
面接で好感度を得るオフィスカジュアルの基準とは?
2023年4月28日更新
はじめに
現在、多くの企業で採用されている「オフィスカジュアル」。
面接の場面でも採用している企業が増えていることをご存知でしょうか。
就活と言えば「リクルートスーツ」という名称で販売されているスーツを購入することが基本の中、「オフィスカジュアル」での案内が来てしまうと困惑してしまう可能性があります。
そこで、今回は就活における「オフィスカジュアル」の基本的な考え方をご紹介していきます。
企業が意図して指定しているオフィスカジュアルの本質を理解し、面接に備えていきましょう。
1:オフィスカジュアルとは
そもそもオフィスカジュアルとは、ビジネスシーンにおける服装の1つの種類に分類されます。
スーツのようなフォーマルさではなく、オフィス内における業務遂行が円滑にでき、来客対応などにおいて失礼に当たらない配慮が必要です。
最初に、オフィスカジュアルの基準を理解していきましょう。
1-1:企業がオフィスカジュアルを導入する理由
企業がオフィスカジュアルを採用する企業が増えています。
以前とは異なり、企業は業務を営む従業員の個性を重要視する時代となりました。
そのため、スーツ着用という形ではなく個人の個性を活かし、より業務遂行の効率や成果を出せる環境作りの一環としてオフィスカジュアルの採用を行っています。
ただし、個性だからルールがなく自由にするということではありません。
しかし、服装の全てを指定することはできません。
企業の多くは、オフィスカジュアルのルールを作り業務遂行上、問題にならないように配慮しています。
実際には、服務規程などに規定することで一定の基準を守るように定めています。
1-2:オフィスカジュアルの基準
オフィスカジュアルを採用している企業が持つ基準には、どのようなものがあるのでしょうか。
多くの企業が採用しているオフィスカジュアルの原則は、
①相手に不快感を与えないこと
②社風に合わせること
③ベーシックカラーを基準とすること
の3つが柱になります。
①相手に不快感を与えないこと
オフィスカジュアルの基本は「清潔感」です。
上下のトータルで見た際に、オフィスで働くことに相応しく生活感があり、仕事相手が不快な感情を抱かないことが必要になります。
例え、オフィスカジュアルでなくても汚れているシャツなどは一緒に働く上で嫌悪感を生んでしまいます。
そうなってしまうと、人間関係の構築が難しくなり、生産性も低下させてしまいます。
こうならない為には、清潔感を意識することが重要です。
②社風に合わせること
オフィスカジュアルの概念は、職種や業種、そして企業文化でも異なります。
例えば、夢や遊びをテーマにした企業コンセプトがあえば、スニーカーの着用が許されるなど企業それぞれのガイドラインがあります。
企業の目指すビジョンを理解し服装を選ぶこともポイントです。
③ベーシックカラーを基準とすること
カンパニーカラーを意識することも重要ですが、オフィスカジュアルの基本は「白」「黒」「茶」「ベージュ」「グレー」「ネイビー」と紹介されることが多くあります。
シンプルなベーシックカラーは、他の組み合わせや着回しにも便利です。
基本的には、トータルで3色以内に収めると印象が良いとされている点も意識しておくと良いでしょう。
ファッション雑誌などにも、着回し、オフィスカジュアルの特集などが組まれていることが多いため参考にして、アイテム選びをしてみませんか。
2:面接でオフィスカジュアルを導入する理由
企業が就活においてオフィスカジュアルを指定するには理由があります。
その理由は、
①緊張せず自然体で臨んで欲しい
②一人一人の個性を見たい
③企業風土の理解度を測りたい
④勤務開始後のアンマッチを防ぎたい
⑤業界独特の理由
の5点になります。
では、その1つ1つを見ていきましょう。
①緊張せず自然体で臨んで欲しい
実際の面接以外でも学生が企業の方に触れる機会は沢山あります。
企業説明会やインターンの場面においても、緊張し自分自身の個性や特性を伝えることができない人がいます。
企業ではできるだけ緊張する場面を作らないために、「私服可」「オフィスカジュアル」などの設定を行っています。
