【徹底解説】総合職と一般職の違いについて詳しく解説
2023年3月28日更新
はじめに
就職活動あるいは転職活動を行う際に、希望する業界はもちろんのこと、やりたい業務なども明確にしていらっしゃいますか。
業界・業種に着眼して就職活動を行う方がいれば、企業のネームバリューにこだわって就職活動に励んでいる方、収入が良いところに就職活動を行っている方もいると思います。
どれも素敵な考えのもと就職活動していると言えますね。
ただ、希望通りの企業に就職できたとしても、入社後にご自身の理想と違う配属でやりたい業務とかけ離れすぎているという結果が生まれないように、就職活動をする以前に総合職と一般職の違いについて明確にしておきましょう。
実際に総合職と一般職とでジャンル分けをして人材を募集している企業はたくさんあります。
特に希望がなく就職活動を行っている方や、これから就職活動が控えていて職種選びなどが不安という方がいたとしても、本記事を読むことで総合職と一般職について詳しく知れます。
そこで、興味が湧く職種・業務が見つかるかもしれません。
それでは、総合職と一般職の特徴、それぞれの職に向いている方の傾向について一緒に見ていきましょう。
あなたご自身の考えをしっかりと持って、胸を張って就職活動に挑戦し、キャリア設計をしていきましょう。
~目次~
☑なぜ総合職と一般職に分けられているの?
☑総合職の特徴
☑一般職の特徴
☑総合職と一般職の違いについて
☑総合職と一般職のどちらを志望するか迷ったら
☑総合職と一般職のそれぞれに向いている人の特徴
☑まとめ
なぜ総合職と一般職に分けられているの?
総合職と一般職のそれぞれを解説する前に、なぜそれらが2つに分類されているのかを説明します
従来までは、男性と女性で区別されて求人の募集と採用が行う企業がありました。
「男性はこういう職業を行うもの」、「女性はこういう職業に就くもの」といった固定観念が根深くあったようです。
しかし、1986年に施行された男女雇用機会均等法によって、従来の採用方法は変容しました。
その法律の制定で募集や採用、昇進、それから配属等において男女差別することが禁止されて、今日の日本では、男性と女性ともに活躍しやすい環境へと変化し続けています。
従来までは、総合職は男性が務め、一般職は女性が務めていましたが、昨今では一般職を希望する男性が増加している傾向があるそうです。
性差別がなく、多くの人が柔軟な働きができている環境になってきていると言えますね。
だからこそ、みなさんは希望している職に就けるチャンスが拡大しているとも言えます。
チャンスをしっかりと掴み取りましょう。
総合職の特徴
総合職とは、企業内の中心である業務を担うポジションに当たります。
業務内容は多岐にわたり、いずれかは企業を支えられるような人材に発展できるように、さまざまな職種を経験することが一般的であり、企業から期待される人材となります。
総合職は、移動や転勤が発生しやすい仕事ということが特徴と言えるでしょう。
企業によって、配属先の決め方は異なりますが、数年ごとにジョブローテーションが行われて、複数の職種を経験させてくれるところがあれば、はじめにその人の適正に合った職種に配属したのちに、必要に応じて職種転職の経験をさせてくれるところもあります。
最初に配属された職種の適正が高いと評価された際には、その職業を長年にわたって務めることもあります。
近年では共働きしている家庭と介護を必要としている家庭が増加してきており、転勤を受け入れがたい求職者がいます。
その要因によって、転勤のない地域限定総合職というポジションも生まれてきています。
また、総合職は文系総合職とも呼ばれている“事務系総合職”と、理系総合職とも呼ばれている“技術系総合職”の2つに分類されています。
前者の事務系総合職では、総務、人事、経理、営業、企画などの幅広いジャンルの業務を担います。
事務系総合職で求められることは、企業経営において重要視されている業務計画の立案、顧客との良い関係構築、社員が働きやすい良い社風である環境作りなどといった、幅の広い業務によって社会全体を見渡せられる力です。
社会に出てすぐに身に付いて発揮できるスキルではないため、ジョブローテーションが行われ多様な経験をさせる必要性があると理解できますね。
