商社の一般職の仕事内容とキャリアアップ方法
2024年1月10日更新
はじめに
商社は、海外との取引や輸出入の支援、ビジネスパートナーとの交渉・契約、市場調査や商品企画など幅広い業務を行っています。
商社への入社を希望する人にとって「一般職」として就活を行うか「総合職」を目指すのか迷っているという方も多いでしょう。
この記事では商社の一般職に焦点を当てて、総合職との違い、業務内容や必要なスキル、キャリアアップのための方法などを紹介します。
高倍率である商社の一般職への就活に、ぜひ参考にしてみてください。
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商社の一般職とは
商社の一般職とは、企業が海外との取引を行うために必要な業務を支援する職種です。
主に事務系の仕事となり、総合職をアシストする立場になります。
商社といえば総合職といったイメージを持つ方も多いでしょう。そのため一般職は入社しやすいと考える方もいるかもしれません。
しかし、一般職は総合職に比べてワークライフバランスが整えやすいことから、とくに女子学生からは高い人気を誇る職種となっています。
結婚・出産・子育てをしながらもキャリアを続けることができるのが魅力です。
2-1 商社の一般職と総合職の違い
商社の一般職は、企業や業界によって異なるケースがありますが、事務作業が中心で補助的な業務となります。
補助的とはいっても、商社の一般職は、状況に応じた判断力・対応力が求められ、高い事務処理能力や調整能力も求められます。
総合職は企業活動の中心となり、将来の管理職を期待されています。
仕事内容は多岐にわたり、さまざまな職種を経験しなくてはなりません。
そのため、総合職の転勤や異動はつきものといっていいでしょう。
ハードな職種であるため給与面、福利厚生制度、研修制度について一般職よりも優遇している商社がほとんどです。
商社の一般職に向いている人は
- プライベートの時間を大切にしたい
- 仕事と家庭を両立したい
- 裏方でサポートするのが性格的に合っている
仕事だけでなく、趣味や家族との時間も大切にしたいという方は、転勤や異動がない一般職が向いているでしょう。
商社の総合職に向いている人は
- 幅広い業務を経験してキャリアアップにつなげたい
- 将来は幹部にまで出世したい責任のある仕事がしたい
- 給料をたくさんもらいたい
総合職に向いているのは「上昇志向」が強い人です。残業が続いても、転勤や異動が多くてもバリバリ働ける人です。
精神的にも肉体的にも強く、どんなプレッシャーも跳ね返す人が総合職に向いているでしょう。
2-2 商社の一般職の仕事内容
商社の一般職は、事務的な内容の仕事が多くなっており、商社の業務をスムーズに進めるために欠かせない存在です。
具体的には以下のような仕事内容となります。
書類の作成管理
商社の一般職として最もイメージしやすいのが書類の作成管理ではないでしょうか。迅速で正確な書類を作成し、企業同士の円滑な取引をサポートします。
「見積書」「手配書」「契約書」「送り状」「梱包明細書」などさまざまな書類の作成管理を行います。
取り扱う商品知識や少なくとも英語力が求められます。基本的なPCのスキルやスケジュール管理能力も欠かすことができない仕事です。
国内外のメーカーとの連絡
商社の一般職の仕事として、国内外のメーカーとの連絡があります。商社では、非常に多くのメーカーとの取引があります。
相手との信頼関係を作るためには、コミュニケーション能力が求められます。
また、トラブルやクレーム処理も一般職の重要な業務となります。
もしトラブルが発生しても、問題が大きくなる前に各部署と連携を取って対応する必要があります。
出荷・発注業務や雑用
商品の出荷・発注書をチェックして、パソコンに入力する作業があります。また、総合職の人が効率よく業務を進められるようにサポートを行います。
商社の一般職の魅力
商社の一般職には魅力的な要素がたくさんあります。まず、多様な業務に携わり、経験やスキルが身につく点が挙げられます。
海外取引や輸出入の支援、ビジネスパートナーとのやりとりなど、様々さまざまな業務に関わることができます。そのため、るためビジネスの流れを幅広く学ぶことができます。
キャリアアップにつながる経験やスキルを身につけることができ、さらに商社は、海外とのビジネスを行うことが多く、国際感覚が自然と身につきます。
商社の一般職は、直接顧客と接触する仕事です。
仕事を通して評価されることで、企業全体のイメージアップにつながります。
企業の顔として活躍することができるのでやりがいのある仕事といえるでしょう。
商社の一般職の年収は、他の業界の一般職に比べ高い傾向にあるのも魅力のひとつです。
商社はいろいろな商品やサービスを扱っており、企業規模も大きくなります。安定して働きながら高収入が得られます。
商社の一般職で求められるスキル
商社の一般職は人気の職種ですから、就活の倍率が高くなります。
場合によっては総合職よりも内定倍率が高いケースも少なくありません。そのため求められるスキルも高くなります。
商社の一般職で求められるスキル「コミュニケーション能力」
商社の一般職においては、コミュニケーション能力が高い人材が求められます。