例え、「私服可」「オフィスカジュアル」となっていてもスーツがNGということではありませんが、企業が意図していることを理解しておくことは必要です。
②一人一人の個性を見たい
もう一つ重要視しているのが、一人一人の個性を見ていくためです。
リクルートスーツ、メイクでは、個々人の個性を殺してしまい一人一人の個性を見きれないと感じる企業が存在します。
少しでも個性を見極め勤務後のアンマッチを避けたいと考えオフィスカジュアルを指定しています。
もちろん、服装だけで個性を判断し見極めることはできません。
また、就活を通して一人一人の個性を決め付けることはできないため、少しでもアンマッチを防ぐ材料を増やすことを意味していると理解しておきましょう。
③企業風土の理解度を測りたい
企業の特徴を理解しているかについて測るためにオフィスカジュアルを採用しているケースがあります。
例えば、「優しさ」を前面に出している企業は、オフィスカジュアルの中でも優しい色使いが好まれます。
このように、企業の特徴を理解し服装を選ぶことができれば、企業が重要視するビジョンを理解していると考えられる傾向があります。
④勤務開始後のアンマッチを防ぎたい
③の個性を測る部分でも触れていますが、企業に努めた際に周囲に溶け込めるか、違和感がないかを見極めるためにもオフィスカジュアルを採用しています。
個性のみを意識した服装では、周囲と調和がとれず職場の雰囲気になじめない、印象が悪くなるなど不調和を生んでしまいます。
そうならないためには、就活の場面の中で雰囲気や特徴を掴むことも面接官の重要な役割になります。
⑤業界独特の理由
最後に理解しておきたいのは、業界独特の理由です。
全ての企業にある訳ではありませんが、業界には業界独特のルールが存在します。
例えば、ファッション業界であればオフィスカジュアルを通して、服装選びのセンスを問うているなどです。
服を作る、販売する過程において相応しいかなどを見極めるためにオフィスカジュアルを採用しています。
3:就活で好印象になるためのオフィスカジュアルのチェックポイント
では、具体的に就活で意識しておきたいオフィスカジュアルの基準とは、どのような内容なのでしょうか。
基本となる考え方は、前述している一般的なオフィスカジュアルの基準に準じています。
その中でも、より好印象になるためのチェックポイントとして確認していきましょう。
①清潔感
最も重要視しておきたいのは「清潔感」です。
清潔感とは、服装だけではなく髪型なども含むトータル的な視点で意識する必要があります。
また、新品の服装に拘る必要はありませんが、シワや汚れ、古びて見えるなど避けておくべきポイントもあります。
第三者から見て清潔感があるかどうかは、以下のチェックポイントでチェックしていきましょう。
【チェックポイント】 □服にシワや汚れはないか □毛玉などがついていないか □釦などが取れかかっていないか □髪型は整えているか (無駄に伸びている、整髪料などが付けすぎ、香りがきつくないか) □ヒゲがのびていないか □化粧が派手過ぎないか □香水の香りがきつくないか |
②派手過ぎないか
色や柄が派手でないか、無駄な装飾などがないかもチェックしておきたいポイントです。
色や柄、デザインもシンプルであり動きやすさも意識しておくと良いでしょう。
ここでのチェックポイントは以下の内容です。
【チェックポイント】 □シンプルな色でトータルコーディネートしているか (黒、白、グレー、紺色など) □目立つ柄ではないか □トータル的に3色以内でコーディネートできているか □ブランド物を取り入れ過ぎていないか ※ブランド物が全てダメということではなく、ブランド力が強すぎないようにすること。 |
③サイズ感があっているか
着用している服のサイズがあっていないと、だらしなく見えることがあります。
自分自身のサイズを理解し、自分にあったサイズを選ぶようにしましょう。
また、小さすぎてしまうと身体のラインを強調しすぎたり、長時間の着用にも不向きです。
こうしたことを避けることも大切なポイントです。