そして、その総合的な判断力を習得しやすい環境にいることから、幹部候補として企業から期待される人材であるとも納得できます。
後者の技術系総合職では、設計、研究、開発、生産、品質管理といった理系分野の業務を担います。
プログラマーやシステムエンジニアの活動としての活躍が期待され、求められることは、特定のスキルに特化するのみならず、企業のものづくりに関係している業務全般を把握できる多面的で広い視野です。
企業の発展するために大事な役割を担っていることが分かりますね。
このように、総合職では幅の広い業務をできることにより、多岐にわたる分野でスキルを身につけやすくキャリアアップできる可能性が見込まれていることも特徴であると同時に、メリットとも言えるでしょう。
その一方で、業務内容または勤務地が限定されていないため、住み慣れた地元から離れなければならないことや家族と離れなければならない可能性があることがデメリットです。
一般職の特徴
一般職とは、総合職の仕事をサポートする業務がメインであり、基本的には事務の仕事を担っています。
一般職は配属される部署によっても異なりますが、具体的な業務内容として、書類の作成や電話対応、受発注業務、来社した顧客対応などです。
総務部に配属されると、株主総会の準備、保守管理や備品整備など会社全体の庶務業務を行います。
一般職は基本的に転勤や部署移動はなく、仕事量も多すぎないことが特徴でしょう。
業務で行うことは限定的かつマニュアルに沿った仕事を行い、一般職で求められることはきめ細かさや仕事面における正確性です。
また、総合職に配属されている複数人をアシスタントすることも任されます。
サポートすべきタイミングや内容は人によって異なります。
普段から職場内の状況を把握し、リクエストに対してどのようにアプローチするのか考えることも求められるでしょう。
部署移動があまりなく同じ業務を長く続けられることから、その分野に特化した専門的なスキルを身に付けられることも特徴と同時にメリットでしょう。
その一方で、縁の下の力持ち的存在である一般職は、成果が見えづらく評価制度が曖昧な点から、知識またはスキルのレベルの高さがポジションに反映されにくいことがデメリットとして挙げられるでしょう。
一般職は表に出る機会が多くなく、注目を浴びることが少ないですが、一般職のサポートがなければ総合職がスムーズに業務を行えることは困難になってしまいます。
成果は見えづらいですが、とても大事な役割を担っていることがわかりましたね。
総合職と一般職の違いについて
ここまで、総合職と一般職の業務内容または求められる内容が異なることが分かりましたね。
では、業務以外にも異なることはあるのでしょうか。
それについても、詳しく解説していきます。
業務以外で、総合職と一般職の違いについて、①給与、②昇進・昇格、③教育制度、④男性・女性の比率、⑤採用方法、⑥キャリアの6観点について見ていきましょう。
①給与
業務内容から分かるように、一般職は表に出る機会は少なく総合職は責任感のある重い仕事を担うことになるため、総合職の方が基本給は高く設定されています。
さらに、営業職をはじめとして個人単位からチーム単位に関して成果を重視した企業が多く、成果を出すことに伴って給与にも反映されやすいです。
給与の差は、入社して年月が経つに連れて開きやすくなっている傾向もあります。
②昇進・昇格
昇進や昇格も給与と同様に、総合職は管理職に携わるなど企業に期待されて入社するため、出世する機会はあるでしょう。
その分、昇進には転勤を伴うケースが増えます。
一般職も企業によっては勤続年数で給与がアップする定期昇格はありますが、昇進したからと言って必ずしも給与も上がるとは限りません。
③教育制度
総合職と一般職とでは、研修などの教育制度が異なることがあります。
総合職は、入社してから順調に昇格して最終的には管理職に従事することが期待されていることから、研修の機会が多く設定されていることがあります。
昇格する節目に研修が行われるのだけではなく、ビジネススキル研修やリーダーとして育成するための選抜型の研修といった教育制度も行われています。
その一方で、一般職は担当する業務に絞って知識高めることやスキルアップが期待されているため、研修の機会は多くはありません。
④男性・女性の比率