商社の一般職では、国内外のビジネスパートナーと円滑なコミュニケーションが必要不可欠です。
ビジネスパートナーとの信頼関係を築くために、適切な言葉選びやマナーが求められます。
また、異文化コミュニケーションも重要なスキルとなります。
相手の文化や習慣に配慮し、適切なコミュニケーションをとることが求められます。
さらに、内部のチームメンバーとの円滑なコミュニケーションも必要です。
情報の共有や課題の解決など、チーム内でのコミュニケーションがスムーズに行われることで業務の効率化につながります。
商社の一般職で求められるスキル「問題解決能力」
商社の一般職で活躍するためには、問題解決能力のスキルが必要です。
商社の一般職では、ビジネスにおいて問題が発生した場合、自ら解決する力が求められます。
上司に頼ってばかりではなく自分で考え、行動できる能力が重要です。
の解決方法を考えるためには、状況を冷静に判断する力や、コミュニケーション能力が必要となります。
また、問題解決には、多角的な視点が求められます。
状況を把握するだけでなく、それを分析し、必要に応じて外部の専門家や関係者と協力して解決に導くことができる力が求められます。
商社の一般職で求められるスキル「リーダーシップ能力」
商社の一般職の仕事は、総合職のサポートだけではありません。
時にはグループの中でリーダーシップを発揮し、円滑に業務を進める力が求められます。
そのため、メンバーのモチベーション管理や適切な指示・判断力が必要です。
また、チームの目標を明確にし、その実現に向けてメンバーと協力することが求められます。
そのためには、コミュニケーション能力や問題解決能力も重要になってきます。
例えば、プロジェクトにおいてメンバーのモチベーションが低下した場合、リーダーは原因を分析し、問題解決策を立てる必要があります。
メンバーとのコミュニケーションを通じて適切なアプローチを取り、皆のモチベーションを上げるリーダーシップ能力が必要です。
3-4. 商社の一般職で求められるスキル「語学力」
商社の一般職は語学力が求められます。
基本的に英語は必須といえるでしょう。
商社の一般職は、海外スタッフと関わる機会が多くあります。
そのため、国内外のビジネスパートナーと円滑なコミュニケーションを行う必要があるからです。
とくに、多様な国籍や文化が交じり合う国際ビジネスにおいては、多言語での対応が求められることもあります。
語学力を磨くことで、グローバルなビジネスにおいて有利な立場を築くことができます。
また、語学力は単にコミュニケーション能力だけでなく、異文化理解や視野の広さをもたらすこともあります。
商社の一般職の面接に向けた準備
ライフの充実とやりがいが両立できる商社の一般職は、非常に人気があり、倍率も高くなっています。しっかりとした対策をしておかなければ内定獲得は難しいでしょう。
商社の一般職を目指したい方は、以下のような対策方法を参考にしてみてください。
自己分析の方法
商社の一般職の面接に向けた準備では自己分析は非常に重要です。自己分析を行うことで、自分自身の強みや弱みを把握し、自分に合ったキャリアプランを立てることができるからです。
自己分析の手順としては、まず自分の性格や価値観を把握することから始めます。
自分がどのような人物かを理解することで、自分に合った職種や企業を見つけることができます。
また、キャリアプランを立てる際には、自分が目指すべきポジションやキャリアパスを考えることが大切です。
将来的にどのような方向性に進むかを考え、そのために必要なスキルや知識を身につけるための計画を立てることが求められます。
面接対策の方法
商社の一般職の面接に合格するためには、面接に求められる姿勢やスキルを理解し、事前に準備することが大切です。
面接でのアピールポイントを見つけるために、自己分析を基に自分が持つスキルや経験を整理しておきましょう。
また、よくある質問についても事前に予想しておき、回答例を用意しておくことが有効です。
面接後には、フォローアップのためにメールや手紙を送る必要があることを覚えておきましょう。
面接対策は準備が肝心ですので、事前に準備をしっかりとして、自信を持って面接に臨んでください。
エントリーシートの書き方
商社の一般職の就職活動では、エントリーシートが非常に重要です。
エントリーシートは、書類選考の第一関門となり、内容によっては面接に進めません。
そのため、エントリーシートの書き方をしっかりとマスターしておくことが大切です。
エントリーシートを書く際の基本は、企業研究をしっかりと行い、自分の長所を適切にアピールすることです。
企業研究では企業のビジョンや事業内容、強みなどを把握し、自分がどのようにその企業に貢献できるかを考えます。
志望動機ではなぜその企業を選んだのかを説明します。
また、自分自身の強みや弱みをアピールすることも重要です。
強みをアピールすることで、企業が求める人材像にマッチしていることをアピールできます。
逆に、弱みをアピールすることで、それを克服するために努力していることをアピールできます。
エントリーシートは、自分自身をアピールできる貴重な機会です。しっかりと自分をアピールできるエントリーシートを作成しましょう。
内定後の準備の方法
商社の一般職の内定後には、入社前に備えるべき準備があります。