【チェックポイント】 □動きやすいか □長時間着ていられるか □仕事をする上で邪魔にならいか □足などの露出が多くなっていないか |
4:男女別の基本スタイルの選び方
最後に男女別のアイテム選びのポイントをご紹介していきましょう。
慣れない間は、服装選びにも時間が掛かってしまいます。
就活の場面においては、基本となる1着を時間をかけて選び少しづつアイテムを増やしていきましょう。
【男性編】
男性でオフィスカジュアルを選ぶ際のポイントをご紹介します。
①上着
定番のテーラードジャケットを基本に、素材や柄で企業に合わせた雰囲気作りができます。
また、黒や紺の色を選ぶと着回しの幅が広くなります。
冬場は、少し大きめのサイズにすることで、インナーの重ね着やセーターなどを合わせることも可能です。
②シャツ
シャツは、無地、柄と色々と選ぶことができます。
無地と落ち着いた色のストライプ、チェック柄など1〜3枚を持っていると選択の幅が広がります。
ただし、上着に柄がある場合には無地を基本として色違いを揃えておくと良いでしょう。
気を付けておきたいのは、袖や襟首の汚れです。
夏場などは汗をかき汚れてしまいがちです。洗濯をこまめにする、ポイント洗いをするなどして汚れが目立たないようにしておきましょう。
③パンツ
就職後も利用できるパンツとして、センタープレスのスラックスパンツがおすすめです。
色味は上着と同色や着回しを意識して選んでおくと利便性が高まります。
また、上着、シャツとの着回しを考え無地のものを準備しておくと良いでしょう。
④靴
何足もの靴を用意することは大変です。
そこで、定番となる黒や紺を基本として準備しておきましょう。
企業によりスニーカーなどでもOKの場合には、定番の白を基準にしておくと利便性が高まります。
また、面接前には汚れを綺麗に落としておくこともポイントです。
意識していない人も多いのですが、靴は面接官がチェックしていることが多いため事前にチェックを忘れないようにしましょう。
⑤鞄
基本はA4サイズが入る鞄です。
また、スーツでもオフィスカジュアルの服装でも使えるものを選ぶのが良いでしょう。
落ち着いた色の革の素材がお勧めです。
【女性編】
次は、女性編です。
①上着
紺の色を基調にした、テーラードジャケット、ノーカラージャケット、そして、ダブルボタンのジャケットを1枚準備しておくと着回しがききます。
夏場の就活では、エアコンが寒いと感じる場合もあります。
汗と寒さの対策として、サラっとした素材を選ぶなど工夫もしておきましょう。
また、男性と同じように冬場には少し大きめのサイズを選ぶとインナーの重ね着なども可能になります。
②シャツ
シフォン素材であれば、女性らしく優しい印象になります。
また、白やパステルカラーであれば、きちんと引き締まった印象になります。
シャツを選ぶ際には、透けない素材であること、襟元が開き過ぎないデザインであり
与えたい印象の素材や色で選ぶとよいでしょう。
③ボトムス
上着に合わせるデザインのパンツとスカートをそれぞれ1着用意しておくと着回しのレパートリーが増えます。
パンツであればセンタープレスのパンツを、スカートであれば膝丈のものを選ぶと動きやすく好印象にもつながります。
④靴
5cmを目安にしたヒールの靴が、疲れにくく、印象も良いためオススメです。
また、シンプルなデザインであり、黒や茶などの定番の色が他の服装にも合わせやすく重宝します。
⑤鞄
男性と同じ様に、A4サイズが入るものが良いでしょう。
ただし、男性と異なり女性は化粧品などの小物が多くなりがちです。
大きな鞄に、あれもこれも詰めすぎてパンパンにならないよう必要最小限の荷物にすることもポイントです。
5:まとめ
今回は、オフィスカジュアルをテーマに就活に活かして欲しいポイントをご紹介しています。
個性を重視し大切にする時代だからこそ、オフィスカジュアルを採用する企業は今後も増えていくことが予測されます。
定番のリクルートスーツではなくオフィスカジュアルでの面接となれば、いつも以上に服装選びに時間が掛かってしまいます。
直前に焦らないためにも、時間に余裕をもって基本となる一式を揃えておき、本番に備えていきましょう。