男女の均等な対応や仕事と家庭の両立などに関する雇用管理の実態把握を目的とした雇用均等基本調査によると、総合職では女性が20.7%であるのに対して男性は79.3%であり、一般職では女性が33.9%であるのに対して男性は66.1%であることが判明しました。
昨年度と比較すると、総合職と一般職では男性の方が圧倒的に多く、女性比率だけを比較すると一般職の方が多い事が分かります。
以上のデータから読み取れるように、一般職の方が出産や育児などでプライベートを重視した働き方ができることから、女性にとっては働きやすい環境であると言えるでしょうね。
しかし、近年ではキャリアアップを望んでいる女性も増えてきています。
それにより、今後は総合職でも産休・育休などの福利厚生が整った環境になる可能性が増えるかもしれませんね。
⑤採用方法
総合職と一般職では採用時期が異なる場合があります。
年度ごとに変わることもあるため断言はできませんが、総合職の方が先に採用を始めるのが一般的となっています。
総合職の方が選考を突破するのは難しいとされており、併願をしたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
企業によっては、併願を可能としているところもあるため、応募要項を確認しましょう。
それでもわからない場合は、その企業の採用担当者に確認しておくべきです。
⑥キャリア
総合職の特徴の項目で紹介したように、総合職はジョブローテーションが行われることから多面的なスキルアップが実現しやすいと言えるでしょう。
スキルアップにより、昇進・昇格以外にも転職する際にも役立つはずです。
総合職と一般職のどちらを志望するか迷ったら
総合職と一般職について、業務内容以外にも違いが明確になったと思います。
違いは理解できたけど、総合職と一般職のどちらを志望するのか迷っている方もいると思います。
迷ってしまっている場合はどのよう行動をすれば良いのかを紹介します。
はじめに、ご自身のキャリアプランとあなたの性格の2つの要素を考慮したのちに、どちらの仕事が適しているのか考えましょう。
自分自身のキャリア設計を考えて就職活動することはとても大事なことです。
ですが、あまりにも合わない業務であると、仕事がストレスになってしまい元も子もありません。
だからこそ、キャリアプランと自分の性格を考えることが大切なのです。
両方がマッチするものがあれば挑戦することを勧めます。
総合職と一般職のそれぞれに向いている人の特徴
あなた自身が総合職と一般職のどちらが本当に向いているかどうか分からないと思うかもしれません。
指標になり得るものとして、それぞれの職に向いている人の特徴についても紹介します。
それを参考にしてみてください。
・総合職に向いている人
総合職は多岐にわたる分野の仕事ができ、成果の評価も見られますね。
キャリアアップ志向があり、自分が行った仕事を正当に評価してほしいと思う方は向いていると考えられます。
また、現在のお住まいから違うところへ住むことにも抵抗ない方なら、なお向いているでしょう。
・一般職に向いている人
一般職は総合職の仕事をサポートする業務がメインであり、基本的には事務の仕事を担っていましたね。
コツコツと作業をすることが好きな方に向いているでしょう。
また、周囲の人をサポートしたいと考えている方も向いています。
仕事とプライベートを両立させたいという考えの方におすすめします。
ただ、転職活動において一般職に就いていた方が総合職に変更となると、難易度は上がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
これまで総合職と一般職の特徴、その違いを踏まえて、それらに向いている人の特徴と、どちらを志望するか迷った際にはどのように考えたら良いのかということについて見てきました。
総合職と一般職は、それぞれの特徴があり、企業にとってかけがえのない役割を担っていることが分かりましたね。
それぞれの職種によって、やりがいも変わってくるでしょう。
あなた自身のキャリア設計やそれのもとになる考え方で、志望する先が変わってくると思います。
入社後に理想とのギャップが大きすぎるということがないように、就職活動する前からしっかりと情報収集をしておきましょうね。
しっかりと考えを持ったうえで、堂々と就職活動に励みましょう。
本記事を参考にしていただけたら幸いです。