内定が決まった後は、入社までの期間を有効活用して自己啓発をすることが重要です。
具体的には、以下のような準備があります。
まずは、自分の専門分野や業界のトレンドを把握することが大切です。
書籍やインターネット、セミナーなどを活用して、最新の情報やビジネスマナーを学ぶことができます。
また、同期や先輩とのコミュニケーションにも力を入れましょう。
内定者同士の交流会に参加したり、先輩社員にメールで質問をしたりするなど、コミュニケーションを取ることで入社前に緊張感を和らげることができます。
さらに、入社前にはビジネスマナーを学ぶことも重要です。
社会人としての基本的なマナーやビジネス文書の書き方などを学ぶことで、入社後のスムーズな業務遂行につながります。
商社の一般職でのキャリアアップ
商社の一般職ではさまざまな経験ができるので多彩なキャリアアップ方法があります。
一般職から総合職へキャリアチェンジする
商社の一般職から総合職へキャリアチェンジを希望する人も多いです。
総合職になることで年収アップや昇進に有利になったり、責任のある仕事を任せられたりするようになります。
一般職から総合職へとキャリアアップする場合、基本的にはリスクが少ない社内転換を目指すとよいでしょう。
転職はどうしてもリスクが伴います。
条件が今よりよいとは限りません。
社内の転換制度を利用すれば、転換試験に失敗したとしても職を失うことはありません。次のチャンスを待てばいいだけです。
しかし、転換制度がない、あるいは有名無実になっている。
転換試験の合格率が極端に低い。そもそも試験を受ける条件に当てはまらない。
といったこともあるでしょう。
このような場合には、現在の年齢やスキル・キャリアなどから判断して、転職したほうが総合職に就ける可能性が高いかもしれません。
転職先の選び方
商社の一般職から転職する際は、自分自身のスキルやキャリアについて見直すことが重要です。
転職先を選ぶ際のポイントは、自分が興味を持っている業界や職種、給与・福利厚生などが挙げられます。
また、商社以外の業界に転職する場合、新たなスキルを身につける必要があります。
具体的には、スキルアップのための資格取得や、インターンシップなどで経験を積むことが挙げられます。
商社で培ったスキルを生かせる業界や職種を探す場合は、自分が得意とする業務や、ビジネススキルを活かせるポジションを探すことがポイントです。
商社とは異なる業界・職種に転職する際には、新しい環境に適応するための考え方や、勉強熱心さが求められます。
商社の一般職で働く人へのアドバイス
続いて商社の一般職への就職を目指している方や、現在働いている方が心がけてほしいことをアドバイスします。
新卒や中途採用で商社の一般職に入社する人へのアドバイス
商社の一般職に入社すると、ビジネスの多角的な知識や経験を積むことができ、将来的なキャリアアップの可能性も高いです。
しかし、初めての職場であることや、求められるスキルが高いことから、緊張や不安を感じる人もいるでしょう。
そこで、入社前に抑えておくべきポイントを紹介します。
求められるスキル
コミュニケーション能力、語学力、PCスキル、ビジネスマナーなどが挙げられます。
特とくに、語学力はビジネスのグローバル化に伴い、ますます重要となっています。
最初に取り組むべきこと
入社前に業界や企業の情報を集め、自己分析をして自分の強みや改善点を把握することが大切です。
また、人事担当者から受けたアドバイスを参考に、面接対策やビジネスマナーの勉強などを行うこともおすすめです。
入社前の準備がしっかりとできれば、入社後の業務にもスムーズに取り組むことができます。
商社の一般職で働く人がスキルアップするためのアドバイス
商社の一般職で働く人がスキルアップするためには、幅広い業務経験を積むことが重要です。
多様なプロジェクトに積極的に参加し、新たなスキルや知識を身につけましょう。
また、上司や同僚からフィードバックをもらい、自分の改善点を見つける習慣をつけることも必要です。
さらに、業界や国際情勢について常に情報収集を行い、自己研鑽を怠らないことが求められます。
専門書を読むなど、スキルアップを目指し、自分自身の成長に積極的に取り組むことが、商社の一般職でのキャリアアップにつながります。
商社の一般職でのキャリアアップを目指す人へのアドバイス
まずは自分自身のキャリアパスを明確にイメージし、具体的な目標設定を行いましょう。
自分が目指すポジションや役割を明確にすることで、どのようなスキルや経験が必要かを把握することができます。
また、社内外の人脈を広げることがキャリアアップへの近道となります。
社内でのネットワークを広げることで、他部署や役職者とのコミュニケーションが増え、キャリアアップの機会が生まれます。
また、業界イベントやセミナーに積極的に参加し、業界の最新動向やトレンドを知り、自分自身の価値を高めることが大切です。
まとめ
この記事では商社の一般職の仕事内容や求められるスキルについて解説しました。
商社の一般職は国際ビジネスを支える仕事であり、やりがいやスキルアップが見込める魅力的な仕事です。
商社の一般職への道は、狭くて険しい道となります。
この記事を参考に事前に仕事内容を把握し、自己分析をしっかりと行い面接の準備をしましょう。
採用を勝ち取ることを願っています。