度を取らないように気をつけましょう。